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アイドルの熱愛・結婚に何を思うのか〜井ノ原さんが結婚した時の話〜

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私が「アイドルの結婚」として一番いろんなことを考えたのは井ノ原さんが結婚した時だった。

独身の井ノ原快彦で無くなってからかれこれもう9年近くになる。

もはや既婚者であること、お子さんがいらっしゃることが当たり前に感じられてしまうくらいには時間が経った。

 

ファン目線であの一連の流れを見ていた中で感じたことも色々とあった。

今回はその時のことをまとめながら、「アイドルの結婚」について改めて考えてみる。

 

井ノ原さんの熱愛から結婚までの流れ

瀬戸朝香さんとの熱愛が報道され、交際宣言をしたのは2005年4月のことだった。

この時の流れは以前まとめた。

井ノ原さんが29歳の時の出来事である。

 

そしてここから約2年半後の2007年9月28日、井ノ原さんはコンサートツアー初日にファンの前で結婚を発表する。その後2ショットで記者会見にのぞんだ。

 

その時の一問一答では、なれそめや結婚への経緯をしっかりと語っている。

プロポーズから1年をかけて結婚に向けて準備。

さらにこの記者会見の準備も1ヶ月前から進めていた。

 

翌日のコンサートでは、無事入籍を済ませたことを報告。

 

記者会見の内容などからお二人の結婚までの経緯をまとめるとこうなる。

(98年に交際発覚・その後破局)

※2年半ほどお付合いしたあと5年ほど離れていた

2004年クリスマス 再会

2005年 4月 1日 フライデーで熱愛記事が掲載される

2005年 4月 5日 井ノ原さんがエッセイ出版イベントで正式に交際宣言

2006年9月11日 プロポーズ

2006年年末 メンバーに報告

2007年9月28日 コンサートで結婚発表、その後TBSで記者会見

2007年9月29日 入籍したことをコンサートで報告

2007年10月1日 ファンクラブ会員への結婚報告ハガキ発送

2007年10月16日 「学校へ行こう!」内で結婚発表に密着した映像が放送

 

こうしてなれそめを軽く一覧にできてしまうほど本人の口からきっちり様々な経緯について言及されている。

 

2005年に熱愛報道が出た時、井ノ原さんはそれをすぐに肯定した。

それは自身のエッセイの出版イベントが行われた場でのことで、当然ファンと触れ合う場での話である。

「幸せです。それをファンの方に一番に知らせたかった。僕は誠実に生きているつもり。ウソ偽りなくラブソングを歌うので、ウソをつくと説得力がなくなってくる。」

何よりもファンを大事にしての熱愛宣言だ。

(スポーツ報知/2005年4月6日)

 

2007年、コンサートでの結婚発表について記者会見で聞かれた井ノ原さんはこんなふうに答えている。

【コンサートの初日でファンに1番に報告したのはどういう気持ち?】
井ノ原:まずは、デビュー当時から支えてくれたファンのみなさんに1番に報告したいというのを事務所、メンバー、彼女に伝えたら「それが1番いいよ」と賛成してくれたので、今日は勇気を出して報告してきた。

【感極まって泣いたそうですが?】
井ノ原:そうですねー。泣きました。(メンバーでは)三宅が泣いてました。すごく会場が温かかった。「おめでとう」よりも「ありがとう」と言われた。今まであんな歓声聞いたことないくらい盛り上がった。V6のファンは世界一でした。

【ファンに結婚を報告する怖さはなかった?】
井ノ原:怖さより不安が多かった。ずっと見守ってくれる温かいファンなので、心配させちゃうんじゃないかというのはあった。みんな笑顔でいてくれて、本当に嬉しかった。

V6・井ノ原快彦・瀬戸朝香 2ショット結婚会見「一問一答」|最新トレンド&カルチャーニュース|eltha(エルザ)

 

井ノ原さんの結婚への道のりで、何を優先していたかといえば「ファンへの報告」だ。

 

 

目次

 

当時の私の心境

私自身が「井ノ原さんがコンサートで結婚発表をした」という一報を受けたのが何の媒体だったのかはっきりとは覚えていない。

だがおそらくインターネットを介して、きっとコンサート初日がどんな感じだったのかを調べていて出会った情報だったのではないかと思う。

 

コンサートが終わった直後に2人揃って結婚記者会見をし、はじめてその映像が届けられたのは同日夜ののNEWS ZEROだった。

 

この時の私の感覚はというと、もう心の中ではやしたてるばかりだった。

 

さらりと自然にエスコートするその姿に「ヒューゥ!」と思ったし、デレデレな井ノ原さんを見てニヤニヤしていた。それはもう心の底から祝っていた。

 

当時わたしが綴った文章には、おめでとうの言葉に次いで「とにかくニヤけが止まらない」と書いてあった。

アイドルの結婚に対して嬉しさのあまり夜中にニヤニヤが止まらないなんてなんとも気味の悪いヤツである。読み返してわりとゾッとした。

 

他に書いてあったのは「まさかイノなき(ジャニーズウェブ内で当時井ノ原さんが毎日綴っていたエッセイ)で結婚発表のコメントを見る日が来るなんて」という驚き、感慨深さ。

 

そしてそれと共に自分が抱いていた感情の本質をやんわりと、でも素直に書いていた。

「簡単には結婚できないだろう現状の中で、結婚に踏み切った心意気が素晴らしいと思う」。 

これは井ノ原さんの人間性に感動したから書いた言葉だった。

でもその直後にこんな文章を添えていた。

(「ジャニーズ」として「アイドル」として正しかったかはまた別のお話なんだろうけども…)

 

そう、それなのだ。

 

私はあの時、ニヤけが止まらなくて困るくらいには嬉しかった。

でもひとしきり喜んだ後、少しずつ湧き上がってきたのはなんとも言えないモヤモヤだった。

 

 

アイドルの「誠意」はどうあるべきなんだろうか?

思えば熱愛報道から交際宣言にいたった経緯を見ても、井ノ原さんははじめから「隠す」ということをしなかった。

ご自身が雑誌で連載していたエッセイでは交際が発覚する2年ほど前に「アイドルの恋愛問題」というタイトルでこんなことを書いていた。

僕らだって恋をすればワクワクするし、楽しく仕事ができるという気持ちは変わらない。ただ、「仕事がおろそかになったね」って言われるのはダメだと思うんです。「恋愛したから、もう芝居は見ない」じゃなくて、「演技がうまいから、あの人の芝居を見たい」と言われたい。

だから一番嫌なのは「恋愛して芝居がダメになっちゃったね」って言われること。「恋愛してイメージがおかしくなったね」って言われるのもいけませんが、明らかにマイナスに影響しているのがバレちゃうのは男としてかなり考えものです。僕らは特に恋愛と仕事が直結してとらえられがちなので、いざとなったときでも、はねのけられるくらいの実力をつけておく必要があります。

(「アイドル武者修行」井ノ原快彦/P74,75)

 

アイドルだって恋愛をする。

そしてそれはどうしても仕事と直結して捉えられがちだということもも理解した上で、仕事をきっちりやる。恋愛がマイナスとして捉えられないように。

でも、もし人に聞かれても、はぐらかしたくはないです。はぐらかすってことは考えちゃってるってことだと思うし、考えるくらいなら本気じゃないと思うから。

(「アイドル武者修行」井ノ原快彦/P75)

本当に誠実でまっすぐでこれこそが井ノ原さんらしさだな、と思う。

 

 

でも、このまっすぐさは「アイドル」を職業として見た時にははたして正しいのだろうか?という疑問も抱く。

 

そもそも結婚発表の場として選んだのが「コンサートツアーの初日」だったこともおおいに賛否が分かれたところだ。

 

「あえて初日を選ぶ」。それはすごく勇気がいることで、私だったら絶対に選ばない。

それはファンの心理を考えたら云々なんていう気遣いからではなくて単純に怖いからだ。

「もしそこで受け入れてもらえなかったら?そこから始まる全国ツアーの先々で罵声を浴びることになったら?ファンが去ってしまったら?」…もしもの怖い話を想像すると恐ろしくてたまらない。

 

そこにはきっと彼なりの、彼らなりの、事務所なりの考えがあっての判断だったのだと思う。

 

ただ、ファンにとってその場は「楽しみにしていたコンサート」の場だ。

1年ぶりの待ちに待った例年通りのコンサートツアー。

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その初日となればあえてそこを狙って足を運ぶ方もいるだろう。

これから全国を行脚していく、その第一歩目を新鮮な気持ちで楽しむために。まだ誰も見ていないコンサートをいち早く目撃するために。

 

そしてチケットを購入した時点では「お客」としてのファンは「未婚の井ノ原さん」にお金を払っているわけで、「未婚の井ノ原さんがいるV6」を見に来る予定だった。そこに対してチケット代を払っていた。

 

そのタイミングでまさか「誠心誠意を尽くした結婚発表」が待ち受けているなんて、誰が想像できただろうか。

 

 

余談ではあるが、実はこの井ノ原さんの結婚と時期を同じくして私が好きなアーティストの結婚が続いた。

それも「この人たちはまだ結婚しないだろうなー」と思っていた男性ばかりで、井ノ原さんの結婚を皮切りに1年程度の間に計4人もご結婚された。謎の結婚ラッシュ到来である。

中でもスキマスイッチの大橋卓弥さんは、井ノ原さんが結婚発表・会見を開いたその直後、日付が変わってすぐ公式サイトに結婚の報告が掲載された。

たった数時間のあいだに結婚報告が2件。好きな芸能人にご祝儀を渡す制度がなくて本当によかった。

 

それぞれ結婚発表の仕方も違い、4者4様だった。

 

ファンの前で結婚発表をし記者会見をし、翌日に入籍した方。

ホームページに直筆の文章が唐突に掲載された方。

ファンクラブの会報でひっそりとファンに向けて報告された方。

まさかの交際3カ月で女優さんを射止めて結婚しホームページで発表、翌日のワイドショーはその話題で持ちきりだった方。

 

ちなみに私は全部ニヤニヤしていた。

好きな芸能人の結婚に耐えうるメンタルを持ち合わせていないタイプの人間だったら、この期間は暗黒の時代と化していたはずだ。 

 

パターンは違えどとりあえず4人ともファンに向けて報告をした。

でもファンを前にして、自分の口から発表したのは井ノ原さんだけである。

 

 

話を戻すが、私は井ノ原さんが結婚してから約1ヶ月後のコンサートに参加した。

1年ぶりのツアー。1年ぶりに見るV6。

1年ぶりに見たら既婚者になっていた井ノ原さん。

 

もちろんコンサート内容としては例年と同じようにV6がV6として歌って踊って喋る楽しいものだった。 

ただやっぱりいざ本人を目の前にして「結婚した」という事実が一瞬も頭をよぎらなかった方は少なかっただろう。

 

私にいたっては先に書いた通り結婚の発表があった時点でニヤけが止まらなかった類のファンだったため、やっぱり生で井ノ原さんを見ても「新婚さんだー!!」とあらためて思った。「家に帰ったら嫁がいるんだろうなあ!幸せいっぱいかコノヤロー!おめでとう!」、なんて思っていた。 

 

この時点ですでに、表面上は何も変わっていなくても少し何かが変わってしまったのかな、とぼんやり感じたところはあった。

 

 

ファンは「どこまで」知りたいのか、見たいのか?

ファンが求める「熱愛が発覚してしまった時の対応」って一体なんなんだろうか。

最近もちらほらと熱愛報道が続いていてそんなことを考えてしまった。

 

報道を受けてファンがどんな反応をしているんだろうかと少しネットの海を漂うだけで、そこにはえげつない世界が広がっていたりする。

情報の信ぴょう性を探るべくあらゆる特定作業が進められていたり、その上でおそろしい呪いの言葉のような恨みつらみが並べられていたり。

 

すごいなあ、こわいなあ…とそれを眺めながらふと思ったのだ。

じゃあファンは一体どこまで見たいのだろう?と。

何をどうすれば満足するのだろう?と。 

 

そもそも報道が出ないのが一番良い。

それは恋愛をするなということではなくて、できれば見つからないように上手くやってくれたらありがたいなあ…という意味である。

 

でも「それ」はいつでも突然に降りかかってくる。

 

そしてなんだかよくわからないが、そこまでアイドルを恋愛対象として見ていなかったはずの人間の心にまでも暗い影を落としたりする。

 

10代半ばの頃の私の日記には「今年ショックだったことベスト3」なるイタいランキングが書かれていて、その中に「第2位・フライデー」とスキャンダルが堂々ランクインしていた。

お前相当イタイやつやんけ。でも確かにそんな時代もあった。

 

よくわからないが「は〜あ…」と天を仰ぎながらため息をつきたくなるあの感じ。

ヤダヤダ〜!!!というわけではなくて、これからどうなるんだろう…人気大丈夫かな…という謎の心配と不安を抱えていた。

 

実際にそれが真実だったとして、報道が出た時に芸能人が取る対処は大体相場が決まっている。

お付き合いを認めること。

否定してこっそりお付き合いを続けること。

否定して別れること。

黙秘すること。(何も言わないということはほぼ肯定)

 

どれを選ぶかは本人の意思だけでは決められないところもあるだろうし、今後の仕事や契約しているお仕事の状況も関わってくる。

 

果たしてどれが一番ファンから求められている対応なのだろうか。

 

どうすれば正解なのだろうか。

そもそも肯定してほしいのだろうか、否定してほしいのだろうか。

ずっと独り身でいてほしいのだろうか。

 

ファンというのはそもそも自分勝手なものだ。

勝手に好きになって、勝手に望んで、勝手にわかった気になって、勝手に失望して、勝手に好きじゃなくなったりする。

 

ファンの心理は、なかなかに複雑怪奇で難解だ。

 

 

 

 

結婚発表から半月ほど経った頃、「学校へ行こう!」の中で井ノ原さんの結婚にともなった特別企画が放送された。

 

そこでオンエアされたのは、コンサートでファンに結婚発表した際の映像。

そして「メンバーと奥さんのご対面」の様子である。

 

今考えるととんでもない企画だったなと思う。

 

コンサート終了後、TBSでの会見を終えた井ノ原さん・瀬戸さんはメンバーと対面する。

部屋に入ってきた2人を拍手しながら「お疲れ様でしたー」と迎えるメンバー。

井ノ原「あのー、改めて紹介します。僕の奥さんです。」

改めて映像を見返してみたがこの言葉のインパクトは凄まじい。

アイドルグループの一員が結婚し、メンバーに奥さんを紹介する。

こんな場面そうそう見られるものではない。 

 

少し照れくさそうにしながら改めて奥さんを紹介する井ノ原さんと、その隣に自然に寄り添っている瀬戸さん。さらになんとも言えない嬉しそうな表情を見せるメンバーたち。

 

それを見た私がどんな感じだったのかといえば、お察しの通りだと思う。当然ニヤニヤしていた。

 

坂本「僕は初めましてですね!」

瀬戸「初めましてですね」

坂本「おめでとうございますー。

今日コンサート中に、ファンの皆さんに報告した時にファンのみんなから物凄い祝福の声があがって、僕らもビックリしたくらいの。

V6を代表しまして、こういう井ノ原ですけどもいつまでも末永く今以上に幸せになって下さい。」

井ノ原「はい」

瀬戸「ありがとうございます」

井ノ原「緊張したんだよね?大丈夫だよね?大丈夫だったでしょ?」

瀬戸「うん」

メンバー「(爆笑)」

坂本「(緊張してたのは)お前だろ!!(笑)」

見ながら書き起こしたはずなのに妄想を綴っているような気持ちになってしまったが、これらはすべて実際に交わされた会話である。

 

このVTRの最後はというと、メンバーから「岡田最後カメラに!」とカメラに向かって一言を要求された岡田さんが「主導権は嫁です」とオチをつけて終わる。

 

やっぱりどう考えてもこの映像は前代未聞だった。

今後ジャニーズ内やアイドル業界でこのような扱われ方をする方が続いて出てくる気が全くしない。

 

「ここまで見せてもらえた」ことを個人的には嬉しく思った。

だがきっとその一方で「ここまで見たくなかった」という方もいたのではないか。

 

 

私は結婚発表の場となったコンサート会場にいなかったので現場の様子は伝聞でしか知らない。

むやみやたらにあの場のムードを肯定するわけにもいかないし、かといって否定するわけにもいかない。

過剰に評価して持ち上げるのも違う気がする。

でも大げさに嘆くのもまた違う気がする。

ただわかるのはあの場がとても混沌とした状態だったんだろうな、ということだけだ。

 

受け入れられる人。受け入れられない人。

祝福する人。嬉しがる人。怒る人。悲しくなった人。

裏切られた気分になる人。応援する人。

擁護する人。心配する人。

捉え方はけっして1つだけではなく、そんな単純な話でもない。

 

とにかくもうそこに湧き上がる感情はいろいろで、私の中にあった感情が純粋な1つではなかったように心の中が混沌とした方もいるかもしれない。

 

 

 

 

井ノ原さんから届いた結婚報告の手紙

私自身が一番モヤッとしたのはファンクラブから届いた井ノ原さんの手紙だった。

直筆で丁寧に書かれた文章が印刷されたハガキである。

 

消印を見てみると10月1日になっているのでこの数日後に我が家に届いたのだろう。結婚発表があったのが9月28日、入籍したのが29日。

つまりこのハガキが発送された時点ですでに結婚は周知の事実になっていて、なんなら概要まで記者会見で知ったあとだった。

 

もうすでにこの「届いたタイミング」がなんとも微妙な空気を醸し出していた。

 

報告してくれるのは嬉しい。コピーとはいえ直筆だったのも嬉しい。

ただこれが当時傷心真っ只中であったファンにも届いたのかと思うといたたまれない気持ちになった。

 

私が一番引っかかったのは「みんなに祝福していただくことが僕の幸せ」、という内容の文面だった。

 

会場にいたすべての人が100%なんの淀みもなく手放しで結婚を祝えたわけではなかったように、これが届いたファンの中にもモヤモヤした方もいただろう。

そんな時期に「みんなに祝福していただくのが僕にとっての幸せ」という内容の文面が届いたらどんな気持ちになるのだろう。

祝福できなければファンである資格はないのかな、なんてこともぼんやりと考えてしまった。

 

きっと本意はそうではないだろう。

そんなことを言われているわけではない。はずだ。

 

400字ほどの手紙に込められていたのは、「ファンに一番に伝えたかった」ということ。

そして「自分は何も変わっていない」ということ。

「変わらずにいつでも”ここにいます”」という内容だった。

    

 

ここにいる、ってどういうこと?

あえて引用符で括られ強調された「”ここにいます”」。

これもこの手紙のなかではクセがあって、少し引っかかった部分だ。

 

正直言って「ここ」ってどこだ?と思った。

あえて引用符で切り離すくらいには重要で、きっとここが一番伝えたいことなのだろうな、というところまでは感じていたのだが当時の私には「ここ」がピンとこなかった。

 

改めて今一度それについてぐるぐると考え込んでみた。

 

ポジションなのか。

芸能界そのものなのか。

あなた(ファン)のそばということなのか。

それともV6というグループのことなのか。

 

そこまで考えて、はたと気付いた。

あったじゃないか。ここ1年の間に、「ここ」という言葉が織り込まれたメッセージ性の強いものが。

 

 

そう、昨年から今年にかけて散々泣かされた「~此処から~」だ。 

 

感謝なんてしないけど

此処からいなくならないで

〜此処から〜 - V6 - 歌詞 : 歌ネット 

 メンバー全員でそれぞれ歌詞を考えて、1曲として井ノ原さんがまとめあげたこの楽曲。

タイトルにもなっている「〜此処から〜」という言葉。

 

この「感謝なんてしないけど」の対となっている「感謝なんてしたくない」は三宅さんが出した言葉なのだ。

つまり井ノ原さんはおそらく、三宅さんのアイデアをうまく転換し森田さんの出した「いなくならないでね」に繋げている。

井ノ原さんのこの抜群の発想力から「〜此処から〜」は生まれているのだ。タイトルにするほどなので本人も手応えがあったのではないだろうか。

以前私はこう書いた。

 

三宅さんの書いた「感謝なんてしたくない」、

森田さんの書いた「いなくならないでね」。

これをうまく繋ぐ言葉としての「此処から」なのだと思っていたのだが、もしかすると井ノ原さんにとっての「ここ」は実はとても意味のある言葉なのかもしれない。 

 

「〜此処から〜」というタイトルについても、少し引っかかっていた。

 

今更になるのだがタイトルをはじめて目にした時に「なぜ"此処"が漢字?」と思った。

 

小難しい内容なのかなーと思いきや、歌詞を読んでみると実にシンプル。

だからこそ余計に「なぜ漢字に?かっこつけたの??」と思った。

 

結局そりゃあかっこつける時もあるさアイドルだもの…という生暖かい目で見守り、単に字面だけの問題かなと処理していた。

 

「此処」という漢字は、とても目を引く。

 

これがもし「〜ここから〜」だったらどうだっただろう。

なんとなく間延びして見えると同時に「ここ」という位置は強調されない。

あくまでそこにあるのは「ここから」というひとつながりの言葉だけだ。

 

じゃあ、もし「〜ココから〜」だったとしたらどうか。

「ココ」がなんとも意味深である。なんだか複数の意味をはらんでいそうだ。

下手すると「個々」なんて捉えられかねない。それはそれでなんかかっこいいが。

でも20周年にお互いに向けて、グループとしての感情を乗せるにはそぐわない気がする。

 

では、「〜此処から〜」にした理由はなんなんだろうか。

もしかすると、この「此処」という言葉こそが強調すべき重要なポイントなのではないか。

 

今思えば、井ノ原さんの手紙にあった、いつでも"ここにいます"というのは、そういうことなのかもしれない。

「"ここ"って、どこ?」とモヤモヤしていたあの日の自分の疑問に、ようやく答えをもらえたような気がしてしまった。

 

いつもと変わらない場所。自分の基準になるところ。

今も昔も変わらずに、「ここ」と呼べる現在地。 

それは誰か1人でも欠けると成り立たなくて、変わってしまえば「ここ」ではなくなってしまう。

 

自分の今いるこの場所を「ここ」と表現する。

それってもしかして井ノ原節のなかでは最上級の「大切な場所」の表現なのかもしれない。

 

大事なのは「今まで」や「これから」の話ではなくて、その中心に変わらずに据えることができる「ここ」にいること。

 

そう考えるとなんだか結婚の時に届いた手紙の井ノ原節にも、「〜此処から〜」というタイトルに私が抱いた微妙な違和感にも合点がいってしまった。

 

 

 

結婚してから井ノ原さんがまったく変わらなかったのかと言うとそうでもないな、と思う。

「ほんっとに!昔から変わらないな!!!」と少々語気を強めて思ってしまうほど、井ノ原さんの中のふざけ虫が大暴れし爆笑させられることもある。

でもやっぱりここ数年の「朝の顔」としてのイメージが定着した井ノ原さんは、変わらないけど変わったな、と思う。

 

でも確かに宣言した通り「ここ」にいるんだな、とつくづく思わされた。

 

 

アイドルの熱愛・結婚を目撃しながら応援していくことは、それなりにしんどい部分もある。

 

以前、某メンバーの熱愛報道が出た際に「どう思いますか?」という内容のコメントを丁寧な文章でいただいたことがある。

私個人はスキャンダル絡みの話に関してはとてもデリケートなお話だなと認識していて、目にするだけでも嫌悪感を抱く方もいらっしゃると思うのであまりがっつりとは触れないでおこうというスタンスでいる。

そのためにコメント自体は申し訳ないと思いながらも非公開にさせていただいたのだが、少しだけこの場でやんわりと返答させていただきたいなと思う。

(そもそもそこら辺のいちファンに過ぎない私の意見がはたして何かの参考になるのだろうか、と思いつつ…)

 

私にとってそういう局面に遭遇した時、一番大事なのは「ここにいてくれること」。

 

アイドルがアイドルとして仕事をしてくれている限りはきっと外的なものはあまり関係ない。

私は「見せてくれるもの」を全力で楽しんでいたいし、それをしっかり楽しめるファンでいたい。

我ながらヘドが出るほどの綺麗ごとだな!と思うが、キラキラした世界を見ている時くらいはそんな思考でいたっていいじゃないかと開き直っていたい。

 

対応の仕方やその後の身の振り方などを見ていて心配してしまうことは少なからずあるけれど、結局私が望んでいるのはそこなんだな、と今回考えていて気付かされてしまった。

 

あの頃はあまり理解できなかった井ノ原さんからの手紙も、今なら、少しくらい、ほんのちょっとなら理解できたかもしれない、ような気がするような、しないような。

 

 

「今ならわかるよイノッチの気持ち!」なんて言葉は、確証もないしおこがましいし何より恥ずかしくてのたうち回りたくなるので、絶対に言わない。

 

 


コンサートスタッフさんに関するよもやま話

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今年も半年が過ぎた。

おかげさまでちょこちょこと現場に足を運ばせていただき、ライブからコンサートから舞台から劇場公演までおおいに楽しませていただいた。

 

そんな中昔から相変わらずどんな場所でも毎回気になっていることがある。

各会場で出くわす、そこで働くスタッフさんである。

 

もちろんたくさんの方の力でイベントが成り立っているのは知っているが、今回言及させていただくのはグッズ販売からお客さんの誘導・会場内での警備etc…つまりはきっと日雇いの方が多いんだろうなあ、というスタッフ。

要するに大半をバイトさんが占めているであろう業種のスタッフについて。

 

目次

 

 

「グッズ売り場でメンバー名をどう呼べばいいか」問題

こんな問題を抱えているのは私だけかもしれないが、もうずっと、毎回新鮮にそわそわしてしまう。

昨年久しぶりにジャニーズの現場、V6のコンサートに行ったわけだがやっぱりそわそわしてしまった。そわそわしてしまっている自分に対して「ああここに戻って来たんだな…」と実感したほどだった。

 

それが「グッズを買う時にメンバー名をなんと呼ぶのが適切なのか?」という私の中の深刻な大問題である。

 

普段呼んでいるとおりに呼ぶべきなのか。

苗字か?名前か?

「くん」付けか?「さん」付けか?

はたまたあだ名か?

 

例えば、「井ノ原くん」なのか?「井ノ原さん」なのか?「イノッチ」なのか?といった感じだ。

普段は好きなようにその時のテンションで呼んでいるメンバーの名前を改めて「グッズ売り場」というオフィシャルな場所でスタッフさんに向けて発さなければいけないとなるとふと考え込んでしまうのだ。

 

結構な年上やのに「くん」付け?いやまあジャニーズの伝統として「くん」付けはわりとポピュラーでおかしくはない…でもここは「さん」付けのほうが適切か…

いやでも「さん付け」したらしたで「こいつw改まっておるww」とか思われないだろうか…

浸透しているあだ名で呼んだほうがむしろわかりやすい?

でも、「いきなりあだ名ぶっこんでくるなんてこいつどんだけ強気なん?みんながみんなあだ名理解してると思うなよ」とか思われないだろうか…

 

と、我ながらそこまで悩まんでも、と思ってしまうくらい毎回この議題について頭の中で大会議が開かれる。

ちなみに列に並んでいる間ずっとこんな心境である。

 

久しぶりに並んだこのV6のコンサートの物販、うちわを購入する時にはスタッフさんが「◯◯さんのうちわですね!」とわざわざこちらを向けて確認してくれていた。

寝かしてではなくしっかり立てて。

こちらを向けて下さるということは自分の後続の方にも見えるということで、それすなわち言ってみれば「後続への自担晒し」のようなものである。

2人分買うと右手と左手に持ってこちらに見せてくれた。こうなるともう「後続への推しコンビ晒し」である。

ちなみに私の2つ前に並んでいた方は三宅さんのうちわを5〜6枚買っていたがそれは寝かして確認していた。いや、そこは立てへんのかい

 

この時の私はというと、自分で買ううちわがどうしても決めきれずひとまず相方のお使いで井ノ原さん・岡田さんのうちわを買うべく購入列に並んでいた。

スタッフのお姉さんは井ノ原・岡田コンビのうちわをしっかりとこちらへ見せつけ販売してくれた。もうこれは一種のパフォーマンスである。なんだろうかこの気恥ずかしさ。

 

脱線した。

相当な数のお客さんを相手にしているのでまったく気にもとめておられないとは思うものの、私は毎回「みんな一体なんて呼んでるの?どう呼ぶのが適切?」と考えてしまう。

 

気になっていたこの問題についても探るべく、「コンサートスタッフ」を体験された方の感想について調べてみたところ、貴重なお話を載せてくださっている方がいらっしゃったので引用させていただきながらご紹介したい。

どちらもすごく興味深い内容で、その世界を知らない私からすると貴重な情報ばかりだった。

こちらの記事はジャニーズファンではない方が嵐のコンサートで物販スタッフをされた際のお話。

 

とりあえず嵐さんの人気やっぱりすごい

公演日の前々日からグッズをプレ販売するとは一体…私にとっては想像できない世界だった。

そして想像はしていたがやはりというか、現場の修羅場具合も思い知った。

 

当然とも言えるのだが、スタッフさんはメンバー名を敬称をつけて呼ばなければならない。

となるとこういった事態だって発生する。

お客さんは櫻井君を「翔ちゃん」という人が多くて、それを私たちは「櫻井さん」と言わなければいけないので、最初のほうは頭がまわっていましたが、最後のほうになると、お客さんと同じように「翔ちゃん・・・」と言いながら商品を出してしまうのです。

 

「リーダーとぉ~」と言われた時も、(リーダー?)って一瞬止まって、(ああ、大野君か)。

 

「おーちゃん1枚」と言われて、(おーちゃん!?ああ、大野君か)。

 

「ニノ1枚」と言われて、「はい、ニノさん1枚・・・」と、(もうニノさんでいい気がする)と思いました。

 

(「ライブスタッフ グッズ販売!!!!!|oneday」より)

私たちが普通にあだ名でスタッフさんにグッズをお願いすると、相手は頭の中で一旦正式名称に変換しなければいけない。

つまりはその分手間がかかるということ。

そう考えるとやっぱり苗字+「さん」付け、が一番手間を省けるのかもしれない。

 

 

さらにこちらの記事はジャニヲタさんがNEWSのコンサートで物販スタッフをされた際の体験談。

私は「『ゆうくん』のうちわください」って言われて、「『ゆうくん』って聞きなれないけど誰だ?・・・・・・・・・・・・、あ、手越祐也で『ゆうくん』か」と理解するまでに時間がかかってしまいました。
別の子は「『ひーくん』のフォトセットください」って言われて、誰のことかわからなかったから聞き返したら「山下智久の『ひー』です!!!」って軽くキレられたそうです。
『ひーくん』って山Pのことを呼ぶ人は少なくとも私の周りにはいないし、その理論で行くと増田貴久も『ひーくん』じゃないかwww
バイトの人が迷ったり聞き返したりする時間が無駄なので、ぜひとも分かりやすい表現で伝えてあげましょう。

ジャニヲタなら一度は経験すべし!コンサートの物販バイトってけっこう大変だよ - 何度も唄うよ 君を想いながら

これは私も瞬時に理解できる気がしない。

あだ名まで理解できていない人間にとってはもうこれはクイズだ。

 

そもそも「さん」付けか?「くん」付けか?の時点で迷っている私からすると、こんな強めのタックルを堂々とかませる人がいるのか…!というところにまず驚愕した。

生きている次元が違う。

私の中の大問題なんてもうそこらへんのカスくらいの小ささで、風が吹いたら飛んでいくくらい軽い。どっちでもいいし心底どうでもええ。

 

またこちらの記事では「メンバーそれぞれの人気によってあらかじめ用意されている量が違う」という実態も各メンバーごとのリアルな数量を添えながら触れられていて、それもなかなか衝撃的だった。

  

とにもかくにもただでさえ混み合う物販スペース、真夏や真冬の悪環境だったりすると並ぶ側の私たちもしんどいがスタッフさんにとってはもっとしんどい。ファンもスタッフも気遣いながらスムーズな流れとストレスのない環境を作れたらいいなと思う。

 

そのためにもスタッフさんがファンじゃなかったとしてもすぐに伝わる呼び方で、混乱させないように個人名をしっかり伝えるのがよさそうだ。

 

やはり「苗字+さん付け」がスタッフさんもオウム返しするだけで済むので優しいのかなあ…なんて考えていたが、ふと去年の物販スペースで気になったことを思い出した。

 

うちわを購入する時にふとスタッフさんのうしろを観察していると、仕切りのついた箱に各メンバーのうちわが収められそれぞれにラベルが貼ってあり、個人名がマジックで小さく書かれていた。

敬称部分の記憶があやふやになってしまっているのだが、そこには左から順に「坂本くん」「長野くん」「井ノ原くん」「剛くん」「健くん」「岡田くん」と順に並んでいて、

「えっ、剛くんと健くんだけは苗字じゃなくて名前??」

と内心つっこまずにはいられなかった。

 

「スタッフさんが把握するためのラベルなのにその2人は名前!?」と一瞬混乱したが、それくらいあのお二方については名前の印象が大きすぎるし、おそらく「剛くん」「健くん」呼びで注文される方が多いのではないか、と想像する。

でも結局確認の時には「森田さん」「三宅さん」と言わないといけないわけだろうし、逆に混乱するのでは…なんて思ってしまった。

 

 

会場内で立っている警備の方の目線が気になる

今年に入ってから行った、とあるライブでの話。

オールスタンディングの会場で端っこも端っこ、柵前あたりに陣取ることになった私の目の前にはライブ中ちょうどスタッフさんが立っていた。

 

それはもう死んだ魚のような目で。

 

オールスタンディングとは言えファンが大暴れするようなアーティストでもないのでほぼ立って見ているだけのお仕事にはなると思うのだが、もうその目は虫けらを見るかのごとき冷たさすら放っていて、なんとなく「ご、ごめんな…」という気持ちになった。

だからお願いそんな目で私を見ないで。

 

コンサートやライブで最前近くや通路横、オールスタンディングでも柵前や端っこのほうに陣取ることになった場合は自分の目の前にスタッフさんが立つ場合がままある。

 

こうなると私はものすごく気を使う。

そして気になる。めっちゃ観察してしまう。

 

開演する前には心の中で、

「ごめんやで…多分開演したらそれなりに手を挙げてみたり左右に振ってみたり手拍子してみたり身体中のありとあらゆる部位でリズムを刻んでみたり時と場合によっては飛んだり跳ねたりあるいはニコニコニヤニヤしたり泣いたりしてしまって『何こいつマジキモいんだけど〜』と思わせてしまうかもしれんけどご迷惑はかけへんさかい…少々辛抱してくれ…」と思う。

心の中で先手を打ったところで意味はないのだが、開演してしまえば目の前にスタッフさんがいようとも全力で楽しんでしまう自分がそこにいるのは想像がつくので先にこれからお見せするであろう多少の醜態について懺悔しておくのだ。ああ視線が痛い。

 

スタッフさんはもちろんお仕事でそこにいるわけで、これから2時間以上熱狂したファンたちを見ながら業務をこなさなければならない。

私たちにとっての楽しいお時間はスタッフさんにとってはお仕事の場である。

 

楽しい楽しいイベントに携わるお仕事なのだからそりゃあもう楽しいんだろうな、なんて子供のころは思っていたが、年を取るにつれてきっと大変なんだろうなと思うようになってきた。

 

もちろんお給料をいただく作業なのだから大変なことはあって当然なのだが、できれば気持ち良くお仕事をしてもらいたいしステージに立つ人に対しても、それを見に来たファンに対してもできるだけいい印象を持ってもらいたいなあ…と思ってしまう。

 

 

演出における落下物事情が気になる

ここ数年、演出で降ってくる物のクオリティが上がったような気がする。

銀テープも昔は無地であることがほとんどで、せいぜい色が何種類かある程度。

そこから少し進化してツアーロゴが入ることも多くなった。

そして今ではアーティストの直筆メッセージが印刷されていることも少なくない。

 

去年のV6の20周年コンサートではこんなメッセージが入っていた。

黒く見えるが銀色のテープである。

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1本に全員分が印刷されていた。

 

さらにポルノグラフィティが15周年を迎えた時はこんな感じだった。

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なんともご利益がありそうなテープである。

 

さらには風船なんかも降ってくる場合がある。

Perfumeドームコンサートにて。

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あ〜ちゃんの風船は心優しい方に撮影させていただいた。

そもそも私自身は風船を取れなかったのだが、取れなかったなー…と思いながら出口に向かっていたらどこからともなく風船が飛んできて、持ち主を捜したが見つからず。

そこに「次はあなたが誰かの腕を引く番 のっち」と意味深な言葉が書いてあったものだから「何これ、お告げ?啓示ですか??」とおもわず笑ってしまった記憶がある。

 

落下物はナイスキャッチできなかったとしてもスタッフさんが配ってくれる場合もあり、お仕事とは言え本当にありがたい。感謝するばかりだ。

 

貴重なメッセージがかかれているため大なり小なり争奪戦になりがちな落ち物事情。

隣近所との微妙な戦いはあったりするが、拾うために自分の席からお出かけされてしまう方もいらっしゃるという。なんともおそろしい話だ。

 

こちらの記事には実際にその「地獄絵図」をスタッフ側として目にした方の感想があった。

 

果たして奪い合いの末、もしくはズルをして得た「それ」に意味はあるのだろうか。

たとえばそこにまっすぐなメッセージが書いてあったとして、ズルをして「それ」を手に入れた自分は嬉しいのだろうか。手放しで大喜びできるのだろうか。

 

そこに意味を見いだせない自分であり続けたいものである。

 

花道に落ちた銀テープを拾ってスタンド最前の方に渡し「うしろに回して」と指示していた井ノ原さんと、その言葉を受けてしっかり回していたファンを見てウワアア…!と感動した私としては、奪い合いではなくそういう気遣いで心温まる1シーンが生まれるための小道具としての銀テープであってほしいと願うばかりだ。

 

また同じことはメンバーが客席の通路に降りてきてくれたりした時にも言える。

通路側の席にいると、客席降りの直前にはスタッフの動きが慌ただしくなったりバリケードを張るためにロープが用意されたりとその後の展開が予測できることも多い。

この時のスタッフさんの緊迫感たるや。

そんな様子を見ていれば当然自席を離れようという気にはなれない。

マナー違反をしてメンバーに近づきお触りをしたところで、そこに何の意味があるのだろう。

 

 

終演後に早々に会場を追い出される理由 

私もよくやってしまうのだが、終演後にボケーっとしているとスタッフさんに退場を促される。

それもそのはずでスタッフさんたちにはその後もお仕事があるのだから当然である。

これについても先ほどの記事で理由に触れられている。

コンサートが長くなればなるほど、解体する時間が長引く→決められた時間内に解体しなければならない→アルバイトを増やさなければならない→アルバイトの帰る時間が遅くなる→人件費(給料)が増える→スタッフ困る→公演時間に制限がある!という状況になる。
 
ジャニーズでは、コンサート会場内からお客さんが全員出ないと解体作業ができない。そこは、かなり徹底されていて、きつくいわれる。なので、スタッフが大きな声で客出しと呼ばれることをするのだ。お客さんが会場内に居座るのは、本当にタチが悪いので、やめてほしい。できるだけ会場内を早く出て、会場外などで居座ってほしい。円滑に解体、清掃を行うためにお願いしたい。

私たちの楽しい時間は終わっても、その後にはステージの解体や清掃作業が待っている。

迅速かつゴミを残さず、「立つ鳥跡を濁さず」の状態でひとまずは外に出なければならない。

  

私たちはチケット代を払って楽しませてもらう側なので忘れがちなのだがすべての事柄にはお金がかかっている。

会場を借りるのにもお金はかかっているし人を雇えば人件費がかかる。当たり前のことだ。

 

会場を借りるのにいくらかかるかご存知だろうか。

平日と土日祝でも違う。

また公演日の前日からセットを組めばその日の分も料金が発生する。

 

たとえば、私が何度も何度も足を運び勝手にホームだと思っている大阪城ホール。 

ホームページには利用料金が掲載されている。

ご利用料金 | イベント主催の方へ | 大阪城ホール

 

本番日が平日であれば1日400万、土・日・祝なら500万円。

 

設備や備品も利用料が設定されている。

私たちに一番身近なものでいえば、たとえばアリーナの椅子。

あれは備え付けのものではないので毎回毎回並べられているが、1脚・公演1回につき180円だそうだ。椅子にまでお金がかかると知った時は驚いた。

仮に横70席・縦60列だと仮定すると、アリーナは4200席。

4200脚×180円として、75万6000円だ

 

冷暖房料はアリーナ1時間3万円。

テレビ・インターネット中継料なんてものもあり、1日20万円。

 

そんなこんなで何をするにも料金が発生していることを肝に銘じておかなければいけない。

グッズやチケット代を落とすだけでなく少しのマナー向上でお手伝いできることがあるのならばぜひ貢献したいものである。

 

そしてもう1つ、会場内でのことで補足させていただくなら開演前・終演後のセットや場内を撮影するのはダメゼッタイ。コンサート・ライブ中以外も撮影は禁止なのでご注意を。

 

 

現場へ足を運ぶといたるところにスタッフさんがいる。

観る側も働く側もできるだけ気持ちよい時間が過ごせるように、ささやかな心がけを大切にしていきたいものだ。

 

 

 

坂本昌行というV6のリーダーについて

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 V6のリーダーと言えば、坂本昌行さんである。

 

グループ内の年齢差は最年長・坂本さんから最年少・岡田さんまで9歳。

最年長ということもありV6のリーダーは坂本さんがつとめることになった。

 

この「V6のリーダー」というポジションでの役割について、坂本さんはしょっちゅう「何もしていない」と言う。

でも決してそうではないのは周知の事実であり、デビューからこれまでを振り返るとそこにはリーダーとして奮闘する坂本さんの姿がある。

 

おおかたのエピソードは今となっては全体的に笑い話だ。

テレビやラジオで話す時にはまるで悩みやツラさなんてなかったかのようで、「ちょっとしたこと」でしかないようにすら感じる。

そこにはお涙ちょうだい要素なんて無く、デビューから20年ほど経って語られるデビュー当時のエピソードはもはや鉄板ネタと化している。

おもしろおかしく楽しそうに、笑いながらネタとして話す様子に私も思わず毎回笑ってしまう。

 

今現在の彼らが語る言葉の中に、V6の歴史はぎゅっと凝縮されている。

むしろ今語られるそれこそがすべてであってそこに補足なんて必要ない。その内容だけで十分すぎるほど魅力的なのだから。

 

しかしながらデビューから20年あまりの時間の中で「その時々の彼ら」が話していたことをさかのぼって見ていると、「なーんだ」と思う瞬間が多々ある。

「ここからちゃんと地続きで、延長線上にあるのが"今"なんだな」、と強く思わされてしまうのだ。

 

いいこともそうではないことも、いろんなことがあった。

でも全部がつながって今があって、「ああ、あの時のあれはここにつながっているのかもしれない」なんて勝手にわかったような気持ちになってしまう。

そんな「つながる瞬間」の発見が多すぎて私は何度も感情を持て余して頭を抱える。

 

何かと背負いこんでしまっていっぱいいっぱいだった坂本さんのエピソードと、その姿を見てきたメンバーのコメントなどをたどっていると、毎回胸がぎゅーっとなる。

これだからV6が好きなんだ、と思うし、これだから坂本くん大好きなんだよなー!!!と思う。

そして昂ぶった自分の感情に対して「でもそれってメンバー間ではもう笑い話の類だし勝手に過去ばっかり考えてむやみやたらと一方的にテンション上げてしまうのってどうなのよ?」とたびたび冷静な自分Aが顔を出す。

「でもやっぱり不器用なりにリーダーをやってきた坂本くんだからこそこんなに大好きなんですよ…!」と自分Bも負けじと主張する。

最終的に奴らは「まあ坂本くんが幸せそうに笑ってる今があるんだからいいじゃない」とがっちり握手して円満解決にいたる。

 

そもそも「リーダー」ってどういうポジションなのだろう。

言葉通りに取るならば「先頭となる人」のことであり、「代表者」「指導者」「統率者」なんて表現される。

 

リーダーは苦労する。

アイドルグループにもそれぞれ「リーダー」と呼ばれる位置のメンバーがいて、そのポジションはメンバーが多いほど、価値観の違う人間が集まっているほど苦労しがちだ。

人をまとめる立場はやりがいと引き換えに気苦労も絶えない。

 

相手のことを考えなければいけないポジションは真面目に考える人間にほどしんどく、頑張れば頑張るほどしんどくなってしまいそうなその立ち位置で奮闘する・してきた人というのは非常に私の心を揺さぶる。

 

そんなポジションでV6を引っ張ってきた坂本さんというのは、中学生時分から私の中では「すごい人」だった。

そしていまだに、今日45歳になった坂本さんに対して「すごいなあ坂本くんは!」と思っている。

また1つ歳を重ねてもなお素敵な坂本さんに敬意を表しながら、今回はリーダーについて書く。

 

  

目次

 

 

 

デビューした頃のはなし

ご本人が何度も「リーダーに向いていない」と言ってきたように坂本さんの性格はそもそも「俺がリーダーやります!!」というタイプではない。

また坂本さんのことをメンバーが話す時、特に登場しがちなワードが「三男坊」。

坂本さんは三兄弟の末っ子で、メンバーが可愛らしい側面を話す時には決めゼリフとして「三男坊だから!」がよく使われる。

 

井ノ原

坂本くん、いきなりリーダーを任されてしまって大変だったと思いますよ。もともと、 彼って無口なんですよ。の~んびりした人だから、「おまえこうして、ああして」って、周りに指示するようなタイプじゃなくて。みんなが思うような”リーダーのイメージ像”とは、性格的にまったく離れている人だったんです。 

(2015ツアーパンフ)

 

あまりにリーダーをやりたくなかった坂本さんは、一旦は「井ノ原、(リーダー)やってくれない?」と頼んだほどだった。

井ノ原さんも「別にいいよ」と返事をしたのだが、結局事務所の意向もあってやっぱり坂本さんがやることになった。

 

 

デビューして4周年を迎えた頃、坂本さんはデビュー当時をこんな風に振り返っている。

ホントに当時は心配ばっかりしてた。まるで親みたい。そういう義務感にかられてたって感じ。だから、楽しいとかつらいなんて感じてる暇がなかった。自分の肩に重いものがのってるなって。

(ポポロ/2000年1月号)

 

坂本さんはカミセンに礼儀だったり基本を教える。

その姿は本当に親のようで、「早く寝ろ!」といった生活態度の部分まで及ぶ。

メンバー同士の関係を家族で例える時によく「お父さん」という位置付けに納まるが、それはこういった「昔ながらの親父」のような振る舞いをしていたことも理由のひとつだ。

 

デビュー時に6人揃って出演したドラマ「Vの炎」の頃には6人とも合宿所で生活をしており、メンバーを集めて台本の読み合わせなんかもしていた。

 

この「Vの炎」というのが曲者で、それまで演技経験のなかった岡田さんは特に、まあ大方の予想はつくがなかなかの演技力。もちろん良くないほうの意味で。

 

放送から5年ほど経ってからこのドラマをはじめて見た私は「何これ!?」と爆笑した。

とにかく設定から内容からストーリー展開まで全部おかしい。

大真面目にシュールなコントをしている感じだ。これはドラマなのか?コントなのか?

 

メンバーを集めて台本の読み合わせをしていたというエピソードを知った時、正直なところ「あのドラマの!?」と思った。

全体的にぶっとんだ設定、見るものすべてを笑いの渦に引きずり込むような抱腹絶倒間違いなしの怪作。これを一体どんな感じで読み合わせしたんだ…?、とどうしても思ってしまう。

 

裏側を考えるとこの当時すごく大変だったことがわかる。

でも映像作品として残る「それ」は抱腹絶倒もの。

相反するその世界観に私の頭は大混乱だ。

 

井ノ原「リーダーがいてさぁ。リーダーが仕切ってたわけですよ、合宿所でも。」

三宅「まあでも坂本くんはねぇ…」

坂本「仕切ってたっけ?(笑)」

井ノ原「仕切ってたよ!」

三宅「まぁ、なんか親分みたいな感じで振舞ってたからね。」

長野「振舞ってた(笑)」

三宅「まぁでもやっぱ今思えば24歳っていう年齢でもう僕たち15、6のクソガキ共の面倒見なきゃいけないって、こんな煩わしいことないよね。」

井ノ原「そりゃあ荒れるよ…荒れてたもん!坂本くん、ねえ!」

長野「酒飲んでたねぇ(笑)」

井ノ原「酒量が増えてたもん(笑)」

坂本「酒量…(笑)」

井ノ原「デビューしたてのアイドルが(笑)」

長野「ビールの缶いっぱい転がってたもんなぁ。」

坂本「まずコンビニ探したもん、夜ねー。」

井ノ原「ねー、いっつもだから帰り道…6人で移動してたじゃん?車な。ワゴンボックスで」

三宅「だから坂本くんがこうなんか、厳しくカミセンのこととかをしつけするっていうかさ、礼儀のことだったりいろんなことを言って、まぁある意味悪役を買って出てくれるところがあって。やっぱこう...なんだろう、陰で『坂本くんちょっとムカつかない?』なんていうようなことを言うことによって、ここ(カミセン)が仲良くなるっていう…」

坂本「なんだなんだ?いい話に行くのかなぁと思ったらただの陰で悪口を言うだけだったっていう報告じゃねーかよ!(笑)」

(「V6 Next Generation」/2015年5月30日放送)

 

ストレスをお酒で発散するリーダー(24)とは。

 

あえて悪役を買ってでも正しい道を説いてくれる人存在は尊い。大抵それに気づくのは、その時を通り過ぎたあとだ。

その「あえて悪役になる」人が見ているのは、相手の「今」ではなくて「未来」。

 

嫌われるのは誰だってイヤだ。

だからこそ嫌われないように振る舞うし、思ったことがあってもはっきりとは言わない。「なんとなく『今』をこなしてやり過ごせればそれでいい」という流れは誰の近くにもある。

でも本当は、厳しくしてくれる人ほど一生懸命その人のことを考えてくれていたりする。

 

V6はグループが結成された直後にはもうデビューしていた。

年齢もバラバラ、キャリアもバラバラ。

当然性格もバラバラで、考えられる範囲だってバラバラだ。

たとえば、24歳が考えに考えてたどり着く答えと14歳がいっしょうけんめい考えてたどり着ける答えには差が出るだろう。

 

そんな状況でリーダーをやるとなればとりあえずやらなくてはいけないのは「メンバーをまとめる」こと。

ぎゅっと団結し、進むべき方向を指し示し、先頭を歩くこと。

 

三宅

今、思えば、デビュー当時は本当に大変だったと思う。言うことを聞かない子どもたち(カミセン)の面倒を見させられて。前半は、ライブを作るにも、坂本くんが中心となってやってくれていたし。坂本くんがちゃんと説明してくれてるのに、聞きもしないで、人の話を聞いてんだか、聞いてないんだかわからないような人たちをまとめなきゃいけないわけだったから。本当に大変だったと思います。

(2015ツアーパンフ)

 

先に引用した内容にあった、坂本さんの言うところの「自分の肩にのっていた重いもの」。

それはリーダーとしての責任であり、グループを引っ張っていかなければいけない、失敗すればグループ自体がダメになってしまうという危機感。

 

「なんとかしなきゃ!」と思っていましたね。ですが、今振り返ってみると、何をしようとしていたのか、何がしたかったのか…、当時の自分にはこうしたいという形が全然見えてなかったから、「あなたがリーダーですよ」と言われて、漠然と「ちゃんとしなきゃ!」と焦っていて、あたふたするばかりで何もできていなかったんだろうなと思います。あいさつや”遅刻しない”などの時間厳守、インタビューの受け答え、与えられたセリフはしっかり覚える…というような当たり前のことをメンバーに対して言っていただけで、それが押し付けになってしまったこともありました。反発も相当あった気がしますが、こっちも必死だったので、細かいことは覚えていません。たまに昔の振り返り映像とかを見ると、当時のカミセンは、その”当たり前のこと”が100%できていませんでしたけどね(笑)。

(2015ツアーパンフ) 

 

「"当たり前のこと"が100%できていない」…というのはどういう状態なのだろう?と漠然と感じていたのだが、 「当時のカミセンは本当に自由奔放でね。眠かったら寝る、腹減ったら食うっていう感じだったの(笑)。(ポポロ/2000年1月号)」という言葉を発見し、ああなるほど、と理解した。

三宅さんの話でいうと「ちゃんと説明してくれてるのに、聞きもしないで、人の話を聞いてんだか、聞いてないんだかわからないような人たち」

そのあたりを要約すると「眠い時に寝て、お腹が減ったら食べ、人の話を聞いてんだか聞いてないんだかわからない」のが結成当時のComing Centuryである。

21世紀が不安になる。

 

 

教えたことと教えられたこと

そんなヤングチームComing Centuryの3人と、デビュー当時はただアダルトチームと称されていて後に20th Centuryと名付けられることになった3人は順調に活動を続けていく。

そして4年目を迎えた1999年、坂本さんはカミセンに向けてこんな手紙を書いている。

Coming Centuryへ

V6がデビューして4年目。それまでいろんな事があったと思います。

初めてカミセンに会った時の印象は「こいつら、ちっちぇー」でした。

当時は挨拶もしない、朝は遅刻、ドラマの台詞は覚えてこない。

その度に3人を呼んでいろいろ話したりもした。多分3人は「口うるさい奴だな。」と感じていたと思います。

でも、ある日岡田と健からの相談の電話があった時、ものすごく嬉しかった。

 

こんなに頼りない俺をリーダーとして認めてくれた事が。

(「おしゃれカンケイ」/1999年6月27日)

途中なのだがここで一旦区切る。

この際に坂本さんが触れた「相談」について、おそらく同じ内容のことが三宅さん側からの目線だとこういったふうに語られている。

三宅

僕は基本的に悩みとか人に相談しないんだけど、前にすごく悩んだときに、坂本君に電話して相談したことがある。それが坂本君と僕のいちばんの思い出。仕事では、コンサートのことにしてもなんでも坂本君がいちばん主になってやってるんだよね。何事もいちばん考えてくれてる人。昔から、メンバーの中でいちばん V6のことを考えてくれてるのが坂本君だよね。だから、僕たちもそういう部分にもっともっと参加して坂本君をラクにしてあげたいなって思う。

(ポポロ/2000年1月号)

これはデビュー4周年・活動5年目にさしかかった頃の言葉だ。

いまでこそV6の活動の方向性について重要な部分を担っているのは三宅さんなのでは、と思ってしまう瞬間は多い。

でもデビューした頃、がむしゃらにグループをどうにかしようとしていたのは坂本さんだった。最年長だから、リーダーだからといろんなものを必要以上に背負いこんで。

 

デビューから数年は基本的な礼儀の部分にはじまって仕事への姿勢、メンバーが集まる場では仕切り、コンサートの構成を作るにも率先していて、当初は公演中のMCに関しても回し役は坂本さんだった。

 

私は2000年からV6ファンになったが、坂本さんといえばやっぱり「リーダー」で「仕切り役」というイメージが強い。きっと番組やラジオで何かと進行する位置にいた姿を見た結果だろう。

 

岡田さんは1997年12月に上演された舞台「MASK」 で坂本さん・井ノ原さんと共演したのだが、こんなエピソードがある。

岡田

(リーダーから怒られたエピソードから)

舞台『MASK』を坂本くん、イノッチと3人で一緒に出たときも、僕が熱を出してしまって舞台上で元気に振る舞えなかったことがあって…。そのとき、言われたんです。「熱があるとか具合が悪いとかは、関係ない」って。ジャニーズの教えというか、「たとえば骨折していても、してるように見せてしまうのはダメだ」って。お客さんには関係ないことを見せちゃいけない。自分の代わりはいないんだから、何がなんでもやらなくちゃいけない、みたいなことは言われていました。

(2015ツアーパンフ) 

坂本

岡田が発熱してMCで一言もしゃべらなかった日、終演後オレと井ノ原で厳しく説教したことがあった。お客さんはお前を心配しに来てんじゃない、楽しみに来てるんだ…と。それを見たJr.が、なんで中学生に大人が怒ってるの!?って感じでビビってたっけ。 

20th century 10―Toni‐ten (ぴあMOOK)/2005年7月10日発行)

ひとつツッコませていただくならば97年当時の岡田さんは高校生なのだがそれはさておいて、やっぱり率先して正論を説いて怒るその様はしっかり「リーダー」をしていた。

 

1998年、「うたばん」の中で森田さんは坂本さんにこんな手紙を綴っている。

坂本くんへ

坂本くんも、忘れてはないと思う。

V6結成一周年のあの日。俺はマネージャーからの連絡を家でまっていて遅刻。寝坊したわけじゃないのに、スタッフに叱られた。

ふてくされて「うるせえな」って言い返したらその途端、坂本くんが俺の髪をわしづかみにして「なんだその態度は!」って怒鳴ったよね。

恥ずかしいけど、そのとき俺はみんなの前で泣いた。

坂本くんまでがわかってくれないのかってそれがくやしかった。


でも今は思う。わかってなかったのは俺だった。

人に迷惑をかけた以上、素直に謝るべきだったって。それを坂本くんは言おうとしたんだって。

 

俺、坂本くんを煙たそうにしてたけど、本当はすごく頼りにしてた。

みんながふざけてるとき坂本くんが部屋の隅で頭をかかえてたのを何度も見た。

坂本くんは誰よりもホントにV6のことを考えていたと思う。

坂本くんはいつも人の長所を見抜いて「あいつはすごい」とか言うけど人を「すごい」って素直に言える坂本くんのほうがすごいよ。

27歳になったとき、坂本くんのようになれたらいいなと思う。

俺達にはたくさんやることがあるから、まだ今は「ありがとう」なんて言いたくない。
  
これからもよろしく頼むよ。  森田剛

(「うたばん」/1998年11月3日)

 

坂本さんからカミセンへの手紙の続きに戻るが、そこでもこの話については触れられている。 

でも剛とは上手くコミュニケーションがとれず、デビューして1年半程ほとんど会話もしないまま、ある事があって、剛を怒鳴ってしまった。

その時剛は涙をためて俺を本気で睨んだ。

でも、初めて俺に対して剛が本気になってくれた事が嬉しかった。

それ以来井ノ原、長野がいいパイプ役となって、とてもあったかいグループV6が出来たと思っています。

これからがスタートです。

V6・カミセン・そして個人としてお互い大きくなっていきましょう。

それからドラマ「新・俺たちの旅」頑張って下さい。

V6のルール『楽しもう』。

これを忘れないで頑張って下さい。  坂本昌行

(「おしゃれカンケイ」/1999年6月27日)

 

そもそも坂本さんの中でかっこいい男性像というのは「不言実行」の男であり、言葉で伝えるのではなく、「自分の姿勢をもって伝えること」にかっこよさを感じているタイプだ。

かっこいい男は背中で語る、ということなのだろう。 

まあ端的に言うとその「不言実行」のかっこよさを教えたのは、度々トニセンのラジオでもネタに上がっている坂本さんの父「トモジ」さんだ。

岡田

今でもあの人が文句や弱音を吐かない限り、俺なんかがうだうだ言えないってのはある。

(MYOJO/2001年12月号)

森田

コンサートの時期とかになって、なんとなく悩んだりしてる後ろ姿を見ると、やっぱりV6のこととか、リーダーとしていろいろと考えてくれてるんだなっていうのをすご~くすご~く感じます。

あるとき、俺にできることはないかなあと思って、じっと坂本君を観察してたんだけど、俺にはやっぱりまだまだです。でも、 最近の坂本君は前よりずっとよく笑うようになったと思う。そんな坂本君の笑顔が見られるのは、すごく嬉しいなって思う。

(ポポロ/2000年1月号)

この頃坂本さんはまだ28歳なのだが、すでにメンバーから「デビュー当時より若返った」と言われていた。

カミセンとも対等に喋るようになっていて、坂本さん本人が語る「V6になる前となってからの自分でいちばん変わったと思うところ」を「"笑う"ようになったこと」と答えている。

 

坂本さんがカミセンに教えたことはいろいろとある。

でもその中で、カミセンから坂本さんが教わったこともある。

坂本

うちらが6人いっしょにいるときは、ほんわかした雰囲気あると思わない?でも、そういう雰囲気を作ってくれたのはカミセンなんだよね。ある意味、俺はそれまで型にはまってたんだと思う。そういう既成概念みたいなものを良い意味で徐々に壊してくれたのがカミセンだった。そのおかげで上下関係もなくなっていったしね。

(ポポロ/2000年1月号)

 

ラジオの中で「自分を変えたい」という内容のおたよりについてトークをした際にはこんなことを言っていた。

坂本「はじめは、デビューした時は一生懸命まとめようと思ったけど『まとまるわけないんだ』って思ったね。」

長野「うんうん」

井ノ原「あー、そっか。じゃあ『なんでお前たちまとまってくれないんだ』って思ったこともあったけど」

坂本「うん。まとめることがまず無理だと。」

井ノ原「あーなるほどね。」

坂本「まとめるんじゃなくて、聞けばいいんだって。」

井ノ原「例えばどういう」

坂本「いろんな意見を聞くっていうこと」

井ノ原「ああ、『どうしたいの?』とか言って。確かにリーダーいろいろ聞いてくれるもんね。」

坂本「"みんなの100"はできないけど、"V6としての100"は近くなるんじゃないかな、と思って。」

井ノ原「それすごいなあと思うのは、やっぱり6人中一人でもなんでこんなことしなきゃいけないんだろうと思いながらやってるとうまくいかないから、できるだけいろんな人の意見聞いて、まあなんとなく『ここは我慢してね、でもこれはやるから』みたいな感じでまとめとくと、みんななんとなくこう、楽しくできるもんね。」

坂本「はじめコンサートなんてさあ、がっつり作ってたじゃない。だけどほら、みんな意見持ち始めるとやっぱねえ。操縦不能な状態に陥る可能性があるじゃない?」

井ノ原「あー、そうだねえ。」

坂本「だからそれをピックアップして一つにしてあげる、するっていうのが …うん。まあそれは勉強になったんじゃないかな。」

井ノ原「それもだから言っちゃえば自分を変えたわけだよね、リーダーがね。」

坂本「まあ"教えてもらった"だね、それは。

(「V6 Next Generation」/2014年6月7日放送)

 

年齢もバラバラ、キャリアもバラバラ、価値観もバラバラの中で、V6はだんだんと今のかたちをつくっていった。

 

  

30歳のアイドルは"なし"だと思っていた

メンバーの中でも特に坂本さんは「"30歳"を迎えること」に重きを置いていたように見えた私は、このブログをはじめた頃にこんな記事を書いた。

 

坂本

“30歳のアイドル”って、僕の中で”ありかなしか”って言ったら、昔は”なし”だったんですね。でも、それを逆手にとって「30のアイドルってことを楽しんじゃったら、面白いかもしれないな」って、ふと思ったんです。自分から「僕、30です!」と笑ってしまったほうが普通に自分も周りも楽しめるんじゃないかな、 と。吹っ切れたというか、まぁ、一種の開き直りですよ(笑)。そうしたら、今まで自分の中で凝り固まっていたものがウソみたいに溶けて、肩の荷が下りたと いうか、気持ちが楽になりました。”アイドルはずっとアイドルらしくしていなきゃいけないんだ”みたいな固定観念を取っ払ったら、無理せず、自分の歩幅で 歩けるようになったんです。

(2015ツアーパンフ)

 

この頃の坂本さんの「アイドル観」は、当時のアイドル事情とも重なる。

当時V6より先輩で新曲をリリースしながら精力的に活動していた、言ってみれば「歌って踊る」ジャニーズグループはSMAPくらいだ。

 

坂本さんが体感してきた時代の中で、30歳のアイドルは"なし"だった。

 

坂本さんがこの"30歳"という微妙な年齢に差し掛かるタイミングで、V6は節目である5周年、さらにはグループ名に「6」がついているため少し特別感のあった6周年を迎える。

 

「俺、30になっちゃいました!」と、自己紹介中に年齢を堂々とネタにしながら晴れやかな表情をしているところを目の当たりにしたのが、私にとっては初めてV6を生で見たコンサートだった。

 

中学生の私の目に映る坂本さんの姿は「理想の大人」そのものだった。

アイドルからそれを教わるのもいかがなものなのかと思ってしまうが、とにかくもう「大人」で「かっこいい」。

 

15歳の私の中ではどうもその「大人でかっこいい」ことを総じて「シブい」という言葉で表現していたようである。

当時の痛々しい日記を読み返すと、坂本さんに関しては何度も何度も「シブい」と言っている。

いろいろと間違った場面でも全体的に感想としてはとりあえず「シブい」と書かれている。

思わず「いやそれはシブいとは言わない…」と顔をしかめたくなる。中学生の私の言葉の知らなさよ。それからすればずいぶんと言葉を覚えたものだ。

  

 

「楽しもう」というルール 

V6には「楽しもう」というルールがある。

これはデビューイベントの際にリーダーである坂本さんがメンバーを鼓舞するべく言った「お客さんが1人とか2人でも関係ない、楽しもう」という内容の言葉からはじまっている。

が、それももう笑い話になっている。

その時坂本さん自身がすでにいっぱいいっぱいで、震えていた。その様子を見たメンバーは「この人がいちばん楽しめていない」と思った。

 

この時代の坂本さんは、肩に力が入りまくってガッチガチだった。

坂本

「ファーストコンサートの前なんか、 1週間くらいほとんど寝なかったり。そっか、人間、寝なくても大丈夫なんだって思ったもん。眠れないとかじゃないんだよ。深夜に帰って、コンサートのこと、もっとおもしろくできないかなとか考えてるうちに、気づくと朝になってる。あっ、シャワー浴びて出かけなくちゃ、みたいな。 でも、今、あのコンサート当日のことは、なぜか全然思い出せないの。」

(MYOJO/2001年12月号)

ずっとコンサートのことばかり考えていたからか、少ない睡眠時間の中でも寝言で「ねぇ、次の曲はさあ…」 と言っていたらしい。コンサート直後の雑誌では「満足度は25%くらい」と言っていた。

 

そんな時代からずっと「楽しもう」と言っていて、それはV6としてのルールになった。

 

 

2003年。

坂本さんが30歳を迎えてから2年が経ち、この年の夏のコンサートは、いつもと違った大胆な試みに挑戦した。

 

東京、いまやV6にとっては「聖地」と称されるほどになった代々木第一体育館。

全国は回らずにこの会場のみを使い、2週間に渡って連日コンサートが開催された。

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Vプログラム・VVプログラムという違ったコンセプトの2種類のコンサートをつくり、チケットも2公演分で1セット。

2パターンのステージを連日繰り広げる、期間中の負担はもちろんだがその準備もかなり大変だったようだ。

最終日には2つのプログラムが組み合わさったVVVプログラムまで実施した。 

 

2004年。

この年も引き続きこの形式が採用された。

「OSAKA DREAM」「TOKYO DREAM」が前夜祭あつかいで行われ、その後に代々木で「SUMMER DREAM」としてVプログラムとVVプログラムが行われた。もうなにがなんだか。

とりあえずめっちゃDREAMって言うやん…と思っていた。

前年のコンサートのテーマは「LOVE」と「LIFE」。使ってくるワードがどれもキラキラしていて眩しすぎる。

 

2005年。

10周年を迎えたV6は「学校へ行こう!MAX」の企画で北海道を旅した。

ラストではキャンプファイヤーをしながら、それぞれがお互いに向けてスピーチをする。

 

坂本さんのスピーチには、2003年はじめて2パターンのコンサートを同時に作らなければいけなかった時の話があった。 

ちょっとカメラとか関係なくて、ちょっと…言いたい事があります。

10年前のこの時期にV6の話があって、その時に事務所から「坂本がリーダーで、V6をこれから引っ張って頑張っていって下さい」っていう言葉をもらった時に、正直すっごい悩みました。

リーダーをやるかやらないかじゃなくて、リーダーをやるか、リーダーをやめて事務所を辞めるか。

なんでそこまで悩んたか、というと自分がそういう器じゃないのが分かっていて、もし俺がリーダーになってメンバーに迷惑かけると同時に、自分が壊れていくんじゃないかっていうのが、すごく不安に思ってて。

色んなことに関して謝んなきゃいけないこともあります。

まずカミセンにガミガミ言ったこと。

そん時、剛とかよく衝突したけど。

あれで分かった事もあったし、逆にそれをね、フォローしてくれた井ノ原、長野にも本当に感謝しているし。

あと、ちょっと飛んじゃうけど2年前。

2つコンサートを作るっていう時にかなりのプレッシャーがあって……

坂本さんの目には涙が浮かび、ここで少し沈黙してしまう。

ごめん、と短い言葉を挟んでさらにこう続く。

コンサートの演出のタイムリミットが近付いている時に、リーダーという立場だったんで、色々悩んでいる時に、井ノ原が俺んとこに来て

「坂本くん何勝手に背負ってるんだよ」

っていう一言聞いて、俺もかなりテンパってたんでその時に井ノ原に

「お前らこそ何笑って遊んでんだよ!」

っていう…みんなの気持ちを分からず勝手に俺が突っ走ってて、そのイライラを逆に皆にぶつけてしまった事を本当に今、後悔しています。

一番先頭に立って「みんな楽しもうぜ」って言っている俺が、楽しんでいなかったなぁって思うと、メンバーに…申し訳ない気持ちしかなくて。だけどその分、メンバーが責任をもって、色んな壁を乗り越えられる力が生まれてきたんじゃないかな、と思っています。

11年目のスタートと思って、岡田、健、剛、井ノ原、長野。

これからは俺も楽しむんでV6のルール、これからもずっと一緒に楽しみましょう!

これからもよろしくお願いします。

(「学校へ行こう!MAX」/2005年11月1日放送)

感極まって思わず泣いてしまったリーダー。

これもいまやメンバー間ではネタの1つになっている。

が、そこには確かに神妙な面持ちで言葉の1つ1つをしっかりと受け止めるメンバーたちがいた。

大感動のシーンもいまや笑い話。ここがV6のおそろしいところだ。

 

 

リーダーらしさって何なんだろう?

結局のところ「リーダーらしさ」とは何なんだろう。

どういった人がリーダーに向いていて、リーダーとはどうあるべきなのだろう。

向いてないんです。テンパって、一人で一生懸命突っ走って、空回りしちゃって、そのうち自分が壊れちゃうのがわかっていました。V6のリーダーも案の定…でしたよね(笑)。自分が一番前を走っていると思ってパッと振り向いたら、後ろにいたはずのメンバーが誰もいない。「あれ?」と思って前を見たら「なんだ、みんな、ずいぶん先行っちゃってるな~」って(笑)。ほかの5人は、それぞれ自分のやりたいことをしっかり見据えて、ちゃんと自分の歩幅でずんずん進んでいました。いつの間にか僕1人だけが取り残されていた。焦りましたね。

(2015ツアーパンフ)

気付いたらみんな自分より前にいた、そんなふうに感じた時の坂本さんを想像するとなんとも寂しい気持ちになる。

ぽつん、と取り残されて本当に1人で立ち尽くしているようなこの表現はあまりにも切ない。

ただ見方を変えればそれは脇目も振らずにただ一生懸命で、まわりが見えないくらいに必死になっていたことのあらわれでもある。

 

長い長い20年以上の月日をV6として過ごしてきて、坂本さんはこんな風に言う。

ただ、今あらためて「リーダーとして何をしてきましたか?」と問われると、「俺、何をやったんだっけ?」となりますね。結局、本当に何もしていなかったんじゃないかな。

(2015ツアーパンフ)

ほんわかした空気をつくってくれたのはカミセンだ、と言う。

至らないところをフォローしてくれた長野さん、井ノ原さんに感謝している、と言う。

そして、自分はリーダーに向いていない、と言う。

 

なんでも周りのおかげにしてしまうけれど、いつもそれぞれとしっかり向き合いながら先頭を切って進んできた坂本さんは間違いなく「リーダー」に価する。

 

リーダーに必要な才能はきっと、道を間違わずに自信満々に人を引っ張っていくという部分ではなくて、いかに人を思いやれるか

坂本さんを見ていて私はそんなふうに感じるし、はじめからその才能は持っていたんじゃないかな、と思う。

私はそんなリーダーに憧れる。

 

人を思いやるからこそ信頼される。

結局のところ、「どれだけメンバーから愛されるか」が一番わかりやすいリーダーとしての評価だ。

長野

なんだかんだ言ってもやっぱり6人を引っ張ってる存在。「リーダーっていっても何もやってない」って本人は言うけど、俺たちから見たらぜんぜんそんなことなくて。しめるところはちゃんとしめてるし、やっぱり俺たちのリーダーは坂本君だよ。

(ポポロ/2000年1月号)

井ノ原

でも、あらためて坂本くんがリーダーでいてくれて、本当によかった!って痛感しています。今、こういうV6になったのも、坂本くんがリーダーだったからこそ!

(2015ツアーパンフ) 

道の示し方は器用とはいえなかったかもしれない。

でも私は、器用なリーダーではなく不器用なリーダーがつくってきたV6が好きだ。

そういう道のりで来たからこそ今のV6があって、決してスマートとはいえない、ラクはしないでまとまってきたからこそ手作りのあたたかみのようなものを感じる。

それは坂本さんがリーダーだったからこそで、よくよく考えてみると「ああこれって元々は坂本くんがつくった流れだったんだな」というものがいくつもある。

 

奇妙とも言えるあの頃の関係性は、時間が経ったからこそ後になって見えてくるものもある。

でもそれは結局「大変だったろうなあ」と慮るしかできなくて、その苦労は体感した本人にしかわからない。

けれど、わからないからこそわかりたいと思う。想像する、理解しようとする。

そこにはきっと意味がある。

井ノ原

「僕は一生をかけて坂本くんの気持ちをわからなきゃいけないなぁ」って思うくらいV6で一番苦労している人なので、感謝を込めて、これからは好きなことをやらせてあげたいです。

(2015ツアーパンフ) 

 

V6の歴史において、すべては笑い話になってゆく。

彼らは昔話をどんどん盛ってしまうし、懐古して楽しそうに笑う。

ついでに言うと同じ話を何度もする。そして毎回爆笑する。

言えば言うほどネタとして仕上がっていき、どんどん小噺のようになっていく。

 

見ているこちらはもうどこまで本気で受け止めていいのやら。

こうなるともう、おそらく30周年を迎える頃には20周年のあれこれも笑い話になっているような気がする。

 

 

 

 

ところで、私は坂本さんがセンターに陣取っていたり、ソロパートを歌っていてカメラに抜かれるとなんとも言えない嬉しい気持ちになる。

異様にテンションが上がってしまうのだ。簡単に言うとときめく。

 

それは他のメンバーに抱く感情とはまた少し違ったもので、これは一体どこから来ているものなのだろう?と考える。

思うに、どうやら私は坂本さんに対して「リーダー手当」的なものを乗っけてしまっている、という表現するのがいちばん近いのかもしれない。

 

重ねてきた苦労に、しかもそれが「だれか」に対して一生懸命なあまりに背負ったものだったことに、どうしても1つ乗せて見てしまうのだ。なんともいえない、やりようのないたまらない感情を。

 

近頃よく見かけるのは肩に力の入っていない飄々とした表情。

 

グループの代表としてだれかが話す場面は井ノ原さんが率先することも多くなった。

代表役となるメンバーのそばで、言葉は発さなくても「ん」と口を結んで度々うなずきながら聞く。そんな坂本さんの表情も、私がひそかに好きな表情だ。

 

4周年の頃にはすでに「V6になる前より"笑う"ようになった」と言っていた。

でも今はその頃よりもっと"笑う"ようになった。

メンバーとももっともっと近い距離感、やわらかい雰囲気をまといながら"笑いあう"ようになった。

 

2016年、私はそんなV6を見てニヤニヤする。

そこに流れる自然な空気感を見て勝手に嬉しくなっている。

 

先月発売になった「Beautiful World」は、そんな「たどりついた今」の平和な世界観に満ちてキラキラした楽曲だった。

デビューから数年経った頃にはすでに仲の良さはあった。

でもきっと、昔のV6にはここまでの平和さは醸し出せなかったような気がする。

 

 

2000年の記事で、こんな文章を発見した。 

坂本

V6の理想?う~ん、俺たちがそこにいるだけで、ほわ~んとあったかい雰囲気が出てくるようなグループになりたいね。「なんかいいよね、このグループ」って言われるようになりたい。俺らが勝手に騒いだり笑ったりしてるのを見て、視聴者もなんかニヤついちゃうような。そういうのは作ることはできないでしょう。作るのではなくて、そういうものが出せるグループになれればいいよね。

(ポポロ/2000年1月号) 

 

なーんだ、結局リーダーが思っていた理想通りのグループになっているんじゃないか。 

 

作るのではなく、ただそこにいるだけであったかい雰囲気を出せるような、そんなグループ。結局手のひらで踊らされたような気がしてしまうが、ここはもういっそ盛大に踊っておきたい。

だからあえてこう言わせていただく。

 

「なんかいいよね、このグループ」。

 

 

やっぱり、「今」は「過去」の延長線上にある。

 

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コンサートスタッフさんに気になるアレコレを質問してみた

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先日コンサートスタッフさんのお仕事についての記事を書いた。

その後ブログ内で言及させていただいた記事を書かれたぴぴボーダーさん(id:rrpp)からご連絡をいただき、今回ありがたくもお仕事について質問する機会をいただいた。

 

記事について、またぴぴボーダーさんについては前回も貼らせていただいたこちら参照。

 

前回の記事を書く際にもスタッフさんについていろいろと調べたのだが、その中でさらに気になったこともあった。

答えが見つからないものも当然あったわけで、「聞けば答えてくれる」という今回の機会がもうどれほど貴重なことか。ご厚意に甘えさせていただき、ど素人目線からコンサートスタッフさんのお仕事について質問させていただいた。

まぁまぁアホっぽい質問もあるが、そのあたりは残念な人だな…と思って生暖かく見ていただきたい。

自分でもあらためて読み返してみて、「これはなかなか馬鹿馬鹿しいことを聞いているなあ…」と質問のつたなさにガックリきた。

 

お答えいただいたぴぴボーダーさんの懐の深さに注目である。

  

 目次

 

 

アルバイトのスタッフさんは何人? 男女比は?

まずはお仕事内容に関する素朴な疑問シリーズ。

インターネットでスタッフさんについて調べると真っ先に出てくるのが、こういった「コンサートのアルバイトをしたいけどどんな仕事なの?」というものである。

 

Q.コンサートスタッフのアルバイトさんは何人くらいいらっしゃるのでしょうか?(連日公演がある場合は数日間通して同じスタッフさんなのでしょうか?) 

コンサートスタッフのアルバイトの人数は、会場の大きさやアーティストの方によってバラバラです。

ですが、チケットもぎりは何人、警備は何人、荷物チェックは何人と全て細かく決まってあるので、必要なアルバイトの人数を募集しているというかんじです。

なので仕事が余るという方はいません。

前の記事にも書きましたが、コンサートをするにあたって人件費が1番費用がかかってしまうと専属のスタッフの方がおっしゃっていました。なので、きっちり必要な人数を考えてアルバイトを募集していると思います。

それから男女比ですが、圧倒的に男性が多いです。やはりコンサートの解体作業はほとんど男性がするので仕方がないのかなとは思います。特にジャニーズのアルバイトは女性が少ない気がします!連日公演の場合は、通しでアルバイトに出てくださいと言われます。なので、連日出れる人から決まっていくというような形です。

人気のアーティストだとすぐ埋まってしまいます!

 

 

拘束時間とタイムスケジュールについて

Q.1回のバイトで拘束時間はどれくらいでしょうか? タイムスケジュールは?

私の場合の拘束時間は、かなりの長さです。

開場の5〜8時間前くらいに集められます。そこから説明を聞くのですが、その説明が終わったら待機時間なので、1人でアルバイトに参加している方は本当に暇な時間だと思います(笑)

タイムスケジュール的には、集合時間に集まる⇒コンサートの基本的な説明、各スタッフからの説明を聞く⇒待機時間⇒各仕事につく⇒休憩⇒また次の仕事につくというようなかんじです。すごいざっくりですがこのような流れです。

1日がかりのお仕事だ。

 

公演日の何日前に仕事に入ることが決まる? 

Q.コンサート当日の何日前くらいにバイトに入ることが決まるのでしょうか?

基本的に自らアルバイトに応募する際は、1ヵ月~2週間前くらいです。

 

仕事内容の振り分けはいつ決まる?

Q.どの仕事を振り分けられるかは当日その場で決まるのでしょうか?

仕事は当日に振り分けられます!

 

身だしなみについては厳しい?

この質問させていただいた理由はというと、インターネット上で「スタッフは控えめな格好をしてファンから目をつけられないようにしなければいけない(特にジャニーズの物販スタッフ)」というような話を見かけたからである。

えっそんなしきたりあったん…と純粋に疑問を抱いたので、これについても質問させていただいた。

言われてみれば確かに、素朴な方が多いような気がしなくもない。少なくともヤンキーには全力でビビっていくスタイルの私が「おお…」とひるむようなタイプの方には出くわしたことがない。

 

Q.身だしなみなどの指定は厳しいのでしょうか?

身だしなみの指定はあります。

ですが、髪色が明るかったりスーツ指定なのにスーツを着てない方がいてもその場で怒られたりということはありません。ただ単に、お客さんの目に入る位置の仕事が振り当てられません。

やはりスタッフとしての仕事なので、身だしなみなどはきちんとしている方がいいですね(><)

なるほど、納得である。

 

 

私の中の「もぎりのお姉さん可愛い説」

Q.個人的に場内案内やもぎりのお姉さんは可愛い方が多いな〜と思っていてひそかに憧れているのですが(笑)、配置を振り分ける際にそういうところは影響するのでしょうか?

 

これはもう完全に私の主観による質問である。

スタッフさんがお客さんを見ているように私もスタッフさんを見る。

昔からこっそりと「もぎりのお姉さんって可愛い率高くない?」と思っていたのだ。これについても質問させていただいた。

可愛い方が多いですかね?(笑)そういう基準は多分ないと思いますが、チケットもぎりは女性が振り当てられているイメージですね。

すごくアホっぽい質問にお答えくださったぴぴボーダーさんの優しさ。

 

 

もぎってもらう側のテクニック「ミシン目で折る」 

私は「チケットの半券コレクター」を自称したいくらいにはチケットの半券が好きだ。半券フェチといってもいいかもしれない。 

コンサートやライブから帰宅して愛用のファイルに半券を収める作業が好きで、そこに半券をしまってようやくクリアしたというか「現場に行く」を達成したような気持ちになる。

 

ちなみに私は百均で買ったフォトアルバムを使って整理している。

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こんな感じである。時系列で収めると自分の足跡を見るようで楽しい。

 

で、そんな半券コレクターとしては「チケットをいかに綺麗にもぎってもらうか」は大事なことなのだ。

過去にもぎってもらったものを見ているとこんなものもある。

 

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どうしてこうなった。ミシン目の存在意義とは。

まったくミシン目をなぞっていないこの切り方は新しく、面白いので逆にこの状態で保管している。

この場合はまだいいが逆に手元に残る側をえぐられていたとしたら私は大変かなしい。

 

この「ミシン目ガン無視もぎり事件」の後しばらくして、友人から「ミシン目で一回折っておくと綺麗にもぎってもらえる」というアドバイスをもらった。

それ以降はもうずっと、長い間ミシン目で折ってきたのでもうクセになっている。

だがこれが果たして「もぎる側」、スタッフさんからはどう感じられるのか気になっていた。

果たして"折る"のは有効なのだろうか?

 

Q.「チケットの切り取り部分を一度折ってから広げておくとキレイにもぎってもらえるから折っておいたほうがいいよ!」と友人に教えられて以来毎回折っているのですが、どうなんでしょう?

また「チケットを切ってもらう際にこうしておいてもらえるとやりやすいよ〜」というようなテクニックなどありましたら教えてほしいです。

それは、そのとおりです(*˘˘*)

折り目がついているのと、ついていないのでは全く違うので折り目をつけてくれることは嬉しいことです。

テクニックとは違うかもしれませんが、チケットを何枚もつなげたままチケットを出す方がいるので、やはり1枚ずつ出してくれるとスムーズに進みます。

ということで、お墨付きをいただいた。

チケットは差し出す前にぜひミシン目で一度折っておきましょう。

 

さもなくば、

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こうなるから。

 

またチケットを連番で取っているとチケットがつながった状態で手元に来るので、くれぐれも1枚ずつ切り離してから半券をもぎってもらいましょう。

これはきっと郵送で届いたものを封筒に入れたまま管理するタイプの方なのではないだろうかと推測する。

 

 

紙チケットとデジタルチケット、どっちが楽?

最近増えつつある新しいシステム、デジタルチケット。

私はまだ2回しかこの形式のライブに出くわしたことがないのだが、今後増えて行くかもしれないこのシステムについても理解しておかなければいけないなぁと思う。

ぴぴボーダーさんが書かれたこの記事も興味深く読ませていただいた。

 

個人的には先ほども述べた通り「半券コレクター」なので紙チケットのほうが好きだ。

6月に行ったPerfumeのツアーでは、事前に届くのは「チケット引換券」という名目のものだった。

当日入り口でその引換券を係員の方に渡して記載されたコードを専用の機械で読み取ってもらう。すると座席が印刷されたレシートのようなものが発券されて、そこで初めて自分がどの座席か判明する。

ようするに事前に席がわかっていると転売につながるため、それを防止するための策だろう。

が、事前にどこの席かわからないということはドキドキ感も高まる。私のような小物からするととっても心臓に悪い

そして「レシート的なそれ」を新たにいただくよりはやっぱり「チケット」として1枚で保管しておきたいなあとチケットをファイルに収めながら思った。

 

そんなデジタルチケットと紙チケット、スタッフさん目線ではどちらがいいのか聞いてみた。

 

Q.スタッフさんから見て紙チケットとデジタルチケットどちらのほうが扱いやすいのでしょうか?

正直にいうと紙の方が楽です!

理由としてやはりデジタルチケットだと、チケットが出てくる機械の操作、エラーが出た時などいろいろな対応を覚えないといけないからです。

そして、初めてデジタルチケットを扱うとなるとテンパってしまう方も多いです。

慣れてしまうと楽ですが、事務所によっても扱う機械が違ったりと対応の仕方も違うので、会場の前に練習をさせられたりもあります(笑)

私たちにもまだまだ浸透しきっていないデジタルチケット、スタッフさんにとってもやはりまだ浸透しきってはいないのだ。

当たり前といえば当たり前なのだが、今回お答えいただいてそんな当たり前の部分に改めて気付いた。しかもひとくちに「デジタルチケット」と言うが、各機械によって操作や対応の仕方が違うとなるとなおさらである。

 

私自身先日デジタルチケットを使った際にも内心とまどいまくっていたが、もしかすると対応してくださる方もまだまだとまどいの範疇にいらっしゃるのかもしれない。

 

 

もぎる時に座席まで見ている?

ここからはど素人目線のくだらない素朴な疑問を2つほど。

聞いてはみたいもののあらためて聞くほどのものか?と思うような、しょ〜もない質問までぶつけさせていただいた。

Q.もぎる時に版面を見て「うわあ良い席!」なんて思ったりするのでしょうか?

人の流れにもよりますが、2日続けての公演や1日2公演などのときは日付・場所を間違えないように見ないといけないため、あまり席は見ていないのが本音です。

ですが、人の流れが少ないときなどは、席を見たりすることはあります。

あ!この人すごい良い席だ!と思うこともあります(^^)

MCで思わず笑っちゃうことってある?

Q.MC中に思わず笑ってしまう時はありますか?あまり笑っていると怒られるのでしょうか?

MC中に笑ってしまうことはあります!アーティストによっては、こんなこと話すんだ!MCおもしろい!など思います。私だけかもしれませんが(笑)

ですが、コンサート自体がっつり見ることはあまりよろしくないのでそっと笑ったりすることが大切ですね!(笑)

 

 

「密録」に関する話

以前、いわゆる「密録」していた方がスタッフさんに連れて行かれるのを真横で目撃したことがある。あの体験はなかなか衝撃的だった。

私がそれに出くわしたのはエイベックスが主宰するフェス「a-nation」で、まだメンバーが5人体制だった頃の東方神起の出番の時だった。

ステージではヒット曲の「Suviver」を彼らが歌っていて、その曲の最中にスタッフさんがやってきて私の隣席の方に声をかけた。

会話はよく聞き取れなかったがどうやら録画をしていたようで、そのまま連行されていった。

SuviverをBGMに連行される姿に動揺しつつも私は「ヤツこそ今この会場で一番のSuviverなのではないか」「マジでSuviverやん…」と、上手いんだか上手くないんだかよくわからないツッコミを心の中で炸裂させてしまった。 

 

ステージ上では東方神起が「誰もがSuviver」と歌っている。

マジや。

誰もがっていうかまず隣がSuviverや。

 

もうこうなってくると気になって仕方がない。

決して笑っていい場面ではないのだがもとより笑い上戸な私である、えらいものを見てしまった、という感情のあとにじわじわ押し寄せてきたのは「なにこの状況?」という笑いであった。

もちろんステージでは東方神起が歌って踊り続けている。「こんなリアルサバイバーに気を取られている場合ではない、ステージを見ろ!!」と自分を奮い立たせたものの、やはりヤツの残したインパクトは凄かった。

もちろんその後ヤツが席に戻ってくることはなかった。

 

この事件は「密録サバイバー事件」として、あくまで私の中だけだが稀に見る大事件として史上に残った。

こんなにかっこいい曲の途中で退席するとか本当にありえない。

 

ちなみにヤツがコトをしでかしていた時、私はまったくそんな素振りには気づかなかった。もう記憶もおぼろげだが、頭だか首だったかに大判のタオルをかけていてその中にブツを仕込んでいたようだった。

 

そんな事件に一度出くわしたことがあるので、これもどういう体制で取り締まっているのか気になっていたのだ。

 

Q.一度隣席の方がライブを違法に撮影していたらしく、途中でスタッフさんに連行されていったことがあったのですが、そういうものも見張り担当の方がいらっしゃるのでしょうか?またご自身がそういったところに出くわしたことはありますか?

見張りの仕事はあります。ですが、見張りをするのは主にアーティストにつく専属のスタッフさんです。かなり強面のスーツを着たおじさんが目を凝らしているイメージですね。

アルバイトがそのような仕事をするのはあまり無いかもしれません。

ですが、コンサート終了後に写真撮影止めてくださいというプラカードを持ってうろうろすることはあります。

1度ありました。韓国のアーティストのLIVEでしたが、コンサート中に専属のスタッフの方に連れ出されていました。盗撮していたようで、かなり怒られていましたよ。

まさかの「韓国アーティスト」という点で一致してしまい、とにかく驚いた。

なかなかコンサート・ライブ中にどんな方が客席を見張っているかを観察する余裕まではないので、とても興味深い回答である。

コンサートスタッフさんのやるべきお仕事はその空間を万全に進行するためのものであり、密録が世に出て困るのは所属事務所・所属レコード会社だ。

そう考えると確かにそこを取り締まるのが専属のスタッフさんであることもうなづける。

 

 

余った銀テープは捨てられる?

銀テープ事情についての質問もいくつか投げかけさせていただいた。

 

Q.「余った銀テープは処分される」とよく聞きますが、実際に余った銀テープは捨てられるのでしょうか?

余った銀テープは処分されます。

正直に言うと、銀テープが放出されて会場内に残っているものは終演後にはゴミ扱いになります。。。。なので、なんとも言えない気持ちになります(´・ ・`)

 

銀テープの量って一定?

Q.銀テープの量はどのアーティスト・どんな公演内容でも一定なのでしょうか?

アーティストによってバラバラです。

ですが、あるアーティストの方が最終公演に近く「落下物が余っているからいっぱい出しちゃった!」とアーティスト自体が話していることがありました。

そのときの落下物の量は異常でしたね(笑)

落下物の量についても気になっていたのだがやはり差があるとのこと。

余っているからいっぱい出しちゃった!というエピソードは可愛らしくてほっこりしてしまった。

きっと舞台裏でそのアーティストさんが専門スタッフさんと「今日は落下物余ってるのでいっぱい出しますんで!」というような会話をしたんだろうな、と想像すると楽しい。

 

スタッフさんの目から見て「異常」ということは相当な量だったのだろう。きっと対処が大変だったと思うのだが、ファン目線で考えるとどうしても「なにそれすごく楽しそう…!」とワクワクしてしまう。

 

 

事前に「ここのファンは危ない」などのお達しはある?

Q.事前に「このアーティストのファンは危ないから」というようなお達しなどはあるのでしょうか?

一応あります。バンドだとスタンディングなので、危ないファンがいる!とか!

そしてジャニーズのときも言われることはあります。

危ないというより、銀テープの対応や、席移動をする方がいないかをよく見ろとは言われます。。。

 

 

怖かったエピソード

Q.これは怖かった!というようなエピソードはありますか?

怖かったことは、たくさんありますね。(笑)

 

最近で言うとジャニーズのあるグループで、銀テープが出た際のことです。

比較的若いファンの方が多いせいか、銀テープが出た途端に席移動する人の多さ、スタッフに向かって走って来る人、注意をしても聞かない人、しまいには終演後に外周に落ちている銀テープを自撮り棒、傘で取る方などもいて、恐ろしいなと思いました、、、、

 

そのような行動をとることで、そのアイドルのイメージが本当に悪くなるということを自覚してほしいです。

 

自撮り棒はいつから「銀テープ取り棒」になったのか。

想像すると単純に相当危ないように思う。

 

外周というのはその言葉の通り、アリーナ規模以上の会場でスタンド席前をぐるりと囲むようにある花道・通路のことである。

スタンド席にぴったりくっついて設置されることもあれば少し空間が空いている場合もある。

空間がある場合、スタンド1列目から見るとよくわかるのだがとにかく危ない。

身を乗り出せば落ちる可能性があるのは一目瞭然で、怪我をするくらいには高さがある。

柵もついていないその外周を全力で走り抜けるアイドルたちってなんて怖いもの知らずなんだ…!というのが、実際に会場で設置されている外周・花道を見た時の感想だった。

そんな高さのあるところで自撮り棒や傘を使ってでも銀テープを拾おうとする方の様子を想像してみると、なかなかゾッとした。

 

もはやこうなってくると銀テープって一体なんなんだ?という気持ちになる。

銀テープがなんぼのもんじゃいというか、銀テープを得ることで私たちは何を得ているのだろう。

降ってきたらラッキー、降ってこなかったらハイ残念でした、そういうものではなかったのだろうか。果たして席移動してまで欲しいものだったろうか。

年々過熱する落ち物争奪戦の行き着く先とは一体どこなんだろう。

 

凝った銀テープを生み出すことがこんなモンスターを生み出すのであれば、最終的には昔は定番だった「印刷も何もない無機質なただの銀テープ」に戻されかねない気がしている。

 

アーティストによっては降ってきた銀テープをスタッフさんが配って行き渡らせてくれることもあるが、ぴぴボーダーさんの勤め先の場合だとジャニーズのコンサートの際にはそれが無いそうだ。

なぜジャニーズに限りそれが無いのか。

それはきっと、"やってくれない"のではなくて"できない"に近いのだろう。

マナー違反のツケはこういう部分で回ってくる。

 

そして銀テープがもらえない→マナー違反してでも取るしかない→マナー違反をする→係員が注意してもラチがあかない→銀テープを配ると収拾がつかないので配らない→銀テープがもらえない→マナー違反する→…の負のループだ。

さきほどの回答でも「会場残った銀テープはゴミ扱いになる」とあった。

となると「ゴミになるんだったら欲しい人にくれればいいじゃん!」と思われる方もいるかもしれない。が、この負のループがある限りそれは実現されないだろう。

またジャニーズのコンサートは花道が多いため、どうしても銀テープの一部がそこに残る。かといってそれをどうにかして行き渡らせられるほどのすべは現状では無い。

 

かなしいことに、ファンが取る行動は間接的にそのアイドル・アーティストの評価にもつながってしまう。

スタッフさん間で「あの人たちのファンっておそろしい」、そんな印象がつくのは残念でならない。

 

 

そんなかなしいエピソードで終わってしまうのはしのびないので、最後にほっこりするエピソードとお客として私たちができることについての質問を。

嬉しかったエピソード

Q.逆にこれは嬉しかった!というようなエピソードはありますか?

嬉しかったことも多くありますね(^^)

県外のお客さんで、初めて行くコンサート会場の方の席案内したときのことです。

私が案内をすると何度も「ありがとう!ありがとね!ここの場所最高ね!スタッフさんも!(笑)」と笑顔で言われました(笑)

席を案内する際にお客さんと話すことが多く、やはりありがとうと言われると嬉しいものです。

 

お客さん側からスタッフさんに配慮できることは?

Q.お客さんがコンサートに行く時に「こんなことをしてくれてると助かるなあ、嬉しいなあ」というような"お客さん側からスタッフさんに配慮できるようなこと"はありますか?

やはり終演後には、さっと会場外に出ていただくことですかね。

それから、開演ぎりぎりに来て慌てるよりは少し余裕をもって行動するほうがいいですね。

ぎりぎりに来て荷物チェックなどをするときに「早く!早くしてよ!」などを言う方もいるので、、、、(笑)

そして1日2公演などのときは、前半のお客さんを客出ししてすぐ後半のお客さんの会場準備をするので、トイレなどをすぐ閉め切ってしまうこともあります。

その時に「なんで使えないの!!!」と文句をいう方もいるので、それは考慮してほしいですね

コンサート・ライブを楽しむお客のひとりとして、どこのどなたが発したかわからないが暴言の数々を恥じる

お客だからといってどんなクレームをつけてもいいわけではない。

本人は必死なのかもしれないが、こうしてきちんと文章で読むと遅く来たのはご自身であるのに「早くしてよ!」は、正直かなり笑えてしまう。

いやいや、おいおい、周りからみると内心総ツッコミ&総ドン引きだろう。

遅れるのは自分の都合、しっかり荷物チェックをするのはスタッフさんにとって正当な業務の一環である。冷静な目から見るといかに自己中心的なクレーマーがおもしろおかしい愉快な人に見えてしまうのか、ということが簡単に想像できてしまう回答だった。

 

 

今回本当にたくさんの質問をさせていただいたにも関わらず1つ1つ丁寧に対応していただいたぴぴボーダーさんには本当に感謝するばかりである。

やはりお仕事の詳細事項についてSNS等にあげるのは固く禁止されているそうでそのあたりは上手くぼかしながら答えてくださったのだが、それでもど素人丸出しの私からすると本当に貴重なお話ばかりだった。

 

そもそも「スタッフさんは一体どんなふうに考えながらお仕事をしているんだろう?」という部分は私にとっては昔からの疑問だったので、今回いろんな考えが聞けたことで以前よりもぐっとスタッフさんを身近に感じられるようになった気がしている。

 

私たちが見に行くのは「コンサート・ライブ」だが、実際にはそのステージを見るまでの過程であったり、終演後の出来事がのちに自分の思い出の一部として大きく残ることも多い。「あのコンサートを見た日、そういえばこんなことがあったな」と思い出すことも多く、本当にささいなことが強く残ったりする。

「自分 対 アーティスト」の気分になり、「○○を見に行く」という気持ちでいっぱいになりがちで、ついついそこに至るまでのアレコレやそれが終わってからのアレコレはないがしろにしてしまう。

 

でもその部分で確実に、グッズを買ったり、チケットを切ってもらったり、座席へ案内してもらったりとスタッフさんにお世話になる機会は発生する。

コンサート直前・直後に気持ちが高ぶってしまうのは仕方がないとして、でもそんな時にほんの少し、お仕事をしている方に配慮ができるような大人でありたいなと思う。

 

 

お客としてできることは第一にマナーを守ることだ。

ステージ上のパフォーマンスを楽しむのはもちろんだが、自分だけでなくあの場全体の空気が良いものになるようなそんな姿勢で今後も臨みたい。

 

自分がよければなんでもいい、そんな姿勢でマナー違反をしでかす愉快な人が増えないことを願うばかりである。

 

 

「SMAPの解散」と「ジャニーズアイドルを好きでいること」を考える

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そのニュースは確かに夢現つの中にいたはずの私の耳にはっきりと聞こえてきた。

 

 

SMAPが2016年12月31日をもって、解散する。

 

 

私はそれを深夜1時台の、おそらくオリンピック中継の合間に挟まれたようなニュースで知った。

私は確かオリンピックを見ていたはずで、たぶん男性アナウンサーの声だった。正直読み上げられた細かな言い回しであったり内容についてはあまり覚えていない。

というのもお盆休み真っ只中、普段から寝落ち常習犯である私はこの日も寝落ちしてしまっていたからだ。

 

明日は休みだ仕事もない 早起きなんかしなくてもいい、休みの前日には自然とこのフレーズが頭に浮かぶ。ゴキゲンなナンバーの歌詞が自然に頭をよぎる時は当然、私自身がゴキゲンな時だ。つまりヒッピハッピシェイクな時である。いまだに意味はよくわかっていないが、つまりは単純にそういうきぶんなのである。

 

ゴキゲンな連休、オリンピックのメダルラッシュに沸く列島。

ああなんと楽しいお盆休みか。お盆休み最高。お盆休み一生続いてくれ。

 

そんなところへ飛び込んできたのがそのニュースだった。

 

 

 

 

意識はぼんやりしているようで、でもどこかはっきりもしていた。こんなことは生まれて初めてでおそらく今後忘れることはないだろう。ちょっとした不思議体験だ。

 

ああそうか、解散か…本当になってしまった…、と、思った。

 

テレビニュースで読み上げられる情報にはなぜあんなに決定打感があるのだろう。

いまやインターネット上で文字として第一報を知ることも多いが、「声」で知る情報の重さを垣間見た。いや、この場合は垣間"聞いた"が正しい。

 

起きているような寝ているような状態で聞く、アナウンサーの落ち着いた声で発される「SMAP」「解散」という言葉。

きっと私がしっかり起きていればもっと興奮した感情にもなったのだろう。ええ〜っ!?とか、マジで?!とか、第一に来るのは驚きであったはずだ。

おぼろげな中で聞いたその衝撃的なニュースで抱いた感覚は「あきらめ」のようなものだった。

 

ああ、だめだったのか。ああ、終わってしまうんだなぁ…。

 

大きな脱力感は果たして半分寝ていたせいなのか、今後の動向について気にかけてきた7ヶ月という期間がもたらしたものなのか。飛び起きて情報を調べる気にもなれず、ようやく起き上がって最初につぶやいたのがこれである。

後々知ったがどうやらニュース速報としてテロップも出たらしく驚いた。それほどまでにSMAPの解散は日本にとって大きなニュースだった。

 

前日すでにツイッターのトレンドにはSMAP解散にまつわるものが入っていた。

その情報源は多くの人が一度は踊らされたことがあるであろう某有名サイト。ガセネタも多く、「なんじゃそら!」と思う記事も多い。主にそういった意味でネットユーザーの中ではよく知られていて、情報源が"そこ"であると知るやいなや一気に信憑性が薄れるような、そんなサイトである。

 

過去にそのサイトで散々心を揺さぶられていた私はもう慣れてしまった、というよりもイチイチ揺さぶられるのを止めたのだ。

コトが起こってから混乱すればいいのだから信憑性にかける情報にはへえー、ふーん、くらいでいい。そもそも内心動揺しやすい人間なもので、そうでもしないとものすごく疲れてしまう。情報をなんでもかんでも鵜呑みにしないようにするのは自衛のためでもある。たまに失敗もするが。

 

今回もそんな心持ちで健やかにスルーしていた。

しかしコトは起こってしまった。

 

ああそうか、解散か…本当になってしまった…、と、思った。

この場合の「本当になってしまった」は「そのサイトの情報が」という意味で、ただそれだけである。それくらいに一時の危機は脱したのだと信じきっていた。

 

今年1月の解散騒動から約7ヶ月。

彼らの活動状況から判断するなら、あの騒動が尾を引き続けているのは明白だ。

「解散もしない!事務所にも残る!ハイこの話題はここで終了でーす、これまで通りやっていきましょー!」とはいかなかった。

 

いち視聴者、いち一般人である私には事務所やメンバーの感情までを把握するのは不可能である。ましてやファンだ!と胸を張って言える位置にすらいない私は、メンバーの何を語ることもふさわしくない。ネット上に氾濫するファンの声だけを拾って「彼らはこういう人なのだよ」と一丁前に語るのはあまりにも危険で、いろいろと読ませていただいてはいるものの何度も胸を熱くさせてはいるものの、ただそれだけにとどめていた。

 

かろうじて言えることがあるとしたら「流れとしては不穏なままだなぁ…」と思ったことくらいだ。 

1月の時点で「解散しない」ということが決まった。めでたく感じた。しかしその事実はあるものの雲ひとつないような晴れやかな気持ちにはなれずにいた。あの騒動が落とした暗い影を払拭しきれず、時々ちらつくその影をたしかに感じながら。

メンバー各々が抱く心情はどんなものなのだろう。テレビだからプロだから、それなりにはこなすだろう。でもその裏側は?

いつ語ってもらえるかもわからないその内情を慮りながら複雑に見守る、そんな7ヶ月間だった。

 

 

とにかく解散は決まった。

 

いや「決まってしまった」?

それとも、「どうやら決まったようである」?

 

結局のところ解散に至るまでの詳細をつなぎ合わせ、流れを説明してくれるのは公式ではなく、ニュースサイトやワイドショーしかないのが現状だ。

今日まででジャニーズ事務所、メンバーから発表されているのは以下の書面だけである。

お盆休みで、なおかつオリンピック期間中。

なんでもオリンピック中はスポーツ紙もそちらに紙面を割くため、芸能に関する報道はかすみやすいのだそうだ。オリンピックが始まる前に芸能リポーターが口々にそう語っていた。だからこの期間中は結婚発表するにはうってつけなのだ、と。

 

狙ったとしか思えないこのタイミングでその書面は各マスコミに届いた。

28年間の活動、そしてデビュー25周年を迎えようとしているグループの終わりが、たったこれだけの文章で告知された。

 

私はまだSMAPに対して「今までありがとう」と言えるほど心の整理がついていない。

あなたたちは後輩がそのあとに続ける道を作ってくださいましたありがとうございました、なんて言える心境ではない。

かといってその道が途中で途絶えてしまうことに対して、後続のグループも同じ道をたどるのだ、と悲観的になって絶望しているわけでもない。

…というより、簡単に「今起こっていること」をほかのグループに置き換えられるような境地にまだたどりつけていないのだ。

 

SMAPが終わる。

SMAPがなくなる。

中居正広が、木村拓哉が、稲垣吾郎が、草彅剛が、香取慎吾が、SMAPじゃなくなる。

 

ものごころがついた時には当たり前のように芸能界のトップにいた「SMAP」というアイドルグループが消滅する。その喪失感が大きすぎて、これがどこに影響を与えるだとか今後アイドル界はどうなるだとか、そこまで考えが及ばない。

 

だって「SMAP」がなくなるんだよ。

来年の私よ、SMAPがない世界ってどんな感じ?

8月17日の私はSMAPがある世界にいるんだけど、もそらもう不穏よ。こっから年末に向けてまだいろいろとあれじゃろ、なんか憶測とかいっぱい出てくるんじゃろ?で、納得のいく答えは聞けたのかね?真実は語られるのかね?どうなんだね?

 

12月31日の私は、SMAPがなくなる瞬間をカウントダウンしながら迎えるのだろう。

2017年あけましておめでとう!の瞬間は、SMAPがない世界のはじまりだ。 

それはある意味解放される瞬間で、失う瞬間で、何かを得る瞬間だ。

 

 

 

と、ここまで長々と書いてきたが私は「解散反対派」ではない

 

もちろん解散してほしくはない。でも、絶対に絶対に死んでも解散しないでくれ!一生続けてくれ!とすがりつくことはできない。

それがしっかりとメンバーが納得した上で迎える終焉なのであれば仕方がない。始まったものはいつか終わるのが世の常で納得せざるをえないし、納得しようがしまいが終わるものは終わってしまう。

 

私は 1月の解散報道の後、今回同様ただ漠然と思ったことをブログに書いた。その大きな出来事にどうしても触れずにはいられなかったからだ。 

 

そして、生放送での彼らの姿を見た後こうも書いた。

彼らはこれから窮地に立たされるかもしれない。

現時点でわかっていることはごく僅かだが、彼らが「SMAPであり続けること」を選んだのは確かだ。その意味を私たちはもっと噛み締めなければいけない気がしている。

 

果たしてそこに「心」はあるのだろうか。

 

入れ物だけあっても中身が、心がそこに無ければ意味がない。

それはもはや「存在しない」ことに近いのかもしれない。

 

「SMAP」という入れ物があったとする。

それがメンバーの心で成り立っていたとして、これから訪れる窮地はその入れ物を空にするかもしれない。

 

果たしてその時、その状態を私たちは「SMAP」として認識できるのだろうか。

空っぽのその存在を、国民的スターとして愛することができるのだろうか。

現状と妙にリンクして感じる部分もあり、ああ…とため息が出た。

7ヶ月前に自分が書いた文章に「入れ物は空になってしまったのかな?」と問いかけて、無性に悲しくなった。

 

でももし空っぽになってしまったのだとしたら、私はそれをイヤだイヤだとごねて無理矢理引き止めるような言葉もかけられない。もしそうなのだとしたら、本人の喪失感はどれほどのものなのだろう。想像を絶するものがそこにはあるのかもしれない。

 

少なくとも多くのファンの方の目に「グループとしての未来を夢見ている」ように映っていたはずのその心は、どこへ行ってしまったのだろう。

休止でもなく解散という結論を出してしまうほど追い詰められた国民的アイドルは、一体今何を思っているのだろう。

 

私は1月のSMAPの解散騒動が「彼らを取り巻く周囲の状況」から派生し起こった事態だと感じていた。だからこそその「外的要因」がもたらそうとしている結末に対して納得がいかず憤っていた。

 

しかし外的要因が発端だったとしても、それが内的要因につながることだってある。

 

7ヶ月間で何があったかは明らかになっていない。でも、解散を選ぶにあたり彼らに心の動きがあったのは確かだ。もし外的なものが内的な原因へとつながり意見が行き違っていったのだとしたら、こんなに悲しいことはない。

 

心がそこに無い、本人的にはあったとしてもファンから見て「無いのかな?」と思えてしまう活動を追い続け、応援し続けるのはなかなかしんどいものである。

いや本当に、本当にしんどいものである。

グループだったりユニットだったりバンドを見ていると度々出くわす問題で、モチベーションが低い状態を見続けるのはキツイ。だがこればっかりは本人の心の問題であるのでどうにもできない。見ているほうもしんどいが、おそらく本人も相当しんどい。誰もハッピーにならない。

 

解散する、というのは結成された以上彼らにとって常に用意されている決断のひとつだ。だからSMAPだって当然解散する権利がある。

 

SMAPをやめることもSMAPを脱退することも、もっといえば事務所を辞める権利だって彼らにはあるだろう。そこばかりは誰がなんと言おうと無理矢理に続けさせることはできないし、決断するのは本人だ。

 

権利""ある。"選ぶのは本人"だ。

が、私はこうも思う。

選んだ答えは1つだとしても、選び方は1つではない。

 

以下はまた過去記事からになるが、1月の騒動の際に「独立」と「グループの存続」について書いたものである。

もし円満でなく無理やり独立した場合、何が起こるか。

まず「SMAP」を名乗れない。

「SMAP」はジャニーズ事務所の商品であり、事務所の許可なしでそれを名乗れるとは思えない。

つまり「"SMAP"の名前が使えない」→「SMAPの存続は不可能」、というバッドエンド。

 

それを強行突破できたとして、その後に彼らに待ち受けるのは何か。

想像に容易い。

ジャニーズ事務所からの猛烈な圧力。芸能界において干されるということだ。

強行突破し5人でSMAPを続けることになるとしても、これまでと同じ活動が維持できる環境が整えられるかといえばそれは難しい。

「"SMAP"をジャニーズの枠の外で展開する」→「圧力によりこれまでと同じ規模の活動ができない」→「SMAPの形がこれまでと変わり、思うような活動ができない」、というバッドエンド。

 

SMAPがSMAPらしい活動をするために、現時点で選ばざるをえなかった選択肢。

「SMAPは存在しなければいけない」。

そう判断し頭を下げてまで、あんな痛々しい姿を見せてまで選んだのが「事務所残留」という道だ。

視聴者がSMAPから一番欲しかったものは何だったのか - ループ ザ ループ。

 

事務所を円満ではない形で辞めたとしてその後も各メンバーが芸能界に残ったとする。

そこで立ちはだかるのはそれまで所属していた「ジャニーズ事務所」の壁ではないか。

悲しいながらもあえて書くがそうなった時「元SMAP」になった彼らは今以上にジャニーズアイドルと共演できなくなるかもしれない。

もし「彼を出すならうちのアイドルは出しませんよ」なんてジャニーズ事務所に言われてしまえばそれまでで、番組制作側は「ジャニーズのアイドル全員」対「元SMAP」でどちらかを選ばなければいけなくなる。

番組だけではない。もっといえば放送局単位でその選択をせまられるかもしれない。

 

その可能性を考えてまで軽々と事務所を辞められるのだろうか。オラこんな事務所いやだ〜で抜けられるような、そんな軽い問題ではけっして無い。ましてや彼らはアラフォーのいい大人であるのだから。

事務所が同じであれば再結成の可能性も考えられるが事務所を辞めてしまってはその可能性も消えるだろう。

 

芸能界で活動しながらも、方向性や活動内容、そして所属先だって選ぶ自由はある。確かにそうだが、そうでもないな、とも思う。

 

芸能界自体、へんてこな世界だ。

ブラックだといえばブラックだ。というかブラックだ。

でもそこから私はいろんな感情をもらうしそういう意味ではホワイトだ。

…言っていてよくわからなくなってきた。ホワイトって何よ?とにかく、純粋な感情を抱けるような夢をあたえてくれる世界でもあるということが言いたい。

 

芸があれば、ネームバリューがあれば、人気があれば、簡単に移籍して簡単にまた同じ活動ができる。

残念ながらそんな夢のようなお話だけで芸能界はできていないようだ。

圧力だってある。それは本来私のようなイチ視聴者にはわからないはずのものなのだが、不自然なまでにテレビには出演しないあの人や意欲はあってもテレビには出演させてもらえずにいるあの人を見ているとなんとなくわかってしまう。

ジャニーズ内でも共演するグループと共演しないグループがあったりと、派閥問題も圧力とはまた少し違うが根本にあるものは同じだろう。

 

報道だってそうだ。ジャニーズの熱愛報道は芸能ニュースでまったく取り上げられないこともある。ネット上では大にぎわいなのになぜかテレビでは不自然なまでに取り上げられず、なんで?と思った経験はないだろうか。

その妙なしがらみについて言及されている記事を読んだ。

これはあくまで可能性の話である。すべてが真実だと鵜呑みにするには危険かもしれないが、納得してしまう部分も数多い。

 

事務所に残ったからといって「事務所との確執はなく、解散はあくまでメンバー同士の問題」とするには必要な要素が欠けすぎている。「事務所と揉めながらも残留"させられている"」と判断するにも何かがおかしく、完全には納得できない。

ここまで来るときっと原因は1つだけではないのだろうなと思う。いろいろなことが複雑に絡み合って、そこにある感情もさまざまで、その中で選んだ選択肢が「解散」。

 

最終的にそれを選んだのは、メンバーなのだろう。

それが追い詰められた末の苦渋の決断だったのか、完全合意の上なのか、個人の活動としての発展性を求めたものなのか、その他もろもろの事情はわからない。

SMAPでいたくなくなったのか、SMAP的なことをやりたくなくなったのか、SMAPが嫌になってしまったのかも、わからない。

 

そもそも事務所を抜けようとして、SMAPを続けるために事務所に残って、最終的にはSMAPをやめて事務所には残ることになったのだから、最初の展開から考えると本当にだれも望んでいなかったバッドエンドだ。内情はよくわからないが、こじれにこじれた結末のようにも感じる。

事務所から離れることも叶わずSMAPを続けることさえ叶わなかったのだから、これは一体どういう展開なのかと頭を抱えたくもなる。どう展開したらこうなったのか。

 

こんなことあっていいのか、そう思ったところで決まってしまったものはもう覆らない。

本当にこれでいいのか、そんなことを思ってしまうけどそんなのは私の勝手な感情だ。

 

 

物事には常に白と黒がつきまとう。

だから私はジャニーズ事務所を「ハッピーでホワイト企業だぜ!」とは言えない。

でもそこに所属するグループたちに「そんな事務所さっさと放り出してよそへ行ったほうがいいよ!」とも言えない。

それはきっと「ジャニーさんを慕っているジャニーズアイドル」を愛でる方万人に共通する感情かと思うし、ジャニーズだから、ジャニーズだったからこそそのアイドルやグループが生まれた、という背景があるからだ。

そこに感謝しない人はいないだろう。

 

 

ワイドショーではすでにSMAPの歴史と90年代以降の世相をからめたVTRが流されていた。

バブルの崩壊、経済の悪化、大規模な被害を及ぼした天災におそろしい事件。暗い世相でもそんな世の中を明るく照らし励ましてくれるような、時代と共にあったアイドルだった、と。

平成の出来事と絡めながら流れてくるSMAPの楽曲は誰もがよく耳にしたヒット曲ばかりだ。

元気で明るくて時に背中を押し励ましてくれるような曲たち。それをバックに明るい声色で添えられるSMAPを讃えるようなナレーションを聞いていたら、涙が出てきた。

 

確かにその通りでSMAPは時代と共にあったアイドルだと思う。

でもそれを美談として「今までありがとう」と過去形にするには、私にはまだ早すぎる。明るい未来を願うけれど、時代を彩ってきたその功績に感謝はしているけれど、ありがとう!と明るく言えるほど気持ちの整理がつかない。

オリンピック中継で流れる「ありがとう」に、こんなに切ない感情を抱くことになるなんて思ってもみなかった。

 

今はまだ解散することがただかなしい。

その功績を振り返れば振り返るほど、噛み締めれば噛みしめるほど、凄さを思い知れば知るほど、かなしい。

SMAPの解散によってもたらされる後続アイドルの将来的なビジョンの変化を予測するより、今はSMAPがなくなるというその事実に目を向けていたい。

ただそれだけしかなく「SMAP」がいなくなることがショックなのだ。

 

「ジャニーズのSMAP」でいてほしかったわけでもなくて、「ジャニーズ」でいてほしかっただけでもなくて、でも「ジャニーズ」にいなければ国民がこれぞ「SMAP」だ!と言えるような活動は成り立たなくて。「SMAP」というものは「ジャニーズ」で。でも「SMAP」はなくなってしまって、でもメンバーは「ジャニーズ」のままこれからも活動していく。

そんなことをぐるぐる考えているとだんだん混乱してくる。まだ整理はついていないしうまくまとめられない。

ただ、私が求めていたのはこれまで通りSMAPらしいSMAPだった。

 

 

 

SMAPの解散についていろんな人がいろんな意見を持ち、思いを綴る。

それを見ているうちに「果たして私は"ジャニオタ"なのかな?」と改めて考えた。

 

ジャニオタの方々はよく「派閥が〜」にはじまる派閥にまつわるエトセトラを語る。いや、語っていた。

実際私が派閥について知ったのも大昔、こんな大騒動に発展するよりもずっと前にツイッター上でそれを語っているジャニオタの方々を見たからだ。

 

その当時の私は「ジャニオタ」という単語にかすりもしない暮らしをしていて、要するに卒業していたつもりになっていた時期だ。実際は卒業できていなかったようでこうして復学しているが、その「派閥」の話題は離れていた私のところにまで届いた。「ジャニーズの派閥」をおもしろがって拡散する一般の方によって。

 

そういう知り方をしたこともあり、派閥という大問題をどこか嬉々として語る方はいまだにやや苦手だ。

もはや一般層にまで周知の事実になってしまったわけだが、私はそれに触れるのが好きではないし意識的に避けている。

派閥があるからいけないんだ!と言いたくもないし、派閥があるからこそ云々〜と肯定したくもない。その問題に触れる度に、なんとなく幸せな気持ちが少し削られるような気になってしまう。

 

決して良い傾向とは言えない「それ」に、積極的に触りたくなかった。

こうして問題が表面化してもなお「それ」を独特の文化のように、当然だと言わんばかりに捉えたくはない。私が興味を持っているのはそこではない。

「それ」すらも楽しめる自分になれればもっともっとジャニーズ事情に詳しい人間になれるのかもしれないが、結局私が求めているのはそこではないのだなと最近つくづく思うのだ。

 

そういった意味で、私は「ジャニオタ」には一生なれないのかもしれない。

 

ジャニオタ、という言葉が「ジャニーズの某グループのことが大好きなオタク」を指し示すのであるなら、私はそこに胸を張って属することができる。が、「ジャニーズそのもの、ジャニーズが織りなすすべてを無条件に愛しているオタク」なのだとしたら全くピンとこない。ピンとこないものを自称するのはさすがに何かがズレている。

 

まあこれは私が内側から思うことなので、外側から見ていただいて「いや、お前ジャニオタやがな!!!!」と認定していただけるのであれば「あいつジャニオタやで!」と指差していただいて一向に構わないのだ。

あくまで「自称するには覚悟が足りないな」、という少し逸れたお話である。

 

そもそも「ジャニーズ」は多種多様なものが詰め込まれた夢のエンターテイメントではあるが、それは端から見ればものすごくものすごーーーく異様なものにも映る。

好きで好きでたまらないというファンなりオタクなりがいれば、嫌いで嫌いでたまらないアンチもいる。

 

残念ながら私はジャニーズ事務所のすべてを肯定する人間かといえばそうではない。

 

それは他の事務所に関しても同じだ。興味を持ったり持たなかったり同事務所の中でもこの人は好きだけどこの人は普通、この人はあまり得意ではないかな、といったように自分勝手に興味を持つ。

「この人」が好きだったとして、この人がやる「これ」は好きだけど「あれ」はあまり好みではないなあ、なんてこともある。

この人は好きだけど「この売り方」は好きではないなぁ、の場合もある。

 

五体投地のごとき精神で夢中になれていない自分は、なかなかの薄情者なのかもしれない…と思うことがある。でもそこで一呼吸おいて判断できる自分がいることにホッとすることがあるのも確かだ。

 

結局のところ、良いものが見たい。

ただそれだけだ。

 

良いものには打ち震える。

ベストなものを届けてくれるのであれば構わないし、本人たちが納得しある程度ファンも納得できるクオリティのものが届けられるのであれば上々だ。

でも、求めているものが届けられているからといって、一般的に見ておかしいものまで肯定しきる気にもなれない。

 

これはもしかしておかしいものではないか?私の感覚は世間とずれているのではないか?自分が好きで好きでたまらないからといって、それが世間一般すべての人から褒め称えられるべきものだ!と押し付けてはいないか?

立ち止まって考える。

 

だからこそ、一方でどこかに不幸を生み出す「それ」を万歳三唱で讃える気にはなれないのだ。

「派閥があったからこそ」なんて言えないし、「派閥がなくなった!新たな時代の幕開けじゃ!ヤッター!」とも手放しに喜べない……そもそも派閥があったこと自体がおかしく、大問題なのだが。

今回に関しては派閥の消滅と引き換えにSMAPの解散という事態に結びついている。

これが代償だというのならばあまりにも大きすぎる。それをふまえてもなお「派閥の消滅」だけにスポットを当ててジャニーズの歴史を語るなんて、私にはできない。

 

 

崇拝しきれない私は、とことん浅くて浅い浅はかな人間なのかもしれない。

「ジャニーズ事務所に所属するアイドルが好きだから事務所の一挙手一投足すべてを肯定し崇めなければならない」のだとしたら、私は一生ジャニオタにはなれない。

 

今回のこの結末を見ていてそんなことを考えた。

 

もう一度言うが、誰かに「ジャニオタだね!」と言っていただくのはそれはそれで全然かまわないのだ。

ただ「生粋のジャニオタです!」と簡単に自称することには違和感がある、というだけで。

 

ジャニーズアイドルを好きでいる私は、今回のSMAPの解散をどう受け止めるべきなのだろう。

結局のところ静観するしかなく、いまはその動向を見守るばかりである。

先ほどYahooのトップページを覗きざっとエンタメのトピックスに目を通したが、どうもここからどんどん不穏な記事が多く出てきそうである。しんどい。つらい。

 

できることなら12月31日のその日まで、今までどおりの国民的アイドルグループとしてやり遂げてほしい。少しでもファンの方との時間を大切にしてほしいなと思うし、少しでもお茶の間に不穏を感じさせない姿を届けてほしい。

こうもマスコミ報道ばかりが先行すると茶の間も誘導されてしまう。できればそれを払拭して、SMAPの姿をしっかりと刻み込んで最後までかっこよくいてほしい、それが幼い頃から当たり前のようにSMAPを見てきた私の勝手な願いである。

有終の美を飾ってほしいし「やっぱりSMAPってすごいな!」とずっと思っていたい。

 

1月のあの時、私は「世界に一つだけの花」のCDを購入した。

でもあの騒動以降、この曲をあまり聴けずにいた。

聴いてしまうと泣いてしまうからだ。元来この曲が持つ世界観とそのやさしさに加え、騒動のさなかで感じたいろんな人の思いを想像するとどうしても泣いてしまう。

 

解散が発表されてからも、聞いているのはこちらのベストだ。

Smap Vest

Smap Vest

  • アーティスト: SMAP,森浩美,戸沢暢美,相田毅,大倉浩平,野島伸司,ゆかり美和,スガシカオ,飯塚麻純,山崎まさよし,安田信二
  • 出版社/メーカー:ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2001/03/23
  • メディア: CD
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私が中学生の頃に大ヒットしたベストアルバム。

「ベスト」がデザインされたキャッチーなジャケットは初回盤だけで12色ものカラフルなパターンが用意されていて、とても印象に残っている。

そんなにパターンを用意できるなんてさすがSMAPだな、と何を基準にそう思うのかよくわからないことを思った。

 

なにせもう10年以上前のアルバムだ。収録曲で最新のものは「らいおんハート」で、それ以前のシングルがすべて網羅されている。

 

改めて聴き返していると、スガシカオさんバージョンでも散々聴いている「夜空ノムコウ」の歌詞が突きささった。

 

夜空ノムコウ - SMAP - 歌詞 : 歌ネット

 

悲しみっていつかは消えてしまうものなのかなぁ

私は今こんなに悲しいけど、それもいつかは消えるのだろうか。

すべての感情はいつか消えてしまうのだろうか。夢見た未来も、続くと思っていた日々も、信じてきたものも、漠然と抱いていた自信も。

 

閉塞感の中での漠然とした不安や希望、寂しげで儚げで、むなしさをも抱え込んだこの曲は、今聴くには切なすぎる。

「あれから」や「あのころ」と過去を振り返る言葉たちは今は少し残酷だ。

 

きっと「マド」とも言える障壁を越えれば、「雲のない星空」が続いている。雲のない星空が マドのむこうにつづいてる

 

「夜空」とも言える暗い状況のむこうには、明るい「明日」が待っている。夜空のむこうには もう明日が待っている

 

待ちかまえている明日のために、自分を静かに奮い立たせるような曲だと解釈していた。でも今は、漠然とした不安のほうに押しつぶされる。

不安が際立てばこの曲もとても沈んだもののように聴こえてくるのだから、不思議なものである。

 

 

きっと2016年が終わろうとするその時も、明日は待っていていつもと同じように夜があける。

私はその時何を思っているのだろう。それまでにどんな状況に出くわすのだろう。

その行く末を、冷静に見つめていきたいなと思う。

 

 

「せいせいするほど、愛してる」で笑ってしまうタイプな私の感想文

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何かと暗いニュースも多く沈みがちな今日この頃、ここらで少しおふざけ交じりにドラマ感想でも書いて1人盛り上がってみたいと思う。ふざけ交じりといっても決してけなしているわけではない。ツッコミながら大いに楽しんでいる、そんな姿勢をつらつらと綴ってみたい。

 

要するに「『せいせいするほど、愛してる』超おもしろくない?」というお話である。

 

 

 

タッキーのエアギター

1話で世間を騒然とさせたのはやはりあのシーンである。

滝沢秀明氏演じる三好海里副社長の、突然のエアギターだ。

 

見たことがない方にお伝えしたいのは、彼のエアギターはただのエアギターではない。

その場でさもギターがあるかのように構えてひたすらにジャカジャカやるタイプのものではなく、家中を徘徊しながら家具や設備・備品さえ巧みに扱いながら行う。

あれを果たして単にエアギターと片付けていいのだろうか。新たなパフォーマンスの一種ではないのかとさえ思えてくる。

 

1話を見たあとで読んだ公式サイトのインタビューでは、演じるご本人よりこのように語られている。

ぼくもびっくりの設定で、趣味がエアギターなんです(笑)。副社長という立場はやはり息苦しいのか、それを発散させているんでしょう。未亜の一人カラオケと対になって毎回出てくるらしいです(笑)。

滝沢秀明さん(三好海里):インタビュー|TBSテレビ:火曜ドラマ「せいせいするほど、愛してる」) 

とりあえずこの情報、相当大事だと思う。 

趣味か、そうか趣味なのか、そうかそれなら納得…

と、簡単に納得できるようなエアギターではないというのが本音である。

が、知らずに見るより全然いい。

趣味なのだ。あれは趣味なのだ。誰がなんと言おうと趣味なのだ。趣味と思おう。

 

またこのタッキーのエアギターと対になって出てくるのが武井咲さん演じる栗原未亜の1人カラオケシーンだ。

個人的には、「対」という表現よりも「クロスする」という言葉のほうが近いように思う。

 

2人ともそれぞれに負の感情を抱え込み、その持て余した感情を何かをすることで発散する。その手段が海里にとってはエアギターであり未亜にとっては1人カラオケなのだ。

視聴者にとってももどかしさが募るころ突然に、颯爽と登場したのがこのシーンである。

 

「颯爽に」という表現は合っていないような気もするのだが、予備知識もないところに放り込まれたこのシーンが駆け抜けていくスピード感はまさしく颯爽としていた。

青天の霹靂以外のなにものでもない。

今のは幻か?我々は夏の暑さに幻を見たのか?

そう思わせられるのは、あんなにハードなエアギター&1人カラオケシーンを挟み込んでおきながらもいたって平然と進んで行く本編のせいでもあろう。

 

1話の場合。

カラオケで1人、曲を入力しマイクにかかっているカバーを外す未亜。

一方その頃、自室でハードな音楽を流し始めると同時にエアギターの姿勢に入る副社長、いきなりの膝をつきながらの熱演である。

目が点になる私。

息つく間もなく画面は切り替わり、今度は未亜の歌唱パート。拳を突き上げながら、しまいにはクルクル回りながらの「リンッッダ、リンッダァーー♪」。THE BLUE HEARTSの「リンダリンダ」を熱唱していた。

またも混乱する私。

上手いのか下手なのか、いや上手いとは言い難い、だが調子は合っている。なんだこのクセになる歌唱は。どう対処すればいい。

対処しきれていない間にまたも画面は切り替わり部屋をエアギター状態で徘徊する副社長。オイその状態でどこ行くねや。

一方未亜はAメロに突入、大盛り上がりである。1人で。

その頃ダイニングキッチンへ突入した副社長、部屋の照明のスイッチをオン。もちろん音楽に合わせながら。両手、いや両腕を大きく使いながらダイナミックな動きでスイッチを入れるその華麗な様、もはやパフォーマンス

そんなダイナミックスイッチオンを終えた副社長はキッチン部へ移動。もちろんエアギターを弾きながらの歩行。からのキッチン上の照明もオン。

いや、いる?今いる?そこいる?料理前なん?今から料理するとこやったん?いやめっちゃエアギター弾いてるやん今そこの電気いる?もう脳内ツッコミがとまらない。

そしてまたも切り替わり未亜歌唱パート。そろそろ副社長パートに押されてきた。

未亜のリンダリンダはあくまでサビ部分のインパクトが大きいので、その他の部分は普通にかわいいノリノリ系女子なのだ。

がんばれ未亜。このままでは負けてしまう。早く来いサビ!別にはっちゃけ度で争うシーンではないのだがそろそろ感覚がおかしくなってきた。

画面は切り替わり副社長はいよいよテーブルに腰掛ける。それ子供がやったら絶対親に怒られるヤツ。

テーブルに腰掛けながらのエアギター。感情込めまくりの表情、なんなら仰け反りながらの演奏(といっていいのか)。そしてそこから、足で勢いをつけてテーブルの上で尻を軸にしてターン。

それを受けた当時の私の感想はこうだった。

 

尻中心のターン、についてもう少し説明するならば「体育座りから足を浮かせた状態でのターン」といったところか。

とにかくただものではなかったのだ。

私は爆笑した。必ず、かの爆笑不可避の芸をツッコまねばならぬと決意した。

 

話を戻して、尻中心にターンしたあとの彼はテーブルに仰向けになりなおもエアギターはやめないのだ。まだやるか。

そして未亜も負けていない。再びのサビ、「リンッッダ、リンッダァーー♪」の襲来だ。

副社長は仰向けになっていたかと思いきやもう立ち上がりまたも片膝をつきながらの爆演中だ。

なんて忙しい切り替わりだ…とヘトヘトになり始めた頃、そんな風変わりなことをしている2人の映像がスローにされる。そしてハードな曲でもなければ「リンッッダ、リンッダァーー♪」でもない、しっとりとしたBGMが流れ始めるのだ。

するとさっきまで大混乱させられていたのに急に「この人たち、なんかすげえいろんな感情を抱えながらこんなにはっちゃけることでそれを浄化してるのかもしんねえな…」感が漂い始めるのだ。

そうしてあんなに混沌としていたのに、あの勢いはどこへ行ったのかというくらいにスン…とした空気に切り替わる。

そうして訪れた感情が、今のは幻か?だ。

そこまでの一連の流れが私にとっては非常にツボで、「今のなんやったん?」と呆然とさせられながらもニヤニヤしてしまうこの感じは大好物の類だ。

 

そんなわけでこのエアギターと1人カラオケのシーンは毎度のように登場し、本当にせいせいするほど大爆笑してしまいそうになる大部分と、「なんだか大変なんだな…2人とも…」とさっきまでの激情をうやむやにされつつなんだかセンチメンタルな気分に半ば無理やりにでも持って行かれてしまうというかなり強引なラスト、という調子で構成されている。

 

私などという人間はそれはもう笑ってしまう。笑ってしまいながら、果たしてこれは笑うのが正解なのか、このシーンで大爆笑してしまうのはこのドラマを作っている側からすれば失敗なのだろうか?だとしたら申し訳ないなあ…なんて思っていた。一応それなりにリスペクト精神は持って臨んでいるのだ。これでも。

 

ある回では、未亜が副社長にいろいろと質問をした。

「好きな音楽はなんですか?」の問いに「ハードロック」と答える副社長。

うん、せやな。

続いての質問「じゃあ趣味は?お休みの日とか何してるんですか?」に対する答えが「それは、言えないな…」だったのには噴いた。エアギターという趣味をさらっと隠す副社長。

楽しそうに「えーなんでですかー怪しい〜(笑)」とからかう未亜。ああ言いたい、彼の趣味はエアギターだと教えてあげたい。

エアギターしていないシーンでさえこういったふうにエアギター要素を含ませてくるのだから困る。これ以上笑わしてどうするのか、このドラマは恋愛ものではなかったのか。コメディなのか。

 

そんな中、副社長…いや、滝沢さんのラジオでエアギターシーンについて言及があったと知る。

メール「『せいせいするほど、愛してる』で、キュンキュンさせてもらっています(中略)エアギターのシーンは笑ってもいいんでしょうか、どう見ていいのか、ぜひ教えてください。」

滝沢「『エアギターのシーンは笑ってもいいんでしょうか』、いや、笑う以外に何がある……?むしろ(笑)

 (「タッキーの滝沢電波城」2016年8月13日放送分)

いやええんかい。笑っていいんかい。シリアスシーンの延長じゃなかったんかい。

拍子抜けも拍子抜けである。

だがこれで公に爆笑しながら見ても良いというおふれが出たということだ。これからはあのシーンを見ながら手を叩いて大爆笑してもいいのだ。我々は自由を得たのだ。

 

笑ってもいいと学んだ私はこのおふれが出た後、笑う気満々でドラマの視聴に臨んだ。

が、演者が「笑ってもいい」と言っていたにもかかわらず「…いや、ここで爆笑してしまったらこの後のせつない展開に支障でるわ!!」と我に返った。

笑ってはいけないのかな…?という状態なら爆笑し、笑ってもいいよと言われればいや、あかんのでは…?と冷静になる。我ながらめんどくさいヤツである。

 

そんなことを考えていたら、今週放送の第7話では未亜にバレた。

何がバレたかといえばもちろんエアギターがバレた。

 

今回も部屋でエアギターに興じる副社長。一方未亜は彼の手紙を読み、彼のもとへと急ぐ。

合鍵で副社長宅に侵入した未亜。

そのカメラワークはもうここまで散々彼の「エアギターという密かな趣味」を存分に把握した視聴者を煽るようなものにしか思えず、我々の心はもう「あぶない副社長!」「やばい!」「あーあー!」といったものでこの先の展開に大いに期待しながらその時を見守る。私の心境はというと半ニヤニヤ、半そわそわくらいの気持ちだ。

先週界隈をざわつかせた「華麗に絨毯をばさっと翻したのち部屋中に掃除機をかけるエアギター」以上にノリノリであり、今週の彼のブームは謎の指差しである。

誰に向けてのファンサービスなのか。もはや彼の心は超満員のドームにでもあるのではないか。

しかも驚くなかれ、そんな度肝を抜かれるエアギタープレイにかぶせられるのはいつも以上に長めのしっとりしたBGM、そして彼が未亜への想いを綴った手紙の読み上げ(もちろん副社長ボイス)。

そして脳裏をよぎる滝沢さんのラジオでのコメント。

滝沢「『エアギターのシーンは笑ってもいいんでしょうか』、いや、笑う以外に何がある……?むしろ(笑)

いやここ笑ったら絶対ストーリーの展開上のちのち支障きたすよ。

 

「心はずっと…栗原を思ってる。」

でも画面に映るのは、ノリノリすぎて体をのけぞらせながらのエアギターをかます姿。

どうしろと?これにどう反応しろと???

 

いつもならお互いがノリノリでエアギターや1人カラオケに興じるところがクロスされるこのシーン。

今週のエアギター×心を決めて彼の部屋を訪れる未亜という構図はスリリングすぎる。

 

ハードロックに合わせやっぱり部屋を移動しながらエアギターをする副社長。

を、ドアを開けて黙って見ている未亜。

見つかり方がいたたまれない。

早く!もう早く彼を止めてあげて!と思うも、未亜はまったく声をかけず副社長も見られていることに気付いていない。

 

夢中で仮想オーディエンスに指差しファンサービスを振りまく。

それはもう丁寧に、回転しながら各方向に。

そうしてぐるりと回ってきたところで未亜を指差してしまい、そこでようやく見られていたことに気付くのだ。そんな気付き方ある?

 

お互いに呆然とする中、彼は果たしてどう弁解するのかと思いきや冷静にオーディオのスイッチをオフ。そして放った言葉が、

「コーヒーでいいか?」

まさかの、なかったことにしようとした。

 

未亜「いや…あの…今の、なんですか?」

副社長「ん?なんのこと?」

 

本格的にしらばっくれた。

 

挙句に放った言葉が

「夢でも見たんじゃないか?」

いやもう、夢なんやとしたら私もそう思いたいです。いっそ夢であれ。

 

未亜「いやぁ〜衝撃的でした〜」

副社長「いいから!」

未亜「いやかっこよかったですよ!なんかこうやって指差してるとことか」

副社長「もうわかったから!!」

未亜「ははははは!(笑)」

未亜がエアギターにドン引きしないタイプの女子でよかったね…と心のそこから思ってしまったのは私だけだろうか。

 

ドラマはどんどんシリアス度が増していく。

ベタな修羅場も訪れている。

先週放送分のラストでは副社長の奥さんによる未亜へのセリフ、ドスの効いた「このドロボウ猫ッッッ!!!」が炸裂し、いかにもすぎるベタなセリフにゾクゾクしたのは私だけだろうか。

サブタイトルがなぜこんなにポップなのか。「絶体絶命泥棒ネコ」はひどい。

 

なお今週は先週以上にベタなセリフの応酬であった。たぶん来週もそうなりそうである。

甘々なシーンにもドロドロなシーンにも頻繁にベタなセリフが盛り込まれていて、ベタなセリフにニヤニヤする傾向のある私は非常に忙しい

 

 

エセなのか自然なのか、コテコテ関西弁の魅力

エアギター&1人カラオケのシーンと共にわたしゴコロをくすぐるのが中村蒼さん演じる宮沢綾。JIMMY CHOOにお勤めの、明るいキャラクターが魅力的なイケメンである。

 

ドラマ内で繰り返される「ジミーチュウの宮沢さん」は語呂がたまらない。

紹介される時も「ジミーチュウの宮沢さん」。自ら名乗る時も「ジミーチュウの宮沢です」。

癖になるこの響きには、今夏の「声に出して読み上げたくなる語呂部門・第1位」を差し上げたい。

 

コテコテな、関西人からすると「コテコテすぎる」関西弁を巧みに使いこなしているのだがたまに違和感のあるところもあり、調べてみるとどうやらご本人は福岡県出身らしい。

 

関西人が普段からコテコテ関西弁を使っているかといえばもちろんそうではない場合が多い。…と、思っている。

そりゃあ抑揚をつけて言おうといえばそれなりにコテコテな大阪人を演じることもできる。あえて「わてらナニワの人間ですさかい」くらいにネタで言ったりするが、普段のしゃべりの中であそこまで抑揚がついているかといえば別である。

コテコテ関西弁キャラを見て逆に「ああコテコテで喋りたい!」という謎の衝動にかられることがある。関西にいながら、なぜかフィクションのキャラから関西弁を入荷しようとしている矛盾。

 

自然でありながら不自然でもあるこの関西弁が私にとってはクセになる響きで、果たして彼の関西弁は上手いのか、下手なのか。

評価を調べてみるとどちらの意見も見かけるので誰か根拠をもとに解明していただきたいところである。

 

このドラマの中で、実は私は副社長よりも「ジミーチュウの宮沢さん」のほうが好きだ。副社長かっこいいー!と思うためにドラマを見始めたはずなのだがすっかり「ジミーチュウの宮沢さん」派である。

彼は未亜のことを好いている。

でも未亜は副社長が好きで、彼には妻(離婚寸前までいっていたものの離婚届を出す直前に事故で記憶喪失になったので微妙なラインではあるが)がいるにもかかわらず、宮沢さんはガンガン関西弁で好きや!と言ってくるにもかかわらず、副社長の愛人のままでいる。

「ジミーチュウの宮沢さん」推しの私としては、思わず「宮沢さんにしておけばいいのに…!」と思ってしまうがそんな簡単にはいかないのだ。

 

曲がずるい

これはこのドラマを見ていて1番感じていることである。

一筋縄ではいかない「不倫」というかたちをメインに描いているこのドラマは、切ないシーンというかもどかしい展開ばかりである。

毎回のように好きだけどダメ、でもやっぱり好き!やっぱりダメ!が繰り返される。

 

そんな「切ない」という感情を毎回放り込んでくるこのドラマで主題歌として使われているのが松田聖子さんの「薔薇のように咲いて 桜のように散って」。

この曲の感想を一言で言うなら、「ずるい」だ。

 

音楽的に素晴らしい…だとかそんな大それた批評はまったくできないのだが、とにかくもうずるいのだ。

1話を通していろいろとツッコミどころで溢れているのだがいいシーンでこの曲が流れるだけでこのドラマのメインテーマはこれですよと引き戻されてしまう。

「ああそうだった、このドラマって恋愛ものだった」と私がかろうじて踏みとどまれているのはこの効果が意外と大きいのかもしれないなと思っている。

全然共感できないセリフだな、と思っていようが、先ほどまで登場人物たちが大爆笑をかっさらうような奇行に走っていようが、この曲が流れてくると「恋愛ドラマ」に引き戻されるのだ。ずるい、ずるすぎる。

 

このドラマのキャッチフレーズとして並べられている文言は、「これを不倫だと思いますか?それとも純愛だと思いますかー?」だ。

基本的に不倫否定派の私は純愛か…?と思いながら見ているのだが、この曲の説得力はすごい。ちなみに作詞・作曲・編曲はX JAPANのYOSHIKI氏である。

この曲が流れてくるだけで場面が一気に切なく感じるし、副社長と未亜の恋愛は純愛である、と納得させられてしまう。ずるい。

 

 

そんなわけでいよいよ物語も佳境に入ってきたこのドラマ、果たして最後はどうなるのか。もうエアギターは進化しないのか。

最終回まで大いに期待しながらニヤニヤしつつ見守ろうと思っている。

 

 

'02年前後のカミセンコンサートとベストアルバムと「手紙〜未来」の話

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唐突に2002年前後のカミセンのことを振り返ってみたくなった。

きっかけはというと、彼らが2002年のコンサートでカバーした楽曲を聴き返していて「やっぱり今聴いても最高だな」と思ったからである。簡潔にいえば「ケツメイシの『手紙~未来』最高すぎない?」というお話、だった。 

が、いろいろと調べているうちに内容が膨れ上がってしまった。余談が余談で無くなるのはいつものことで相変わらず締まりのないブログである。

ということでとりあえず2001年~2003年のカミセンによるコンサート、通称「カミコン」でカバーした曲がすごく良いというお話と、2002年に発売されたベストアルバムについて綴ってみたいと思う。

 

音楽というのは罪なもので、それをなんとなく耳にするだけでも当時のことが鮮明に思い出されたりする。特にこの頃私が大好きだったカミセン絡みの楽曲はその傾向が強い。まだ20代前半だったComing Centuryが歌うソレは、10代半ばの私が感銘を受けるには十分すぎた。

 

今だにお気に入りのその曲たちをたまに聴く。楽曲に込められたメッセージの受け止め方は少し変わってしまったような気もするがかなりの年数が過ぎているのだからそれも致し方ない。

10代が30代になっているのだ。さみしいことだが当然である。

でも、思い出される「当時のわたしが20代前半のカミセンを見て思っていたこと」は変わらない。そこから影響を受けて過ごした青春時代、というのも変わらずそこにある。

そういう部分がギュッと凝縮されているような気がするのが2002年のカミセンコンサートとベストアルバム絡みの楽曲、だったりするのだ。

 

 目次

 

 

カミコン2002開催日程とキャパ、セットリスト

まずはデータ的なものにふれておく。

このツアーは広島・大阪・北海道・宮城・東京の5ヶ所19公演、東京以外はホール規模で開催された。

広島/広島郵便貯金ホール(1,730席)

・9/28(土)14:30,18:00

・9/29(日)13:00,16:30

大阪/大阪フェスティバルホール(2,700席)

・10/5(土)14:30,18:00

・10/6(日)13:00,17:00

北海道/北海道厚生年金会館(2,300席)

・10/19(土)18:00

・10/20(日)13:00,16:30

宮城/仙台サンプラザホール(2,054席)

・10/26(土)14:30,18:00

・10/27(日)13:00,16:30

東京/国立代々木競技場第一体育館(13,245席)

・11/29(金)18:00

・11/30(土)18:00

・12/1(日)12:00,16:00

 

(※青字は追加公演)

 

単純に座席数×公演数で動員数を出してみると以下の通り。

広島 6,920人

大阪 10,800人

北海道 6,900人

宮城 8,216人

東京 52,980人

東京だけ計算間違いかと見紛う数字だが、あの代々木第一競技場での開催なので合っている。代々木の1公演だけで広島・大阪・北海道・宮城の各開催地での総動員数を上回るのだ。代々木に対して「大きい!」と驚くべきなのか、ホールに対して「小さい!」とつっこむべきなのか。

もう14年も前の話であるので倍率に関してはあまり覚えていない。が、私自身も追加公演での振替当選に回された身であったのでそれなりの倍率はあったように記憶している。

 

このツアーのセットリストはというとこんな感じだった。

会場・公演によりアンコール曲の変化などあるがここには私が参加した大阪公演のセットリストを記しておく。

Coming Century "HAVE A SUPER GOOD LIVE 2002"

2002.10.05 セットリスト

(※青字はカバー曲)

 

WHAT'S COOL?

TOP Checker

SHODO

Wild Style


ー挨拶ー


Ash to Ash

MISS YOU TONIGHT

CRUSH(森田・ダンスのみ)

SPEEDER'S HIGH

赤いタンバリン

BACK AT ONE (岡田)

HAVE A SUPER GOOD TIME


ーMCー


Over Drive

Kick off!

My Cherie Amour(三宅)

恋のシグナル

X,T,C, beat

I'M HAPPY MAN

Harlem Summer

人にやさしく

LOOKIN' FOR MY DREAM

手紙~未来

 

ーアンコールー

Theme of Coming Century

夏のかけら

 

 

2001〜2003年にカミセンがカバーした曲まとめ

2002年のカミコンで印象に残ったのはカバー曲が多かったこと

ジャニーズ諸先輩がたのカバーとなれば耳にする機会も多かったりするのだが、このコンサートにおいてはジャニーズ外の方のカバーが多く驚いた記憶がある。一部楽曲に関しては「新曲?」と勘違いしたのがなつかしい。

 

私自身が参加したカミコンは2001〜2003年の各年開催分のみで、つまりは3種類のコンサートを体感した。

ちなみにその前年、2000年のコンサートは映像として残っている。

VERY HAPPY!!! [VHS]

VERY HAPPY!!! [VHS]

 

V6・トニセン・カミセンとの3つのコンサートが収録された豪華仕様。はじめてアイドルが歌って踊るコンサートが収録されたこのVHSを購入した私は春休み中毎日のように見続け、おかげで私のなかで「コンサートとはどういうものか?」という情報は主にこの映像で固まった。

 

V6コンサートというのはどデカイ会場内ではるか頭上から真っ白い翼をつけてフライングで登場したりするものなんだな、と学んだ。その認識で合っていたのかどうかは別として。

「ああ坂本くん、高所恐怖症なのにあんなに頑張って…なんと立派な…!」と当時中学生のくせして若干の上から目線で失礼ではあるのだがさすがのプロ根性に感動したものである。

 

この作品の中に収録されている2000年のカミコン、そのセットリストはというとほとんどがカミセン曲、V6曲で構成されている。

となれば当然無知な私はその構成に関しても「カミセンコンサートってこんな感じなんだな」とインプットしたわけで、その認識を持って挑んだ01年のカミコンで度肝を抜かれたことは言うまでもない。

 

斬新!と思ったが、あとから調べてみると00年以前のコンサートでも実はカバー曲はそこそこある。

「どちらかというと00年の持ち曲だらけのセットリストの方が珍しかったのかもしれない」と気付いたのは何年も経ってからのことだった。

 

2001〜2003年のカミコンは映像作品としては残っていない。

唯一あるのは、アジアツアーとして開催された01年コンサートの写真集のみである。

Coming Century tour around Asia 2001

Coming Century tour around Asia 2001

 

  

その後2004年~2008年まではカミセンのコンサートの開催はなかった。

そのブランクを経てようやく開催された2009年のコンサートは同時期開催のトニセンコンサートと同時収録で映像化された。

20th Century LIVE TOUR 2009 HONEY HONEY HONEY/We are Coming Century Boys LIVE Tour 2009 [DVD]

20th Century LIVE TOUR 2009 HONEY HONEY HONEY/We are Coming Century Boys LIVE Tour 2009 [DVD]

 

セットリストのほとんどはやはり持ち曲が占める。となるとカバー曲の有無と映像化は関係あるんだろうか、とも考えてしまう。

 

個人的にこの3年間でカバーした曲は彼らの持ち曲とはまた違った角度でカミセン、各個人の「やりたい方向性」が詰まっている気がして、どうしても無視できないのだ。

ということで、改めてまとめてみることにした。

【2001年】

キング・オブ・ステージ/RHYMESTER

最後の言い訳(森田) / 徳永英明

SEXY M.F.(三宅:ダンス)/ prince and the new power generation

STEPPER'S DELIGHT / RIP SLYME

終わらない歌 /THE BLUE HEARTS

リンダリンダ / THE BLUE HEARTS

 

2002年】

CRUSH (森田:ダンス)/ GARBAGE

赤いタンバリン /BLANKEY JET CITY

Back At One(岡田) / Brian McKnight

My Cherie Amour(三宅) / Stevie Wonder

人にやさしく /THE BLUE HEARTS

手紙~未来 /ケツメイシ

 

2003年】

sayonara sayonara/KICK THE CAN CREW

男前(岡田)/HY

Guilty(森田)/EXILE

Like I Love you(三宅)/Justin Timberlake

 

ざっと曲名・アーティスト名を並べてみただけではなんとなく伝わりにくい。

どうしたものか…と唸っていたのだが、さすが10年以上経過しただけある。この便利な世の中では簡単に試聴もできるしアーティストによってはPVがフル配信されている。

そんな環境に感謝しつつここは存分に活用させていただく。以下に貼ってみるので雰囲気だけでも伝われば幸いである。

(youtubeリンク分はフル視聴可能)

 

 

やはり目立つのはヒップホップ・ラップ系邦楽の多さ。  

【2001年】

キング オブ ステージ

キング オブ ステージ

  • RHYMESTER
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

STEPPER'S DELIGHT

STEPPER'S DELIGHT

  • RIP SLYME
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

(フル) RIP SLYME - STEPPER'S DELIGHT - YouTube

 

【2002年】

手紙 ~未来

手紙 ~未来

  • ケツメイシ
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

【2003年】

sayonara sayonara

sayonara sayonara

  • KICK THE CAN CREW
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

 (参考までにV6夏コンで剛健がカバーした曲「よる☆かぜ」も)

よる☆かぜ

よる☆かぜ

  • ケツメイシ
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

ソロではなくカミセンとしてカバーしている中にRHYMESTER、RIP SLYME、ケツメイシ、KICK THE CAN CREW、という字面が並ぶ。これだけでもあの時代をほんのりと察することができそうな気がする。

同時期、2002年V6夏コンでも森田・三宅コンビでケツメイシの「よる⭐︎かぜ」をカバーしている。

ケツメイシに関しては森田さん三宅さんはコンビ曲としてもセレクトしていたり、かと思えば岡田さんが「ケツメイシの『トモダチ』を聴いて泣きそうになった」という話をラジオでしていたり。

一体だれ発信でカバーすることになったんだろう?なんて考えたりもしたのだがよくわからず、私の中ではなんとなく「3人とも好きなのかな…」と結論付けて終わったのだった。

 

 

また盛り上げ曲として2年に渡ってブルーハーツをカバー。

 【2001年】

終わらない歌

終わらない歌

  • THE BLUE HEARTS
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

リンダリンダ

リンダリンダ

  • THE BLUE HEARTS
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

 

 【2002年】

人にやさしく

人にやさしく

  • THE BLUE HEARTS
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

ブルーハーツの曲の中でも認知度の高かろうド定番の選曲、盛り上がらないわけがない。

 

「人にやさしく」の「僕はいつでも 歌を歌う時は マイクロフォンの中からガンバレって言っている 聞こえてほしい あなたにも ガンバレ!」という歌詞だけで永遠に頑張れるのではないかと思った。

 

現アラサーがブルーハーツ世代かと言われるとそうではないのだが(リンダリンダは私が1歳の頃にリリースされた曲なので当時の記憶が私にあったとしたらとんでもないロックガールである)解散以降も楽曲を耳にする機会は多い。

 

そしてカミセンが「人にやさしく」をカバーした2002年というのは、月9で同名ドラマ「人にやさしく」が放送された年でもある。

ドラマ中にはブルーハーツの楽曲がいくつも使用されそこも見どころのひとつであり、彼らの楽曲にも注目が集まったタイミングでもあったのではないか、と思う。

このドラマで一躍有名人となった子役の須賀健太くんも当時8歳だったのがいまや21歳の俳優さんだ。このドラマが大好きで号泣しながら見ていた私だってそりゃあアラサーにもなる。

ちなみに岡田さんが主演した「木更津キャッツアイ」はこのドラマと同クールでの放送だった。当時ぶっさんだった彼はいまや石田三成である。

 

また、この流れで並べておきたいのがBLANKEY JET CITYの「赤いタンバリン」。

【2002年】

赤いタンバリン

赤いタンバリン

  • BLANKEY JET CITY
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

BLANKEY JET CITYは90年代から2000年まで活動していたバンドなのだが、私はまったく知識がなくコンサートでカバーされたことではじめてCDをレンタルしに走った。

歌詞で何度も出てくる「赤いタンバリン」。好きな女の子がいて、彼女のことをなぜ好きなのかといえば赤いタンバリンを上手に撃つから、という「何それオシャレすぎるやろ…!」な歌詞は当時の私にとっては新鮮かつ衝撃的だった。

赤いタンバリン - BLANKEY JET CITY - 歌詞 : 歌ネット

 

 

そして各ソロの選曲は以下の通り。

森田さん・三宅さんは3年ともカバー曲、岡田さんは01年はV6の「I CAN」、02年03年はカバーだった。

 

【森田剛ソロ】

 2001年

最後の言い訳

最後の言い訳

  • 德永英明
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 (フル)徳永英明 / 最後の言い訳 - YouTube

ぜひフルのほうでサビを聴いていただきたい。

高音が最高に甘く、森田さんのキャラメルボイス好きにはたまらない仕上がりだった。1度聞くときっちり森田剛バージョンで耳に残るほどのインパクト。

私はいまだに「アレは最高だったなあ…」と思い返してうっとりできるという特技を持っている。

 

2002年

(ダンスのみ) 

#1 Crush

#1 Crush

  • Garbage
  • オルタナティブ
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

 POTATO(2003年1月号)によると「めちゃくちゃエロティックな雰囲気のソロダンスで会場のみんなを悩殺!?」とある。

 

2003年

Guilty

Guilty

  • EXILE
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

02年に引き続き私の脳裏にただただ「エロかった」という感想を残した。同タイトルがV6のシングルにもあるがこの年に歌ったのはEXILEのもの。歌詞もエロい。

Guilty - EXILE - 歌詞 : 歌ネット

 

 

【三宅健ソロ】

2001年

(ダンスのみ)

Sexy M.F.

Sexy M.F.

  • Prince & The New Power Generation
  • R&B/ソウル
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

白のタンクトップ×デニムというシンプルな衣装。このコンサートの数年前にも披露し再びソロとしてチョイスされた曲だったらしい。

腰つきをはじめとしてとにかくセクシーなフリだった。さっきからエロいエロいと連呼しているのでここはあえて「セクシー」だなんてかっちょいい感じで言い換えてみたが、中学生の私にとってはたぶん見てはいけないものの類だった。エロかった。よくわからないが「踊り子だ…」と思った。

  

2002年

My Cherie Amour

My Cherie Amour

  • スティーヴィー・ワンダー
  • ポップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

視聴ではお届けできないのが残念だが、冒頭の「らぁーらぁーらぁーー、らぁーらぁーらぁーー」がクセになる、三宅健ボイス炸裂な曲。

デビューからしばらくの三宅さんの歌声は特に母音が強い気がする。特に耳に残るのが伸ばす部分の「あ」なのでは…と思っているのだが、それを私の中で確固たるものにしたのがこの曲だったといっても過言ではない。

それくらい冒頭の「ららら」に衝撃を受け、未だに耳に残る。

 

2003年

Like I Love You

Like I Love You

  • ジャスティン・ティンバーレイク
  • ポップ
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

 (フル)Justin Timberlake - Like I Love You - YouTube

弓道着で登場、弓をひき風船を射ったあと早替えでカンフー着的な衣装に。からの激しいダンス…という三宅さんらしい演出かつジャニーズらしい演出とも言える。

 

 

 

 

岡田ソロ

2001年

「I CAN」/V6

 

2002年

Back at One

Back at One

  • ブライアン・マックナイト
  • R&B/ソウル
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

(フル)Brian McKnight - Back At One (Short Version) - YouTube

グランドピアノを使って弾き語りで。当時の私のレポによると「大人なムードでかっこよかった(ハート)」だそうだ。何も伝わってこない語彙力が悲しい。

 

 2003年

男前

男前

  • HY
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

前年とはまた打って変わった激しい曲。

男前 - HY - 歌詞 : 歌ネット

曲中の「飛べ」という歌詞に合わせて岡田さんからジャンプを要求される。私自身はどんな感じで跳べばいいのかイマイチ掴めず不完全燃焼となり、思わず苦笑いした記憶が残る。はじめて聴く曲で100点満点のジャンプは難しい。

 

 

 

 

ファン投票で選曲されたカミセンベストアルバム

2002年にはComing Centuryとしてのベストアルバムが発売になったのだが、その収録曲はファン投票によって選ばれた。

当時のカミセンの持ち歌はざっと20曲あまり。投票できるのは1人1曲ではなく、どうやら5曲選べたようなのだが記憶が定かではない。雑誌記事から情報を拾うとコンサート会場・ハガキ・インターネットで投票を受け付けた模様だ。

 

ツアー中だったため各会場での投票もあり途中経過もMC中に随時発表された。

私が参加した大阪公演では前公演・広島での集計が発表となり、その順位を頭をフル回転させて一生懸命記憶した覚えがある。

その結果はこうだった。

【広島公演での投票結果】

1位 silver bells

2位 HAVE A SUPER GOOD TIME

3位 Happy together!

4位 Wild Style

5位 Theme of Coming Century

6位 夏のかけら

7位 MISS YOU TONIGHT

8位 SPEEDER'S HIGH

9位 Ash to Ash

10位 Born to run

収録曲は8位まで。9位と10位は発表はされたが収録圏外となる。

 

順位発表の際に「三宅さんが自身で作詞した『WHAT’S COOL?』がランクインしていないことにいじける」というのがちょっとしたネタのようになっていた。

よりにもよってこのツアーの1曲目として歌われていた曲だったのだが結果は圏外。その結果に「1曲目にするんじゃなかったよぉー…」なんて拗ねていたのを思い出す。

 

そして最終結果はベストアルバムに収録されたとおりである。なお収録曲の順番と投票結果は異なっている。

Best of Coming Century~Together (CCCD)

【最終結果】

1位 silver bells

2位 HAVE A SUPER GOOD TIME

3位 Happy together!

4位 EVERY DAY

5位 夏のかけら

6位 Wild Style

7位 Theme of Coming Century

8位 SPEEDER'S HIGH

9位 WHAT'S COOL?

10位 僕の告白

 

この結果をふまえ、コンサートが始まった直後だった広島会場での結果と最終結果を比較してみる。

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 上位3曲強し。

「EVERY DAY」は大幅ランクアップで圏外から一気に4位へ。この当時「Happy together!」と「EVERY DAY」はまだ音源化されていなかったため票数が集まるのも頷ける。

投票可能な楽曲の中では「HAVE A SUPER GOOD TIME」が最新曲であり、ツアー名もそこからもじった「HAVE A SUPER GOOD LIVE」だった。

序盤でも最終結果でも不動の1位だった「silver bells」は2000年10月発売の「CHANGE  THE WORLD」のカップリングで、カミセンとしては初となるバラード曲だった。

silver bells - Coming Century - 歌詞 : 歌ネット

 

また三宅さんが圏外に嘆いていた「WHAT’S COOL?」がちゃっかり9位に入ってきているのも面白い。あともう一歩でベストアルバムに収録されたのに、という一番悔しい位置にいるあたり逆に空気を読んでいる気がして仕方がない。

 

この上位8曲に、小枝のCMでも使われていた松任谷由実さん作詞・作曲の「恋のシグナル」、完全な新曲扱いだった「Be with you」を加えた全10曲でお値段は2000円。学生には非常に有り難い価格設定であった。

  

 

「手紙〜未来」と「Be with you」

さてようやく本題である。

2002年のカミコン本編ラストはケツメイシの「手紙~未来」だったのだが、私はこの曲が好きだ。とにかく好きだ。

原曲も好きだがカミセンのカバーの仕方もとても好きだった。ステージ上のスクリーンにはしっかりと歌詞も映し出され、その歌詞がとても印象的だった。

 

手紙 〜未来 - ケツメイシ - 歌詞 : 歌ネット

 

「コンサートのラストが自身の曲ではない」ということは全くの想定外だった私は、当時てっきりカミセンの新曲かな?と思った。

調べるうちにケツメイシの楽曲であることを知り、歌詞カードを見ながら音源を散々聴いた。別に覚えなければいけないわけではないのに「手紙〜未来」と「よる☆かぜ」は全歌詞全メロディ覚えた。

そもそもケツメイシは3人でパートを分けて歌っている。それを1人で口ずさむとなると無理が生じてどう考えても息継ぎが足りず大変なことになる。が、それでもよく口ずさんでいた。

達成感はあるのだが「もしかしてこれって客観的に判断したらラップっていうか念仏みたいになってるのでは?」という悲しい考えに最近たどり着き、「自己満足なので念仏ラップになっていたとしてもまあいいじゃないか」ということにした。

とにもかくにもそんな経緯から、いまだに曲を聴いていると膨大な量の歌詞のほとんどがスルスルと出てくるのだからおそろしい。歌詞というか呪文というか、まあ念仏である。

 

この歌詞に登場する「俺」はもちろん自分のことだが、「君」も10年後の自分のこと。

つまり10年後の自分への手紙、という内容だ。

 

「未熟でも地道に、少しずつ前進しようと決意してもがく現在の自分」が、10年後「思い描く大人になることができているはずの自分」がいることを信じて書く手紙。

その内容は10代の私にもとても近い感性のようで、歌詞のフレーズごとにグサグサと刺さった。正直なところ刺さりすぎてちょっとしんどいな、と思うほど。浸りたい時に聞くにはとても良いのだが時と場合を間違うとネガティブな気持ちが襲い掛かってくる。

頑張っている人間の歌詞というのは、時に頑張っていない人間を冷たく突き放す。

 

そしてこの歌詞は、当時20代前半だったカミセンに重ねても見事にはまっていた。

スクリーンに歌詞を映し出していたことからもこのコンサートの世界観のシメはこの曲に込められたメッセージなのだろう。

 

俺の知らないもの あるだろうが

君の忘れてるもの あるだろうな

手紙は今読まなくていい

十年経つまでは胸の奥に

(「手紙〜未来」/ケツメイシ)

「今の自分」はこれからいろんな経験や知識を得る。でもその中で、「未来の自分」は「今の自分」が抱いている気持ちをきっと忘れていくだろう。

「今の自分」の所信表明であり、「未来の自分」がそれを忘れた時に思い出させるための手紙。

 

その絶妙な歌詞の絡み合い方に、私の涙腺はもれなく刺激された。

なかでも後半のたたみかけるような掛け合いで

「俺は走ってるのか 走り続けてるのか」

と、「未来の自分」に投げかけられる言葉たちには昔から表現し難いなんとも言えない感情を抱き続けている。

 

この先の前途多難も これまでの楽しみや我慢も

 

すべて知る君なら 俺の気持ちにまた

答えても耐えてもくれるだろ

 (「手紙〜未来」/ケツメイシ)

 

 

そこに感じるのは、ただ単に「明るい未来が待っているぜー!」というような夢見がちな楽観視ではなく、漠然とだが今後なんらかの苦難が待っていることを前提としたもの。そんなこれから訪れる困難をも背負っていく覚悟を持って進もうとする意志。

そしてその困難を「未来の自分」なら受け止めてくれるだろ、と軽口のように言う。

 

結局は自分への言葉なのだが、この距離感がなんとも言えない。

「俺は耐えてみせるよ」ではなく「君なら耐えてくれるだろ」とあっさり書くのがとても男性的な歌詞だな、と思う。

なんだか少し無責任なようにも捉えられるこの文面は、自分対自分のことでこう表現するのはどうなのかと思うのだが信頼関係ゆえに発せられる会話のようであたたかくもある。

まだ見たことない 未来で

勇敢に戦う 俺がいる

きっとそうだろ どうなの?

未来のみんなの 状況は!?

(「手紙〜未来」/ケツメイシ)

真面目な部分をあえて少しぼかして伝えるような、そんな距離感。歌詞の中に「!?」が付いていたりするところにもそれが現れているような気がする。

 

決意と覚悟。未来の自分への願いと信頼。そして、過ぎていく時間の中でゆっくりと忘れていってしまう純粋な「今」の感情。

この曲を聞く度にずっと抱き続けていた不思議な感情を紐解いてみたところ、どうやらそんな成分で形成されていたようである。

 

 

 

2002年カミコンの本編ラストがこの「手紙〜未来」。

翌2003年はというと、カミセンベストアルバムに新曲として収録された「Be with you」がその位置を担った。

それが私の中ではすごくしっくり来て、なるほどな、と素直に思ったのだった。

 

Be with you - Coming Century - 歌詞 : 歌ネット

 

02年の「手紙〜未来」は、言ってみれば自分の「内」へ向けた楽曲だ。お客さんに直接的な言葉で何かを伝えるものではない。

が、前へ進み続けるという意志が強くにじむ楽曲だったからこそ胸に響いた。その姿に感極まり、あるいは共感し、ああ明日からも頑張れそうだなあと思える。

 

一方で03年の「Be with you」は、当時メンバーも言っていたが「広い意味での感謝」の曲である。友達・家族・恋人…と、周りの人や取り巻く環境に感謝を伝えるような曲だ。

当然この曲を本編ラストに据える意味はといえば、月並みとも言えるが「ファンへの感謝」である。

 

こうして綴っていると全然違う毛色の曲だなと思うのだが、私の中では「手紙〜未来」と「Be with you」は同じ箱にしまうべき楽曲のように解釈している。

若人特有の、あの将来の見えない感じ。息苦しさを感じてもその中でどうにか自分を奮い立たせなければいけないしんどさ。不安な気持ちになってみたり漠然と途方にくれてみたり。理由はといえば特になかったりするのだから始末が悪い。でも後から振り返るとそんな時期がなんだか貴重だったような気もして、忘れてはいけないことのように思えたりもして。

  

果てない程続く 未知への道

数えきれない人と すれ違って 出会いを導く

それは必然と思える 時空超え過去さえ超えて

笑顔をちょっと忘れ 孤独感じても

そうさ近くにいつも みんながいる

大事にしたい 今の気持ちをずっと…

(「Be with you」/Coming Century)

 

「今」の気持ちというものは、とても貴重なものだ。感情はとても移ろいやすくて、それは瞬時にして失われてしまったり、時間と共に薄れていつか無くしてしまったり。

今この瞬間に思っていることは次の瞬間にはもう「今」ではなくなる。その積み重ねで生きていく中で、果たしてどれだけ未来の自分に「今」を残していけるんだろうな、とよく考える。

 

今現在でいえばそれはこうしてブログを書くことにもつながっているし、たまに引っ張り出してくる日記たちもそうだ。記録するのはいつだって、将来それを読む自分に「今」を伝えるためだ。

 

そんな考え方の根本を築く一因としてこの2曲の存在は大きかったのだなあと、2016年の今、14年越しにあらためて自分の感情を追求してみてようやくたどり着いたのだった。

 

しかしながら、今改めて「Be with you」の歌詞を読んでいると「め、めっちゃアイドルや…!」と恐れおののく。そもそもタイトルからしてその要素が溢れ出ていると思うのだが。

今でこそあの頃のカミセンを見て「とてもアイドルだ…!!!」と思うが、当時の私はそこまで彼らをアイドルらしいアイドルとして認識していなかった。

今になって思えば…ということなんて山ほどあったりするのだから、やっぱりあの頃の私はなかなか盲目な奴だったのだろうなと痛感する。

 

今だからこそ昔を振り返って「これが後にこうなるんだよなあ…」なんて思いを馳せたりもできる。たとえば、10年前の姿と今の姿を並べ、「これが…こうなるんだぜ…」と気持ちを昂ぶらせ感傷に浸ってみたりもできてしまうのだ。

まさか森田さんが舞台方面のお仕事に心血をそそいでいくことになるなんて、まさか三宅さんが手話を学びそれが後の大役につながっていくなんて、まさか岡田さんが日本アカデミー賞を受賞する俳優になっていくなんて、当時まだ誰も知らない。それはきっとご本人にとっても、なのだろう。

 

進んで行く先がまったく予見できない若さがあったからこそ放たれるような、まるで「怖いもの知らず」のようにも感じる絶対的なアイドル感があの時代にはあったような気がする。

でもそれを俯瞰で見て尊さを感じることが出来るようになるのはずっとずっと後のお話で、それが現在でいうところの「今」である。

 

あの当時の「今」は私にとってはもう過去になってしまった。

「手紙〜未来」の歌詞で言うなら「今」の自分の立ち位置ではなく「未来」の自分の立ち位置のほうに共感するような、そんなところに立っているのだ。

 

 

 

ただ「『手紙〜未来』のことを書きたいなあ」と思っただけだったのだが、気づけば「2001年〜2003年に見たカミセンは私の中でとても"Coming Century"だったなあ」というちょっと大きめな話になってしまった。

これ以上話を広げると手に負えなくなりそうなので今回言及するのはひとまずここまで。

 

思い返せば思い返すほど、なぜあの3年間のカミコンを映像化してくれなかったのか…といつまでも悔やむ私がいるのだった。

 

 

「君の名は。」の関連書籍がオススメすぎるので紹介したい【小説・外伝小説・公式ビジュアルガイド・パンフ】

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大ヒット公開中の「君の名は。」にハマっている。すでに劇場で2回観たのだが、さらにおかわりしようと考えているほどである。

映画を見たあと、小説・外伝小説・パンフレット・公式ビジュアルガイド…と、ひととおりチェックした。

読み進めていった中で見えてきたものはとても大きい。これはとにかくオススメしたい!」という感情でいっぱいになってしまった。

 

読めば読むほど発見がある。そしてそれは映画自体にもより厚みを持たせるものであり、2度目に映画館に行った時にはさらに感動が増した。

 

ほんとうは物語そのものについてネタバレを含みながらああだこうだと綴ろうと思っていたのだけれども、それよりも前に、とりあえずこれだけでもお伝えしたい。

 

映画を観て感動された方には、ぜひ小説も読んでいただきたい。 

 

とにかくオススメなのである。

これはもう一言では説明しきれないので、いっそのこと小説、外伝小説、パンフレット、公式ビジュアルガイドについて、どの本がどういった理由でどうオススメなのか、をまとめてみることにした。

さらに書籍ではないが、RADWIMPSによるサウンドトラックアルバムについても触れておきたい。

 

なお今回は、書籍を読んでから映像を見ようという方もいらっしゃるかもしれないのでストーリーの結末についてのネタバレは避ける

私自身も書籍を購入する際にレビューなどを参考にさせていただいたので、この記事が少しでも何かの足しになれば幸いである。

 

 目次

 

 

 

 

 小説版「君の名は。」

小説 君の名は。 (角川文庫)

小説 君の名は。 (角川文庫)

 

この小説は、映画をノベライズ化した作品である。

執筆された新海誠監督は、この小説のあとがきにおいて「どちらが原作かといえば微妙なところ」としている。

そもそも「映画のノベライズ化」というものは完成された作品があってのものなのだが、少なくとも監督がこのあとがきを書いている時点ではまだ映画は完成していない。具体的にいえば「完成まであと3ヶ月くらいはかかりそう」という時期にあたり、アフレコも済んでいない状態の頃である。

 

「本書を書いたことで自分の中で刷新されたイメージもある」と語られていて、そのイメージはアフレコへも影響していきそうだ、ということも書かれている。

この小説にはそんな、「映画を観ただけでは拾いきれないキャラクターたちの性格や感情の断片」のようなものが散りばめられていた。

 

映画ではただひたすらにかっこよく/かわいらしく描かれているキャラクターが、思った以上に人間的な思考をはらんでいたりする。 

 

たとえば、三葉が豊穣祭で巫女舞を踊るシーン。

親友であるサヤちんとテッシーが見にきていたのだが、実は三葉は「来るな」と前もって念押ししていたらしい。舞の最中に視界の端に2人の姿を見つけた三葉は「呪ってやる」と思いながら踊っていたのである。

 

舞の後には「口噛み酒(米を噛み唾液と混ざった状態で放置するだけで発酵しアルコールになるという日本最古の酒)」を公衆の面前で作る儀式がある。

もぐもぐと米を噛み吐き出す、それをちいさな枡がいっぱいになるまでひたすらに繰り返す、という儀式である。年頃の女の子が行うには酷で、もちろん三葉はこれが嫌で嫌でたまらない。

不満たらたらな様子は映画でも確認できたのだが、小説においては「思わず神社ごと爆破したくなる」という表現もあり、おおよそ巫女らしからぬ心情が多々登場する。

映画を観たあと、私の中で三葉のイメージは「古き伝統を守り続ける神社の巫女であり長女で、しっかり者」というニュアンスのものだったのだが、どうやらそうでもないらしい、ということは小説を読んでわかってきた。

 

一方、もう一人の主人公である瀧については映画を観終わったあと、心のなかでただひたすら「かっこよすぎか…!」と反芻してしまった。

作中に「イケメンである」という描写もとくには無く、彼が「君の名は。」の世界でイケメン属性の人物なのかは判断しかねた。

しかしそういった判断基準を放っぽり出してただただ「かっこよすぎか…!」「イケメンか…!」を繰り返すしかなかった。老若男女問わず、観た人すべてが思わず「瀧くん…」と呟きたくなるのではないか。そんな風に思えた。

 

先日劇中シーンを描き下ろしたという新ビジュアルが公開されたのだが、このシーンがちょうどその「かっこよすぎか」と思わされたあたりである。

 

小説を読むことによって瀧くんの印象がどう変わったかというと、「かっこよすぎるキャラ」ではないということである。

映画ではセリフ化されていない瀧の心中の言葉まで読めることで、そのキャラクターの性質がより深く掘り下げられる。

その結果、私の中で「とにかくかっこよすぎた瀧くん」は、「わりとヘタレなところがあるけど結果的にかっこいい瀧くん」というところに落ち着いた。

ちなみに外伝小説のほうまで読むと「わりとスケベ、なんだか愉快なヤツ」という印象も付け足されたのだが、それは後述する。

 

映画を観て、瀧を一段高いところに祀って「かっこいい!!」と言いたい方にはもしかすると小説は蛇足であるのかもしれない。

が、その幻想が取っ払われてこそ活きてくる面もある。「かっこよすぎる(ように見えた)瀧くん」が実はどう思っていてなぜああ言ったのか、なぜあんな表情になったのか。それを把握することは感動をより濃くすることに対してはとっても有効である。

 

物語の核とも言えるキャラクターたちの切実な想いを知ることは、本当の意味でこの映画を理解するためにとても必要なことなのだ。そう強く思わされるとてもよいノベライズ本であった。

 

「執筆する予定のなかったノベライズ本が生まれた理由」

当初、この小説は書かれる予定はなかった。その考えを一転した理由を、監督はこう語っている。

その理由は、どこかに瀧や三葉のような少年少女がいるような気がしたからだ。この物語はもちろんファンタジーだけれど、でもどこかに、彼らと似たような経験、似たような想いを抱える人がいると思うのだ。

(中略)

そしてそういう想いは、映画の華やかさとは別の切実さで語られる必要があると感じているから、僕はこの本を書いたのだと思う。

(小説「君の名は。」/新海誠氏によるあとがき)

切実さというものは、文章によってこんなにも浮かび上がらせることができるものなのか。

この小説を読んでそういう部分でも感動を覚えた。

映像を見た後で原作となった小説や漫画・もしくはノベライズされた本も読んでみる、という手順をたどることは少なくない。むしろ私なんかはすすんでやってしまうタチの人間である。

が、これほどまでに、映像化する意味/文章化する意味を呈示された作品はほんとうに初めてだったのだ。

 

ノベライズ本だからといって、映像をそのまま丸写ししたに過ぎない物では無い。

かといってノベライズ本だけ読んでも、あの細やかで繊細な映像には絶対にたどりつけない。

観る意味/読む意味について、「こういうことか」と理解してしまったような気になってしまうほどには納得させられてしまった。

 

またこの小説において感想を語るのなら絶対に触れておかなければいけないことがある。RADWIMPSが生み出した、この物語を彩る音楽の存在だ。

 

その存在は、ノベライズにまで大きな影響を与えた。

ここから少し楽曲について感想を書くが、これはイコールとして小説の感想でもある。この関係性の素晴らしさも、私がこの小説をオススメしたい理由であるし、合わせてこのサントラもオススメしたい。

 

「RADWINPSの音楽と、小説の関係性」

「今回、小説は書きません」

そう宣言していた新海誠が、野田洋次郎の音楽によって書かされた。

小説に音は鳴らせない。でもRADWIMPSの曲がここから聴こえてくる。

運命的な出会いがもたらした、稀有な小説だと思う。

(小説「君の名は。」/映画版プロデューサー・川村元気氏による解説)

 

作中に登場する音楽は、歌声の入っていないものまで含めてすべてRADWIMPSが担当している。

君の名は。(通常盤)

君の名は。(通常盤)

 

歌詞があるものは全部で4曲ある。

「洋次郎さん(RADWIMPS・ボーカル)の声は、瀧と三葉にならぶこの映画の主役です。」

(「君の名は。」パンフレット/新海誠監督インタビューより)

監督インタビューの中でこの言葉もすごく印象的だった。

 

オープニングとして、物語を予感させながら伏線要素もふくんだ映像とともに流れる疾走感たっぷりの「夢灯籠」

夢灯籠

夢灯籠

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  • ロック
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映画が映像として立ち上がるそれよりも前、脚本の第一段階ですでにあったという、映画の核となるような"想い"を感じさせる「前前前世」

この曲は「君の名は。」の顔とも言える存在ではないだろうか。


「君の名は。」予告

 

正直、この映画の予告を映画館で観た時点で「ずるい」と思った。「こんなの見たくなるに決まっているじゃないか」、と。

"男女が入れ替わる"というある意味ベタとも言える要素に、この疾走感。

なぜ予告やCMだけでこんなにワクワクしてしまうのか?と考えた時、BGMとして流れるこの曲が背中を押す部分は大きい。背後から背中を思いっ切り押されて走らざるをえないような、あるいは前から両手を思いっ切り引っ張られてどこかへ誘われるような、そんな不思議な高揚感を抱かされた。

映画がヒットしている理由のひとつには間違いなくこの「前前前世」の存在があるぞ、それくらいこの楽曲がかもし出している世界観はすごいぞ…と、何の根拠もないのになぜか確信して疑わないほどには私はこの曲に引っ張られている

 

映画を観たあと音源をずっと聴いている。

「前前前世」については歌詞の大体が頭に入ったくらいのタイミングで2回目の映画観賞となったのだが、映画ではCDに収録されているものと違う歌詞が入っていることに気が付いた。

「映画版にしかない歌詞があるんですよ。

『私たち越えれるかな、この先の未来、数え切れぬ困難を。言ったろう?2人なら笑って返り討ちにきっとできるさ』

という歌詞。これってすごく普遍的ですよね。劇中の瀧と三葉の想いを語る言葉でもありつつ、思春期そのものを語る言葉でもあるじゃないですか。その歌詞を聴かせるために、劇中のセリフを削ったりして。

(「公式ビジュアルガイド」/P60 新海誠氏インタビューより)

映像が出来上がるずっと前、企画段階から参加してきたRADWIMPSがつくった楽曲。それは物語をその通りに歌詞に落とし込んだわけではなく、同じ温度・同じ方向・同じ世界観・同じ思想をもとに違った角度から描かれたもの、というように感じた。

とても近く、むしろ同じものである。

でもどこか物語とは違う要素も含まれていて、それなのにその核にあるのは同じものであり、この楽曲こそが「君の名は。」そのものなのだ、と感じさせられてしまう。

 

以下に歌詞のリンクを貼っておく。物語を知っている方にはおそらく「ああ、」と思える歌詞であり、まだ知らない方においては想像が膨らむ言葉で溢れているのではないかと思う。

夢灯籠 - RADWIMPS - 歌詞 : 歌ネット

前前前世 (movie ver.) - RADWIMPS - 歌詞 : 歌ネット

スパークル (movie ver.) - RADWIMPS - 歌詞 : 歌ネット

なんでもないや (movie edit. + movie ver.) - RADWIMPS - 歌詞 : 歌ネット

 

RADWIMPSが「君の名は。」の世界観に寄り添うようにつくった楽曲たちは、しっかりと想像をかき立て場面を華やかにさせる。

その中には知らず知らずのうちにミスリードされていたように感じられる部分もあった。

「こんなの見たくなるに決まっているじゃないか」、そう思わされて映画館に足を運び、観終わった後に「やられた!」と思わされてしまうこの感覚。しかもそれが、がっかりするような類いのものでは無いあたり、ますます「やられた!」と思ってしまうのだからどうしようもない。

 

観賞前に「ぴあ映画満足度ランキングにおいて観客の満足度が高かった」という記事も目にしていたのだが、「なるほど」と思わず頷きたくなった。

 

駆け抜けるようなさわやかな疾走感や、胸がしめつけられて身動きが取れないような切ない瞬間。そんな緩急を演出する役目を「音楽」という要素は担っている。

 

たとえば、画面上のキャラはそこに立っているだけであるのに今にも走り出さんとするような高揚感を覚える。全力疾走している場面なのにまるで時間が静止しているかのように穏やかな時間が流れる。

それはなんだか魔法のようにも感じられて、なんとも不思議な体験だなあと思った。

 

で、ここで小説の感想としての話に戻る。 

この「君の名は。」の、"物語"と"楽曲"の結びつきをより一層濃くしているのがこの小説に他ならない

 

全8章からなるこの小説の第7章、クライマックス寸前のこの章につけられたタイトルは「うつくしく、もがく。」

ストーリー展開でも特に壮大で一番のみどころとも言える部分にもあたる。

「うつくしくもがく」という言葉はこの場面で流れる「スパークル」の歌詞からの引用されたものだ。 

スパークル

スパークル

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これは新海監督がRADWIMPSの楽曲に強く惹かれ、あえて小説に引用したものである。引用するにあたり両者間のやりとりはなく、RADWIMPS側がそれを知ったのは公式ビジュアルブックに収録されているインタビューの場で、それについての感想も語られている。 

 

また小説の中で「あとすこしだけでいい。もうすこしだけでいい。」という言葉が繰り返し登場するシーンがある。

これは「なんでもないや」の歌詞からの引用だ。

なんでもないや

なんでもないや

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 監督でさえも「これこそが自分が描きたかった世界観だと気付かされた」というこのフレーズ。それはすなわち、もともと物語を生み出した監督の脳裏にはなかった言葉であり、つまりは完全に楽曲から引用したもの、ということになる。

 

あとすこしだけ、もうすこしだけ。

そう願うのに、その先に続く感情は本人にさえもわからない。でもただ漠然とそう願いつづけている。その姿に漂うせつなさは曲の世界観と見事に一致していて、読みながら鳥肌がたった。

この曲は映画のために作られたものである。ということは映像に当てるためという目的で作られたはずだ。それなのに、私は文章を読みながらこの曲の存在をそこに確かに感じて、鳥肌がたった。

 

「小説に音は鳴らせない。でもRADWIMPSの曲がここから聴こえてくる。」

前述したこの映画のプロデューサー・川村元気氏のこの言葉のまさしくそれである。

 

物語をつくる。そこから生まれる曲がある。そしてその曲から新たに広がり、さらに深まる世界観がある。それをもっと濃く描くための小説が生まれた。

その小説を読みもう一度映画を見た時、ようやくその全容にすこしだけ手が届いたのかもしれない、と思えた。

 

1回目に映画を観た時、自分でもなんだかよくわからない感情でひかえめに泣いた。

そして小説を読んで「うつくしく、もがく。」からの展開にはさらに泣いた。

2回目の映画を観た時にはもちろん大号泣である。

 

そこに描かれているものがどういうものなのかわかったからだ。

 

うつくしくもがく。もう、その表現以外にしっくりくる言葉が見つからなくなってしまった。

もがく、ということは本来美しい言葉ではない。

でもその「人間が人間らしく、純粋な感情に一生懸命になること」には、言いようのない美しさが伴うものなのではないか。人の胸を打ち何かを動かすのはきっと、そういう真っ直ぐなものであるのだと私は信じていたい。

 

また、2回目に映画を観た時に大号泣した理由。作中の登場人物たちの「ひたむきさ」が大部分ではあるのだが、きっとそれだけではない。 

 

映像・音楽・小説が強く結びつき、どれが欠けても成り立たなくなるのではないか?と思えてしまうほどの作品が出来上がったこと。

そのクリエイター同士の化学反応のようなもの、を素人ながらに「もしかしてこれって奇跡なのでは?」と感じてしまっている自分がいたこと。

 

私がもしおすぎさんと入れ替わることがあったのなら、「この作品は奇跡です!!!」とでも言ってしまうのだろう。

私自身が言ったら説得力のかけらもない安っぽいセリフであるが、おすぎさんとして発することができたならそれはさぞかし強かろう。ぜひとも言ってみたい。

だからといって「えっ、おすぎさんと入れ替わりたいの?」とつっこまれると正直微妙である。おすぎさんだってこんな奴と入れ替わるのはまっぴらごめんだわと吐き捨てると思う。想像したらおすぎさんに若干申し訳なくなってきた。

 

…と、そんな小ボケはまったくもって蛇足なのだが、とにかくその圧倒的な世界観に胸を打たれるばかりだった。その成り立ち方にも、出来上がった作品にも。

ひどい言葉で言ってしまうのなら「ただ1本のアニメ映画を観ただけ」という話なのだが、その言葉で収束させるのはあまりにも惜しい。

はじまりは頭の中にしか無かったものが、多くの人が携わって大きなものになっていく。その行程を知ってしまったら、今度はその奇跡にも感動してしまう。

 

この小説はそういう意味では作品のすべてを結びつけるような役割を担っているのでは無いかと思う。

ということで何が言いたいかというと、「とにかくオススメ」なのである。

 

 

 外伝小説「君の名は。Another Side:Earthbound」

君の名は。 Another Side:Earthbound (角川スニーカー文庫)

君の名は。 Another Side:Earthbound (角川スニーカー文庫)

 

脚本協力として参加していた加納新太氏が書いたアナザーストーリー。

映画の脚本が書き上げられていく中で削られてしまったアイデアも盛り込まれているため、本編では触れられていない部分も描かれている。

 

全4話に分けられているこの小説は、各章それぞれに主人公が変わる。

第1話の主人公は瀧。そこから順にテッシー、四葉、俊樹(三葉・四葉の父)と物語が続く。

 

前述した小説版「君の名は。」の感想の中で、瀧について『外伝小説を読むと「わりとスケベ、なんだか愉快なヤツ」という印象も付け足された。』と書いたのだが1話がまさにそれだ。

タイトルからして「ブラジャーに関する一考察」なのだから不穏な気配を感じざるをえない。本編では削られたという「男女の中身が入れ替わることにより発生するコメディ要素」はこの話に詰め込まれている。

 

とはいえ作中に描かれているのは、そんな男子的な目線から見た一考察だけではない。

三葉の姿でマイケル・ジャクソンのダンスを踊って彼女から「マイケル禁止」を命じられるのには思わずニヤッとしてしまうし、三葉として過ごす中で彼女の抱える複雑な事情が見え、次第に彼女に興味を抱いていくその様子もうかがえる。

 

本編中ではあまり素が見えにくかった「立花瀧」という人物が、思っていたよりも17歳らしく、思っていたよりもわかりやすい感情の流れを持ち合わせているのだということがわかってくる。

しかしながらこちらの小説もやはり、瀧くんを「少しばかり謎に包まれたどこか影のあるクールボーイ」にしておきたいのならば読まないほうがいいかもしれない。

 

2話のテッシーの話は、これが非常に深い。

糸守という田舎町が抱えているのは豊かな自然や伝統ばかりではない。町にただようのは狭く、濃すぎる関係であるし、そのなかには悪習とも言える歪みのようなものも生じたりもする。

この感覚はもしかするとある程度の「都会ではない地域」で暮らしたことのある方ならみんな共感できるのではないだろうかと、都会ではない地域出身の私は思っている。

 

地元土建屋の跡取り息子として、この狭く濃い町でずっと生きて行くことがほぼ決まっているテッシーも複雑な想いを抱いている。この町が大嫌いで、でもこの町が好きで、鬱屈とした気持ちを抱えながらもその中で折れずにどうやってこの町を良くしていくか。誰かにやってもらおうという考えではなく「自分がしていくんや」という熱い想いを抱いているのである。

 

その責任感はとても気持ちがよく、本編においても「テッシーいい奴!」と思ったのだが、外伝を読むと「テッシー……!!」と思わず呟きたくなるほどさらにぐっとくる。

テッシーの目線から見た「糸守町」の内情は、実は「三葉が抱える事情」を理解する上でもとても大事なものだ。

 

3話は三葉の妹・四葉の目線。

入れ替わり状態の姉の不審な様子を心配する可愛らしい妹としての姿、さらに宮水神社の巫女としてのしきたりの様子などその暮らしがわかるものになっている。

 

思わず笑ってしまったのは、祝詞(神前で祈る言葉・宮水神社では"申立"と言う)の子供なりの訳。

四葉が覚えている祝詞は初歩的なものであるのだが、それでも昔ながらの日本語はまだ理解するには難しく、フィーリングでこんなふうに解釈しているのだった。

「神様、今日もみんなが平和で豊かに暮らせるのは、ぜんぶ神様のおかげです。どうもありがとね。いつかあの世に行ったら私も神様にしてね。そしたら私も子孫とかスゴイ勢いで守っちゃいますよ。あの世もこの世も両方ハッピーだったら最高だよね。そんな感じでよろしく。チャオ。」

(「君の名は。Another Side:Earthbound」/163ページ)

こうして子供らしい表現に置き換えられるとわかりやすい。

その一方で逆にその「神道らしい」ともいえる理念の、宗教的な要素が際立って感じられる。この四葉の解釈はまだまだ幼い子どもの視点からのものなので少々滑稽な表現となっているためなおさらだ。

 

宮水神社の事情について描かれているのは、第4話も同じくである。

三葉・四葉の父である宮水俊樹がいかにしてこの町を訪れ、2人の母である二葉と出会い、どのようにして宮水に婿に入ったか。そして、なぜ出て行ったのか。何を思惑として、糸守町の町長となったのか。

 

本編での俊樹は人間味のない冷たい人間のように描かれているため、嫌悪感を抱いた方も少なくないだろう。その行動においても深く語られることはなく、私たちが捉えられる情報は「彼がどう動いたか」という眼に見える範囲での結果のみである。

映画では完全なる脇役にしか過ぎなかった彼が内に秘めた、宮水という家と糸守町という土地に対しての感情。

俊樹目線で見た三葉は果たしてどう映っていたのかという部分も明らかになっている。

 

 

この本に収められた4話すべてに共通して言えることなのだが、外伝を読んでいたからこそ浮かび上がる感覚がたしかにある。

さまざまな目線から描かれた「糸守町」。そしてさまざまな目線から描かれているのにもかかわらず、どこか少し他者には見せない内面を抱いている「三葉」という人物像。

 

新海誠氏が書いた原作を「五・七・五」とするならこの外伝はそれに「七・七」を足していったようなもの、というのは執筆された加納新太氏による言葉だ。

「五・七・五」でも確かに物語は成り立つ。でもそこに「七・七」を加えられるとしたら表現できる範囲はぐっと広がる。

映画に興味を抱き「あとすこしだけ、もうすこしだけ」その世界観をくわしく知りたくなった方には非常にオススメしたい1冊だ。

 

 

 

 

映画パンフレット

全44ページ、劇場で販売されているパンフレット。720円。

キャラクターを演じたキャスト・スタッフのコメントや監督インタビュー、キャラクター相関図や設定、美術背景なども掲載しながら「君の名は。」の世界観がまとめられている。

また、「映画がはじまる前にパンフレットを先に読もう……って、ウワアアアめちゃくちゃネタバレじゃんこれ…やってもた…」という失敗のない、ネタバレなしの安全仕様になっている。 

話が少し逸れるが、予告にしろCMにしろパンフレットにしろ公式側が出してくる情報に重大なネタバレが一切なく、まったくそれをにおわせないのが本当に巧妙で見事だなと思う。

パンフレットに掲載されている設定画の1つでは、そこに書き込まれた小さな文字にネタバレになる要素が含まれていたのだがその部分だけきれいに消去されていた。(ビジュアルガイドに掲載された同画には入っている)

 

そんなパンフレットもオススメではあるのだが、これについては少し待ったをかけたい。

「君の名は。」の関連書籍には「公式ビジュアルガイド」というものもある。

パンフレットと公式ビジュアルガイドには共通して収録されているものもあり、どちらか片方だけでいい・より詳しいものがほしい、という方にはビジュアルガイドのほうがオススメである。

 

 

公式ビジュアルガイド 

新海誠監督作品 君の名は。 公式ビジュアルガイド

新海誠監督作品 君の名は。 公式ビジュアルガイド

 

全128ページ。現時点で「君の名は。」を一番網羅した書籍はこれである。

定価1,600円なので高すぎず、かといって安すぎず、私自身も買うべきか買わざるべきか少し悩んだので参考までにその内容を紹介する。

 

まずはじめに43ページにわたる「ビジュアルストーリー」。

美しい劇中カットをたっぷり使いながら、ストーリー展開をしっかりと紹介。場面の状況も細やかに説明されているので意外と「ああそういうことだったのか」と気付きもあった。目を通しただけで映画をしっかりと思い出せるくらいにはボリュームがある。

ストーリーが網羅されているため完全にネタバレを含む

なんなら映画を観ていなくてもこのビジュアルストーリーだけで内容が把握できてしまう。

 

続いて掲載されているのは、主役を演じた神木隆之介さん・上白石萌音さんの対談と、新海誠監督と神木さんの対談である。

その中で特に驚いたのは、瀧を演じた神木隆之介さんの発言から見えるガチ新海誠監督作品ファンっぷり。三葉を演じた上白石萌音さんとの対談では、彼女から「"新海誠"学の博士号を取れる」と言われている。

熱烈とも言える言葉の数々は、ファンというより強火オタに近いかもしれない。

 

過去作も含めて新海誠作品の魅力を語っているのだが、感心したのがその言葉選び

これがライターさんによって脚色が加えられたものでないのなら、彼は相当に聡明な方なのだろうなぁ…という印象を受けた。熱く物事を語る上でその感情にきちんとした言葉が伴い、なおかつわかりやすい。熱量を言葉として的確に表現出来る人なのだなと思った。

 

インタビューは、新海誠監督、安藤雅司作画監督、キャラクターデザインの田中将賀さん、音楽を担当したRADWIMPS、脚本協力を担当し外伝小説も執筆された加納新太さん。

テキストだけで計18ページ程度あるので読み応えは十分、各セクションにおける製作過程が語られていてとても興味深かった。映画を観たあとで本も購入したいと思われる方の目的として「作品の裏側を知りたい」という部分は大きいはずで、その期待に十分応える内容である。

 

キャラクターガイド(全16ページ)や美術/小物設定(全10ページ)などはパンフレットに収録されているものとかさなるものもあるが、収録量はもちろんビジュアルガイド>パンフレットである。美しい背景においても、パンフレットでは2ページのみの掲載だったものが、こちらでは8ページ掲載されている。

 

きっといろいろな関連商品を手に取り、最終的にたどり着くのがおそらくこの本だと思う。

値段に見合った内容量の本だ。そして「君の名は。」の世界観がぎっしり詰まっている。

 

が、正直な話、最近の私はこの本が部屋にあるだけでテンションが上がっている。ちょっとキモチワルイ人だなと自分でも思うのだが、それくらいの満足感がある。

感想を端的に表すのなら、『「君の名は。」が好きな人にとっては、心がほくほくする本』だ。

 

 

私がオススメする「各関連書籍を読む順番」

ここまで各書籍についての感想を書いてきたが、最後にそれらを読む順番についても言及しておく。

私自身は、【映画①】→【小説】→【外伝小説】→【映画②】→【パンフレット】→【公式ビジュアルガイド】という順番をたどった。

手探りで進んだわりにはこの順番にまったく後悔はしておわず、むしろ結果オーライ・大満足である。

 

後々になって知ったのだが、ツイッターの「新海誠作品PRスタッフ」アカウントにおいてこんなツイートを見つけた。

偶然にもこのツイートでオススメされている順序とほぼ同じ道をたどっていた。なんなら小説を読みながらサントラもかけていた。ドンピシャが過ぎていっそお恥ずかしい。

とはいえ、公式ともいえるアカウントからのこのツイートに、もしかして結果的に最良の道を辿れていたのかもしれないと少し自信がついた。

私の、というよりはこの公式さんが提示されているこの順番が非常にオススメである、というのが実際に体感してみた側としての感想である。

 

 

ということで以上が「君の名は。」の関連書籍に対する私の感想だ。

読めば読むほどその世界観にどんどん引き込まれ、とても貴重な体験をした気持ちになった。興味のある方はぜひこの感覚を実際に体感してほしい。 

 

 

 


長野博さんの結婚発表で思ったこと

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2016年11月29日、長野博さんが白石美帆さんとの結婚を発表した。

それは突然の出来事で、「まさに青天の霹靂だ!」なんて日常で使い慣れていない分不相応な言葉もうっかり使ってみたくなってしまう程度には衝撃的なニュースだった。

 

アイドルの結婚は年齢や状況から「そろそろなのかも…」なんてぼんやり予測ができていたとしても、どれだけ心の準備ができているつもりでいても、第一報を受けた時にはそれなりの衝撃を伴うものなのだろう。

 

9年前、井ノ原さんが結婚した時にも当時思ったことを文章にしてみた。

何年も経ってそれを読み返した時「なんとウザい文章だ」、と思ったことも否めないのだが、なにより「文章として残しておいてよかったなあ」と思えたので今回もちゃんと記録しておくことにする。

 

突然の結婚発表・入籍、当日の生放送番組出演、その中で思ったことについて。

目次

 

 

 

11月29日=いい肉の日

11月は、語呂合わせのせいもあって何かと記念日が多い。

有名どころでいえば11月22日の「いい夫婦の日」だろうか。とにかく1ヶ月間「いい◯◯の日」と称される日が毎日のように続く。

 

とくに毎日ラジオなんかを聞いているとDJさんが話題にすることも多く、29日まで来ればともうすっかり慣れてしまって、「ああ今日は『いい肉の日』か」と教えられなくとも思い浮かぶ。 

わかったわかったもうわかった、「11=いい」にしたがる日本人的な語呂合わせ記念日の法則につきましてはもう十分に堪能させていただいた。まもなく12月、ようやく「いい月」の法則ともおさらばだ…と思いながら、私は29日の「いい肉の日」を迎えたのだった。

 

この日の朝のニュースではお肉特集も組まれていて、その中で「肉の3倍の量の野菜を食べましょう」と専門家が言っていた。

慌ただしく支度をしながらその話が耳に入り、私は長野さんのことを思い出したのだった。

 

その昔トニセンコンサートの中で、井ノ原さんが作詞・作曲した長野博ソロ曲「グルメは巡る」。 

「はしご酒ならぬはしご肉」という歌詞に終わるその曲は、焼肉について歌った演歌である。

その中に「肉の2倍サンチュ食べて」という歌詞があったのだ。

演歌らしく着物で現れた長野さんは、大真面目な表情で「肉ばかり食べちゃダメ DA ダメ」と歌う。何度も言うがこれは演歌である。

 

演歌らしからぬ歌詞。背後に映し出されるのは上半身裸に紙エプロンを装着し焼肉を食らう映像。途中で照明が暗くなり、仕込まれた電球が光り輝きはじめる着物。

そんな姿で右へ左へ練り歩く長野博。Jr.に懐中電灯で顔を照らしてもらう長野博。

 

そのとんでもないステージに爆笑する客席とは裏腹に、彼の表情にヘラヘラした笑いなどない。

これこそプロフェッショナルの仕事である。 

 

何のプロだよ、と文章を打っていてつっこんでしまったが、そういうところが長野博の真骨頂でもあると思っている。真骨頂という言葉は正しくないのかもしれないが、とにかく私はジャニーズアイドル・長野博が謎にストイックに追及する笑い、の要素がめちゃくちゃ好きなのだ。

真剣な顔で真剣にふざけたことをやる、そういう人が私は好きである。

 

話題が逸れた。

とにかく、あの当時お肉大好き系女子高生だった私の頭には「肉の2倍野菜を食べなければいけない」ということがインプットされてしまった。

Produced by 井ノ原快彦・Presented by長野博による大爆笑を誘う演歌、の、信憑性があるんだかないんだかわからない歌詞によって。

 

それから長く頭の片隅に「肉の2倍野菜ルール」は残り続けていたわけなのだが、言ってみれば迷信のような、なんともふわっとしたものとして捉えていた。

そのルールが、専門家による「肉の3倍の野菜を食べましょう」という言葉によって覆されたのが2016年11月29日の朝である。

「だからどうした」という話なのだが、私の中ではなかなかの衝撃だった。

 

お肉大好き女子高生がお肉大好きアラサーになるくらいの長い間、なんとな〜く頭の中に居座り続けたルールが、なんとな〜く信じていたのに違っていた、という衝撃。

 

「2倍ちゃうやん!3倍やん!!!」

というツッコミが脳裏を駆け抜け、じわじわと笑いがこみ上げてきた。

数値がビミョ〜に違うこのズレ方もそうだが、10年以上も前のことに対して心のフォントサイズを大にしてツッコんでいる自分がなんとも可笑しく、「なにこいつ?」と、最終的に自分自身の滑稽さが面白くなってきた。

 

そんな経緯がありこの日は朝から長野さんのことが頭に浮かんでいたのだった。

 

「いい肉の日」 の朝からグルメアイドル・長野博のことを思い浮かんでしまった私って一体…と、決して「意識高い系」の意味ではなく、むしろ少し自虐的に我に返ったのだが、ここからとんでもない展開が待っていたのである。

 

 

ツイッターで第三者から知る第一報

朝9時頃だったか。ツイッターを開いた私はただならぬ雰囲気を察知する。

ありがたいことに私のタイムラインには直接的な言葉はなく、ツイッター上での第一声だったと思われるツイートが流れてくることもなかった。

 

ざわつくタイムライン上でわかったのは、「誰か」が「何か」をツイートし、しかもそれが「こういう形で知りたくなかった」というあまりよろしくないモヤモヤを生み出している、という事態だった。

 

そして次にトレンドワードをチェックすると「長野くん 結婚」の文字。

 

くわしく調べてみると「ファンクラブから配達日指定で届けられた結婚報告の郵便を朝一番に受け取り目を通した方がツイッターでつぶやき、ネタバレになってしまった」ということだった。

 

つまり、インターネットという媒介が存在しなければ、もっと多く方がファンクラブからの郵送物で今回の結婚報告を直接受け取ることができたはずだったのだ。

 

ファンクラブからこの日届いたのは、通常会報などが届く際に使われている水色の封筒とはまったく違う、真っ白な封筒に入れられた結婚報告のカード。

 

私はこれを手にする前にネットで情報を知ってしまったが、もしもこれが「結婚報告」なのだと知らない状態で受け取っていたのならばどんな気持ちになれたのだろう。

おそらく、いつもと違う雰囲気で届いたそれを不思議に思い、封を切り、カードの表面に金色で書かれた差出人の名前でなんとなく把握し、カードを開き、その文面を読み、いろんな気持ちでいっぱいになっていたのだろう。

そういう感覚を味わう機会をうばわれてしまったことは、やっぱりすごく残念である。

 

一度知ってしまったものは、決して取り消すことはできない。

正直今までも知りたくなかったネタバレに事故のように遭遇し、すぐに目を背けて「えっ、今見たか…?いや見てないな!私は見ていない、気のせい、見間違い…」と大人げなく振り払おうとしたことがあった。

が、やっぱりどうしても無理なのだ。

 

「情報」はあくまで「情報」だ。でも、それをどう知るか。知り方次第でそれは1にも100にもなる。

重要なのは「情報」だけでなく、その「知り方」のほうにもあるのかもしれない。

場合によっては「知り方」のほうこそが本質になることもある。そんなことを今回痛感したのだった。

 

このファンへの結婚報告への流れは、関係者からの情報漏れも無く、あとから考えてみると「よくここまで上手く事を運んだなぁ…」と感心してしまうほどに順風満帆、真っ当な手順を踏んで進んでいる。

 

ファンクラブから届いた郵便物を受け取ったファンがインターネットに書き込みそこから情報が拡散される。それは公式サイドからすれば十分に「成功」の範疇だろう。

マスコミにかぎつけられることもなくファンのもとに知らせを届けることができた、ここまでで作業を完了できている。

が、実はファンとしては「しっかりと郵送された"それ"を何も知らずに受け取る」というところまでをやって、そこでようやくこの手順を本当の意味で完了させられるのだ。

 

それこそが「公式」だったはずなのだが、うっかりインターネットで第一報を受け取ってしまった私は、この知り方を"大事故"と名付けよう…と遠い目をしながら思うし、非常に悔いが残る結果になった。あと一歩のところだっただけになおさらだ。

 

まあそうは言っても、結局のところ仕方がない

インターネットがここまで普及した時代のせいもある。注意しようもなかったのだが自分の不注意とも言えなくもない。

結局正午ごろには関係各位へ結婚発表のファックスも届き、その報道を受けてようやく正式発表されたという認識に切り替えた。

  

盛り上がりを見せたツイッターでは、一時こんなトレンドワードが上位に並んだ。

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1位が長野くん、2位がいい肉の日。

まさしく「ジャニーズの魯山人」と呼ばれるにふさわしい並びに、思わずニヤっとしてしまった。

「全部三ツ星! V6長野博の食べ歩きガイド 美味博愛 (BIMI HAKUAI)」 (TOKYO NEWS MOOK 337号)

「全部三ツ星! V6長野博の食べ歩きガイド 美味博愛 (BIMI HAKUAI)」 (TOKYO NEWS MOOK 337号)

 

 

 

今回こういう形で長野さんの結婚を知ることになったことで、改めて「ネタバレ」について考えた。

誰もが自由に発言できるツールが手近にあるからこそ、たまには省みることも必要なのかもしれない。特にネタバレを含むものは「誰かが体験するはずだった感動」を奪ってしまう可能性がある。

 

許容範囲に個人差があって足並みをそろえるのが難しいネタバレ問題だが、今回のケースではその内容が「結婚」。アイドルのファンとしては超重要項目であり「知り方」にとても大きな意味があった。

そういう内容の扱い方については慎重でないといけないし、今後も頭の片隅に課題として置いておかなければいけないと、つくづく思った。

 

 

長野さんの結婚で思ったこと

長野さんが結婚する4ヶ月ほど前に井ノ原さんが結婚した時のことを振り返った。

今となってはいいタイミングだったなと思う。

私はあの時、ニヤけが止まらなくて困るくらいには嬉しかった。

でもひとしきり喜んだ後、少しずつ湧き上がってきたのはなんとも言えないモヤモヤだった。 

井ノ原さんが結婚発表した時めでたくて嬉しくてそれこそニヤけが止まらなかった私が、その後モヤモヤを抱えることになった理由に今更あえて目を向けてみることにしたのだった。

 

今回の長野さんの結婚をどう見たかといえば9年前とは違いモヤモヤはなかった。

熱愛報道が数年前に出ていたこともあるし、長野さんも今年44歳の立派なアラフォーアイドルである。たとえ結婚発表がきても「そうかあ、ついにかあ…」と親戚のようなノリになる自分が容易に予想できた。そしてやっぱりそうなった。

衝撃はあった。が、祝いながら喜ばしさにニヤニヤしてしまうその感じは、9年前と同じである。

 

お相手については、関係各位に白石美帆さんとの連名でファックスが届くまではっきりしなかった。

それでも長野さんのことだからたぶんそうなのだろうとは思ったし、もしお相手が違う方だったとしたら、私の中での「長野くんらしからぬ結婚」に盛大に取り乱していたかもしれない。

順調にお付き合いをして結婚までいったのだなあと考えると一方的に「らしさ」を感じてしまい、ほっこりしたのだった。

 

 

アイドルが結婚した時、ファンは二分化する。

それは「祝えるか/祝えないか」というよりは、「受け入れられるか/受け入れられないか」なのかもしれない。

 

「ファン」という括りで冷酷に見るならば「既婚者になったアイドルにこれからもお金を落とし続けられるか」という言い廻しもできる。

だが、事実そういうものなのかもしれない。

少なくとも「お金をかけた分だけ奉仕してほしい、そのためにお金を払っているのだから当然だろう」という感情を抱きながらアイドルを支援している方にとってはそんな感じなのではないか、と想像する。

 

結婚とは、「裏切り」なのだろうか。

 

好きになるのも嫌いになるのもこちらの自分勝手な都合だと思っていた私にとっては、「裏切り」という言葉自体があまりしっくりきていない。

逆にそういう言葉を問答無用で投げつけることができない自分は、誠心誠意全力で愛情を注げていないのかもしれない。

でも、好きなアイドルを汚い言葉で一方的に罵倒することができて初めて真のファンになれるのだとしたら正直一生なれなくていい、とも思う。

 

9年前よりもずっと多くの意見がリアルタイムでネットに飛び交う中、暴言のようなものを見かけるととてもモヤモヤしてしまった。

この点が今回はいちばんしんどかった。

あの頃にはまだかろうじてあった「言葉を発することへの慎重さ」は、今はずいぶん薄れてしまったような気がする。

便利な世の中はファンのあり方さえも変化させつつある。

自分の意見を発することで、同じ考えの人と出会い、それを共有できるのは素晴らしい。でもそれがマイナス方向のものだった場合、とんでもない負の感情が同調してさらに増幅させることもある。群れると気が大きくなるのは人間の悪い癖だ。

そしてそこにはもう微笑ましさなどはまったく無く、一見ただの悪口でしかない。

 

もちろん言葉を選んでそのモヤモヤを言葉にしている方や、あえてしばらく発言を控えている方も見かけた。

そういう良心的な文化が残っていることにホッとしてしまうのは、私が現代のネット社会に馴染めていないせいなのだろう。

 

無理してまで結婚を祝う必要は決して無い。

ただ、祝えないことは好き勝手に罵倒していい理由にはならない

 

 

当日夜「ベストアーティスト2016」の生放送

この日は以前から告知されていた通り、19時から日本テレビ系「ベストアーティスト2016」の生放送出演があった。

この番組で思い出されるのは、やはり昨年生放送中にKAT-TUNの田口さんがグループ脱退を発表したことだ。

思わず「今年も何か良からぬことが起こったらどうしよう」というほんのちょっとの不安が芽生えてしまうほどには、あの発表が与えた衝撃は大きかった。

 

その不安を「いやいやあんな衝撃的な発表そうそうあるもんじゃない」と搔き消していたのだが出演当日に長野さんが結婚発表・入籍されたため、2年連続ジャニーズに衝撃が走った日となった。

果たしてがっつり結婚について触れるのか、一言だけで済ますのか、まったくスルーして進めるのか。どういう選択をしたにしても大きな意味を持つことになる。

この先活動していく中で「結婚」をどう扱っていくのか、その大事な一歩目だ。

 

何度も引き合いに出してしまうがやはり脳裏をよぎるのは井ノ原さんの時のことである。

あの時のオープンな結婚発表がもたらした直後の状況を考えると「もうとにかく平穏無事に終わってくれ…」と祈りたくもなってしまう。

 

見たい。結婚当日の長野さんとメンバーの様子をすごく見たい。でも早く終わってくれ。期待と心配が入り混じった妙なテンションだった。

 

番組開始1時間前、ベストアーティストの公式ツイッターではこんなツイートが発信された。

 

何をする気だ。 

どう考えても何かが起こるとしか思えないこの言葉に、後々悪い意味で語り継がれるようなとんでもない伝説を残されでもしたら…と思うと戦々恐々だった。

 

そして長野さんからの結婚報告があったのは、19時に番組が開始してからずいぶんと後、22時台のことだった。

櫻井「さあV6のみなさんにお越しいただきましたけども、本日とても大きな発表がありました!長野さんどうもおめでとうございます!」

長野「ありがとうございます!」

櫻井「ぜひですね、テレビの前のみなさんに一言いただけますでしょうか?」

長野「本当に、みなさんの声援に支えられて、僕たちV6そして今の僕があると思っております。これからも温かく見守っていただけたら嬉しいと思います。そして、応援のほうもこれからよろしくお願いします。ありがとうございます。」 

本人の口から語られる結婚報告はとても丁寧で、きっとしっかりと準備したものなのだろう。それなのに少しぎこちなく、目は心なしかほんの少し潤んでいるように見え、芸歴30年のアイドル相手に「頑張れ!」と言いたくなってしまった。

「見守る」という言葉がこんなにもしっくり来る生中継はなかなか無い。

 

長野さんからの報告が終わりホッとしたところで、続いてメンバーから一言ずつコメントがあった。 

坂本「デビュー21年になって、まぁその前からですね僕と井ノ原もね、だから…あっ!芸能生活30年ですね!」

長野「丸30年経ちました」

坂本「おめでとうございます!」

井ノ原「リサイタルやったほうがいいよ!」

長野「(笑)」

坂本「まぁそんな節目にね、こんな報告受けたので本当に僕も嬉しいです。」

トップバッター・坂本さんのコメントはネクジェネ仕立ての芸歴30年ネタが展開されて、「果たしてこれはお祝いコメントなのか?お祝いコントなのか?」という仕上がりになっていたが、これでかなり空気が和らいだ気がした。狙っていたのかいないのか、さすがリーダーとしての手腕のようなものを感じた。

 

岡田「メンバーの幸せが僕たちの幸せですから。嬉しいです。おめでとうございます!」

森田「おめでとうございます!末長く、お幸せに!」 

三宅「僕が長野くん狙ってたのに残念です。これからも、冷たくしないでください。末長くお幸せに」

井ノ原「長野くん、並びに、ご両家の皆様おめでとうございます。本当に末長くお幸せに。これからも一緒に、よろしくお願いします。」

各メンバー長野さんと目を合わせながら。

受け取る一言一言に笑顔を見せながら、みんなに「ありがとうございます!」と嬉しそうに返す長野さんを見て、「ああこんな光景をこうして見ることができてよかったなあ…」としみじみ思った。

いつものように仲の良さがにじむそのやりとりの中に、この日はなんだか嬉しさや照れが入り混じったようなふわふわした空気もあって、それは長年の付き合いを経たからこそにじみ出る雰囲気なのだろう。

やっぱり、私はグループとしての彼らが好きだ。

 

そして歌のスタンバイに行こうとしたところで、「僕らも祝わせてよ!」という声が。大きな花束を持った城島さんを先頭に、TOKIO・嵐・関ジャニ∞が登場し、これが番組が事前にツイートしていた「ものすごいサプライズ」だった。

その全員とハイタッチしながらまた「ありがとう!ありがとう!」とスタンバイに向かう長野さんを見て、またも「ああこんな光景をこうして見ることができてよかったなあ…」と思った。

 

V6が歌ったのはHONEY BEATとBeautiful Worldのメドレーだった。

HONEY BEATでカメラを指差しながら「笑って 笑って」と歌う姿には、こちらこそ同じ言葉を返したい気持ちでいっぱいになった。

幸せそうに笑っている姿を見ることができるこの瞬間がとても嬉しいし、どうかこれからもずっと笑っていてほしい。

 

Beautiful Worldの終盤では、先ほどサプライズ登場した面々が再びステージ上に登場。

歌うV6の後ろに勢ぞろいする様子はとても豪華で、これが長野さんの結婚を祝福する意味での参加なのだと思うと信じられない。

こんな世界があっていいのだろうか。「嘘みたいなBeautiful World」ってこういうことなのではないか

 

そして最後はジャニーズの面々による長野博胴上げが始まりいよいよお祭り騒ぎである。それも綺麗にはおさまらず「あぶない!あぶない!」とよれよれと着地していたところまで含め、なんと愛しい空間なのだろう。

 

国分さんは「長野くんの幸せはジャニーズ事務所の幸せだ」と言った。 

放送翌日、「ZIP!」で放送された舞台裏インタビューではTOKIOのメンバーはこう語っている。

TOKIOのメンバーへライブの感想を尋ねると、松岡昌宏は「ライブよりも今日は全部長野博ですよ!」とコメント。国分太一も「あの人ね、苦労したんですよ」と長野の結婚を喜んでいた。

長瀬智也が「みんな長野君大好きですから」とコメントすると、松岡は「長野博さんを嫌いだって人はいないと思うよ」と続ける。さらに長瀬が「いたとしたらボコボコにしますね」と発言し、周囲の笑いを誘っていた。 

VTRを見終わった後、スタジオの山口達也は昨日の様子を振り返り、V6の井ノ原快彦が長野の芸能生活30周年を記念したTシャツをメンバーに配っていたことを明かす。さらに「結婚報道を聞いて、うちのリーダーとV6の坂本が(舞台の)袖で肩組んで泣いてました。『次は俺たちだ』つって」と、舞台裏でのエピソードを披露した。

長野博の結婚に、TOKIO城島、V6坂本「次は俺たちだ」涙の舞台裏エピソードを山口達也が明かす - モデルプレス

 

普段一歩引いたポジションに構えている長野さんが間違いなくこの日、主役だった。中心に立ち、メンバーをはじめみんなからもれなく祝福を受けている様子が感慨深くて胸がいっぱいになり、予想はしていたがやっぱり放送を見ながら涙してしまった。

 

結婚発表・入籍の当日に他グループも集まる現場でのお仕事がある。ということは、いろんな人から直接お祝いしてもらうことになるのだろう。

そんな幸せな場面はきっと舞台裏で繰り広げられるだろうからおそらく私が見ることはないはずで、でもそんな光景が存在するのかもしれないと想像するだけで「よかったなあ…」と思えていた。

 

完全に見ることを諦めていたその光景の一部始終を、表舞台の場で見せてもらえたことは本当に驚きだった。

ジャニーズアイドルが結婚しその話題で盛り上がる様子がテレビで見られるのだから、すごい時代である。

 

 

 

長野さんの結婚は私にとってただただめでたく、こちらまで幸せを分けていただいたような気持ちになった。

まもなく1ヶ月経つがいまだにベストアーティスト2016で見たあの光景はあまりにも現実離れしているように感じられて、もしかしてあれって夢だったのでは??と時々思う。

もちろん決してそんなことはなく、夢のような空間ではあったが夢ではなかった。

 

そうして11月29日=いい肉の日は、長野さんの結婚記念日になった。

こんなインパクトのある語呂合わせ、ちょっとやそっとじゃ忘れられないではないか。

そういえば井ノ原さんの結婚記念日も29日だったような…と今一度確認してみると、やはり9月の29日だった。いい肉の日の2ヶ月前、という妙な覚え方をしてしまいそうである。

 

グルメだからっていくらなんでもこんな日付にぶつけてくるなんて、誰が予測できただろう。

さすがというべきか、おそろしいというべきか、最高というべきか、なっとくというべきか。

長野博のなっとくめし

長野博のなっとくめし

 

 

とにもかくにも、長野さんご結婚おめでとうございます。

これからもカッコよく、可愛く、おもしろく。グルメ業・俳優業もこなしながらアイドルしている姿が見られることをこれまで同様楽しみにしております。

末長くお幸せに!

 

 

 

もしもその界隈に神ブロガーが30人くらいいたらネットの世界ってわりと変えられるんじゃないか

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もう何度目のことだろうか、年明け早々東スポさんがV6解散説をぶっ込んでこられた。2017年が始まって10日ほど経った頃のことだ。

 

だからといって個人的にはそこまで動揺するでもなく、またか…と思った程度だった。

解散説が出て、そこから何らかの動きがあったのであれば動揺もするとは思うのだが、何も起こっていない時点で私がするべきことがあるか。いや特にない

 

そもそも私は全くもって平和な時分でさえ「解散したらどうしよう…」と震える傾向のある小娘だった。わりと頻繁に解散妄想で苦しんでいた。

周年を迎えれば「キリもいいし解散したらどうしよう」、熱愛報道が出たら「解散したらどうしよう」、何もなくても「解散したらどうしよう」

常々解散したらどうしようと思っていた時期があり、その結果「過剰に悩むこと」がいかに無駄であったかを痛感している。痛感していると同時に文字どおり本当にイタイ奴だったんだな、と別の意味で震える。会いたくて会いたくて震えることはないがイタくてイタくて震える。

 

過剰にウワサに反応して悩み、神経をすり減らす時期は過ぎてしまった。

なにかと右往左往していた時代がなつかしい。痛々しいなと振り返る一方で、あの頃はまだかわいげがあったなあ…なんて思ったりもするもので、若干さみしくもある。

 

今回はその「2017年度版・解散報道」の噂そのものについて激論を繰り広げたいわけではなく、「解散説が出て世間が騒ぐことでインターネットはどう動くか」というところについて少し書いてみたい。

  

目次

 

 

 

「V6 解散」の検索ワードで上位に表示されていたこのブログ

そもそも私が今回解散報道が出ていると気付いた発端は、自分のサイトのアクセス解析からだった。

 

その背景を説明すると、実は以前このブログで書いたV6解散の噂にまつわる記事が各検索サイトで「V6 解散」で検索すると上位に表示される状態が続いていた。 

 

ブログを始めた頃「無料で導入できておもしろそうなものはとりあえず手を出してみよう!」という心意気だった私は、素人なりに調べておもしろそうだったいくつかのサービスを利用させていただくことにした。

自分のブログが一体どんな検索ワードでひっかかるのか、というところについては「ウェブマスターツール」でチェックしているのだが、これがなかなかおもしろい。

 

ウェブマスターツールはGoogleが無料で提供しているツールで、「自分のサイトがGoogleにどう認識されているか?」がわかる。

サイト運営者には有意義で、知識が浅い私はおそらくその機能のすべてを使いこなせてはいないのだが、それでもおもしろい。

 

今回はそのデータを踏まえつつ、ブログの裏側の部分をちょっと書いてみる。

 

ウェブマスターツールによると「V6 解散」で検索した時のこのブログの掲載順位はこうだった。

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右端丸印の時点が2017年1月7日。この時点でGoogleでの掲載順位が1.9位

この表は90日間分なので、この約3ヶ月の間かなりの上位をキープしていたことがわかる。

 

この結果を見て「マジか?」と半信半疑だった私は実際に検索してみた。なんならGoogle以外の検索サイトでも調べてみたが、大体1番手、もしくは2番手に表示されていた。

 

ちなみにこの頃検索順位のトップを競っていたライバル記事は、2010年に解散説が出た際の「キーッ!メリー喜多川氏が文春に激怒でV6の解散を撤回」といった内容の記事である。

おそらく野次馬としてこの類の情報を求めている人にとっては最高の燃料とも言える記事。なんというか、この見出しの字面からして最高ではないか。最高に、最低である。

ゴシップ情報が大好物であればあるほど最高に魅力的に映るにちがいない。アイドル・熱愛・不仲・マスコミ報道・背後にいる黒幕・ドラマチックかつ一筋縄ではいかない展開、エトセトラ、エトセトラ。ああ、黒い。

 

はっきり言ってしまおう。そもそも「キーッ!」と「メリーさん」という言葉の組み合わせのクセがすごい

率直にもう、目に飛び込んできた時のクセがすごい。あと圧もすごい。めっちゃ強い。

 

何がどうとか真偽がどうとか真面目に回りくどく綴ったところで、私自身はこの言葉だけで少し笑ってしまいそうになっているのは事実だ。

キーッ!って実際に言う人いるのかね…?とどうでもいい疑問が湧いてくる程度には「キーッ!」に引っ張られる。ああ、クセがすごい。

 

クセがすごいだけにキャッチーな記事なのかもしれないが、単なるV6さんの1ファンにすぎない私からすれば大変おもしろくない。拡散したいわけでもないのであえてリンクは貼らない。

 

とにかく、そういった記事が検索で上位に表示されてしまうことに対しては嫌だな、とは思っていた。

「解散」というマイナスの言葉で検索した方の入り口が、極めてマイナス要素が強く悪意に満ちたこの記事になってしまうというのは、まあ。そりゃあ。当然。嬉しくはない。

 

この「私の記事 vs キーッ!メリーさん」の検索順位トップ争い、実はわりと長く続いていた。

昨年の正月にはすでにこの状態になっていた。そしてSMAPの解散騒動が出た直後からしばらくの間トップは「キーッ!〜」になったのだが、理由は言わずもがな。

あの騒動でメリー氏への関心度が上がった結果、記事へのアクセス数が増えそれが順位に反映されたのだろう。

瞬発的にアクセス数が増えると検索順位が一気に上がるというのは何度か経験したことがあるので確かである。

 

2017年の解散報道後、検索順位はこう動いた

水面下ではそんなひっそりとしたライバル関係、といっていいのかわからないが、そういう戦いを繰り広げていた。

クセが強い記事 vs 自分が書いた記事。絶対に負けられない戦いがそこにはある。

一度書いてしまえば後から何ができるでもなく、ただ順位をたまにチェックするだけのどうしようもない戦いである。

 

そんな中、2017年1月10日。私のブログのアクセス数が急激に増えた。

東スポさんが「V6 解散危機」と一面ででかでかと報道したのだ。

 

「報道を知る→興味を持つ→検索する」。

 

この動線が出来上がれば、検索上位にあるサイトはおのずとアクセス数が増える。

そのため報道された瞬間から「V6 解散」で検索する方が増え、ちょうどその時上位に表示されていたこのブログに辿り着く方も増えたのだった。

 

急激なアクセス数の増加、しかもそれらが検索サイトから「V6 解散」のワードで訪ねてきているとなれば、さすがに何かあったんだろうなと予想はつく。

そうして私は、今回の解散報道を知ったのだった。

 

さて、報道されたことで掲載順位がどうなったかというと、こうなった。

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報道当日〜翌日には急激に順位が下がり、それに伴ってアクセス数も落ち着いた。

 

現在検索結果の上位に表示されているのは、ほぼ2017年度版・解散報道を受けて新たに書かれた記事ばかりである。

東スポの記事が火種となり、ネット上にはそこから派生した新たな記事が氾濫する。アクセス数が増えそれらが今現在、上位を占める。書き方は違えど内容は似たり寄ったりで、とりあえずファンからすればおもしろくない記事が並んでいる。 

嘘だろうが真実だろうが、報道されてしまうとネット上には解散絡みのゴシップページが一気に増えるのだ。

 

今となっては、あの戦いの日々さえなつかしい。

解散という物騒な検索ワードのもと、2010年の古くもクセがすごい記事と、ふわふわした残念な1ファンが書いた記事が競い合っていたのだ。そう考えると逆に平和だったような気さえしてくる。アイツ、元気にしてるかな……。

なつかしすぎて変なことを考えてしまった。元気にしてるも何もそのまま消えてくれたほうがありがたい。

 

 

検索順位をひっくり返せ!

自分が好きなものを検索して、その結果の上位にきな臭い記事が並ぶことを好ましく思うファンなどいないだろう。

 

検索サイトを利用していて最近衝撃的なことがあった。

先日、某アイドルのことを調べようと思いフルネームを打ち込んで検索した。

こういう場合大抵は公式サイトなりwikipediaなりがトップに表示される。ところがどっこい、それらのページをすっ飛ばしてトップに熱愛スキャンダルについてまとめられたページが表示されたのである。

 

まさかの、熱愛ゴシップ>プロフィール。

 

その騒動のことを全く知らなかった私は目玉が飛び出るほど驚いた。とりあえず言いたい。LINEの流出、ダメ絶対

 

フルネームで検索した結果、当人にとってマイナスにしかならないであろうページがトップに表示されたことになんとも複雑な気持ちになった。入り口がすでにマイナスなのだから損でしかない。

うわああ…というかあ〜…というか、ため息も出る。これはいかん、としか言いようがない。事実だとしたらやっちまったな!だし、捏造ならやられちまったな!である。どっちにしろ良くない。

 

ましてやフルネームで検索をするような人の中にはファンになる一歩手前くらいの人もいるかもしれない。ウキウキ気分で検索してこの結果が表示されたら、と想像してみて軽く絶望した。真偽云々はともかくとして、熱に浮かされた心を一旦折るには十分だ。

ちなみにそのゴシップはSNS発信のものだったらしくデカデカと報道されたわけでもない。ますます不憫である。インターネットの情報拡散力おそるべし。

 

果たしてこの検索順位がひっくり返る日はいつになるのだろうか。一刻も早く、せめてプロフィールが一番手で表示されるようになりますようにと願うばかりである。

 

できれば上位にもっと好意的な記事があふれてほしい。

そのためにはそれを覆すような、挽回する記事が生まれなければならない。良い意味で話題になるような仕事をして、人を惹きつけて、プロにしろアマにしろ記事を書かせなければならない。

自分のことを推して推して推した記事を書いてもらってそれが拡散されるくらいに"アイドル"をして、時にはファンを焚きつけなければいけないのかもしれない。 

 

なんとも残念な状態になっている検索結果を見ていて、これをひっくり返すには何がどうなればいいんだろうなぁとふと考えた。

本人の努力は当然必要だとして、単純にめちゃくちゃ文章力のあるファンがついて良質の情報を提供しつづけたら多少ひっくり返るんじゃないのか?と想像したのだ。

それはこの「熱愛ゴシップ>プロフィール」問題だけに限って言えることではないような気もする。

 

もしもその界隈に圧倒的な文章力を持つ神ブロガーが30人くらいいたら、ネットの世界ってわりと変えられるんじゃなかろうか。

  

検索順位をひっくり返す、それはある意味世界をひっくり返すことだ。特に、ゴシップ記事が相手であるのならなおのこと。

もしかして、ノリで勢い任せに大口を叩くのなら「検索順位をひっくり返せ!」くらいの気概でいるべきなのかもしれない。

 

はてなブログの辺境の地、このブログにまでたどり着いている方であるならば「神ブロガー」という言葉から連想するブロガーが何人かいらっしゃるのではないか。

そういった神々が全力を出せばネットの世界ってほんのちょっと動くのでは?という"もしも"を想像するのは、夢がある。

ファンだけでなくてそれ以外の人も惹きつけて巻き込んで世界を変えてしまうような神、求む。その場合においては「検索順位をひっくり返してください!」、だ。

 

 

「検索」という部分に関してはツイッターは弱い。瞬発的な拡散力はあるのだが、検索サイトの結果に組み込まれ後々にまで残っていくかといえば、そうでもない。

爆発的に拡散されるようなツイートに出くわした時「これ絶対ブログとかで残したほうがいいのに…!」とたまにやきもきする。

たとえば好意的な長文、を長すぎるからと画像として貼り付けてあるもの。そもそも文を画像にしてしまっているのだから検索では引っかからない。もうこの時点でもったいなく感じる。

しかし「長文を画像でサクッと読めるからこそ拡散される」というのもツイッターの特徴なので、このあたりの兼ね合いは本当に難しい。

 

一過性で終わるには惜しいようなものが日夜生まれては消費されていく。

ツイッターの時間の流れは早すぎる。こうしてあっという間に全部過ぎ去っていくのか、なんてたまにゾッとする。

 

 

 

「V6 解散」の検索順位の話に戻るが、一旦は33.4位まで下がったこのブログの順位は1月28日時点で15.0位まで戻った。

1ファン的には全然おもしろくない記事たちに一気に追い抜かれたものの、結局付け焼き刃で書かれた憶測記事の寿命はそんなに長くないのかもしれない。

果たしてここからどう順位が変動していくのか、ひっそりと観察を続けていく。

 

「ひっくり返せ!」とかほざいたわりに、過去に書いた記事に対しては傍観することくらいしかやることがない。加えて地味に重要だと思っているのが「記事を消さないこと」。 

そしてこれから書いていく記事で「ひっくり返せ!」ができるかと言えば、そんなことを狙ってできているのなら私はすでに神である。地道にコツコツやっていくしかない。

 

このブログの検索順位の件で明るい話題を引っ張り出してくるなら、最近「坂本昌行」で検索すると1ページ目にこの記事が表示されることがある。

書いた直後はもちろんこんな上位にいたわけもなく、何ヶ月も経った今になってようやく上位に食い込んできた。思わず「今?!」と心の中でツッコんだほど遅咲きである。

何がどうなったのかよくわかっていないが、とりあえずこの記事自体も地道にコツコツと上がってきたようだ。地道にコツコツ遅咲き。トニセンか。

 

 

自分が書いた記事が検索結果の上位として掲載されるということは、人様の目に触れる機会が増えることにつながる。

それはそれは光栄で、それはそれは恐ろしい

 

理想を言うなら一過性で終わらないような、後々見返しても何かの足しになるような記事を書いていきたいものである。

 

 

と、2017年が始まりまもなく2月に突入するという遅すぎるタイミングで、今年の目標を述べるのであった。

本年もなにとぞ、ゆる〜くお付き合いくだされば幸いである。 

 

 

 

V6のニューシングルにVR映像が特典で付くというのでVRについて調べてみた

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ようやくV6の新曲発売情報が出た。実に昨年6月以来9ヶ月ぶり。

初回・通常など合わせて4形態でのリリースとなるのだが、中でもやはり気になるのはセブンネット限定版。なんとVR映像が特典でつくというのである。

 

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VRという言葉、最近たまに耳にすることもあり「あーVRね」なんて思うこともあるのだがよくよく考えればあまり知らない。

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なんか↑こういうヤツでしょ?というくらいしか知識がない。

ということで、改めて少し調べてみた。 

 

 

 

 

 

バーチャルリアリティとは、現物・実物(オリジナル)ではないが機能としての本質は同じであるような環境を、ユーザの五感を含む感覚を刺激することにより理工学的に作り出す技術およびその体系。略語としてVRとも。日本語では「人工現実感」あるいは「仮想現実」と訳される。

バーチャルリアリティ - Wikipedia

では果たしてV6の場合はどのような映像になるのか。

エイベックスがVR映像という形態を扱うのは今回が初めてで、その第一弾がV6と、X21という女の子アイドルユニットなのだそう。

こちらの記事ではX21のVR撮影時の写真が掲載されているのだが、なんだろうこの楽しそうな感じ。カメラを中心として、おそらくグルグル円になって回っている。

V6の場合も特典紹介に「360°パノラマVR映像」という言葉が入っているため、同様のものだと予測される。

つまり、「カメラの位置」=自分(私)が立っている場所

X21さんの件で言えば私を中心にしてグルグル回っている状態が体感できる、ということになる。なにそれ楽しそう。

 

ここで参考として映像リンクを貼る。

ご存知、昨年大ヒットしたRADIO FISHの「PERFECT HUMAN」。

この映像ではカメラの位置はステージのド正面、ステージ上でセンターに立っている人の目の前だ。

ナ・カ・タ!ナカタ!ナ・カ・タ!ナカタ!に合わせて前に出てきて、目の前でI'm a perfect humanキメるあっちゃんに思わず噴く。この部分のシュールさを見ていただきたくてこのリンクを貼ったようなものだ。

 

この映像はVRなので360°見渡せるわけなのだが、「目の前にPERFECT HUMANがいるのに他に何を見渡すんだろう?」と画面を回してみる。

ああなるほど、客席が見渡せる。センターに立つ人間が見る景色を体感できる、というわけだ。

 

V6の場合はカメラの位置はどこになるのだろう。

X21のような「メンバーたちがいるド真ん中」なのか、RADIO FISHのライブ映像のような「ド正面」なのか。

前者であればメンバーたちの真ん中に立ちほのぼのと輪になって歌っているところをグルグル見回すことができるのかもしれないし、後者であればバキバキのダンスを目の前で見ている状態を疑似体験できるのかもしれない。

どちらにしても今からワクワクが止まらない。

 

なお今回のVR映像は「360°パノラマVR映像」に加え、「視差付VR(裸眼でスマートフォンを見ると同様の映像が2分割された画面に見え、ビューアーを通して見ると奥行きと没入感に浸れるような、“そこに自分が存在する”感覚が味わえるVR)」でも楽しめる、ということである。

 

 

そしてもう一つ気になるのは、「ビューアー(試聴機)」も付属されるという点。

もう一度言うが、私の知ってるVRはこれである。

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これが?付く?そうなると、お高いんでしょう?

いやいや、なんと今回のセブンネット限定版はお値段たったの1,800円 (税込1,944円)である。

何かの間違いでは?「付属」という部分に思わず疑いのまなざしを向ける私である。

エイベックス・ミュージック・クリエイティヴは、音楽パッケージの新たな形態として、VR映像をダウンロードしてスマートフォンとVRゴーグルで楽しめるサービス「スマプラVR」を3月15日より開始する。(中略)「スマプラVR」は、VRコンテンツをダウンロードしたスマートフォンを、付属のVRゴーグルにセットして360度のVRコンテンツを楽しめるサービス。

エイベックス、CD購入で360度VR映像が観られる「スマプラVR」。May J.やV6、X21など - AV Watch

 

調べてみるとVRゴーグルにもいろいろあるようで、Amazonで現在最安値の商品はこちら。

なるほど。

どうやら私が想像したあまりにも存在感のありすぎるあのタイプ以外でもVRは楽しめるらしい。確かにスマホをセットするだけならばあの重装備は必要ないかもしれない。

CDのお値段から考えてもとてもとても簡素なものが付いてくるのかな、と想像する。

 

今回はゴーグル付属なので我々には必要ないが、クラフト感満載の上記タイプ(セール品・289円)以外にもしっかりとしたカッコいいタイプのものも2,000円前後からあったりするので、参考までに。

 

 

 

 

今回リリースされるシングルは全4形態。

VR映像が特典でつくのが【セブンネット限定版】。

【初回A】には攻めのダンスチューン「Can't Get Enough」のMV+MVメイキング+ジャケット撮影メイキング。

【初回B】には笑顔こぼれるポップソング「ハナヒラケ」のMV+MVメイキング。

そして【通常盤】には新曲がさらに2曲、そのうち1曲はプリンスホテル「冬プリ」のCMソングとして使われている「足跡」。

 

なんだろう、この逃れられない包囲網を貼られてしまったような感覚は。

学生の私だったら泣く泣く選ばなければいけない状態に陥っていただろう。そういうことも度々あったので知っている。ああ、今大人でよかった。

 

2月2日に情報解禁、発売日は3月15日。約1ヶ月半、待ち遠しいがおそらくあっという間だ。春のV6祭りはすぐそこだ。手に入り次第感想を綴ってみようと思う。

  

  

  

 

 

 

初めてのVR体験記〜V6のVRが最高すぎた話〜

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2017年春、V6のニューシングルの特典に「VR映像」が初導入されたのだがこれがとんでもない代物だった

思わず誰かにこの感動を伝えたくなるほど鮮烈な体験だったので、初めての「スマホで楽しむVR映像」が一体どのようなものだったのか拙いなりにレポートしてみたい。

 

このVRなのだが発売される前からおおいに期待していた。浮かれ気分で書いた記事がこちらである。

 

予習はばっちり、余談だが私は今回このVRに合わせスマホを機種変更した。

実質ここに一番手間とお金がかかっているのは言うまでもない。

 

目次

 

 

STEP 1・スマホにアプリとコンテンツをダウンロードしよう

このVR映像特典は、V6が属するレコード会社であるエイベックス「スマプラVR」という新たなサービスを開始したため実現した。

さらに今回のシングル「Can't Get Enough/ハナヒラケ」はこのサービスの中でも第1弾としてのリリース。誰も足を踏み入れていないコンテンツの最初の一歩になったのだと思うとなんだか嬉しい。が、重要なのは質だ。それについては後述する。

 

本題に戻り、まずはスマホにアプリとデータをダウンロードする。

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データ容量はこんな感じ。今回配信のVR映像は2種類あり、各4分程度でこの容量。

 

開始してまもないサービスともありフラゲ日には早々にトラブルに見舞われた。

https://twitter.com/sumapravr/status/841630616038719490

むしろこちらこそフラゲ日から全力で群がってしまい、なんだか申し訳ない。

しかしそれほど楽しみだったのだ。とにかく期待が高まりすぎてもう早く見たかったのだ。

不具合はほどなくして解消され、中の人のすばやい対処に感謝である。

 

そんな不具合に加えて我が家のWi-Fi環境ではダウンロードに時間がかかる上に途中で止まる事態が続発。一応再生はできるのだが途中で映像が止まってしまう。

これについては「Wi-Fiを使わずにダウンロードする」という力技で解決した。データ通信量は食うが一刻も早くVRにたどり着くためには仕方ない。

Wi-Fi接続を切りダウンロードし始めたところ「さっきまであんなに時間がかかっていたのはなんだったの…?」と拍子抜けするほどあっという間に作業が完了した。

 

 

STEP 2・付属ビューアーを組み立てよう

今回のCDにはVR映像を見るためのビューアーも付属されている。

名称上ではビューアーなのだがゴーグルといったほうがわかりやすいかもしれないし、形式的にはスコープと言えよう。

つまりこのVRを見るにあたり必要なのは、特典付きCD(1,944円)とスマホだけ、ということ。

 

CDを開封すると異様な存在感を放つ付属ビューアーが出てくる。

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黒を基調としたオリジナルデザインに両目に当てがう為のレンズが2つ。

広げた状態では仮面のようにも見えて「これをつけて妖しい儀式が行われていても違和感ないな…」などと余計なことを考えてしまった。組み立て後にこのビューアーを覗き込み大興奮している様を思えば「妖しい儀式」でほぼ合っている気がする。

 

さて、このビューアーを子供の頃よく見かけた雑誌付録のような要領で組み立てていく。ちょっとした工作のお時間である。

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仮面のような形から箱型へ。ここにスマホを置き、

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左右についているマジックテープで固定する。

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これでビューアーは完成である。

あとはスマホで映像を再生しレンズを覗き込めば、そこはVR(バーチャルリアリティ)の世界だ。

 

 「Can't Get Enough」ダンスVRの感想 

両A面のうちの1曲「Can't Get Enough」。

ジャニーズ事務所所属の彼らはMVさえ公式でインターネットに上がらない。ここに動画を貼れないのが残念だが、かろうじてSPOT映像のみ見ることができるので以下リンク。

V6「Can't Get Enough」SPOT

MOVIE | V6 Official Website

 

公式サイトには「かっこよさを追求した攻めの大人なダンスチューン」ともあり、まさしくその言葉通り。

ファルセットと低音で構成された歌声と、派手な技を決めるわけでもなければ激しく踊り狂うわけでもないのに惹きつけられてしまうダンス。3脚の椅子をスマートに移動させながら巧妙に振りに取り入れている姿も含め、まさに大人かっこいいV6。

 

歌割りも複雑、また低音パート・ファルセットパートでコンビになっていたりと誰がどこを担当しているのか聴き分けるだけでも「なんなんだこれは…!」とおおいに振り回される。

デビュー22年目のV6、攻めている。

攻めていながらも歌詞カードにはちゃっかりメンバーの歌割りも記載されていたりして、痒い所に手が届くような抜かりのないこのサービスっぷり。ありがたい。

 

そんな「Can't Get Enough」のVRはもちろんダンス映像だ。

 

最前列よりもさらに前でV6のダンスを見る、そんな仮想現実の世界。近い。あまりにもV6との距離が近すぎる。

 

どれくらい近いかと言うと、ビューアーを覗きながら思わずのけぞって距離を取ろうとしてしまったほど。

VRの視点は上下左右には振れるし後ろを振り返ることもできるのだが、あくまで定点なので体ごと移動することはできない。

つまり私が前に進んでも彼らには近づけないし、後ろに下がっても距離は取れない。

にも関わらずそんな動きが思わず咄嗟に出てしまうくらいのリアリティがあった。

 

奥にいるメンバーはしっかり遠くに感じる分、奥から手前に来た時に「こっちに来た…!」という感覚もあって、近づいてくる時のドキドキといったら。相手は映像なのにここまで感情を高ぶらせてしまった自分に苦笑いである。

 

そんな遠近のリアリティに加え、もう1つ感動したのは「大きさ」と「造形」のリアリティ。

 

V6は163cmの森田さんから175cmの坂本さん・井ノ原さんまで身長差も大きい。バラバラな6人のフォルムの差はグループとしての魅力でもある。

グループとしてフレームに収まった時、その特長に優劣をつけて「比べる」わけではなくて、それぞれ違うからこそ各々がより引き立って見える。

写真だろうが映像だろうが常々思っていることなのだが、VR映像では特にそれが色濃く出ていてなんだか泣きそうな気持ちになってしまった。

 

今回のVRで感じた感情の1つとして「剛くんちっちゃい!!!」というのがあった。先に言っておくがもちろん悪口ではない。むしろ最たる感動の類いだ。

森田さんの身長が低いことは今更さして触れるまでもなく、あのフォルムが森田剛であるし、あのフォルムでなければ森田剛ではない。あのフォルムだからこそ好きなのだ。

ちっちゃいというのは言葉が悪いかもしれない。しかしそんな「ザ・森田剛」なフォルムはあまりにもリアルで、実像ではないのに「本当に小さい…!」と、まるで本物を見たかのような感想を抱いてしまった。

 

メンバーそれぞれに、頭が小さい!だとか、足が長い!だとか、腰が細い!だとか、挙げ始めればそれこそキリがないほど「身体的特徴」の生々しさを突きつけられた。

それもVR特有の圧倒的にリアルな奥行きのせいで、こればっかりはビューアーを使って体感してもらわないことには伝えられない。

実際に自ら体感した今「とりあえずこれ覗いてみて!」とビューアーを手渡したい気持ちでいっぱいである。すごすぎてとにかく誰かに見せたい。

 

この映像はMVとは別モノなのだが、大きな違いはやっぱりアングル。

アップや引きのさじ加減・モノクロ加工など、クリエイターによって画的に映えるように美しく構成されたのがMVとするなら、このVRはいたってシンプル。

目の前でひたすらにメンバーが踊る。それだけだ。

 

でも実はシンプルなそれこそが「踊る」ことを武器としているグループを見る側としてもっとも求めていることなのかもしれない。

リアリティを求めていけば、結局のところ「シンプル」に行き着くのだろう。

 

「Can't Get Enough」のVRは、「踊っている姿を目の前で見たい」という夢をかなえてくれる映像だった。踊るグループ×VRはあまりにも相性が良すぎる。

 

目の前で踊っている6人に対してどこに目線を向けるかも自分次第。

あまりにも距離が近すぎて、右端に目線を振れば左端にいるメンバーは見えない。近すぎるゆえに死角が出来てしまうのだ。

 

目まぐるしく入れ替わるフォーメーションに思いっきり翻弄されてしまった。

例えば左から右へ移動するメンバーを目で追っていると、正面に目線を戻した時には別のメンバーが目の前にいたりする。心臓に悪い。

どこを見ても何かしらのかっこいいが繰り広げられていて目が足りない。この感覚はコンサート会場で直面するそれと同じだ。

 

しかしVRは映像なので繰り返し何度も見られる。「今回はあの人だけを追いかけるぞ!」という意気込みで何度も挑戦できるのだ。

それなのに私はやっぱり何度もあちこちに視線を奪われてしまい、一向に目線が定められない。なんておそろしいグループだ。

目線が自由に変えられるため、自分が「誰に/何に」反応してしまっているかがわかりやすいことも面白かった。

 

またこの映像のおそろしい罠の1つとして「曲が終わった直後」を挙げたい。

1人ずつフレームアウトしていくのだがこちらに歩いてきて「私」に視線を向けながら目の前を通過していく。

間近で目が合ったようで思わず硬直してしまった。

 

 

 「足跡」レコーディングVRの感想 

こちらの曲はいわゆるカップリング曲。A面でこそないが、ピアノの旋律でぽつりぽつりと語りかけるように始まり「これまで」と「これから」をあたたかな視線で、俯瞰で見守るような歌詞に思わずグッときてしまう。

足跡 - V6 - 歌詞 : 歌ネット

 

こちらのVR映像はさきほどとは対照的なレコーディング風景。

ただしずっと同じメンバーを眺められるわけではなく、1フレーズごとにメンバーが切り替わっていく。

マイクに向かって歌うその真横に立ち、その横顔を見守るような仮想現実の世界だ。

この「私」の立ち位置が正面ではないところがまたニクイ。あえて隣に置くあたりほんとうに巧妙な手口である。

 

基本的には横顔を眺め続けるのだが、かがんで視線を合わせて覗き込んでくるメンバーがいたり、こちらに「飲む?」とばかりにペットボトルを差し出してくるメンバーがいたり、歌唱中に不意打ちでいきなりこっちを向くメンバーがいたり。

「私」の目線の高さはメンバーよりも低く。彼らを若干見上げるこの設定、女子的にはかなりときめくのではないだろうか。

 

ちなみに個人的にはこのVR、立ち上がって見ることをオススメする。座って見るよりも格段にリアリティが増すのでぜひお試し頂きたい。

 

このVRを見ていると、昨年惜しまれながら終了したV6との恋愛を楽しむゲーム「ラブセン」のことが思い浮かんだ。

このゲームではメンバーの写真を使いながらリアルなようでリアルでない恋愛ストーリーが展開されていた。

私はそれをもっぱらツッコみつつ、言ってみれば恋愛要素に完全にのめり込むでもなく楽しんでいた。楽しめていた。バーチャルの彼らに照れるでもなく、そういう意味ではわりと冷静だった自負はある。

 

ところがどっこい、今回のVR映像ではこともあろうに、いとも簡単にがっつり照れてしまった。そんな自分がいたことが軽くショックである。

 

最先端の技術に私は敗北した。

圧倒的なリアリティの前では、人はあまりにも無力だったー。

かっこよく言ってみたが要するに、好きなアイドルが近くにいるようで照れてしまっただけのことである。

イタさは重々承知している。早急に穴を掘り謹んで埋まらせて頂きたい。

 

今回のこのVRでは「V6の隣に立つ自分」は控え目にレコーディング風景を見守っているだけなのでおとなしいものだ。

しかしもしも恋愛ゲームに本気のVRが導入されたら…と想像するとこわくなった。

最先端の技術の前には、おそらく冷静さは通用しないのだ。VRの無限の可能性を感じると共に、あまり発達されすぎるととんでもない世界に引きずり込まれてしまうかもしれない…という一抹の不安も生まれた。

 

この曲のVR映像も歌い終わってからのメンバーの行動がおもしろい。

360度ぐるっと見渡せるのだが、メンバーの動きを追いかけようと視線を動かしていくとぐるぐる回ってしまうのだ。

 

仮想現実の中でおちゃめな動きを見せるメンバー、翻弄される私。

ただし現実では部屋の中でビューアーを覗きながらぐるぐる回っている私がいるだけだ。

もしニヤついていたりしたらなおのことただのヤバイ奴でしかない

 

2種類のVRを総括してみると、かっこいい姿に釘付けになったり、かわいい姿にニヤけてしまったり、思わずのけぞってしまったり、ぐるぐる回ってみたり、照れてしまったり、そんな自分を俯瞰で考えて複雑な気分で苦笑してしまったり。

感情が溢れてしまって、いろいろと伝えたい感想があるのに第一声で「スゴイ」しか出てこないのだ。

とりあえず興奮していろんな言葉が氾濫し、そんな感覚を全部集約する魔法の言葉が「スゴイ」である。

とにかくスゴイのだ。

 

 

 

今回V6のVR映像を体験して、V6のファンとしての自分は「こんなとんでもない特典をいち早くつけてくれたことが誇らしい」とさえ思った。うっかり自分の功績のように自慢したくなってしまうほどには最高の出来だった。

それと同時に「これは他のアーティストやアイドルでも見たい!V6うらやましい!」とも思った。

自分のことのように嬉しく、他人事のようにうらやましい。一度体験してしまったらVRの手法でいろんなものを見てみたくなった。

現実世界で最前列でコンサートやライブを見ることは難しいが、VRがあればその世界をだれでも覗けてしまうのだ。そんな技術、導入してほしくないわけがない。

 

正直なところ無知な私は「VR」は主にゲーム業界において活かされ進化していく技術だと思っていた。

VRは、音楽業界においても今後もっと導入されていくべき技術だった。

 

 

まあ結局のところ私が今たしかに言えることは、初めてのVRを大好きなアイドルで体感できた自分は幸せ者である、ということくらいである。

あとは、興味がある方はこの想像を上回るバーチャルリアリティ・V6をぜひ体感していただきたい。

ちなみにV6のVRはセブンネット限定盤商品で数量限定なので、興味がある方はお早めに。

 

導入されたばかりの音楽×VR、これからどんどん普及していくことを願うばかりである。

 

 

 

VRとは話がズレるがV6の新曲発売は昨年6月以来、実に9ヶ月ぶり。今回はそれに伴う雑誌露出が多すぎて軽くパニックだった。

週刊朝日 2017年 3/17号 【表紙:V6】 [雑誌]

ザテレビジョン 首都圏関東版 29年3/24号

anan (アンアン) 2017/03/22[新生活に欲しいもの]

ザテレビジョンCOLORS vol.29 Blooming PASTEL

月刊ソングス 2017年 04 月号

これ以外にもとにかく、表紙・表紙・表紙。

 

こんなことを思うのはファンの欲目だろう。それを念頭においてもついついこう言いたくなってしまう心情を、どうかお察しいだたきたい。

平均年齢40歳のアイドルグループ・V6、ここへ来てまた一段と売れかけている。

 

「アルバムリリース発表が先か?コンサートツアー決定が先か?」問題

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「シングル曲がたまってきたし、そろそろアルバム出るんじゃない?」

私は近頃、もっぱらこの件についてそわそわしている。

 

「アルバムが出ること」は、「コンサート・ライブを開催する」にほぼ直結する。

これは多くのアーティストにおいて基本的な流れで、「アルバムを出したからツアーをやるのか?ツアーをやるためにアルバムを出すのか?」とたまに混乱しはじめてしまう程度にはワンセットだ。

 

数ある現場の中でも特にコンサートツアーを心待ちにしている私にとって、「アルバム発売」は新鮮な楽曲をたくさん与えてもらえる以上の意味を持つ。

そりゃあそわそわもする。

 

V6は現在、2017年5月3日にシングルリリースを予定している。

 これでアルバム未収録のシングルは3枚となり、両A面曲がすべてアルバムに収録されるとすれば5曲たまっている状況。

私の心境はといえば、ゲージはMAXになり点滅していてあとはもうボタンを押すだけで「必殺・アルバム発売!」が炸裂する、くらいのところだ。コンボで「奥義・コンサートツアー!」も繰り出すと読んでいる。

 

とりあえずは目前に迫っている確かな予定、5月3日を待っている状態なのだが、気持ち的にはかなり前のめりで期待を隠しきれない。前のめりにいろんなことを想像していてふと、今更かつ根本的な疑問にぶち当たった。

 

「そもそもコンサートツアーの発表ってどのタイミングだったっけ?」

「どのタイミングで何が発表されるんだっけ?」

 

私は完全に「シングルが発売日を迎えて〜、その後アルバムの情報が発表されて〜、『そうなってくると当然ツアーもやるんでしょ?』なんて訳知り顔で思っていたらツアー開催が発表になり〜、そこからは申込・当落確認と阿鼻叫喚のお祭り騒ぎになって〜…」みたいな想像を膨らませている。それはもう、この流れが当然であるかのように。

勝手に盛り上がって、盛り上がって、盛り上がった後で「私は一体何を根拠にこんな感覚を抱いているのだろうな?」と思った。散々盛り上がっておいて急に冷静。

 

これはもうなんだかんだと現場に赴いている間にいつのまにか染み付いた感覚なのだろう。でもよく考えてみると、アルバムとツアーは直結しているがその発表の順番までははっきり記憶していないのだった。

 

ということで、この機会にしっかりとその点について調べてみた。

 

テーマは過去データから見るシングル発売・アルバム発売・ツアー開催発表の傾向といったところだろうか。

高確率で的中するような予想を立てるのは難しいが、過去のデータからぼんやりとパターンを眺めてみたくなった。基本的に「とりあえずデータを収集できるだけしておいてなんとなく安心したい」タイプの私である。

 

目次

 

 

V6版 シングル・アルバム・ツアーの順番

まず各タイミングを探るべく調べたのはこの項目。

・シングル発売日(アルバムに収録される最新作)

・アルバム発売日

・ツアー日程

そしてさらに、各情報解禁日を調べてみる。

・シングル発売決定が告知された日

・アルバム発売決定が告知された日

・コンサートツアー開催が発表された日

こちらはネット上の記事や口コミから調べたので多少ズレはあるかもしれないが、ほぼこの日周辺で発表になっているはずである。

その情報を一覧にしたのがこちら。

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ピンク色の列が「ツアーが決定した日」と「アルバム発売が決定した日」。

 

もうこの時点で私の認識から大きくズレている。この日付一覧を、開催までの流れとして順番通りに並べてみると、こうなる。

 

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赤太字がツアー関連、黒太字がアルバム発表。矢印の下は日数。)

圧倒的に、アルバム発売決定よりもツアー決定のほうが先の場合が多い 

 

一概に決まったパターンがあるとは言えないが、2013年にいたっては「シングルの発売日待ちの最中にツアー開催決定、その後でアルバム発売決定」の流れになっている。

今そんなことが起こったら…と想像するとそわそわが度を超えてなんだかお腹が痛くなりそうなので考えないことにする。

 

ジャニーズ後輩グループ版 アルバム・ツアーの順番

V6の約10年分のデータをまとめた時点で他グループの最近のデータも気になり、そちらについても調べることにした。

デビュー済後輩グループ(ジャニーズWEST、A.B.C-Z、Sexy Zone、Kis-My-Ft2、Hey!Say!JUMP、KAT-TUN、関ジャニ∞、NEWS、嵐)のここ1年ほどのデータを先ほどと同様に表にしたものが以下である。

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※下段3グループはアニバーサリーツアー扱い

※薄字のシングルはアルバム未収録(おそらく次回のアルバムに入る?)

 

こちらのデータは9組中4組がツアー発表が先という結果だった。

純粋に「オリジナルアルバムを引っさげたツアー」だけに絞って見ると、6組中5組がアルバム発表のほうが先・もしくは同時に発表

 

「順序的にツアー発表よりアルバム発表の方が絶対に先にあるはず!」という私の思い込みを見事にひっくり返す結果だった。

逆になぜああも頑なに思い込んでいたのだろう。思い込みほどあてにならないものはないとつくづく感じた。

 

結論:アルバム発売が決まっていなくても、ツアー決定の知らせが急に来る可能性がある。

私よ、アルバム発売が決定していないからツアーのお知らせなどくるはずがないと油断するなかれ。万が一急に知らせが届いたとしてもおどろいて心臓が止まらないように薄っすら心構えはしておきたい。

 

 

ツアー開催は初日の何日前に発表になっているのか?

ここからはさらに気が早いが、ツアーが実際どれくらい前に発表になるのかをまとめてみる。

過去V6のツアー開催が発表になったのが初日の何日前だったかというと、

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まったくもってパターンが読めない。これこそなんとなく見て「へえ〜」と言いたいがためだけの表である。

極端に開催までの期間が短い2010年は例の「解散報道→本人たちがきちんと否定+アルバム発売とツアー開催を同時発表」があった年なので、やはりイレギュラーな展開ではあったのかな、と思う。

 

 

続いて、他グループの最新ツアーで調べてみた結果がこちら。

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やはりパターンは読めないので「へえ〜」とだけ言っておきたい。

 

 

アルバムリリースは発売の何日前に発表されるのか?

最後にこちらも私が今気になる事のひとつ。「アルバム発売決定!」の一報が入るタイミングについて。

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こちらは幅が狭く、43日前〜54日前。大体1ヶ月半〜2ヶ月前のあたりだったことがわかった。

 

 

総括

以上が私がこの春、自由研究のようなノリで調べた内容である。

欲を言うならもう少し追求して調べたい点もあるのだが一応当初の目的は達成したので今回はここまでとする。

今後の参考になるんだかならないんだかわからないが、個人的には多少スッキリしたので満足だ。

 

調べていてあらためて感じたのは、ネット上の情報は時代を遡れば遡るほど薄くなってゆき、かなり見つけにくくなるということ。2005年までしか調べなかったがこれより前となるとさらに情報は少なくなっていくだろう。

更新の途絶えたブログを見て切なくなったり、逆に10年以上前から今も更新されているブログには少し感動してしまった。ファンを継続していることもさることながら、10年以上も同一テーマで記録を残し続けられること自体が才能だと思う。

 

また各グループのコンサート開催状況についても眺めることになったのだがタイトルのつけ方の個性やコンサート開催頻度の違いなども見えたりした。

 

メンバー個人としても舞台やドラマ、バラエティなどのソロ活動もあって、その他諸々の都合もあるはずだ。突然予定外の何かに振り回されることもあるかもしれない。

そのすべてをふまえた上で数ヶ月先、あるいは半年先、もしかして1年先やもっと先まで予定が決まっているかもしれない。

このタイミングで情報を解禁して、このタイミングではこんな風に活動して…と、きっと細かく決まっているのだろう。

 

私はそういったものにひたすら翻弄される他ないのだが、「向こう側の人々」はそんな未解禁の予定をいくつもこっそり持っているのだと思うとなんだか夢がある。

 

 

 

私がこんなにもそわそわしてしまうのはこの「アルバム発売目前っぽい状況」だけではなく、先日のラジオで「向こう側」の彼らがこんなことを言っていたからである。

ブログにしようと文字起こししておきながら放置していたので一部載せておきたい。

3月15日放送、TOKYO FM「坂本美雨のディアフレンズ」に坂本さん・三宅さんがゲスト出演した際の番組ラストのくだりだ。

坂本美雨「みなさん揃ってのコンサートというのは、今年はあるんでしょうか?」

坂本「昨年がねー、本当にスケジュールがみんな忙しくてできなかったんで、今年はなんかね、うまく6人が合う時間を設けて…ねえ。」

美雨「ねえ。みんな待ってると思います。」

坂本「そうですね。」

美雨「アルバムももう、3年?4年?」

坂本「そんな出してないですか!」

三宅「3年?3年かな?」

美雨「2013年だったのでまあそろそろ…待っている方々がとても多いと思いますが。」

坂本「そうですねー。」

美雨「期待しております。」

坂本「どうする?出す?」

美雨「(笑)ここで聞く(笑)」

三宅「出そっかー」

美雨「あ、頷いてらっしゃいますがスタッフさんが」

坂本「(笑)みなさんがね、コンサートもそうですけど笑顔になれるように、えぇ、僕らも頑張っていきたいと思います。」

三宅「はい。まあ、いろいろ準備してます。もう少々お待ちを。」

 

これはもう、あきらかに何かを仕込んでいると勘ぐってしまう。

 

これだけ煽っておいてよもや何もないことはあるまい。

果たしてこれから何があるのか。予想しつつ想像しつつ、浮かれすぎずにもう少々お待ちしていようと思う。

 

 

8/9発売のV6のアルバムが大変なことになっている件

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V6のニューアルバムが大変なことになっている。 

8月9日の発売に向け現在小出しで情報解禁が続いていて、興奮が落ち着いたと思ったら次、また次、というのを繰り返しているのだが、発売前からすでに相当ヤバいアルバムになっている予感しかしない。もちろん良い意味で。

The ONES(Blu-ray Disc付)(初回生産限定A盤)

The ONES(Blu-ray Disc付)(初回生産限定A盤)

 

オリジナルアルバムのリリースは4年半ぶりだ。

久々のリリースというだけでも楽しみで仕方ないのに、少しずつ明らかになっていく収録内容を見ていると「そこまでやるか…!」と思ってしまうほどの力の入れようである。むしろ度が過ぎている。手元にはまだ無いのにすでに与えられすぎてこわい。

 

現段階ですでに「これ採算取れるの?大丈夫?」という気持ちにかられるほど相当経費と手間がかかっている様子で、メンバーはもちろんエイベックスはじめ関係各位の本気を感じずにはいられない。

 

発売まであと数週間、未確定な要素を抱えてあれこれ言って楽しめるのは今だけである。現在の心境を表現するなら、中身がわからない箱をいろんな角度から観察しているような気持ちだ。日に日に蓋が少しずつ空いてきてちょっと中身が見えてきつつあるのだが、全容はまだわからない。ただテンションだけが上がっていく。

直前のワクワクっぷりを残しておけるのは今しかないので、ここまでの流れと情報整理も兼ねて状況を書き残しておきたい。

 

この夏、V6のアルバムがヤバイ。

 

目次

 

 

「The ONES」の収録曲はシングル3曲+新録11曲

アルバムタイトルは「The ONES」

「個と個の集合体が幾つも合わさって完成したアルバム」だそうだ。

2016年〜2017年に発売したシングル3曲と、新曲が11曲。さらに通常盤には新曲がもう2曲入る。

 

選曲するにあたり「今、V6でやりたいこと」がテーマとされている。

シンプルなテーマだが20年以上一緒に活動してきた人たちが抱く「V6としてやりたいこと」のイメージを垣間見れるのは非常に面白い。

「やりたいこと」は果たしてこれまで培ってきたものの延長線上にあるのか、はたまたそれとは違った方向性を見せるようなものなのだろうか、1曲ごとにその意味を探してしまうアルバムになりそうである。

  

 

豪華な楽曲提供アーティスト

先日発売になった関ジャニ∞のアルバムが世にも豪華な楽曲制作者を布陣に揃えていて心底「羨ましい!」と思っていたのだが、V6のアルバムもなんとも豪華な顔ぶれが並んでいて驚いた。

現時点で発表になっているのは、

・秋元康

・石野卓球

・大橋トリオ

・秦基博

・浜野謙太(在日ファンク)

・レキシ

・Micro(Def Tech)

・堀込高樹(KIRINJI)

の面々。各アーティストについて代表曲の試聴や動画を貼り付けながら綴っていたら長くなってしまったので次ページに分ける。

 

 

各メンバーがそれぞれ楽曲をプロデュース

今作には、「各メンバーがプロデュースした曲」がそれぞれ1曲ずつ6曲収録されている。

「歌詞の内容・歌い分け・映像に関して全て本人が監修した」ということでどの程度・どういった形で行われたんだろう…と思っていたら、先日ラジオでトニセン・三宅さんがそれぞれ言及していた。

坂本「その中でそれぞれ6人がプロデュースした曲もありますけども。僕は『Answer』というね、曲で。長野くんは『Round & Round』」

井ノ原「どんな感じでプロデュースしたんですか?2人は。」

坂本「僕はね、まぁいくつか曲があって、詞の内容とかってどうしましょうか?みたいな感じで質問あったんで、そこで打ち合わせしながら、"僕はこういうテーマでいきたいんですよ"っていうあれで」

井ノ原「うんうん。それで詞を書いてもらって」

坂本「うん。"答え"じゃないですか、"Answer"って。"答えを出すのは誰でもない自分だよ"、っていう」

井ノ原「ことを言いたかった。」

坂本「うん。なんでもねほら、ルール・正解はないじゃないですか。世間が決めた正解っていうのはそれは果たして正解なのか?っていう」

井ノ原「そうだよね」

坂本「うん。世間が見る矛盾から生まれてくる正解もあるんじゃないかと」

井ノ原「確かに」

坂本「ということでそういう、"自分が出すのが本当の答えじゃないか"っていう意味で詞をお願いしたんですけどね僕は。」

井ノ原「うんうん、なるほど。それが出てるような気がしますね僕も。」

坂本「あとね僕ね。なんか、バンドを背負ってるイメージでね。」

井ノ原「あ、そうなんだ。」

坂本「あんま無いじゃない、そういうイメージ。だから健にもね、これ、えー、なんだろう、『第2のShelterだね』みたいなこと言ってくれたのね。それもあるなーと思ったんだけど、あえて踊らない方のほうがなんかそれぞれの個々が、「ONES」だからねタイトルが。個々が出るんじゃないかなと思って。」

井ノ原「なるほどね、なるほど。はー。んで長野くんは?」

長野「僕も何曲かあった中で、ああこれがいいかな〜っていう、曲は。んで詞はー、そうだな。書いてもらった。いくつかある中からテーマを言って、それで選んだみたいな感じですかねー。うん。」

井ノ原「あー、なるほどなるほど。

(※ここから急に話が脱線しアルバムとまったく関係ない話をしたあと、また唐突に本筋に戻るのだが、可笑しすぎて中略するには惜しいので残しておく。)

長野くん、なんか、なんかアゴ顎濡れてない?」

長野「ほんと?」

井ノ原「うん、アゴ濡れてる…アゴがテカテカしてるよなんか。」

長野「テカテカしてる?これ」

坂本「(笑)『顎濡れてない?』って(笑)」

井ノ原「アゴ濡れてんな〜って思って」

長野「アゴ濡れてテカテカして。ははは(笑)

坂本「だめだ顎濡らしちゃあ。」

長野「顎濡らすことなかなかないからね。」

井ノ原「どうしたらそうなっちゃったの?

長野「わーからないですねー。ええ。」

井ノ原「なるほど。それでなんかディレクターと詰めたりとかして話を。」

長野「そうですねー。んー。詞の内容、なんか、今二次元とか三次元とかよくわかんなくなってるじゃないですか。」

井ノ原「ん?」

長野「2.5次元とか。」

井ノ原「あー」

長野「なんか、そこにーこう現実のものを当てはめるとか。僕らもある意味、やっぱり、初めて見ると『本当にいたんだ!』とか言ってもらうこととかあったりとか。だからそういう仮想現実じゃないけどそういうのがあるから、それを詞にしたらどうだろうなーって。」

井ノ原「なるほどなるほど!」

(「V6 Next Generation」2017年7月8日放送)

三宅

「というわけで、まぁ今日は、ちょっと、8月9日発売されるニューアルバム『The ONES』のことについてちょっとお話していきましょう。

今回も、ねー。かなり新曲が増えるわけですから、またV6の楽曲がアップデートされるわけですよ。

 

どれが好きかな~?

僕のはねえ、好きなのは~…あ、『never』も良い曲だね。

あとはね、あ!坂本プロデュースのね『Answer』もいいんだよね、好きなんだよね~、僕は。うん。僕のイメージは坂本くんの『Answer』は、んー、2017年バージョンの『Shelter』って感じなんだよね。坂本くんのソロ曲があるんですよ『Shelter』っていう。そういうイメージが僕は強いですね。うん。

この曲もいい曲だしー…あ!井ノ原くんの『レッツゴー6 匹』これもね、好き。

あーあとね森田君の『ボク・空・キミ』これも好き。うん。

あとは~…長野くんの『Round & Round』。これもね、あの、色んな意味で好き。うん。あーやっぱり長野くんって、坂本くんのこと好きなんだな、みたいな感じ。

あと岡田の『刹那的 Night』も好き。

全部好きじゃんか!!あー、でもどうだろうな、この中でどれを選べって言われたら、僕は森田くんの『ボク・空・キミ』が一番好きですね。うん。

いっぱい良い曲あります、あ!あとね!やっぱり『The One』っていう楽曲があって、これもすごい好き!これ僕は井ノ原くんにギターを弾いてほしいな。いい曲。すごい好き。うん。そうなんですよもう、結構ね、好きな曲ありますね。」

 

(自身のプロデュース曲について)
「うちのavexの女性スタッフさんから、あのー、「失恋ソングを作りたい」という、たっての希望が有りまして。

元々デモで『Remember your love』っていうのがあって、すごく良いメロディーだったので、じゃあこれを、作詞をどうしましょうかなんて話とか、アレンジから始まってですね。結構詞が固まるまでが難航して、結構大変だったんですけど。本当に何度も『いやもっとこうして欲しいんです』とか『これじゃないんです』なんていう、本当にクソ生意気な事をですね、お伝えしながらやって貰ったんですけど。

これ言っちゃうと、まぁ聞く前だからネタバレになっちゃったりするんで言わないですけど、まあ、ある僕が見た映画を、『この映画みたいな世界観をこの楽曲の中で描いたら面白いんじゃないか?』っていう話でスタートをして。この『Remember your love』の歌詞ができたんですけど。なかなかあんまり普段じゃやらないような試みをしてみたりして、作ったんですけど。最終的には、とても素敵な歌詞になって気に入ってます!うん。

本当にあの、作詞家の方に感謝したいです。本当に何度も何度も、色んなパターンを書いてもらって、こっちがいい、これとこれをこう組み変わったらこっちのほうがいいんじゃないかとか、言葉のハマりがもうちょっとこっちのほうが良いんじゃないかとかって話を色々と試行錯誤をしながら、できた歌詞でございます。

あとは歌い分けとかも決めて、やったっていう感じですかね。

まぁだから、なんか…どうなんですかね、失恋ソングって難しいと思うんですよ。女の人が聞いて、なんか、ね、男の人ってさ、失恋した後も好きだった女性の事を思ったりするけど、女の人ってやっぱり過ぎ去った日々は忘れ去っていく、っていうような生き物だと思うので。勿論引きずる方も居るとは思うんですけども。

別れた後に自分の事を想われてるっていうことを、どう描けば女性が聞いてもグッと来るのかな?っていうようなことを考えて、やったんですけど…まあ、開けてビックリ玉手箱、聞いたら興醒め!なんて事にならなければ良いですけどね!!(笑)

世の中に失恋ソングってたくさん有るけど、でもなんかこう、男性が別れた、好きだった女性に想いを巡らせてるってことでグッと来る楽曲もあれば、ちょっと気持ち悪い…って思われる楽曲もあったりして。だから難しいところで『何今更そんなことを言ってるの?』みたいな風に聴こえちゃう場合もあるだろうから、そこら辺が難しいなっていうのを考えながら。

そこのね、女性の、なんていうんだろう、琴線というかさ。涙腺に触れるものであってほしい、って思ってたので。まあそれが、そうなってるかどうかはちょっと定かではありませんが。はい。是非、皆さんの心に届く楽曲になっていることを、私は心から願っております。

(「三宅健のラヂオ」2017年7月10日放送)

 

トニセンの急な「アゴが濡れてる」という会話は私の中の今年度迷言トップ10にノミネートしそうな勢いなのだが、それはとりあえず必死で一旦スルーしておき本筋の話を進める。

 

坂本さん、長野さん、三宅さんのプロデュースについて、「何曲かある候補から選考」「詞の内容を提案」の部分が語られた。この3人のプロデュース曲は作詞・作曲が現時点で未発表。

他3人はそれぞれ、

井ノ原プロデュース→レキシ作詞・作曲

森田プロデュース→大橋トリオ作曲

岡田プロデュース→石野卓球作詞・作曲

と発表済である。

 

 

初回盤の特典内容がスゴイ

発売形態は初回限定盤2種通常盤の計3種。初回盤には特典ディスクがついているし通常盤にはボーナストラックが収録される。

【初回生産限定盤・A】

収録曲全曲のMV 15曲分(Blu-ray・DVDが選べる)

【初回生産限定盤・B】

テレビ朝日ドリームフェスティバルLIVE映像 全編

カミセンvsトニセン!沖縄縦断VR対決

【通常盤】

ボーナストラック2曲(カミセン・トニセン)

 

初回限定盤A・収録全曲のMV(15曲分)

15曲分ものMVが収録されるのだが、おそろしいのはそのほとんどが今アルバム制作の一環として新たに撮影されたものであるということ。

 この情報が解禁される前、ラジオでこんな会話があった。

(ラーメンが伸びるのを気にして急いで食べちゃう話から一転して)

井ノ原「いやーだめだよ、もっと落ち着かないと、V6。」

坂本・長野「(笑)」

井ノ原「忙しすぎだよね~」

坂本「なんだろうあの、バタバタした忙しさっていうの?なんかね」

井ノ原「いやあ、そうなんだよね~」

坂本「個々でほら、みんな仕事あるから6人の仕事ってなるとまたプラスで忙しくなるから」

井ノ原「うん」

坂本「なんかバタバタ感があるけど」

井ノ原「そうだねー」

長野「あれ今日はなんだっけ?この後なんだっけ?、みたいなのが続いてるもんね」

井ノ原「続いてるねぇ」

坂本「俺1回さあ。ミュージックビデオの撮影して、終わったーと思ったら『この後収録です』って言われて、何の?つって『歌です』って言われて。えっ、えっ…?」

井ノ原「あー」

長野「覚えてる(笑)」

井ノ原「この間でしょ?」

坂本「えっ、歌?今日?」

長野「『今日何分サイズ?』って聞いてたもんね(笑)」

坂本「うん。もう今日何をやるかが全然把握できてないっていう」

井ノ原「たった1日の出来事なのに、2日間だと思ってやってたもん。」

坂本「あーわかるわかる、そういうの。すげーわかる」

長野・井ノ原「(笑)」

井ノ原「『今日もう朝か』とか言って勝手に思ってやってたけど、そんなのデビュー当時以来だよ」

長野「そうだね。結構ね。」

井ノ原「ねえ。『あん時記憶ない』って岡田がよく言ってるけども、わかりますよね。」

長野「うん」

井ノ原「やっぱ1個1個ちゃんとやりたいなと思って、やってはいるけども。もちろんね。まぁまぁ流れないようにはしてますけどね」

坂本「この番組もね」

井ノ原「この番組も(笑)俺今日だって、NHK出てから「さてと、ドラマか」って思ってたからね。」

坂本・長野「(笑)」

井ノ原「(笑)台本に手をかけようと思って「この後ドラマだよね?」って言ったら「ラジオです」って言われて。」

坂本「ルーティーンがあるからね」

井ノ原「『ああそうか!』って。ちょっと安心した」

坂本「昨日も昨日でね、ちょっと遅くまでね、6人の仕事が」

長野「久々だったねなんか。」

坂本「あの時間で?」

長野「6人であれだけ押して、遅めっていうのが。」

井ノ原「夜中までね。昨日はだから、俺あさイチ終わってー、あのスタジオ入ったらもうみんなすでにソロカットは撮り終わってて。」

坂本「そうだねぇ」

井ノ原「プロモーションビデオ撮ってて。俺も途中で撮って。で『途中から衣装替えます』、って替えて。何やったんだっけ?別のプロモーションビデオ撮ったんだ。」

長野「そうそうそう」

坂本「2本撮った」

井ノ原「2本撮った。でそれが終わってまた戻ったんだけど。また『別の衣装替えます』って言って。今度ジャケット撮影があって。」

坂本・長野「はい」

井ノ原「それからまた戻ってプロモーションビデオつって」

長野「そうそうそう」

井ノ原「なんだかよくわかんなかった」

長野「何ポーズ着たかなってかんじだったね(笑)」

井ノ原「ただ良い作品ができそうなことだけは間違いないと」

坂本「そうだね」

井ノ原「ええ」

坂本「まあそれがどういう形でね、みなさんにお伝えできるかちょっとお楽しみにしといてください」

井ノ原「そうですね」

坂本「あーもう疲れたーほんと疲れたー」

井ノ原「(笑)ほんっと疲れたね」

(「V6 Next Generation」2017年5月20日放送)

 一体なんの撮影をしているのだろう?と思っていたら後に「特典でMV15曲収録」との情報が入り、おおいに納得した。既存映像を除いても10曲以上撮らないといけないわけだから、そりゃあバタバタもするしデビュー当時くらい忙しくもなるはずである。

なにせ曲数が半端ない。試みが攻めすぎていて、ファンからしてもちょっと無謀なのでは、と心配になるレベルの大仕事だ。ありがたすぎて心配だ。

しかも、この初回A盤のディスクは選べる2タイプ。

特典ディスクというのは大抵DVDが多いが(実際B盤はDVDのみ)、Blu-rayも選べるようにしているあたりきっとMVの作品としての質を上げてきているのだろうと予想する。

 

撮り下ろされたMVのうちいくつかはすでに解禁済で公式サイトで一部見られる。

MOVIE | V6 Official Website

公開になっているのは「Cloudy sky」「SOUZO」「ボク・空・キミ」「Remember your love」。

そして先日発表された岡田さんプロデュースの「刹那的 Night」 は一段とえげつなかった。

作詞作曲は石野卓球さん。デジタルアートはいまやその名を聞く機会も多いチームラボ。

MVの舞台は、世界各地で展示されている体験型のデジタルアート作品「追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして衝突して咲いていく」。四方と下方が全て映像に囲われたインタラクティブデジタルインスタレーション作品で、光で描かれた八咫烏(やたがらす)が空間を飛び回り、その軌跡が光跡となり光の空間に描く書『空書』を描いている。コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続け、V6メンバーの位置や動きの影響を受けながら変容していく。

V6、岡田准一プロデュース曲「刹那的Night」のMVはチームラボが手掛ける | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス

舞台となっている「追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして衝突して咲いていく」の作品映像がこちら。

この空間を舞台に、衣装は西陣織を使い世界的なファッションデザイナー串野真也さんがデザイン。それも光に反応して色が変わる特殊な仕様で、まるで違う衣装を着ているように見えるほど印象が変わる。さらに振り付けはバレエダンサーの首藤康之さん。 

豪華すぎてこの1本だけでもお腹いっぱいな気持ちになるのだが、これが15曲分の1曲にしか過ぎないのだ。

初回限定盤Aのおそろしさはもうお分りいただけたと思う。

 

初回限定盤B・フェス映像(全編)とカミセントニセン対決

こちらに収録されるのは

「テレビ朝日ドリームフェスティバル LIVE映像全編」

「カミセンvsトニセン!沖縄縦断VR対決」

の2本立て。

 

ドリームフェスティバルには2016年秋に出演。この年はコンサートツアーがなかったため、歌って踊る姿が見られる貴重な機会となったのだが、その時の映像が全編収められている。そして気になるセットリストは、

1.MUSIC FOR THE PEOPLE

2.TAKE ME HIGHER

3.Believe Your Smile

4.HONEY BEAT

5.fAKE

6.will

7.SP"Break The Wall"

8.Beautiful World

9.over

10.wait for you

11.Darling

12.CHANGE THE WORLD

13.愛なんだ

14.WAになっておどろう

 「フェス」という自分たちのファンだけでなく他のアーティストのファンも混在する場で勝負すべく組まれた、V6が凝縮されたようなセットリストのライブ映像。いわば全部乗せ。

 

そして沖縄で撮影されたというカミセンvsトニセンのVR対決。

内容の多くはいまだ謎に包まれているが面白い予感しかしない。メンバーが揃って企画をするにあたって笑える何かが起こらないわけがない。

 

特典映像についてざっくり言うなら

作品色が強い初回A(4,860円)

ライブ×バラエティで構成された初回B(4,104円) 

といったところ。ちなみに通常盤は3,240円。

「アルバム」ということで考えると4,000円超えは高い!と思うが、映像のボリュームを考えるとお得感すらあると思ってしまうのはファンの欲目だろうか。

前者はファンやコアな目線で楽しみたい方に向いていると思うし、後者はアイドルらしい二面性を網羅した取り合わせで沼に引きずり込む要素を秘めていそうだ。

 

 

情報解禁のペースがヤバイ

収録内容の情報解禁が少しずつ進んでいる今日この頃なのだが、このペース配分がまた特殊である。

ラジオで毎週新たな音源を解禁していくのはアルバム発売時の定番ともいえる流れだが、なにせ今回は新作MVも山ほどある。その解禁も小出しで進んでいるため、この7月は情報解禁のペースが早い。最近はもうずーっとやっている。とても楽しんでいるのだがその反面心臓がもたないので助けてほしい。

数日毎になにかが起きその度に阿鼻叫喚、落ち着いたと思ったらまた次の情報が発表、の繰り返しだ。

5月2日 アルバム発売情報解禁

6月13日 発売日・アルバムタイトル・制作陣・リリース形態発表

    「Cloudy sky」MV解禁

7月8日 「Answer」音源解禁

7月10日 「Remenber your love」音源解禁

7月12日 「SOUZO」MV解禁

7月15日 「音楽の日」内で「never」歌唱

    (事前告知なしのサプライズ)  

    「Round & Round」音源解禁

7月18日 WOWOWとのコラボ発表

7月20日「刹那的 night」MV解禁

7月21日「ボク・空・キミ」MV解禁

     「Rememver your love」MV解禁

    全国のCDショップで先行試聴展開することを発表

7月22日「レッツゴー6匹」音源解禁

ー 以下今後の予定 ー

7月25日 CDショップでの先行試聴スタート

8月6日 WOWOWにてアルバムと連動した特番放送

8月9日 アルバム発売

8月11日 全国ツアー開始

エイベックスのV6公式サイトでは7月21日のスタッフブログに「まだまだニュースは続きますよ」と書かれている。

どうやら本当にまだまだこの状況は続くらしい。この数週間アルバムのことを忘れる暇がなく、多分このまま気付いたら発売日を迎えているのだろう。おそろしい。

 

 

採算が取れるのか不安になるほどスゴイ

私自身がこのアルバムを買うのは言わずもがなのこととして、なんだかそれ以上に、「売れてほしいな…」と漠然と願ってしまう。

そりゃあいつもいつでもヒットしてほしいのがファン心理ではあるけれど、今回はそれ以上に。

これだけ力の入ったものを作って、これだけ力の入ったプロモーションをして、これだけひしひしとその熱量が伝わってくるのだ。

もうこんなの、売れてほしすぎる。

 

あまりにも浴びせられるように過剰な与えられ方をしているので、採算取れるのかな?だとか、果ては大丈夫なのV6?という不安さえよぎって逆におろおろしてしまう。

しかしながら、おそらくは"これだけ展開する価値があると判断されている"ということなのだ。ありがたく、なおかつ誇らしいではないか。

そうなってくるととにかくもう、それに応えてさらにお釣りが来るくらいの結果になってほしい。よし買おう。

 

「これ以上何を求めるものがあるのか?」というほどに中身が盛りだくさんの「The ONES」、たくさん人の元に届くアルバムになることを願うばかりである。

 

本当に、この夏のV6はとんでもないことになっているぞ。

The ONES

The ONES

 

 

 

あさイチキャスター交代に寄せて 〜「伝える」こと、「寄り添う」こと。〜

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この春、あさイチの8年間続いた体制が大きく変わった。

2018年を迎えてすぐのスポーツ紙で有働さんの降板が報道され、2月頭に正式に井ノ原さん・有働さん・柳澤さんの降板が発表になった。年度が変わる3月末での卒業ということで、この時点で猶予はまだまだあるつもりでいたのだがあっという間だった。

 

体制は変われど番組は続いていくので「終わり」ではないのだけれど、気を抜くとついうっかり「終わり」と表現してしまいそうになる。脳が勝手に「キャスターが変わること」を「番組が終わる」と変換してしまうほど、あさイチが放送開始から8年間で築き上げた「キャスターが醸し出す空気=番組そのもの」という印象は強い。

 

ホームページを眺めていると、ふと出演者紹介の「キャスター」という肩書きに疑問を抱いた。よく耳にする言葉だが明確な意味は知らず、MC・司会・キャスター・パーソナリティ等々、なんとなくニュアンスで使い分けている、あるいは一緒くたにしてしまっている。

調べてみると「キャスター」という言葉は「ニュースキャスター」の略である、とされていた。なかでもこの表現が一番しっくりきた。

テレビあるいはラジオで、個性を前面に出しながらニュースを読む人。そのなかで若干の意見やコメントをつけるという点が、アナウンサーと大きく異なっている。

ニュース・キャスターとは - コトバンク 

情報をそのまま届けるだけではなく、伝える側が自分の個性を添える。

前面に出す、というと押し付けがましく感じるが「その人」というフィルターを通してそれをまた別の人にも伝わりやすく、どうすればわかりやすいかを想像しながら変換する役割、というところだろうか。

 

NHKアナウンサーとして、しめるところはしっかりしめて進行する有働さん。その有働さん曰く「じゃーなりすと志望だった私のような者にとっては、超憧れの記者(あさイチInstagramより)」な解説委員・柳澤さん。

 

そして、職業・アイドル/タレントな井ノ原さん。

『あさイチに起用された時に「視聴者側の視点」を求められた。だからこそ、知らなくて当然。知ったかぶるのはやめようと思っていた。知らなければ聞けばいい。「知らないことが罪」という空気もあるけれど、知らないと言えることも貴重だと思う。』

紙面開けば、広がる世界 新聞週間に寄せて 井ノ原快彦さん、湊かなえさん:朝日新聞デジタル

"知っている"ことを前提とせず "知らない"人の目線を置いてけぼりにしない。

井ノ原さんが繰り出す質問や感想は自然体で、時に厳しく時に和やか。時々、お調子者。その緩急で、単なる「情報」以外の温度が加わっていた。

アナウンサーでもなくジャーナリストでもなく情報番組の真ん中に立つ。それは番組の象徴であり顔になる、という役割も伴う。

井ノ原さんの温度は「あさイチ」が出来上がっていく中で、番組そのものの温度ともなっていくように感じた。

 

 

目次

 

 

 

井ノ原さんの「神対応」

あさイチの内容はネット記事になることも多く、その中でも井ノ原さんのコメントは「神対応」的な扱いを受けることも少なくなかった。

 

ただ、ネットの記事では本当の意味合いとは少し違うようなニュアンスで表現されていることもある。事実、確かにすばらしいことを言っているのだが放送を見た後にネット記事になっている文章を読むと妙な違和感を覚えることもあった。

『ネットでは求めている情報を手軽に得られるようになった。でもその中にどれだけの情報が入っているかは計り知れない。自分の発言がほめられていることもあるが、「ほめられるようなことを言っていないのにな」と思うこともある。ネット自体を否定するつもりはないが、いきなりこれだけを見たら誤解するだろうなという記事が多い。』

紙面開けば、広がる世界 新聞週間に寄せて  井ノ原快彦さん:朝日新聞デジタル

言葉を選びながら話す中で生まれる"間"であったり表情や声色から伝わる部分も大きい。きれいにまとめられ、文字として可視化してしまうことで必要以上に強い意味を持ってしまったり、ネットで見る文章からだけではなかなか、雰囲気は読めない。

あさイチの放送を実際に見ず、記事のみから情報を得ている人の中では井ノ原さんのイメージは仏みたいになっているのではなかろうか。たまに心配になったりもする。

 

昨年井ノ原さんについてのブログを書いた時、たくさん反応をいただいた。

自分のブログを通して改めていろんな方の「井ノ原さんへ抱くイメージ」を目にしたのだが、とにかく想像以上の好感度の高さに驚いた。それはもう好感度おばけと呼んでもいいくらいに。歩く好感度か、はたまた踊る好感度か。

とにかく、そんな好感度おばけを作り上げたという意味でも「あさイチ」という番組の存在は大きい。

 

井ノ原さんが真ん中に立つことであさイチの雰囲気がつくられた部分もあるだろう。

でも、あさイチに出演しながら過ごす中で井ノ原さんが変化していった部分もあるように感じる。いろんな人の気持ちにその都度しっかりと寄り添いながら進めていく間で、変わったなあ、と思うような瞬間とも度々出会った。

 

近年V6コンサートのMCではすっかり井ノ原さんが回し役となっている。その安定感ったら無い。どこへどう話が逸れても同じトーンで元の位置に戻ってくるような、それがどんなに急カーブで無理やり戻していようが、「井ノ原さんが回している」というだけでなんとなく締まるような気になる。

メンバーが揃う打ち合わせの際のエピソードが語られる時も、井ノ原さんは中立の位置にいる、という印象が強い。

いつだったか、情報ソースを失念してしまったので話半分で聞いておいていただきたいのだが「みんなの意見を汲もうとしすぎてよくわからないことになっている」みたいなことを誰かが言っていたと思う。

 

2015年のコンサートパンフレットでは、長野さんからのメッセージとして「長い付き合いですけど、最近はみんなの潤滑油になってくれることが多くて、すごくありがたいです。昔の井ノ原は潤滑油というより"かき回す"ほうだったから、余計に。(笑)」と寄せている。

 

昔はかき回す側だった、というのがとても懐かしい。今でもトークを盛りに盛ってかき回すという意味ではそういう部分も健在だが、どれだけかき回しても自分で片付けている。

あれだけはしゃいでおいてよく冷静に片付けられるなあとその切り替えに感心することもある。切り替え部分のつなぎ目の粗が際立たないのは、流れるような司会力が成すものなのか、はたまたファンも含めて長年で切り替え力を鍛錬してきた賜物か。

 

また森田さんは同誌で井ノ原さんについて「井ノ原くんは、やっぱりみんなを明るくしてくれるムードメーカーで、ここ最近は、あえて自分の意見を持たないようにしているのか、『どっちもいいと思うよ』って言葉をよく聞きますね。(笑)」とコメントしている。

A案もB案も切り捨てずに肯定する、いろんな立場からの目線に寄り添ってものごとを考える毎日を過ごしていたからこそ変わっていったところもあるのかな、と想像してしまう。

  

神対応と称されるあさイチでの井ノ原さんのコメントについて、本人に尋ねたインタビューがある。

「ん~、コメントに悩んだことはないな~」とイノッチ。

台本がしっかりあるとか?

「いやいや、実は『あさイチ』では、リポーターがプレゼンする時の解説部分以外は台本がなくて、ぼくらのコメントはすべてアドリブ。そもそもVTRが終わった後、誰が映されて、誰にコメントを聞くかも、直前にカンペで知らされるから用意ができない。パッと映像が変わって、井ノ原さんどうぞ、なんて指示が出されて『え? 何も考えてないよ』っていうまま進む…」

 とてもそんなふうには思えない気の利いたコメントばかり。失敗はしないのだろうか。

「いや、よく失敗していますよ。生放送で撮り直しはきかないから。でも、周りが笑顔でフォローしてくれる。そんなゆる~い雰囲気があるんですよね。台本できっちり決められているのもいいけど、ぼくは朝から型にハマって緊張したくないタイプ。視聴者も気軽に見たいでしょ」

『あさイチ』MCの井ノ原快彦 「コメントは全部アドリブ」│NEWSポストセブン

アドリブで話すコメントの掛け合いで足りない部分はお互いにフォローしながら番組を作っていく。

各個人のコメント力や人柄が形成している部分も大きいだろうが、そこには「みんなで一緒に話を展開していく一体感」に満ちた空気がある。

時折、いや頻繁に流れるゆる〜い時間もただのほほんと過ごしているわけではなく、関係性をしっかりと築いてきたからこそリラックスして力を発揮出来る環境が出来上がっているのだろう。

 

進行役の有働さん・井ノ原さんの絶妙なバランス 

8年間続いた井ノ原さん・有働さん・柳澤さんを中心とするあさイチチーム。なかでも進行役をつとめる井ノ原さん・有働さんのお互いのフォローは絶妙で、その掛け合いに笑うことも多かった。

井ノ原さんが強めに出れば、有働さんが一歩引いた目線で補足する。

逆に有働さんがガツンと行けば、井ノ原さんは隣からゆるゆると言葉を添える。

 

8年も続けばそのワザに「笑う」を通り越して「見事だなあ」と感心してしまうほどに仕上がっていたのだが、番組立ち上げ直前の有働さんはアイドルと一緒に仕事をすることに対してあまり良い想像はしていなかった。

番組スタートを聞いた有働アナは、アイドルと一緒に司会をすることに「こりゃえらいことになったわ」と思ったそう。相手がアイドルだから、段取りやコメントなど全て自分で用意してあげ、また、「すごいですね~」なんて言って持ち上げる必要があるのでは、と勝手な思い込みをしていたのです。

しかし、実際は逆だったとのこと。

「真逆だった。今や、私の方が失言する。私の方が機嫌を取ってもらっている。私の言葉足らずを、いのっちがフォローしてくれる。それに慣れてしまったばかりに、たまに別の番組で他の方と組むと、半人前のコメントしか出来なくなっている自分に気が付く」(有働由美子著『ウドウロク』より)。

もはや、井ノ原さんは、「この男、実に奥深く、出来たお方だ」と同書で評する程に、印象はガラリと変わったのです。

V6井ノ原快彦の「奥深さ」に有働由美子が感激!? 『あさイチ』現場での“ちょっとした事件”(1/3) - ウレぴあ総研 

 

あさイチでの有働さんの立ち回りは何かと話題になることも多く、中でも印象に残っているのはやはり脇汗の件である。

あさイチブログ:NHK | 有働由美子 キャスター | ワキアセと涙

本番中に衣装に脇汗がしみてしまいそれを見た視聴者から苦情FAXが届きそれを番組内で読み上げた、というもの。

それは2011年5月のことで、もう随分と昔のことなのにインパクトが大きすぎて未だに記憶から消えない。有働さんに対してというよりもそういうことをわざわざFAXにしたためて送ってくる人がいるのだな、という衝撃だ。

視聴者でもいろんな感想を持つ人がいる。テレビに出るというのは常に人の目にさらされ、感想を生む立場にある。

本筋とは違う些細なことでさえその対象になるのだから、テレビに出る仕事は完璧さを求められる大変な職だな、と思った。

 

とはいえ、決して小綺麗にまとめすぎない有働さんのアナウンサーらしからぬ・NHKらしからぬとも言えるざっくばらんな物言いは清々しく気持ちがいい。

いち視聴者としての感想におもわず共感する朝ドラ受け、かっこいい男性にメロメロになるわかりやすいリアクション、それとは対照的にキリッと役目を務めるベテランアナウンサーらしい風格。表情ゆたかに感情を出しつつバリバリ仕事をする姿。端的に言うなら「好き」に尽きる。

 

また朝ドラ明けに泣いている有働さん、という光景もよく見られた。

そんなところから井ノ原さんの「泣いている人にハンカチを渡す」というハンカチ芸も展開し、時にはゲストを含め4枚ものハンカチが手渡されたこともあった。 

イノッチの優しすぎる「ハンカチサービス」 涙流す女性ゲストに「こっそり」手渡す : J-CASTニュース

  

チームとしての空気と、毎年恒例になった井ノ原さん誕生日祝い

ここ数年、5月17日に井ノ原さんのバースデーを盛大に祝うのが恒例になっていた。

発端は2013年。 

V6のコンサートを観に行ったあさイチメンバーは度肝を抜かれ気分が高揚し、会場入り口で円陣の如く集まりコンサートの感想を言い合った。そして盛り上がった結果、井ノ原さんの誕生日に「バリバリBUDDY ダンス&フラッシュモブ」が開催される運びとなった。

よくよく考えるとどこをどうしてそうなったのかとやや疑問が浮かぶのだが、とにかく熱い思いとみんなで共有しているノリがそこに存在していることはよくわかる。

かくしてこの年の熱気あふれる企画は大盛況に終わった。

 

そして翌年2014年。

誕生日当日は土曜日であさイチの放送はない。だが前年の熱をそのままに、誕生日前日に作戦は決行された。

この年の企画は「ドミノ」。2000個のドミノを4時間半かけてスタッフが完成させた。またもどこをどう通ってその企画に至ったのか気になるところである。

 

さらにまた翌2015年。

フラッシュモブ、ドミノときて、この年は「楽器演奏」

番組終了後、
ディレクターの一人が 能楽師から教わったという 仕舞から始まり、
徳島局経験もあるCPが なぜか阿波踊りの衣装を着て、
ボサノバ風「ハッピーバースデー」
(ボーカルは有働アナ パーカッションは よくこんな楽器があったな~というラテンのボンゴ) 

と、冒頭部分を引用させていただいたがすでに私の想像力では追いつけない。

丁寧に説明してくれているような気がするのに、体感としてはすごい勢いで目の前を駆け抜けはるか遠くにいるような気がする。独創性に満ちている。クセがすごい。

 

 

さらに翌年2016年、この年の企画は「ミュージカル」だった。

放送終了直後にスタジオは暗転。駒村多恵さんが電子ピアノを弾き語りしながら登場し、それに合わせ魔女に扮した有働さんが全力でダンス。そして魔法にかかってしまって倒れたお姫様(フロアディレクター)。目覚めさせるには「今日誕生日の人からの愛の歌」が必要だと柳澤さんたちが導き、井ノ原さんの「愛なんだ」でお姫様が目覚める、という展開だ。

 

概要をまとめながらまたも「どうしてこうなった」感が胸に押し寄せる。

「もはやイノッチにとってお祝いになってるのかどうか、今年もわからない感じでしたが」と有働さんが綴っているように年々増していく出し物感。

しかしながら回数をかさねるほどに「祝う」という趣旨からズレがちなのは、手作りでお祝い企画を立ち上げる時のあるあるな気がする。経験則から言うと、喜ばせよう盛り上げようと企画しだすと楽しくなってしまいあれこれアイデアを詰め込んでしまうのだ。

 

そして、結果的に最終回となった昨年2017年5月17日。

ラストを飾るのはブルゾンゆみこ&ブルゾンもえか&ブルゾンささき withB(副島淳さん&プロデューサー)である。もはや野暮なことは言うまい。

 

まずはV6の「太陽と月のこどもたち」をみんなで歌う。

「嗚呼 美しいこの場所で君は生まれた 太陽のように笑い 月のように綺麗な人よ」というサビから始まるこの曲は誕生日というシチュエーションにもぴったりだ。

そして続いて流れはじめたのはオースティン・マホーンの「ダーティ・ワーク」。

ブルゾン組の登場である。

「目が細いからジャニーズ顔じゃないって、
自分のこと卑下してない??
ふっ、じゃぁ質問です。
動物園のゾウは自分の鼻が長いこと、
気にしますか?」

(略)

「気にしない・・・人気者!!」 

おお!とそのクオリティに期待が高まったのだがこの後有働さんが盛大にセリフを飛ばしてしまうハプニングに見舞われ、あえなくグダグダに。せっかく準備をしてきたのになんとももったいない。

へこんでいるところに井ノ原さんがかけた「これがさ、バッチリ上手くできたら、キレイにまとまってしまって、このことが思い出にならないじゃん!」というコメント。さすがの対応力は放送外でも健在だ。

 

リンクを貼らせていただいた通りあさイチのブログには毎年その様子が写真とともに紹介されていて、楽しげな様子がほほえましい。眺めているだけでなんだかこちらまで嬉しくなってくる。主役の井ノ原さんの表情がおさめられていないのが残念ではあるが。

 

 

井ノ原さんとスタッフとの話といえば、井ノ原さんがディレクターに怒った件も度々耳にする。東日本大震災のリポートに対する打ち合わせが直前に不十分なかたちで進められた時のことだ。

「どうして、こんな大事なことをもっと早く打ち合わせにこないのか。それらしいことを言ってくれ、というだけで済む話じゃないでしょう。どんなことを感じるのか、きちんとみんなで話し合うべきものではないのか。取材したあなたにとっても、大切な取材相手でしょう。テーマでしょう」

V6井ノ原快彦の「奥深さ」に有働由美子が感激!? 『あさイチ』現場での“ちょっとした事件”(2/3) - ウレぴあ総研

その後放送は無事終了し井ノ原さんはそのままドラマ撮影へ。ディレクターの様子はというと有働さんいわく意気消沈気味の様子だったそうなのだが、そんなところへ人づてに1枚の紙が届く。

それは井ノ原さんが描いたそのディレクターの似顔絵だった。

「そのディレクターが、容姿とは違って繊細な人であることや、口ベタだが思いのある取材をすること、きっとあのやりとりを気にしちゃうまじめなタイプだということを感じていたのだろう。しかも、気にするなとか、気にしてないよ、などという微妙なフォローの言葉でかえって相手に気を遣わせるのではなく、ただただ愛情だけを伝えたのだ。

(中略)

自分と関わった人の感情を、絶対に放置しない。そして、全員が笑顔であることを望む。ことごとく、そういう人なのである」

(有働由美子著『ウドウロク』より)

先にも書いたように井ノ原さんの好感度おばけっぷりはおそろしい。 

その行動を文字で表現すればするほど、神か仏か、という方向に行ってしまう気がする。それは「人間らしさ」という部分からかけ離れていくようで本意ではないのだが、いかんせんそういうエピソードが多い。

神でもなければ仏でもない。いち人間が思いやりや気遣う心を持って想像力を働かせた上でこういう行動に移せている、ということに、とてつもない人間力を感じる。

 

いよいよおとずれた出演最終日

3人が出演する最後の1週間はずっと短縮メニューだった。

最後の出演となる金曜日は高校野球放送のため8時55分まで。さらに放送開始直後に地震が発生し情報を伝えるためさらに4分ほど縮小。放送時間は実質35分間ほどになった。

 

キャスターが揃って卒業することがわかった時から、最終日をどう迎えるのだろうと想像した。卒業を惜しむ視聴者としては大々的に扱って派手に送り出してほしいが、あさイチの本質は情報番組である。キャスターの卒業を大きく取り扱うことはある意味番組の私物化とも言える。

たとえば名場面集のような映像を作ることだって、プロであるスタッフさんの技術と、それこそ井ノ原さんの誕生日に垣間見えた熱いパッションとを持ってすれば余裕で可能だろう。しかし、これまで番組が見せてきた「情報への向き合い方」から考えれば、おそらくそうはならない。

最終日もこれまでと同じようにいつもどおりの放送で最後にちょっとだけしんみりする程度になるのかな、と予想した。

 

卒業の日が近づき、当日のゲストとテーマが事前に発表された。

ゲストはなんと次期キャスターの博多華丸・大吉さんと近江友里恵アナウンサー。そして取り扱うテーマは「引き継ぎの極意」だ。

「情報番組」という立ち位置を保ちながらキャスターや視聴者の現状に寄り添える、絶妙なラインのテーマを持ってきたことに慎ましい愛情のようなものを感じた。

 

引き継ぎというテーマを提示され、いよいよか…と仰々しく身構えながらその日を迎えた。

だが、冒頭の朝ドラ受けから有働さんの様子がおかしい。

ニコニコ微笑みながらうなずくばかりなのだ。「どうしたの?」と井ノ原さんが問えば柳澤さんが隣から「僕言おうか?」と入り、そして「ちょっとね、声出ないんだよ」という残念すぎる情報が告知された。

 

出演最終日になんというハプニングだろう。仰々しく改まって見なければと構えていた側からすると、止めていた息を「えー!!!」という驚きの声と共に一気に解放したような具合だ。

頑張れば出る、と話す有働さんの声はガラガラで、それを井ノ原さんは「どこのスナック?」とつっこみ、柳澤さんは「ちょっと酒焼けしてる」と乗る。

冒頭から和気藹々と声が出ない有働さんをいじる様子には、決してピンチの気配はない。なんなら、それならそれで、と楽しんでしまっているくらいの雰囲気だ。

  

そして、4月から新キャスターをつとめる3人をゲストとして迎え入れ、「引き継ぎ」というテーマについて話を展開していく。

近江「もう今私、人生最大級の引き継ぎに直面してて」

井ノ原「そうだよねえ~」

有働「いやでしょう、有働から引き継ぐって」

井ノ原「絶対やだよ!!!

(スタジオ中から笑い声)

有働「(立ち上がって辺りを指差しながら)あんたたちも笑いすぎよ!ちょっと!笑いすぎよあんたたち!(嬉しそう)

ここまでざっくばらんな引き継ぎがあるだろうか。

新旧キャスター揃いぶみで「引き継ぎ」をネタにして軽快に笑い飛ばすその様子が妙におもしろい。そして、この日のスタジオにはあさイチの出演者たちが見学に来ていた。

大吉「カメラの向こう側にねえ、あさイチオールスターズが揃ってるんで」

井ノ原「そうなんだよ昔出てた人たちも来てたりして」

柳澤「あー、嬉しいなあ今日」

大吉「僕らの被害妄想だと思いますけど、『お前たちに引き継がせるか!』みたいな」

(スタジオ中から笑い声)

井ノ原「(笑)確かに俺もねえ、あれ見た時やりづらいだろうなあと思った」

早くも大吉さんの自虐ネタが炸裂。いきなりかましてくるではないか。

ここまで明確にキャスター交代への否定的な感情をハッキリとネタにされるとむしろ安心する。 

 

声が出にくい有働さんの代わりに井ノ原さんがナレーションをつとめながら進める「引き継ぎの極意」についての情報紹介は8時37分には終了。

残りの時間はフリートークにあてられたのだがとにかくひたすら面白い時間だった。真面目に話すところもあったのだが隙あらば笑いを入れてくる。

おもしろおかしく展開するばかりの一見ゆるい掛け合いも、新体制へ引き継ぐために大きな役割を果たしたような気がする。

井ノ原「どうですか。この、まあ8年間続いた番組なんですけど、よくOKしてくださったなって。お三方。俺だったら嫌だなって思って。」

大吉「(笑)ほんとですか?」

華丸「わかります。

スタジオ「(笑)」

華丸「(大吉さんを指さして)するっていうから!

井ノ原「するっていうから?!」

大吉「本当はお言葉ですけど、井ノ原さんが思っている5倍くらい嫌でしたよ。」

井ノ原「(笑)いや絶対俺そうだと思う!」

大吉「やだやだやだやだ…」

井ノ原「まずもう俺お三方のことが大っ好きだったから」

華丸・大吉「いやいや」

井ノ原「やるんだったら俺もやりてえよって思っちゃったくらい、一緒に番組やりたくなっちゃった。」

華丸・大吉「(笑)じゃあやりましょうよ」

井ノ原「やんないやんない(笑)」

 

大吉「我々も今回井ノ原さんからお手紙をいただいて」

井ノ原「ほんと失礼しました」

大吉「いやとんでもないです。ただこのお手紙を、うちの会社のマネージャーが、イタズラだと。

井ノ原「あはは!!」

スタジオ「(笑)」

大吉「そんなはずはないと。ずっと隠してて。で『一応お耳に入れておきますけど、こういうイタズラが来てます』と。」

スタジオ「(笑)」

華丸「びっくりしちゃって。そんなはずないと思うからね。」

有働「マネージャー誰?」

大吉「そのへんにいると思います。で『電話番号とかアドレスが書いてあったので、たぶん二人がこれに返信すると個人情報抜かれます。NHKの朝をやるってことはこういう危険が迫っている』と」

有働「ああー」

井ノ原「なるほど。いや優秀なマネージャーさんですよ!」

大吉「だから絶対そんなわけないやろっつってここのスタッフさんに見せたら、もうこれは間違いなく井ノ原さんの字ですと。」

井ノ原「あはは!いや大変申し訳なくて。実はあれですよね、うちのメンバーの長野くんとご一緒した時に『あさイチ、イノッチともちょっと話したいな』っていうようなことを言ってたよって長野くんから言われて。お1人ずつにお手紙しようと思ったんだけど、いろいろ調べていくとお二人はものすごく仲がいいってことで。じゃあこれ一枚でいいんじゃないかなって、」

華丸「まあそうです十分です!」

井ノ原「お二人にちょっと、お手紙したんですけど。」

華丸・大吉さんの話の展開はいかにもお笑い芸人らしく、漫才コンビらしい。表情や身振り手振りのリアクションを含めただ話しているだけで漫才の一節のような面白さが生まれる。

 

座談会のようなかたちで話をしていく中、話題は番組開始当初のことにも及んだ。

井ノ原「一番最初のこととか思い返してみると、今こうやっていろいろねえみなさん見ていただいていい番組だとか言ってくださるけども、最初の頃はコテンパンにいろいろ言われたもんだなーと」

有働「もうね、私ファックスどっかに持ってますけど、もう何をやっても、なんかそんなネタはやらないでくださいとか、そもそもセットがNHKらしくないとか、あのー、あなたが出てたら見たくないとかっていっぱい来て。で引き継ぐ時って、みなさん前を大事にしてくれればしてくれるほどなんかちょっと違和感を探してしまうっていうね。それもあるから」

井ノ原「いやーでもね俺、そういう厳しいご意見は本当ありがたいなと思ったのが、そのおかげで3人の絆というか『いやいいよ。関係ない頑張ろうよ!』っていう絆が深まったので、それでここまでこれたからそういうご意見もやっぱり大事だなと思う。だから僕いろいろ引き継ぎたいと思ったけども、最初、なんかいろいろあると思うんですけど、そこをこのお三方で乗り越えることによって、先に続く、っていう」

華丸「それはありきなんですね、じゃあ」

柳澤「まあ硬く考えずにね」

華丸「完全に我々3人始まると何かしら来るっていう…」

スタジオ「(笑)」

井ノ原「いやいや!ごめんごめん!ちがうちがう!

大吉「井ノ原さんこれは大丈夫です!」

華丸「もうそれ煽ってます!煽ってる!

井ノ原「煽ってない煽ってない!煽ってないから!(笑)」

大吉「(華丸さんに向かって)逆に来ないとでも思ってたの?!」

井ノ原「あはは!(笑)」

華丸「はい!いや、穏やかに穏やかにと私は思いますね。」

大吉「ほぼサイバー攻撃みたいなやつが!」

スタジオ「(笑)」

華丸「(頭を抱えながらのけぞって)怖い!!

大吉「来ることは私も想定してますんで!」

 

席につきながら話していたのだが、その並びは画面左から有働さん・井ノ原さん・華丸さん・大吉さん・近江さん・柳澤さんの順番だった。

「煽ってる!」とエキサイトする華丸さんと、両サイドからその勢いをなだめるべく華丸さんの肩なり腕なりをおさえながら語りかける井ノ原さん大吉さん。

まったくしんみりさせる気のない攻めの寸劇は面白すぎた。何度見返しても無邪気に話を理解しながら盛大にリアクションをする華丸さんに笑ってしまうのだ。4月からのあさイチの流れがなんとなく見えたような気がした。

 

井ノ原「いやでも、これは批判とかあの好きとか嫌いとかじゃなくて、8年続いて毎日見てた人にとっていきなり変わるのって難しいと思うんですよ。でしかもこの時期ってオリンピックパラリンピック終わっちゃってちょっと寂しい、で朝ドラも明日で最終回を迎える。となってまたあさイチも終わっちゃう、その習慣が変わるってなると、"なんちゃらロス"とかってよく言われるじゃないですか。そういう時期だと思うんですよ。だからなかなか切り替わるのって難しいとは思うんだけど」

柳澤「まあ三日だよ」

井ノ原「そう三日!三日で忘れる!ほんとに」

柳澤「三日!三日したらもう全部忘れて、うん。」

井ノ原「前のことってどんどん忘れたほうが絶対いいですよみなさん。その方がよりよく毎日を暮らしていけるから…」

華丸「でも三日からですよね忘れるの」

井ノ原「うん」

華丸「でもこれ毎日ありますよね」

スタジオ「(笑)」

井ノ原「そうなんですよ」

大吉「ずっと、うなぎのたれと一緒で」

井ノ原「継ぎ足し継ぎ足しで」

華丸「いつまで経ってもなくならないですよそれ!」

井ノ原「そうかあ…」

華丸「三日かかるなら!」

大吉「あの3人がよかったっていうのが」

井ノ原「でもじゃあ、視聴者のみなさんこれ一緒に頑張りましょうよ。あの、ロスとかそういうの言わないで、切り替わったってことを忘れちゃって。昔からこうだったと思って」

新キャスター陣「(笑)」

大吉「記憶の改ざんは無理です。」

スタジオ「(笑)」

大吉「それは視聴者の人には」

井ノ原「いやそれみんなでチャレンジしてみればいい、チャレンジしてみようよ!俺たちだって本当嬉しい、大好きな人たちがやる番組を月曜日から見られるんだ!って思うと」

有働「これね、ずっと言ってるんですよ。私はちょっとだけロスになってほしいと思ってたんですよ。有働さん惜しかったわあみたいな言ってもらいたいと思ってたんですけど、結構前からロスとか言ってもらいたくないなって」

井ノ原「みんなロスって言ったら、誰かがロスって言ったら『ああそうよねそうよね』ってなるから、ここでチャレンジしてみようよ。」

柳澤「そうだロスじゃなくてニューヨークって言ってみんだよたまには!

大吉「そういう問題…?(笑)」

有働さん「(机に肘をつきながら両手で頭を抱える)」

井ノ原「(机をバン!と叩いて立ち上がり大声で)いい加減にしろお!!!

スタジオ「(笑)」

井ノ原「最後の最後は言わせてもらうぞ!!!いい加減にしろぉ!!!

柳澤「(笑)」

大吉「ほら、ね、8年間仲良くやってきたんでしょみなさん」

有働「みんな、子供も見てんだからね~!(お子さんの書いたファックスを紹介しながら)」

井ノ原「ああそうだ、ありがとう!じゃあ子供たちも一緒にチャレンジしてみよう!(カメラ目線で指差しながら)ロスじゃなくてニューヨークだ!や~なぎさわさん俺は大好きだよ~」

柳澤さんによる柳澤さんらしい名言「ロスじゃなくてニューヨークだ!」というパワーワードによりそれまでの真面目なトーンは瞬時に吹き飛んだ。

「ロスを言わないようにして切り替えよう」とみんなで真面目な顔で語り合い頷きあっている場を荒らす、柳澤さん64歳。「いい加減にしろ!!」と23歳年上の方に向かってブチ切れる芸風を繰り広げてからしみじみ「大好きだよ〜」と独り言のように漏らす井ノ原さん41歳。

 

各自がのびのびと立ち回りながら、誰かのアクションに対してすかさず自分のポジションを理解し配置につく。そんなふうにして不思議な寸劇が出来上がり、情報番組らしからぬ面白い空気が流れる。

あさイチでは度々そういう場面があり、時に愉快で、時にシュールなその時間が私は大好きだ。「なんだこれ!」とツッコみたい気持ちでいっぱいになったり、「どういう状態?!」と戸惑いながら振り回されてみたりする、そんな時間が。

 

 

あっという間に過ぎた引き継ぎの日のラスト。駆け足でバタバタといろんなことを話し、ゲストとして呼ばれたら来る、という約束も急ぎ足でしながらいよいよ残り時間は10秒になった。

有働「あと10秒くらい」

井ノ原「あと10秒くらい。どうぞっつってもまあ何て言っていいかわかんないですけども、あのーみんな大好き、あのーありがとう、えっと4月からも、えー、シク、シクヨロ」

有働「シクヨロで終わ」

次の瞬間画面はニュースに切り替わり、直前のグダグダとは打って変わって真面目な空気に支配され、アナウンサーが「8時55分になりました」と時刻を伝える。

 

グダグダの次の瞬間すぐさまこの温度に順応するのは難しすぎた。

「引き継ぎの極意」をテーマにかかげていたのに次番組への切り替わりがグダグダというのはなんとも矛盾しているように感じられ、可笑しさがふつふつと湧き上がってくる。

番組同士の境の緩急に振り回されながら、決して美しいとは言えないその切り替わり方に「引継ぎとは…?!」という疑問が頭をかけめぐった。 

 

これで最後なのだ、という感慨に包まれて寂しさでいっぱいになりながら卒業を見届けるつもりでいたのに、結局はおおいに感情を振り回されこみ上げてくる謎の可笑しさを持て余している。

してやられた。あざやかなまでにいつものように、颯爽と番組を去っていったなあと思いながら、さっぱりとした後味が心地よかった。

 

井ノ原さんがラスト10秒で話した締めのあいさつは、準備された言葉ではなくその場で浮かんだ言葉の羅列のようなものだ。飾らずにグダグダと紡がれ、ともすれば歯切れが悪いとも言える。

8年間という長い出演期間を考えれば形式ばった挨拶の時間があってもおかしくはないのだが、あくまで肩ひじ張らずにいたって自然にその時を迎えた。

 

次週からはじまる新体制に引き継ぐべく行われた旧キャスターと新キャスターの共演。形式や感情を押し付けず、渡す側の感情よりも渡される側が今後気持ち良くスタートを切れることに重きをおきながら視聴者にもその思いを届ける。

あさイチが見せた姿勢は、まさしく「引き継ぎの極意」だった。

 

理想の情報番組とは。

番組ブログで、有働さんは最後に思いのこもった長文を綴っている。

 

 

視聴者への挨拶、そして番組に関わったリポーター・後輩アナウンサー・スタジオにいるスタッフ・バイト、そして共にキャスターをつとめた柳澤さんと井ノ原さんへの文章。そのどれもがあたたかく、涙腺がゆるむ。

 

 

キャスターの卒業を噛み締めながら、改めて「この3月までのあさイチの情報の届け方ってどういうものだったんだろう?」と考えた。

ああでもないこうでもないと考えるうちに、「物を渡す時に自筆の短い手紙を添えるようなことなのかもしれない」、というところに着地した。

そういえば、井ノ原さんも有働さんも「手紙」のエピソードを耳にする機会が幾度もあった。今思えば、そういう気遣いがそのまま個性そのものを象徴している。

 

押し付けにならないように相手を気遣いながら、でも伝えたいところはしっかりと、きちんと自分の温度を乗せて届ける。常に一律ではなくその時々で風合いを変えながら。そこには優しさとあたたかみが確かにあって、人間味が感じられる。

確かな情報を届けることを第一とする「情報番組」という枠の中でもけっして無機質なまま片付けず、一筋縄に終わらせない。

ああそういうところが大好きだったのだな、と、今更ながらに実感した。

 

 

  

そしてこの4月から、あさイチは博多華丸・大吉さんと近江さんに引き継がれた。

井ノ原さんが最後に放った「シクヨロ」までもが見事に引き継がれていてほっこりする。

 

新キャスターに切り替わっての初日は、大吉さんが自ら「違和感しかないでしょ」と切り込みつつ「我々も決して悪気があって出ているわけではないので」と挨拶し進んでいった。

初回で個人的にツボだったのは、華丸さんの座り位置が柳澤さんのポジションだったことである。

華丸・大吉というコンビとして井ノ原さんのポジションを担うのかと思いきや、まさかの配置に思わず笑ってしまった。華丸さん本人も「柳澤さんの席だと聞いてなかった」と戸惑っている風で話し始めるものだからなおさらおもしろい。

新体制に不慣れで少々バタついてはいたが、それを包み隠さず出してくるところに何度も笑った。近江さんにいたってはロッカーの鍵を間違えてスタジオに持ってきてしまいテーブルの上に置いていたことでいじられ、初回から天然ぶりを発揮。

早くもゆるやかな空気感が出ていて、なんだかこれからいろいろとおもしろいことになりそうである。春めいてきた気候もあいまってか無性にワクワクする。

 

長く続いた体制が変わることにさみしさがないといえば嘘になる。でも、新しくなったあさイチに期待しているのもたしかだ。

なるほど、これが柳澤さんが言うところの「ロスじゃなくてニューヨーク」という状態なのかもしれない。

なんと深い格言を置いていかれたのだろう。

とりあえずそういうことにしておきながら、しばらくはその金言をふと思い出してはニヤニヤしていようと思う。いい加減にしろ!というツッコミも添えたりしながら。

 

 

改めて、新キャスターを迎えて新たなスタートを切ったあさイチと、卒業してまた新たなステップに進む旧キャスター勢の門出を祝して。

井ノ原さん、有働さん、柳澤さん、8年間本当にお疲れ様でした!

  

 

 

 


しまなみロマンスポルノ'18感想 〜ポルノグラフィティの"故郷への想い"と"根っこ"を感じた2日間〜

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ポルノグラフィティ ソングス


ポルノグラフィティが初めて故郷・尾道で開催したライブ、”しまなみロマンスポルノ’18”に行ってきた。

2日間とも参加予定だったのだが、周知の通り2日目は会場周辺に大雨による避難勧告が発令され中止となってしまった。

本来であればその公演がWOWOWで生中継され全国の映画館でもライブビューイング上映されていたはずで、それも含めて中止になってしまったことが天候のためで仕方ないとはいえ残念でならない。

 

終始悪天候に見舞われた2日間。幸い1日目の公演は雨の中決行され無事に参戦することができた。

そこには確かにあの場所でしか感じられないものがあった。

それをどうにか残しておきたくて、まだまだ複雑な気持ちはあるのだけれど心の整理をしながら文章にしてみようと思う。

 

目次

 

 

 

開催決定した3月、西日本豪雨が襲った7月上旬、収益全額寄付が決まった7月下旬。

「しまなみロマンスポルノ'18」が20周年イヤーのキックオフとして開催決定したのが今年3月。ちなみに一瞬ロマンポルノと見間違うタイトル「ロマン"ス"ポルノ」は、全国ツアーではない単発で行われるワンマンライブに毎度つけられるタイトルである。

 

広島市内ではなく彼らが生まれ育った因島も含まれる尾道市でのライブとなれば、本人たちはもとより参加するファンの気合いも十分だ。あっという間に周辺の宿泊施設は予約で埋まった。 開催が近づくにつれて少しずつ情報も出てきて、準備を進めている最中で起こったのが7月の西日本豪雨だった。

 

広島も被害は大きく、開催自体も協議された。被災からたった2ヶ月しか経っていないこのタイミング。決行・延期・中止とどれを選んでもおかしくないこの状況で発表されたのは、「収益の全てを寄付する」という形での開催だった。

延期・中止になっても全然受け止める気でいたのだけれど、いざこういった形での開催が決まると俄然嬉しくその選択が誇らしくも思えた。ライブに参加することで被災地支援になるのであればこんなに有難いことはない。

ライブを観ればチケット代が、グッズを買えばグッズ代が支援につながる。 現場に足を運ぶことが大好きな私にとってのこの無敵感をどう表現すればいいのだろう。

得、というと全くもって違う。実質タダ、というのもまた違う。

でも好きなものにお金を払い、素晴らしいものを観てほしいものを入手して、それでいて支援もできてしまうのだ。どう計算式を成り立たせればいいのか頭が混乱するが、とにもかくにもポルノグラフィティ側が下したのはそういったとんでもなく大きな規模の決断だった。

 

被災地支援と、地元とのコラボ。

開催前、ネットで先行販売されたライブグッズはすべて完売した。

災害を受けチケットの一般発売も含めてさまざまなスケジュールが少しずつズレ込んだため、発送できる量にも限りがあったとは思うのだが、それでもほとんどのグッズが先行販売開始からすぐに売り切れた。「先行販売終了」の文字がきれいに並んだ画面を見ていると、誰の、ともいえない"みんな"の本気を感じ、ふつふつとこみ上がるものがある。

 

また今回のライブは尾道市の協力をはじめ、たくさんの地元企業とのコラボが実現した。

◯オタフクソース

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しまなみロマンスポルノ'18~Deep Breath~ レモンのお好みソース

見慣れたオタフクのあのマークの隣に並ぶ二人のイラスト。大興奮の感慨深さとなんともいえないシュールさが漂う。なお裏面のおすすめポイントのイラストもいろいろと面白い。お好み焼きを食べていてもマイクとギターは放さない。

 

◯まるか食品

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しまなみロマンスポルノ'18~Deep Breath~ イカ天 瀬戸内れもん味

以前友人が美味しいからと大量買いしているのを見て存在を知ったイカ天。

尾道の企業なので今回の会場からも非常に近い。

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ついでにパッケージを使って説明させていただくとポルノグラフィティの出身地・因島は本土から橋を渡って向島、そこからさらに一つ橋を越えたところにある。
 

 

◯広島東洋カープ

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しまなみロマンスポルノ'18~Deep Breath~ スカイジェットバルーン

ポルノの二人も大好きなカープとのコラボは以前にも実現しており、今回はスカイジェットバルーンという形で実現。

演出でも使うと予告されており「ハネウマライダー」のイントロで飛ばした…のだが、風船を膨らますことにあまりのブランクのあった私は指定されたタイミングで膨らませず。写真はその日の夜に翌日公演に向け特訓をした時のものである。準備は万全だった。

 

◯尾道市農業共同組合

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しまなみロマンスポルノ'18~Deep Breath~ 因島のはっさくゼリー(5個セット)

JA公認で農作物と同等の並びで島代表となるポルノグラフィティ。

描かれているのははっさくゼリーのパッケージでおなじみのイラストなのだが、そのゆるさ故じっと見ていると「ポルノグラフィティって一体なんなんだ…?」という気持ちにもなってくる。

 

改めて写真と文章でまとめていて気づいたのだが、マイクとギターの登場率がすごい。これだけ続くとおもしろくなってきた。

わかってはいるしそりゃそうだとも思うのだが「マイクとギター持たせとけばそれっぽくなる」をひしひしと感じる。

 

◯八天堂

くりーむパンでおなじみ八天堂さんも創業は広島。

会場限定販売だったのだが購入できず終わってしまい写真には残せず。ロゴ入りのオリジナル保冷バッグに入れて販売された。

 

なおこれらのコラボ商品を含むライブグッズはインターネットで販売中なので、興味のある方はぜひ。

 

 

会場内にはこういった商品を含めライブグッズを販売するグッズエリアと、フードエリアが設けられていた。

出店は28企業。地元企業によるご当地グルメから全国チェーンのお店まで様々で、銀だこ・モスバーガー・かつやの合同店舗は収益全額寄付とのことだった。

 

中には晴一さんのお兄さんのお店(因島青果)も含まれていて、実際お兄さんと従兄弟さんが店先に立たれていたそうである。そんな距離感の近さで参加しちゃって大丈夫なんですか…!と心配になりもするのだが、こういう線引きのゆるさがちゃっかり実現できているところがまたほのぼのしていていいなと思う。

 

同エリア内では「カラオケ de ポルノ in しまなみ」も開催されていた。要するにポルノの曲しばりのカラオケ大会だ。

1公演2万人を動員し行われる有名アーティストのライブでありながら、音楽フェスというよりも俄然「地元のお祭り」のニュアンスがぐっと近くなる催しに、都会っ子とは言えない私の胸はどうにも高鳴ってしまう。

 

また、因島からは観光協会が出店しグッズ販売を行っていた。

こちらは因島のゆるキャラ・はっさくん。単調な顔つきは見つめているとどんどん可愛らしく見えてくる。

魔性のゆるさ。 いろいろとグッズも購入させていただいた。  

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ここでもまた「マイクとギターを持たせておけばそれっぽくなる」が炸裂していた。「ポルノグラフィティ」とはどこにも書いていない。だがもう、そうとしか見えない。仲良しでなかったら完全にアウトのやつだ。ボーカルはっさくん・ギターはっさくんとあらためて表記されているのがじわじわくる。

この写真はシールなのだが、「いんのしま」部分の色違いが3種類用意されており「どれにしますか?」と聞かれたのもたまらなかった。「そこ選べるんかい!!」「3種類も発注せんでも!」と瞬時に心の中でつっこみが浮かんだが、そこにわざわざ選択の余地を与えてくれる、このなんともゆるさが漂う心配り。

…こんなことを言ったら各方面からしばかれるかもしれないが、どこか垢抜けきらない朴訥としたところに、彼らが"田舎"と称する故郷の片鱗を見た気がして愛しさがわいた。

 

こういった具合にライブ会場には「地元開催」だから実現することが余すことなく詰め込まれていた。

 

「ここで開催すること」の意味が沁みた1日目

1日目の公演が始まりステージに立つ2人の姿を見て、私はこのライブの重要性が全然理解できていなかったんだな、と痛感した。わかっているつもりで並々ならぬ気合いとともに臨んだのだが、それをはるかにこえていたのだ。

今まで見たことがないくらい嬉しそうな表情は、一言で表現するのならば感無量だとか万感だとか、そういうものだろう。ただ、どれだけの言葉を尽くして説明しようが、表情が物語るあの感慨は伝わらないのではないかと思ってしまう。

 

故郷でライブをすることが彼らにとってどういうことなのか。

想いを言葉にして届けることが職業の彼らはその感動を素敵な言葉で的確に表現してくれるだろう。

それはきっとポルノの歴史に刻まれこれから先もずっと残っていくものになるけれど、あの日あの場所に居て感じることができたのは、理屈ではなく湧き上がり爆ぜるような喜びだった。

 

嬉しそうで嬉しそうで嬉しそうすぎて、いつのタイミングだったか晴一さんを見ると「ニッコニコ」と表現するにふさわしいほど破顔していた。あまりのニッコニコ具合に一周回って「…嘘なんじゃないか?」と思ってしまうほど。信じられないくらいのニッコニコだ。

昭仁さんはMC中に「予想以上」と表現し、「故郷と言われる場所でライブをやることが、こんなに楽しいんじゃね」と口にした。

「島を出てきた時は"島を捨ててきた"みたいなイメージで出たけど、地元の方々の"おかえり感"をもらうと、故郷ってたまらないね」と晴一さんが語っていたのも印象的だった。

 

ライブに参加する前ふと、「私はどういう立ち位置で参加するべきなのか?」と考えた。出身地でのライブというのは大抵「ただいまー!」「おかえりー!」なんてくだりがあったりする。

じゃあ、関西から広島にやってきた私は地元人でもないのにポルノグラフィティを「おかえりー!」と言って迎えるのだろうか?

それは果たしていかがなものだろう。地元開催と銘打っているからこそ、そこに安易に乗ってしまうのはあまりにも無粋な気がした。

 

そういった具合に私はごく自然に"ポルノグラフィティは地元に「おかえり」と迎えられる側"、つまりは"ゲスト側"だと思っていた。

ところが、MCで話し始めた2人はそうではなかった。

 

故郷を「どうよ?これが尾道です」と自慢げに紹介する姿は間違いなく地元人のニュアンスで、まちに対して他人ごとな空気は一切ない。地元を離れ故郷に錦を飾るべく帰ってきた、みたいな空気もない。ここ尾道の人間として全国各地から集まったファンを迎えいれる、いわば"ホスト側"にいた。

 

遠くから、全国から集まってきたファンには「遠かったじゃろう」「大変じゃったろう」と労いを。

近隣から来た人には「今日はわしらの故郷すごかろうって胸を張っていい日じゃ」と同士として声をかける。

すっかり聞き馴染みのある広島弁も、いつもより濃く感じた。

 

そこに"スターが地元に凱旋するのを見届ける"といったような距離感はなく、地元民と一緒になって故郷を「どうよ?!」と自慢しながら、遠くからおとずれた人を力一杯もてなす。

先にも書いた通りいろんな企業とのコラボが目にみえる形になって実現した今回のライブだが、心意気としては「尾道」という土地そのものとのコラボなのではないか。

「おかえり」と彼らを迎えるこの地にも、それを受け止めてしっかりと寄り添いながらこの地の代表としてステージに立っているような2人にも、ものすごく感動してしまった。

 

ライブの終盤で昭仁さんが語っていた「ほんまええとこじゃけ」「また来てやって」という言葉にお世辞のような色は全くなかった。

受け取り方によっては偉そうに聞こえてしまうかもしれない単語をよどみなく、しっかりと温度をこめ「愛する故郷だからね」と伝えるその言い方に、改めて「ああ、ここの人なんだな」と知る。すでに知っていたことなのに、今更胸にストンと落ちたような不思議な感覚だった。

 

話が少し外れるのだが、ポルノグラフィティは2009年に一度だけ東京ドームライブを実施している。ちょうど10周年を迎えた直後のことで、あの時も大きな感動を抱いた。

映像化されなかった大事なライブをどうにか記憶に繋ぎとめるべく私はそれをノートに綴っていて、デビュー20年目に入るこのタイミングで久々に読み返してみた。

 

彼らはあの大きな東京ドームのMCでも因島を話題にしていて、こんな具合の内容だったようだ。

「わしらの故郷は因島というところで、離れて17年になる。東京に移ってからは12年、長い時間がかかって今日はこんなところでギター弾いたりしよんよ。時間が経ってしまったけどワシらは東京に染まったわけじゃないで!広島の、因島の魂を忘れとらんつもりじゃ!!その証として、今から君らに広島弁で愛をささやくことだってできるで!」

「お前のこと、ぶち好きじゃけえ!」

「 客、沸く。すごいコーナーや…笑」というのが当時の私が綴っている率直な感想だ。9年後の私はそこに「確かに…」と返事をする。

上記は昭仁さんが囁いた愛の言葉で、次は晴一さんのターン。「映画の内容覚えてないわあ、お前ばっかり見とったけえ」…こんな感じで何度かターンを繰り返した後、歌われたのは歌詞が全て広島弁で書かれている「邪険にしないで」だった。

ポルノグラフィティ 邪険にしないで 歌詞 - 歌ネット

 

そういえば、この時も「夢があるなあ」と思ったのだった。

広島・因島から出てきたバンドがこんな大きな会場で5万人を前に故郷の魂を叫び、地元の方言で歌を歌う。愛を囁くのが果たしてイケていたのかはまあひとまず置いておいて。

大都会にでかでかと故郷をかかげる。

それってものすごくロマンチックではないか。

あれから9年、今回のしまなみロマンスポルノで抱いた感覚は、あの時東京ドームで感じた「夢があるなあ」と直結している気がする。

 

尾道という場所に行って見えたもの

尾道市・びんご運動公園は、遠征するにあたって決して便利な会場ではない。

ライブ会場は最寄り新尾道駅から車で15分・徒歩30分の山の上だ。

 

晴一さんは「新尾道駅いつもはすごい静かな駅なんよ」と言っていた。

事前に下調べをしている時に知ったのだが、新尾道駅の1日平均乗車人数は1,000人ほど。山陽新幹線の中ではワースト2位の利用者数である。(2017年度)<新尾道駅 - Wikipedia>

そういう事情を知りながら足を運んだため、新尾道駅がポルノファンでごった返している光景はなかなか感動ものだった。私がポルノグラフィティの身内だったらこの時点ですでに泣く。

 

また、ライブ終演後の時間帯に合わせ山陽本線・山陽新幹線で臨時便も運行された。

新幹線まで増便させてしまうポルノグラフィティ。ちょっとドヤ顔で自慢したくなる響きである。

  

駅からライブ会場まではシャトルバスが人を運ぶ。

その車内ではこのために収録したトークが流されていた。乗車して初めて知るサプライズでの歓迎。その発想がまず嬉しかったのだが、行き帰りで別の音声が用意されているという心遣いもまたグッときた。

ちなみに会場行きの際の音声は、ポルノグラフィティと進行をつとめる方が3人で「あ〜ちゃんです!のっちです!かしゆかです!3人合わせてPerfumeです!」と自己(?)紹介するところから始まった。

   

バスの車窓から見えるのは普段は穏やかな暮らしが営まれているであろう町並みだ。大挙して押し寄せお騒がせしているのがなんとなく申し訳ない気持ちになる。

しばらく流れる景色を眺めていると、藻だろうか、緑で埋め尽くされた池の中心に大きな鳥がデン!とこちらを向いて立ち尽くしているのを発見した。雨の中で微動だにせず立ち尽くす姿はなんともシュールで「何だあいつ…」と目が離せない。謎の鳥を通過している最中、"釣りをしないでください"という看板が視界に入ってきて、それがまた長閑な暮らしを彷彿とさせる。少し走ると景色は山を登る風景に変わった。

 

今回予定を組んでみて、普段遠征する機会も多い東京近郊の会場がいかに音楽イベント開催に適しているか、ということを改めて突きつけられたような気持ちになった。

それは会場の大きさだけではなく、宿泊施設でありアクセス環境であり、街そのもののキャパシティ。さらには経験に基づいてしっかりと構築されたシステム、そしてなによりそこに様々な形で関わる人の"慣れ"。

常々「なんで関東ばっかり…」と嘆きを抱えてしまいがちなのだが、スムーズに音楽イベントが開催される会場にはやっぱりそれなりに理由がある。

 

正直、今回のライブではいろいろな混乱も生じた。

雨の中での規制退場にはとんでもなく時間がかかり、体への負担もなかなかだった。

 

ポルノは何度も「集まってくれてありがとう」と、「大変だったじゃろう」と言ってくれたのだが、これだけの人数の動向を読み混乱のないように動線をつくろうと尽力してくれたスタッフの苦労を想像すると頭が爆発しそうになる。ライブに参加するだけの私ですら行ってみるまでわからない部分が大きく、この半年間はずっとどこかに「どうしよう…」があった。

 

1日目にうまく機能しなかったところをいかに翌日改善できるか。

運営側も協議を重ね改善をはかってくれたのだが、参加するこちらもうまくその動線に乗れるよう少し意識しながら臨むような空気の2日目だった。だからこそその半ばで中止が決定してしまったのは本当に悔しかった。

 

1日目のライブに感じたこと

開演前に場内に流れていたのは広島出身アーティストの方々の楽曲。今回のライブは本当にすべてが広島色だった。

*山本浩二さんによる開催宣言

開演と同時にモニターに流れたのはミスター赤ヘル・山本浩二さんによるしまなみロマンスポルノ'18開催宣言。 その嬉しさを、公演日の翌日に放送されたラジオの中で晴一さんなこんな風に語っていた。

「山本浩二よ?山本浩二が、開会宣言してくれるんよ。見てくれた方はわかると思うんですけど、ライブの前にしまなみロマンスポルノの開幕を宣言します!って言ってくれたんじゃけど。この山本浩二の凄さみたいなんが、まあどのジャンルでもそうだと思うけどやっぱこう若い世代とか知らんかったりするわけよ。広島に住んどる人は、まあ解説もやってらっしゃるし知ってる方も多いとは思うんですけど。ミスター赤ヘルよ。ジャイアンツでいう長嶋茂男、王貞治、でカープでいうとやっぱ山本浩二、衣笠祥雄。この二人が、もう今も強いしカープ女子とかで今人気がめっちゃあるけど、やっぱりいまだにカープで一番好きな最重要人物は誰かっつって投票したとしたら、やっぱ山本浩二になると思うね。

(中略)

あのー、リハーサルしてるスタジオに来てくれて収録させてもらったんじゃけど、それを。こんなことを言ってもらえたらあとはこの辺はフリートークみたいな感じで、みたいなのを、その収録見よったんじゃけど。もうだんだんこう……そこは結局使われんかったんじゃけど。大体使われた内容としては「20周年地元広島でやるんで駆けつけました」と、で「カープも野球で頑張ってる、ポルノは歌で、被災された方にエールを送る」みたいな。で、「頑張れよ!」みたいな感じだったんだけど、そのいくつか撮ったバージョンの中に「ポルノ20周年やれたのはみなさんのおかげです。ありがとうございます」とかって、山本浩二さんがお礼言ってくれるわけ。なんか、すごい嬉しくて(笑)。もう、ほんとに子供の頃のレジェンドってこういう人のことを…例えばイチローも大スターじゃし、もちろんお会いしたことないけどお会いしたら絶対嬉しいと思うけど、また子供の頃のスターって違うじゃん。こないだマエケンに会ってもめっっちゃ嬉しかったけど、またこう震えるような嬉しさとはまた違うじゃん。山本浩二さんに開会宣言をしてもらって、さらに呼び込んでもらうっていうね。もうこれだけでしまなみやった甲斐があるってことで(笑)。(歌い出す前ですけどね笑)そうそうそう(笑)。いやあ、この凄さが会場来た人みんなに伝わればいいのになあと思いましたね。

 (「カフェイン11」2018年9月10日放送)

収録はライブより前。この時の晴一さんは2日目が荒天中止になってしまうことを知るわけもなく、無事2公演終えた体で話しているのが切ない。

とはいえ山本浩二さんによる開幕宣言がどれだけ嬉しいことだったのかはその熱弁ぶりからも理解できた。 

 

そうしてライブは2017年のシングル「キング&クイーン」から始まった。そのど頭の歌詞がこれである。

壊さぬように 大切に 幼い頃の憧れを

胸に抱き続けた未来 今どの辺りにいるかな?

ポルノグラフィティ キング&クイーン 歌詞 - 歌ネット

この言葉からはじまっていく故郷ライブというだけで胸がいっぱいになるのだけれど、「少年時代から憧れている人からの開催宣言」は「夢が叶っている未来」をわかりやすく見せてくれた。1曲目を聴きながら、これだけでしまなみに来た甲斐があると思った。 

 

そこからの前半戦は、3曲飛ばしでシングル曲を遡っていく。年代を満遍なく網羅しながらデビュー曲「アポロ」までたどり着くと最新曲「ブレス」へ。

 

*今回のライブを象徴する「ブレス」

今回のライブのタイトルは「しまなみロマンスポルノ'18 〜Deep Breath〜」となっており、サブタイトルはこの「ブレス」にちなんでいる。

ブレス

ブレス

  • ポルノグラフィティ
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

今夏のポケモン映画の主題歌にもなっていて、万人が受け取りやすいあたたかで優しい曲調。でもそこに乗せられた歌詞には少し皮肉もこめられている。

ポジティブな言葉で溢れているヒットチャート

頼んでもないのにやたら背中を押す

簡単に重ねるんじゃない 君を 

すぐに変わってゆく ヒットチャートになんか

ポルノグラフィティ ブレス 歌詞 - 歌ネット

 

この歌詞に初めて触れた時、私の脳裏に浮かんだのは2000年発売の2ndシングル「ヒトリノ夜」だった。

 100万人のために歌われたラブソングなんかに

僕はカンタンに想いを重ねたりはしない 

ポルノグラフィティ ヒトリノ夜 歌詞 - 歌ネット

当時この歌詞に受けた衝撃をいまだに覚えている、というか、私のポルノ好きはそこからはじまっているといっても過言ではない。

 

アポロが発売した頃、その「ポルノグラフィティ」という人たちは広島の田舎のほうの島から出てきたニイちゃんらしい、ということを知った。

当時のイケイケな風貌を見て、子供ながらに「逆に田舎から出てきたからこそ派手にしてるんだろうな…」みたいなことをぼんやり思った。

言ってみれば、"穏やかな田舎に暮らすヤンキー、空気をぶち壊すために髪染めちゃう説"的な偏見だ。今思い返しても失礼が過ぎる。子供の頃からの私のひねくれ具合がよく出ている。

音楽番組で、当時金髪だった昭仁さんがハキハキすぎるほどハキハキしながら司会者と絡む様子に子供ながらに圧を感じ、それは「東京になめられまい」とする姿のように見えた。

 

ポルノグラフィティという存在をそんな風に認識しはじめたころにリリースされたのが「ヒトリノ夜」だった。

Aメロからいきなり、音楽をもってして音楽に啖呵を切るような皮肉めいた歌詞。

私にとってはしびれるかっこよさだった。これもまたひねくれ者ゆえかもしれない。

 

「ブレス」のポジティブでいかにもポップソングらしい曲調に「ヒトリノ夜」の皮肉めいた毒と一致するようなフレーズが乗ったことで、こんなにも感動するとは自分自身予想外だった。

デビュー20年目を迎える中変わってきたものは当然あるけれど、変わっていないものも確かにある。私が痺れたかっこよさはまだ健在だし、それを違った角度で出してくることにいたく感動してしまった。

 

そういう経緯で好きになった「ブレス」だが、今回尾道の空の下で聴いたことでより一層大好きになった。

のんびりと、平和でおだやかにポジティブを夢見ているのに、現実的で。現実を見ながら皮肉をこめつつ、それにとらわれて足を止めてしまうのではなくしなやかに受け流しながら前を向く。

理想と現実の間、ポジティブとネガティブの間をマイペースに、時代の流れに振り回されずにしっかりと自分のテンポで進む。

そういう楽曲の世界観が彼らの故郷にとてもよく似合っていた。

 

この曲を演奏する時、昭仁さんは「たっぷり深呼吸して帰れよー!」と言葉を添えた。単純に綺麗な空気を吸って帰ってねというところでもあるだろうし、尾道が醸し出す穏やかに時が流れるような雰囲気には「息のしやすさ」も覚える。ロケーションも相まって「ブレス」をはじめいくつもの曲が心に癒しを与えてくれた。

 

*地元曲・ライブ定番曲・ヒット曲

さてセットリストの続きに戻るが、「ブレス」の後は歌詞の中に因島が登場する曲、ライブ定番曲、多くの人が知っているであろうヒット曲が散らされていた。

「Century Lovers」「ミュージック・アワー」では広島県のゆるキャラたちが登場。1人ずつ紹介があってこれもまた地元ならでは。

ステージにゆるキャラが10人ほどが並んでいる光景は単純に可愛らしすぎた。たくさん駆けつけてくれたため退場にも時間がかかり、しばらく待っていた昭仁さんが「……まだあそこか…ちょっと待てんな…と言いながら次の流れに入っていったことには笑った。

「Aokage」をアコースティックで披露する中、ふとステージ端に目を向けるとまだゆるキャラがいた。そういった意味でもゆるいキャラだった。

 

2人がそれぞれトロッコに乗って会場内をぐるっと一周してくれる場面もあり、どの席にいてもある程度近くで見られるような配慮もあった。

客席に登場した2人は我々の姿を近くで見て「よう濡れとるねえ、ごめんねえ」「よう頑張っとると思うよ」と言ってくださる。

でも、朝からずっと雨、開演後もレインポンチョ姿で雨に打たれっぱなしだったおかげか随分と環境にも順応してきていた。改まって「よう濡れとる」と言われるとまるで他人事のように「えっ、そんなにひどい状態になってます…?と思ってしまうほどには。

 

ポルノグラフィティは雨バンドである』。世間一般にどこまで浸透しているかわからないけれど、こちとら雨に打たれる覚悟はできている。

むしろ打たれに行っている。

…というのはさすがに強がりだけれど、晴一さん曰く「我々はこういう地球に住んでおる」のだから仕方ない。

 

「愛が呼ぶほうへ」の"償う人の背に降り続く雨"や、「サボテン」の"何処にいくの?こんな雨の中"という歌詞は雨の中で聴くとより映えた。

特に「サボテン」では、曲に合わせたかのように雨が強まったのがなんともドラマチックで演出のようだった。

 

終盤では「アゲハ蝶」「ジレンマ」をアリーナ席のど真ん中で披露する。

そもそもそこにステージは組まれていなかったのだが「真ん中に行って歌います」と告げられて後方から運ばれてきたのは、高く積み上げられたビールケース。

 

因島からまず大阪に出た彼らは、大阪城ホールの目の前・城天で路上ライブをしていた。その頃ステージとして使っていたのがビールケースだ。当時と同じような環境のステージ(「あんなに高くない」とつっこんでいたが)で、会場のど真ん中に立つポルノと一緒に歌った「アゲハ蝶」は、最高と表現するほかない。

2万人の歌声が響きわたり、余韻を残しながら空に溶けていくような音の抜け方はとても幻想的だった。

ライブのラスト1曲として定着している「ジレンマ」は大阪・城天時代からビールケースの上でも歌っていた曲だ。

故郷の空の下、大きなライブ会場のど真ん中、ビールケースの上から見る景色は二人の目にどう映ったのだろう。

 

*集まったファンとの距離感 

今回のライブでポルノグラフィティを見ていて「いつもより距離感が近い」 と思った。

もちろん物理的に彼らが客席のほうへ出てきてくれたというところもあるのだが、それ以上に感じたのは感覚的な、心の近さである。

公演1日目、9月8日はポルノグラフィティのデビュー日だった。

公演が始まり少し経ったMC中、昭仁さんは「今日から20年目突入しました!」と話した。客席のリアクションに「ありがとう!」と応える中、ごく自然に「おめでとうって言いたかったよね」とポツリと言ったのがなんだか胸に残った。

たぶん、その言葉選びはあまり良くはない。

おめでとうを強要するかのような文言になってしまっているのだけれど、それをさらっと言って微塵も悪意を感じさせないのがこの岡野昭仁さんである。

会場に集まってきているのが全国各地の、まあまあ濃いめのファンだと認識しているからこそ、純粋な思考で「言いたかったよね」がこぼれたのだろうか。

理解してもらえていることが嬉しく思えたのと同時に、いかにも昭仁さんらしくニュアンスが微妙な言葉選びに、流れを邪魔しない程度にニヤッとしてしまった。

 

 

 

2日目の公演中止、その時私は。

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雨の中の1日目を無事終えて迎えた2日目。この公演は、全国各地の映画館でのライブビューイングとWOWOW生中継が予定されていた。

そして天気予報通り、この日も朝から雨が降り続いていた。大雨警報まで出ている状況に「これはもしかしてヤバイのでは」と不安を覚えながら、10時半頃には会場に到着した。

開場は12時、開演は14時でまだまだ時間がある。1日目はバタバタと到着してあっという間に開演時間を迎えてしまった分、2日目は余裕を持って動けるように手配していた。

また1日目は入場時の混乱もあって開演時間が20分押してしまう事態にもなったので、この日は早めに着席し雨に打たれながら開演時間を待とうとしていた。

 

準備を整えあとは入場するだけという状態で、その前に因島観光協会のブースに立ち寄った。購入列に並び自分の順番が回ってくる直前のところでアナウンスが流れはじめたのだが、反響と人々のざわめきでよく聞こえていなかった。 

 

一斉にあがった悲鳴に一体なにごとかと驚き、そこで開催中止を知った。

そのタイミングでちょうど購入の順番が回ってきてしまう私の間の悪さたるや。悲報の直後にどんなテンションで売り場のお姉さんに注文すればいいのかと一瞬迷う。 

購入しブースを離れてアナウンスに耳を澄ますと、昭仁さんの声が放送されているところだった。

 

昭仁さんの申し訳なさそうに謝る声に、晴一さんのなんとか心を整理しつつもやっぱり悔しさの滲んだ声に、なんとも言えない気持ちになる。

 

レインポンチョはポツポツと雨をはじき続けていた。無情なその音ごしに聞くアナウンスはもの哀しく、できることならこの先同じ状況には出会いたくないな、と心底思った。

雨に打たれる覚悟はあっても避難勧告の発令にはなすすべもない。

こういう地球に住んでいるから仕方ないのだけれど、自然の圧倒的な力の前に屈服するしかないことに悔しさが募る。 時間をかけ力を入れて準備してきたポルノ側が、謝罪の言葉でしかその思いを伝える術がない、この状況が悔しい。

 

中止を受け止め、バスで山を下り新尾道駅へ。今回は尾道観光がまったくできなかったため、せめて少しでも経済を回そうとお土産売り場で散財して帰ってきた。

帰りの新幹線はJRさんが混乱を緩和できるよう計らってくれたようで、窓口で変更手続きをせずそのまま早い便に乗ることができた。新大阪駅まで戻り改札で「新尾道駅から乗ったんですがライブが中止になって…」と言うとすんなりと状況を把握してくれ、びっくりするほどスムーズに通してくれて拍子抜けした。

 

"しまなみロマンスポルノ'18"に足を運んで思ったこと

翌日の報道で、2日目にはサプライズで因島高校の生徒が登場する予定だったことを知った。

この日は2人の母校・因島高校の生徒300人と、同校合唱コンクールのテーマ曲でポルノの「愛が呼ぶほうへ」をコラボ予定だった。

今年3月、同校の卒業式でサプライズライブを行った2人は、後輩に開催断念を直接伝えたいと希望。岡野が言葉に詰まりながらも告げると、生徒から「歌って!」の声が。2人も「ここでみんなで歌おうか!」と返し、カラオケを使い急きょその場で合唱した。

1日目のあの空気を体感しているからこそ、実現していたらどれほど感動的だったろうと思ってしまう。そしてこれだけ多くの高校生が関わる企画でありながら事前に情報がまったく漏洩していなかったことには感心してしまった。

 

無事に開催された1日目、無情にも中止になってしまった2日目。両日あの場所に足を運んでみていろんなことを肌で感じることができた。

 

ポルノグラフィティを好きな人間にとって尾道の地を踏むことはとても重要な意味を持つ。今回それが叶ったこと、"ライブ開催"というカタチで連れてきてもらえたことにまずは感謝の気持ちでいっぱいだ。

 

聖地巡礼は場合によっては地元の方に多大な迷惑をかけることになる。デリケートな部分だからこそ迂闊に足を踏み入れてはいけないという心配もある。

ライブの中で「また来てやって」と言ってもらったその言葉を覚えておき、またいつか改めてそっとお邪魔させてもらいたい。

もちろんまたここでライブを開催してくれるのならこんなに嬉しいことはない。しまなみで聴くポルノは、「ここでしか味わうことができない!」と断言できるほどとてつもない感動があった。

 

どうしても 「公演中止」という言葉のほうが大きく打ち出され、それは心に重たくのしかかろうとする。

でもついこの間、豪雨災害発生を受けても力強く前に進もうとポジティブな選択をしたポルノグラフィティの姿を見たところだ。悲しみや悔しさを前にどう立ち向かうべきか、その答えを私はもう知っているのではないか。

 

来週9月22日23時からのNHK「SONGS」ではこのライブに密着した様子が放送される。予告での昭仁さんの涙には胸が苦しくなった。

でも、きっと故郷へ向けた愛をしっかり感じられる内容になっているのではないかと期待している。あのライブで感じられたその想いが、たくさんの人に伝わる放送になったらいいなと、ただただそう思う。

 

 

…と、あまりに想いが溢れすぎてとんでもない文字数の記事になってしまった。いつものことながら…。

 

SONGSを見た後の私は、もしかすると今とはまた少し違った思いを抱くのかもしれない。

それでもまずは率直に、あの日あの場所で感じたことを残しておきたかった。

デビュー10周年の東京ドーム公演の感想をノート20ページに渡って書き散らした9年前の私に今言いたいことは、「グッジョブ!」に尽きる。だからおそらくポルノ30周年を祝っているであろう未来の私は、この文章を「グッジョブ!!」と受け取るのだと思う。

 

雨天決行も荒天中止も、きっとこれからまだまだ続くポルノの歴史に大きな出来事として残っていく。悔しさだったり悲しさだったりほろ苦さだったりを、これから先感じる喜びをさらに大きくするための養分にしながら、次の現場に全力を注ぎたい。

外部からは「ポルノファンはきっと悲しみに暮れているにちがいない…」と思われるかもしれないが、すでに次のライブツアー開催が発表されている

否が応でも次に目線を向けざるをえない、そんな忙しなさがいつも以上にありがたい。

 

 

ここまでメモリアルな雰囲気を最大限に出しおきながら実はポルノグラフィティはまだ「20周年」を迎えていない。19周年を迎え、あくまで20年目に入ったところだ。20周年イヤーに突入し、祭りはまだ始まったばかりなのである。

 

俺たちの戦いはこれからだし、ポルノグラフィティ先生の次回作にはまったくもって期待しかない。

2019年9月8日を迎えるその時、言いたくて仕方のない「おめでとう!」を受け取ってもらえるのを、楽しみにしている。

 

 

  

V6的2018年を振り返る

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2019年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 

昨年の当ブログを振り返るとその更新率の低さに正直目も当てられない

反省しつつ、今年こそは!と気持ちを新たにしながら、まずは2018年の出来事をしっかりと振り返ってみようと思う。

 

目次

 

 

月別まとめ

2018年1月〜3月

◆ 1月 ◆

1/11「TVガイドPLUS」発売(表紙/ V6)

1/12「TVnaviSMILE」発売(表紙/ V6)

1/13  長野さんパパに、第一子妊娠を連名で報告

1/20 「KEEP GOING」がWOWOWスペインサッカーイメージソングに決定

1/24  平昌パラリンピックユニバーサル放送・出演決定(メインパーソナリティ/三宅)

1/28 「サンバリュ 世界でたったひとつのプレミアムテスト」出演(長野)

1/31 「LIVE TOUR 2017 The ONES」3/14にリリース決定

 

☆ジャニーズ事務所 記者会見・囲み取材・舞台挨拶の写真解禁

☆FCバースデーカードサービススタート

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◆ 2月 ◆

2/2 「滝沢歌舞伎2018」出演決定(三宅)

2/6 「あさイチ」卒業正式発表(井ノ原)

2/7  映画「関ヶ原」ディスク発売(岡田)

2/12映画「来る」主演決定(岡田)

2/14 舞台「戸惑いの惑星」ディスク発売(トニセン)

2/19 「特捜9」今春放送決定(井ノ原)

2/20 「滝沢歌舞伎2018」取材会(三宅)

2/18,25  「みんなで応援!平昌2018パラリンピック」(三宅)

2/27 「BEST STAGE」「STAGE SQUARE」(表紙/三宅)

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◆ 3月 ◆

3/2   日本アカデミー賞出席(岡田「関ヶ原」)

3/8   アメトーーク「ちくわ大好き芸人」出演(長野)

3/9 「TVガイドPERSON」(表紙/三宅)

3/10~3/19 「みんなで応援!平昌2018パラリンピック」出演(三宅)

3/13   FC会報発送(vol.108)

3/14「LIVE TOUR 2017 The ONES」発売

3/16  森田さん結婚発表

3/27 「Crazy Rays/KEEP GOING」発売決定(日程未定)

3/28 「池上彰と宇宙の旅2018」出演(井ノ原)

3/30 「ザ・カクテルバー プロフェッショナル」CM出演決定(森田)

3/30 「あさイチ」卒業(井ノ原)

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2018年4月〜6月

◆4月◆

4/3~「ザ・カクテルバー」CM放送開始(森田)

4/4    「あいつ今何してる?」出演(井ノ原)

4/5      新曲リリース日決定

4/5~5/13 「滝沢歌舞伎2018」 東京・全52公演(三宅)

4/5       KEN☆Tackey始動・今夏CDデビュー、ケンタッキーCM出演決定

4/11~「特捜9」放送開始(井ノ原)

   「くりぃむクイズ ミラクル9 2時間SP」出演(井ノ原)

4/17   「林修の今でしょ!講座 3時間スペシャル」出演(井ノ原)

4/22   「ニッポングルメ番付 2018春」出演(長野)

4/24   「週刊朝日」発売(表紙/ V6)

   「月刊ザテレビジョン」発売(表紙/ 井ノ原)

   「月刊TVガイド」発売(表紙/ V6)

   「月刊TVnavi」発売(表紙/ 井ノ原)

 

☆雑誌・書籍の表紙写真掲載が解禁

☆ジャニーズ Radiko エリアフリー&タイムフリー解禁

☆V6映像作品 Youtubeにて公開

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◆5月◆

5/1 「EYE-Ai」発売(表紙/ 滝沢歌舞伎)

5/1   ミュージカル「TOP HAT」主演決定(坂本)

5/2 「日経エンタテインメント!」発売(表紙/ V6)

5/4 「ゴールデンまなびウィーク特別企画 世界でたったひとつのプレミアムテスト~にっぽんを、まなぶ。~」出演(長野)

5/6   WOWOWトニー賞特番 出演決定(坂本)

5/7  「愛なんだ2018」ロケスタート

5/11  長野さん第一子誕生を報告

5/13  KEN☆Tackey「逆転ラバーズ」発売決定(三宅)

5/15 「月刊Songs」発売(表紙/ V6)

5/16 「週刊ザテレビジョン」発売(表紙/ 井ノ原)

5/17 「ザテレビジョンCOLORS」発売(表紙/ V6)

5/19   岡田さん今秋にもパパに 第一子妊娠を連名で報告

5/30  シングル「Crazy Rays/KEEP GOING」発売

  「TV LIFE」発売(表紙/ V6)

  「週刊TVガイド」発売(表紙/ V6)

  「週刊ザテレビジョン」発売(表紙/ V6)

    FC会報発送(vol.109)

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◆6月◆

6/1 「A-Studio」出演(三宅)

6/4~6/30 「滝沢歌舞伎2018」名古屋・全38公演(三宅)

6/10  WOWOW「トニー賞直前SP inNY」(坂本)

6/11  WOWOW「生中継!第72回トニー賞授賞式」(坂本)

  「帰れま10」出演(井ノ原)

6/21  舞台「二十日鼠と人間」主演決定(三宅)

6/23  映画「ザ・ファブル」主演決定(岡田)

6/23「月刊ザテレビジョン」発売(表紙/KEN☆Tackey)

6/23「月刊TVnavi」発売(表紙/KEN☆Tackey)

6/23「月刊TVガイド」発売(表紙/KEN☆Tackey)

6/27 「テレ東音楽祭2018」出演(V6)

   愛なんだ・KEEP GOING・WAになっておどろう(※トリ)歌唱

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2018年7月〜9月

◆7月◆

7/2「ザテレビジョンZooM!!」発売(表紙/KEN☆Tackey)

7/7「THE MUSIC DAY 伝えたい歌」出演(V6)Crazy rays・Darling歌唱

7/9「TVガイドPERSON」発売(表紙/KEN☆Tackey)

7/14「音楽の日」出演(V6・KEN☆Tackey

   TAKE ME HIGHER・WAになっておどろう・SPARK歌唱

7/18   Ken☆Tackey「逆転ラバーズ」発売(三宅)

  「週刊ザテレビジョン」発売(表紙/KEN☆Tackey)

7/19「櫻井・有吉THE夜会」(KEN☆Tackey)

7/20 「愛なんだ2018」放送日決定

        「滝沢歌舞伎2018」映像化決定

7/26「VS嵐」(KEN☆Tackey)

  「和風総本家」出演(三宅)

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◆8月◆

8/4.5    西日本豪雨ボランティアで広島・岡山へ(三宅)

8/8 「関西秋Walker」発売(表紙/三宅)

8/27 「散り椿」完成披露試写会

  「ザテレビジョンCOLORS」発売(表紙/三宅)

  「Stage fan」発売(表紙/三宅)

  「BEST STAGE」発売(表紙/三宅)

  「STAGE SQUARE」発売(表紙/三宅)

─────────────────────────

◆9月◆

9/1  「Cinema★Cinema」発売(表紙/岡田)

  「CINEMA SQUARE」発売(表紙/岡田)

  「J Movie Magazine」発売(表紙/岡田)

  「cookpad plus 創刊号」発売(表紙/岡田)

9/4    V6 結成23周年

9/10「TVガイドPERSON」発売(表紙/坂本)

9/12「野性時代」発売(表紙/岡田)

  「今夜くらべてみました」出演(岡田)

9/16「99%の人が行かないニッポン~1%の観光客ってどんな人?~」出演(三宅)

9/17 「Mステ ウルトラFES 2018」(V6)愛なんだ歌唱

   舞台「六本木歌舞伎 羅生門」出演決定(三宅)

9/19 「TV LIFE」発売(表紙/V6)

   「週間ザテレビジョン」発売(表紙/V6)

   「週間TVガイド」発売(表紙/V6)

9/20「キネマ旬報」発売(表紙/岡田)

  「東京ウォーカー」「東海ウォーカー」発売(表紙/岡田)

9/22「SODA」発売(表紙/三宅)

9/23「行列のできる法律相談所」出演(岡田)

  「林先生が驚く初耳学!」出演(岡田)

  「ザ!鉄腕DASH!!(グリル厄介)」出演(長野)

9/24「愛なんだ2018」放送(V6)

9/25「Super Powers」がワンピース主題歌に決定

  「週刊朝日」発売(表紙/岡田)

9/26「キラキラアフロTM」出演(三宅)

9/27「徹子の部屋」出演(岡田)

  「BEST STAGE」発売(表紙/坂本)

  「STAGE navi」発売(表紙/坂本)

9/28  映画「散り椿」公開(岡田)

         FC会報発送(vol.110)

9/29「TVnaviSMILE」発売(表紙/三宅)

─────────────────────────

2018年10月〜12月

◆10月◆

10/2   ミュージカル「TOP HAT」制作発表会見(坂本)

10/3~28  舞台「二十日鼠と人間」東京公演(三宅)

10/7  「ワンピース」主題歌放送開始(V6)

10/16  岡田さん第一子誕生を報告

10/18  ドラマ「白い巨塔」主演決定(岡田)

10/28「ザ!鉄腕DASH!!(初モノDASH)」出演(坂本)

─────────────────────────

◆11月◆

11/1    V6デビュー23周年

11/5~11/25 ミュージカル「TOP HAT」 東京公演(坂本)

11/8~11「二十日鼠と人間」大阪公演(三宅)

11/12   舞台「空ばかり見ていた」主演決定(森田)

11/15  「ロケーションジャパン」発売(表紙/岡田)

11/16   アーティスト写真更新

11/21 「滝沢歌舞伎2018」ディスク発売(三宅)

11/23 「お取り寄せ不可!?列島縦断 宝メシグランプリ」放送(司会/井ノ原)

11/30   シングル「Super Powers/Right Now」1/16に発売決定

─────────────────────────

◆12月◆

12/1 「いよいよスタート!BS4K BS8K 開局スペシャル」(MC/井ノ原)

12/1~5   ミュージカル「TOP HAT」大阪公演(坂本)

12/2「行列のできる法律相談所」出演(岡田)

12/4「うちのガヤがすみません!」出演(岡田)

12/6「櫻井・有吉THE夜会」出演(岡田)

12/7   映画「来る」公開(岡田)

  「ZIP」生出演(岡田)

12/12「FNS歌謡祭 第2夜」出演(V6) Darling ・Super Powers歌唱

12/13 「Super Powers」 MV解禁

12/15   WOWOW「錦織圭 復活~世界の頂を目指して~」(ナレーション/坂本)

12/17   映画「ザ・ファブル」公開日決定(岡田)

12/24 「CDTV スペシャル!クリスマス音楽祭2018」(V6)

     愛なんだ・Right Now(初披露)歌唱

12/25「週刊朝日」発売(表紙/V6)

12/26  FC会報発送(vol.111)

12/27「STAGEnabi」「BEST STAGE」「STAGE SQUARE」発売(表紙/三宅)

12/29「週刊ザテレビジョン」発売(表紙/V6)

12/31 「ジャニーズカウントダウン2018-2019」出演

 

 

 

 

出来事を振り返る

◆そして父になる1年

2017年12月に世間を騒がせた岡田さんの結婚。

年が明け2018年1月には長野さんが父となる知らせが届き、さらに3月には森田さんが結婚。

5月になると長野さん第一子誕生報告。さらに岡田さんが父になる知らせ、秋に第一子誕生。

結婚して即父となった森田さんも含めV6の半数が父になる1年となった。

 

そう考えると大きく変わったといえるのかもしれない。

それは仕事っぷりであるとかプライベート的なお話さらけ出しとかそういう変化では無く、主にはこちらの気の持ちようとして。

その一挙一動一タイミングに、そこに含まれる思いやりや気配り諸々を察知しようとしてしまいがちなファンだからこそ複雑だったりうまく整理がつかなかったり、そういう意味ではすごく根幹を揺らした1年だったのかもしれない。

 

私自身はというと、どうしようもなく訪れるそういったタイミングに揺れる界隈を見てはなんとも言えず切なくなっていた。

数多い祝福の言葉にほっこりし、動揺する感情やモヤモヤする気持ちにもわかる部分があって、負の感情をどうしてもさらけださずにはいられないのであろう攻撃的な文字にどんよりしたり。

いろんなものが渦巻くネット上、2018年上半期はわりとそういうところに影響されがちで疲れ気味だったような気がする。

いかに健やかに、自分の中の純粋な「好き」を大事に育んでファン活をするか。個人的には例年以上にそこを自問自答してつきつめる1年だった。

 

なお、この件に関しては2018年10月「ザ!鉄腕!DASH !!」 で坂本さんとTOKIO城島さんが交わしていた言葉が一番リアルな雰囲気で、印象に残っている。

触れにくい話題がいきなりクローズアップされたもので動揺してしまった。

笑いながら「大丈夫かな」と妙に先回りし心配してしまうのがもう癖になっている。でも、そもそも必要以上にその話題を避けるほうが不自然なはずなのだ。

唐突にさらりと放送に乗せ大衆向けの笑いに仕立てたDASHは、やっぱりファンなりオタクなり以外の心もしっかりと掴む大きな番組なのだな、と、その人気の要因を垣間見た気分になった。

 

とにもかくにも、結婚しても独身であってものびのびと活動していただけたらそれが一番である。

時に比べられることも多く、メンバーの身の上に起こった何かに対してもコメントも求められがちな"グループ"という環境の中で、それぞれに幸せの形を見出すことがグループの多幸感につながるのではないかと、今のV6を見ていると思う。

「それぞれに」という言葉を不安感なく使えることが、何気ないようで結構幸せだったりするのだ。

  

◆恒例化してきた学校へ行こう!の後継「V6の愛なんだ」

2017年に引き続き「V6の愛なんだ2018」が放送。

未成年の主張全国大会が主軸になっていたため、V6が全国をロケで飛び回った。森田さんは男子生徒と共にレディー・ガガに会うべくイタリアロケを決行。そして今年も6人揃ってサプライズで学校へ乗り込み企画を実行したりと、学校へ行こう!時代の空気と昨年の愛なんだから続く流れの両方が感じられた3時間だった。

僕はネットで番組へのご意見を見る方なんですが、その中に「スタッフはバカなのかな」「放送尺という概念が分からないんだな、V6が好きすぎて」という書き込みがあったんです。この番組への視聴者の愛情をすごく感じました。本当にその通りで、3時間という尺に対して撮りすぎているんですよ。効率を考えたら絶対行かなくて良いロケもあるのに、V6も忙しい中協力してくれて。V6とスタッフの「絶対に面白くするぞ」という意地みたいな番組なので、その熱が伝わったら嬉しいです。

放送を見ながら、V6があまりにもあちこちロケに行っているので、手間暇かけているなあ…と感心してしまった。きっとこれよりもっと簡単な撮り方はあるだろうに、それをしない番組づくり。

1年に一度の特番とはいえ、そのために当時のごとく…もしかしたら当時以上に手間をかけながら作られる気合の入った3時間。

できれば「V6の愛なんだ2019」も期待したい。

 

◆井ノ原さん「あさイチ」MCから卒業

昨年書いた数少ない記事のひとつがこの「あさイチ」 卒業にまつわるもの。

8年続いていたものが無くなるというのはやっぱり大きな変化で、1年間を振り返っても重大な出来事だった。

NHKのアナウンサーと勘違いされることさえあったその位置を退いたこの年、年末にはNHKで2本の特番のMCをつとめた。

同席した制作幹部は井ノ原の起用理由を聞かれ、「井ノ原さんは11月23日の番組でもMCを務めていただきます。『あさイチ』でも視聴者に寄り添う形で情報を伝えて、皆さんに好感を持ってもらえていた。視聴者の目線でこの新しい(4K、8Kという)メディアをどう評価していただけるか、井ノ原さんの目線で紹介いただければということで、(出演を)アプローチしました」と答えた。

イノッチ、NHKのBS4K、8K開局SP番組でMC!「歴史的瞬間に立ち合えて光栄」 : スポーツ報知

卒業しても、そこで積み重ねて得た好感は実績となり、信頼として次につながっている。4K、8Kという新たなメディアを発信する場で起用されたのはとても嬉しい出来事だった。 

 

◆「滝沢歌舞伎2018」とKEN☆Tackeyのデビュー

逆転ラバーズ(通常盤)

逆転ラバーズ(DVD付)(初回盤A)

逆転ラバーズ(DVD付)(初回盤A)

 

いろんなことがあった2018年のジャニーズ。その1つがタッキー&翼の解散、そして滝沢さんの芸能活動引退で、発表されたのは9月13日。KEN☆Tackeyがデビューしてからわずか2ヶ月後のことだ。

「三宅さんが3年連続滝沢歌舞伎に出る」と発表になり、まさかの3回目!という衝撃。ようやく叶ったCDデビュー、それに伴ってテレビ・ラジオでの共演が数多く見られたのも嬉しく、今思えばふわふわした数ヶ月間だったように思う。

 

3年連続という未知の領域は、私にとってはボーナスステージに似た感覚だった。すごい!!という気持ちと共に、おそらく本当にこれが最後になるんだろうな、という寂しさもつきまとう。

よもや三宅さんだけではなく滝沢さんまでもが滝沢歌舞伎の舞台上から姿を消すことになるなどと想像できたはずもない。

 

滝沢さんが舞台に立つ滝沢歌舞伎のラスト3年間に三宅さんが居たことは、それぞれにとって大きな意味のあることだっただろうか。

少なくとも私の目には、お互いに影響しあって価値観を広げていく重要な出会いだったように映った。たとえ関わりあったことで引き際の寂しさや切なさが増すことにつながっていたとしても、築き上げた関係性と得たモノはそれ以上に大切なものである。

…と、言い切りたい。


滝沢秀明 / 「滝沢歌舞伎2018」“滝沢座長& 滝沢カンパニー”ダイジェスト映像


滝沢秀明 / 「滝沢歌舞伎2018」第一部ダイジェスト映像


滝沢秀明 / 「滝沢歌舞伎2018」第二部ダイジェスト映像


滝沢秀明 / 60秒で分かる「滝沢歌舞伎2018」

 

2019年からは裏方として携わる滝沢さんが築き上げたものを今後表現していくのは、彼が全力で育ててきた後輩たちだ。彼らの飛躍は、その陰にいるであろう滝沢さんの頑張りを垣間見るところにもつながるのではないか。

出演者を代表し、岩本は「僕たち後輩も大きな衝撃を受けた滝沢くんの引退宣言。同時に『滝沢歌舞伎』の心配を皆さんがされたと思います。でも安心して下さい。皆さんと僕たちの愛する『滝沢歌舞伎』は『滝沢歌舞伎 ZERO』という名で続いていくことになりました」とファンに呼びかけ、「滝沢くんが創り出す和のエンターテイメントを、滝沢くんの魂が宿る舞台を、僕たち後輩がしっかり引き継いでいきます」と決意を語った。

Snow Manら出演「滝沢歌舞伎 ZERO」上演決定!滝沢秀明は演出に専念 - ステージナタリー

滝沢歌舞伎2018(DVD3枚組)(初回盤A)

滝沢歌舞伎2018(DVD3枚組)(初回盤A)

 

 

◆インターネットとの向き合い方の変化

2018年1月31日、ついにジャニーズタレントの記者会見・囲み取材・舞台挨拶のインターネット掲載が制限付きではあるが解禁された。

唐突に訪れたそれは関ジャニ∞錦戸亮さん主演映画「羊の木」の記者会見でのことで、その場で配布されたリリース全文はこちらに掲載されている。

ジャニーズの写真、ついにネット解禁。錦戸亮が笑顔で記者会見 | ハフポスト

コメントは掲載されていても写真の中にはいない、不自然なその状態がようやく解除されたのだ。長かった。本当に長かった。1年も経っていない今ですら、むしろその最中にいた頃から当時の異常な状態はいろいろ通り越して面白かった

 

そして4月1日には雑誌や書籍の表紙の写真掲載についても解禁となった。

つまりこれが、

週刊朝日 2017年 3/17号 【表紙:V6】 [雑誌]

週刊朝日 2017年 3/17号 【表紙:V6】 [雑誌]

 

週刊朝日 2019年 1/4-1/11合併号【表紙: V6 】 [雑誌]

週刊朝日 2019年 1/4-1/11合併号【表紙: V6 】 [雑誌]

こうなったということ。 

これは人間にとっては小さな一歩だが人類にとっては偉大な一歩だ──と、思わずかの名文が頭に浮かぶほどにはありがたみの大きい一歩だった。

 

さらに同じく4月、Radikoのエリアフリー&タイムフリーが解禁、YouTubeでも映像作品を公開。


V6 / never 

一歩進んだと思ったら瞬く間に二歩三歩と進み、一気にこんなに進んでいいものか戸惑うほど。今まで供給されていなかったものをあれもこれもと与えられる度に「え、いいんですか…?!」と喜べることが、嬉しいような悲しいような。

これまでの歩みからすれば、この1年で時代はとんでもなく進んだ。

 

◆表紙・表紙・表紙!

さて、いよいよ表紙画像がネット解禁された2018年。 今年のV6メンバーも様々な雑誌の表紙に登場したのでいくつか振り返ってみる。なお最初にまとめた月別振り返りは、雑誌に関しては表紙掲載分のみを抜粋している。それ以外でも相当数登場していたのは言うまでもない。

ザテレビジョンCOLORS  Vol.38 GREEN

ザテレビジョンCOLORS Vol.38 GREEN

「森の中で戯れる」という、写る側も見る側も困惑するテーマ設定。デビュー23年目の特別座談会に「秘密の森で6人だけの特別な時間」というフレーズが添えられるのもアイドルならでは。

 

TVガイドPERSON VOL.71 (TOKYO NEWS MOOK 720号)

TVガイドPERSON VOL.71 (TOKYO NEWS MOOK 720号)

毎年「滝沢歌舞伎」の少し前に訪れる怒涛のケンタッキー雑誌ラッシュが、今年は舞台前・CDデビュー直前の二度に渡って襲来。

 

J Movie Magazine Vol.39[表紙:岡田准一] (パーフェクト・メモワール)

J Movie Magazine Vol.39[表紙:岡田准一] (パーフェクト・メモワール)

岡田さんの表紙ラッシュも「散り椿」公開時に押し寄せた。

 

TVガイドPERSON VOL.73 (TOKYO NEWS MOOK 736号)

TVガイドPERSON VOL.73 (TOKYO NEWS MOOK 736号)

「恋をするなら坂本昌行」というとんでもない名言を世に放ったTVガイドPERSON。

しばらくしてから某本屋でバックナンバーが揃っていたが、背表紙で見ても凄い存在感を放っていた。秀逸なフレーズを得た坂本昌行氏、その年齢が47歳であるということも特記しておきたい。

 

ザテレビジョン 首都圏関東版 2018年9/28号

ザテレビジョン 首都圏関東版 2018年9/28号

「愛なんだ」放送に合わせての雑誌掲載。 

 

ステージスクエア vol.36 [三宅健『六本木歌舞伎「羅生門」』] (HINODE MOOK 535)

ステージスクエア vol.36 [三宅健『六本木歌舞伎「羅生門」』] (HINODE MOOK 535)

三宅さんの表紙ラッシュが印象深かった年でもあった2018年。

 

ザテレビジョン 首都圏関東版 2019年1/11増刊号

ザテレビジョン 首都圏関東版 2019年1/11増刊号

2018年末発売、2019年年始のザテレビジョン。レモンを持って表紙に登場する嬉しさはもはや擦り込まれきったもので、何度登場しても嬉しいものは嬉しいのである。

 

◆ディスクリリースはシングル1作、映像2作品

2018年、グループとしてのリリースはまず映像として2作品。

2017年1月〜2月にかけて行われたトニセンの舞台「戸惑いの惑星」と、2017年8月〜10月に行われたV6ライブツアー「The ONES」の2つがリリースされた。

TWENTIETH TRIANGLE TOUR 戸惑いの惑星(DVD)

TWENTIETH TRIANGLE TOUR 戸惑いの惑星(DVD)

 

 エイベックスさんは相変わらず特典仕様にも気合を入れてくださり、舞台映像には作中使用された楽曲のCD・メンバーによる副音声・物語のキーとなった小道具と同デザインのポストカードを、ライブ映像にはツアー中散々こすり倒した「ポイント」ネタから着想を得た「ポイントシール」を実際に作ってしまったりと、2018年も前のめりな姿勢で臨んでくれた印象である。

 

シングルとしては、9係から装い新たにスタートした「特捜9」の主題歌となった「Crazy Rays」


V6 / Crazy Rays(49th Single)

WOWOWのスペインサッカーイメージソングとなった「KEEP GOING」


V6 / 「KEEP GOING」(49th Single)

この2曲を両A面とした1枚をリリースした。

こちらの特典映像にはV6による人狼ゲーム、「V狼」が収録。


V6 / 人狼バトル~V狼~ ダイジェストムービー

改めてこの映像を見た直後のツイートを読み返して、「感想を記録しておくって大事だなあ…」としみじみ思ったのだった。

Crazy Rays / KEEP GOING(DVD付)(初回盤B)

Crazy Rays / KEEP GOING(DVD付)(初回盤B)

 

 

◆大型歌番組での待遇とサプライズ要素

6月の「テレ東音楽祭2018」ではまず「愛なんだ」を披露。

時間をおいて予想外の「KEEP GOING」、そして「WAになっておどろう」を出演者と共に歌って締めくくった。

今年コンサートがないことが悔やまれてならないほどに仕上がったビジュアルとダンスを満喫させていただいた。 

WAになっておどろう中に起こったハプニングがおもしろすぎたのもよく覚えている。大団円のクセがすごかった。

 

7月の「MUSIC DAY 伝えたい歌」ではグループとしては「Crazy Rays」「Darling」を。そして恒例のシャッフルメドレーもパート1・2に分けて披露された。(パート2の全員参加曲は「愛なんだ」

MUSIC DAY 2018シャッフルメドレー

V6メンバー参加曲

TIME ZONE(男闘呼組)/岡田

希望~Yell~(NEWS)/坂本

Keep the faith(KAT-TUN)/森田

Everybody Go(Kis-My-Ft2)/三宅

Sexy Zone(Sexy Zone)/長野

がむしゃら行進曲(関ジャニ∞)/井ノ原

亀梨さんのシャツをひんむく岡田さんという図式にはびこる変態性(ちなみに岡田さんの提案だったとのこと)に戸惑い・笑い・つっこみ諸々が心の中で一挙に押し寄せ動揺し、「がむしゃら行進曲」では井ノ原快彦くん(42歳)が年下の相葉さん・上田さん・手越さん・宮田さんと一緒に、誰よりもはしゃいでいた

はしゃいでいるなーとニヤニヤしつつ見守っていたのだが、振りの一部を利用して隣の宮田さんをものすごい勢いでつつき始めた所でたまらず吹き出してしまった。「愉快な人である」と書いて「好き」と読みたい。

またCM前にジャニーズ勢のセンターに立って「ジャニーズパワーで盛り上がるぞーぅ!!」と盛大に一言を発し、周りとの温度差でどえらい空気をつくるという一幕をやりきった坂本さんも最高だった。

 

同じく7月の「音楽の日2018」でも3曲を披露。

「TAKE ME HIGHER」「WAになっておどろう」「SPARK」。中でも「SPARK」には驚かされ、曲が始まった瞬間の興奮たるや。ツイッターのトレンド上位に食い込むその勢いがまさに熱を物語る。

 

年の瀬の歌番組では「FNS歌謡祭 第2夜」「CDTV スペシャル!クリスマス音楽祭2018」に出演。

それぞれ「DarlingSuper Powers」、「愛なんだRight Now」という定番曲×新曲という取り合わせで、ファン的にも非常に美味しくいただけた。

 

ジャニーズカウントダウンを除けば2018年ラストの出演となったCDTVスペシャルを見た後の、このツイートに私の1年の感想が集約されていると言えよう。

今年の大型歌番組に関してはサプライズ要素にいい意味で振り回され続けた気がする。ファンに対してサプライズを仕込む余裕がある程度には優遇されていた、という体感だ。もちろんその分、定番曲を扱う以上の準備が裏では必要になっただろう。テレビの前のこちらを楽しませ喜ばせてくれるその姿勢に感謝するばかりだ。

 

また、ジャニーズカウントダウンで最後に全員で歌った曲は「Can do! Can go!」

V6の曲ではあるがグループの垣根を越えいろいろなカタチで愛される凄い曲になっている。私も「8時だJ」でこの曲を知ったクチで、以前「なぜこの曲が好きなのか?」をじっくり考えてみた。

タッキー&翼の、あのJr.黄金期の彼らをつなぐ思い出の曲。それをラストに持ってくるというこの計らい。Jr.黄金期を見て育った世代としてはグッとくるものがあったし、それがV6の曲である、というのはファンとして誇らしく思えてしまう。

 

持ち歌にも関わらずそっと参加しているV6がいかにも彼ららしかった。なお、1人だけしゃかりき踊っている井ノ原さんもいかにも彼らしい。当然「愉快な人である」と書いて「好き」と読むし、「控えめ」と書いて「好き」とも読む。

そんな概ね控えめな参加っぷりを見せる姿勢とは裏腹に、「カウコンのラストがV6の曲」ということにほんのり喜びを感じた年始だった。

 

2018年総括・2019年年明け

ということで、2018年の出来事からいくつかピックアップして振り返ってみた。

"コンサートツアーもなくシングルリリースも1作品のみ"、そうまとめてしまうと薄い1年だったようにも思えるのだが、こうして振り返ってみるといろんなことがあった1年だった。

発表、続報、出演、発売、etc…と常々情報を追っていると思えば、割とずーっと何かしら起こっているな、というのが率直な感想である。ファンって結構忙しい。

 

そして2019年はいきなりの新曲リリースから始まる。

昨年末の歌番組でも披露された2曲、「ONE PIECE」のオープニング曲「Super Powers」と、清水翔太さん作詞・作曲・編曲の「Right Now」の両A面シングル。

記念すべき50作目のシングルリリースだ。


V6 / 「Super Powers」Music Video


V6 / 「Right Now」Music Video

初回B盤では、特典映像として6人だけで演じる即興ドラマが繰り広げられる。


V6 / スーパーパワーで乗り越えろ! アドリブ6 ダイジェストムービー

公式サイトのスタッフレポートでは「笑劇の問題作」と書かれており、ダイジェスト映像を見るに良い意味でヒドそうである。

なお「良い意味でヒドそう」と書いて「期待大」と読む。

 

そして初回A・初回B・通常盤の3形態同時購入特典にV6アクリルスタンド(6人集合型)。

昨年秋の三宅さんの舞台「二十日鼠と人間」のグッズとしてアクリルスタンドが登場し、ゆくゆくはV6の現場でも導入されるのではないか…と思われ始めたタイミングですかさずCDの特典にぶち込んでくるあたり、さすがである。

Super Powers / Right Now(CD+DVD)(初回盤A)

Super Powers / Right Now(CD+DVD)(初回盤A)

 
Super Powers / Right Now(CD+DVD)(初回盤B)

Super Powers / Right Now(CD+DVD)(初回盤B)

 
Super Powers / Right Now(通常盤)

Super Powers / Right Now(通常盤)

 

 

そして、シングル発売に伴って雑誌にも表紙で登場。

ザテレビジョンZoom!! vol.35(1月15日発売) 

グループとしての活動を追いかけるところから始まる2019年は果たしてどんな1年になるのだろう。

春には森田さん・三宅さんの舞台も決まっているが、グループとしての現場はあるのだろうか。

吉報を待ちつつ、今年も楽しく健やかに愛でる1年にしていきたいものである。 

 

YouTubeからはまるV6のススメ 〜MVと当時の年齢 × 出来事まとめ〜

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先日から、エイベックスのYouTube公式チャンネル内にV6の動画が大公開されている。

 

V6 - since1995(Playlist) - YouTube

 

最新作〜デビュー曲までのMV、そして最近のシングルの初回特典映像(フルで!)、さらにはライブ映像が2作品(フルで!!)

これまでにリリースされたシングルは51枚。2020年がこのようなご時世に陥っていなければ、おそらく今時期には52枚目発売のお知らせが届いていたことだろう。

 

この膨大な数のMVの公開は、最新作から時系列を遡って1日数本ずつアップされ、いよいよ5月6日でデビュー曲までたどり着いた。

 

一気に更新されていればまた感じ方も変わったと思うのだが、少しずつ公開されるというこの形。4月15日から始まり、じっくり振り返るような22日間。

なかでも印象深かったのは、4月26日に公開された「live tour 2011 Sexy.Honey.Bunny!」、通称「セクバニコン」をメンバーと同時視聴した集いだった。

 

いや、集ってはいない。

だがツイッターは公開日が発表されただけで大盛り上がりの上トレンドワード入り。

メンバー4人からはジャニーズWeb内のブログにて「みんなで見ませんか」とお誘い。

(ブログを持っていない2人については発起人の三宅さんから言及があり、やはり当然のごとく抜かりないアイドル、メンバーとファンをつなぐプロフェッショナルの配慮が炸裂していた)

 

そして当日、公開されるやいなやツイッターに集ったファンによってトレンドワード上位3つを独占。

 

こんな状況だからこそ、メンバーとファンが集ったように感じたのであれば、それはもう現場と言いたいのだ。言うなればセクバニコン2020年YouTube公演である。

それもこれもリリースされているコンサート映像をフル尺で無料公開するという前代未聞の試みがあったからこそで、エイベックスや関係各位に感謝しかない。

 

2つのコンサート映像が公開されたことで、ファン以外の方の反応が見られたのも非常に嬉しかった。

正直、自分が見る用の盤はあるのだ。しかし手軽に誰でも視聴できる状態になることでこれまでV6のコンサートを、ひたすら踊りまくる姿を見ることが無かった層にまでそれが届く。

そして良い感想やイメージを持ってくれている方を見て、私は黙ってニヤつくのである。コンサート映像は期間限定公開ではあるが、その中でたくさんの人に届いて共有できる人が増えれば万歳で、そういう世界を想像するだけでワクワクしてしまう。

私が好きなあれやこれやが、ネットの海に放たれたのである。かっこいいV6、かわいいV6、おもしろいV6、わちゃわちゃしたV6、バッキバキなV6…表現は尽きないのでこれくらいにするとして。

これまで集ったファンだけでなく、ここからはじまっていくファンがいたらこんなに素敵なことはない。

ということでブログタイトルはそのような形にした。

 

今回は、YouTubeの動画に当時の年齢を添えながら、軽くその頃の出来事をまとめてみようと思う。

個人的な25周年に向けての復習であり、テスト前に要点をノートにまとめるような気持ちだ。

全てを網羅すると、いや、部分的に出来事を拾ったとしても相当な文字量になるので、時には間を泣く泣く間引きながら進めていくだろうし、おそらく後から足したり引いたりもするだろう。

 

20周年の頃にはできなかった「動画を見ながら振り返る」をどうにか具現化してみたい。

 

 

目次

 

 

 

2020年〜2016年

 

2020年────────────────────

 

────2020年11月1日 デビュー25周年────

 

2020年4月

(坂本48歳/長野47歳/井ノ原43歳/森田41歳/三宅40歳/岡田39歳)

「 It’s my life」リリース日未定

(ドラマ「特捜9」主題歌)

○2020年3月31日 ジャニーズWeb「イノなき」が10年ぶりに復活

 

 

2019年────────────────────

○2019年12月 「Mステ ウルトラSUPER LIVE 2019」出演

【2019年12月 トニセンディナーショー】(18年ぶり)

○2019年11月 映画「すみっコぐらし」ナレーションを担当(井ノ原)

○2019年9月 「V6の愛なんだ2019」放送(3年連続)

○2019年7月〜9月  舞台「カノトイハナサガモノラ」(トニセン)

 

2019年6月5日リリース 51st Single

(坂本47/長野46/井ノ原43/森田40/三宅39/岡田38)

「ある日願いが叶ったんだ」 

(ドラマ「特捜9」主題歌)

 

「All For You」

 【初回盤・特典映像】

時代順に並べ替えろ!50マーベラス6

自分たちで振り返るだけでこんなにおもしろいことになるのはなぜなのか…個人的に大好きな映像。

○2019年5月 ドラマスペシャル「白い巨塔」主演(岡田) 

○2019年5月 ソロコンサート開催(坂本)

○2019年2月〜3月 舞台「六本木歌舞伎 羅生門」出演(三宅)

2019年1月16日リリース 50th Single

(坂本47/長野46/井ノ原42/森田39/三宅39/岡田38)

「Super Powers」

(アニメ「ONE PIECE」OP)

 

「Right Now」

【初回盤・特典映像】

スーパーパワーで乗り越えろ! アドリブ6

 

 

2018年────────────────────

○2018年10月(〜2019年6月)「Super Powers」が「ONE PIECE」OP曲に

○2018年9月 「V6の愛なんだ2018」放送

○2018年7月18日 KEN☆Tackey / 「逆転ラバーズ」発売(三宅)

○2018年6月 WOWOW「生中継!第72回トニー賞授賞式」出演(坂本) 

2018年5月30日リリース 49th Single

(坂本46/長野45/井ノ原42/森田39/三宅38/岡田37)

「Crazy Rays」

(ドラマ「特捜9」主題歌)


「KEEP GOING」

【初回盤・特典映像】

V6人狼バトル~V狼~

 

○2018年4月〜6月

舞台「滝沢歌舞伎2018」出演(三宅)

「滝沢歌舞伎2018」第一部ダイジェスト映像

 ◯2018年4月 ジャニーズ事務所 雑誌・書籍の表紙写真掲載が解禁、Radikoエリアフリー&タイムフリー解禁・Youtube解禁

○2018年3月 「あさイチ」卒業(井ノ原)

○2018年3月 「みんなで応援!平昌2018パラリンピック」メインパーソナリティ(三宅)

○2018年3月 結婚発表(森田)

◯2018年1月 ジャニーズ事務所 記者会見・囲み取材・舞台挨拶の写真ネット掲載が解禁に

 

2018年はかなり詳細にまとめていたので以下リンク。

V6的2018年を振り返る - ループ ザ ループ。

 

 

2017年────────────────────

○2017年12月 結婚発表(岡田)

○2017年8月〜11月 WOWOW×V6 Special Collaborationを実施

○2017年8月 「V6の愛なんだ2017」放送(学校へ行こう!スタッフが集結し制作)

「LIVE TOUR 2017 The ONES」

8月〜10月開催(収録日 2017年10月9日)

コンサート本編【期間限定公開】 LIVE TOUR 2017 The ONES

ツアー密着ドキュメント【期間限定公開】LIVE TOUR 2017 The ONES(Document Movie)

(坂本46/長野45/井ノ原41/森田38/三宅38/岡田36) 

このコンサートについては諸々記事を綴った。

井ノ原快彦のファンサで彼女とその周辺一帯が撃ち抜かれた件 - ループ ザ ループ。

V6とファンと銀テープ - ループ ザ ループ。

制作開放席に当選した話【メール着〜申込・当落〜公演当日まで】 - ループ ザ ループ。

ONESとOneと、6人で歩み続ける理由のハナシ。 - ループ ザ ループ。

 

2017年8月9日リリース 13th ALBUM「The ONES」

(坂本46/長野45/井ノ原41/森田38/三宅38/岡田36)

「刹那的Night」

【初回盤・特典映像】

カミセンvsトニセン!沖縄縦断VR対決

 

2017年5月3日リリース 48th Single

(坂本45/長野44/井ノ原40/森田38/三宅37/岡田36)

「COLORS」

(ドラマ「警視庁捜査一課9係」主題歌)


「太陽と月のこどもたち」

(NHK「みんなのうた」)

 

【初回盤・特典映像】

「色で振り返るV6の歴史!」

 

○2017年4月〜現在 テレビ「よじごじDays」MC(長野)

○2017年4月〜5月 舞台「滝沢歌舞伎2017」出演(三宅)

 

2017年3月15日リリース 47th Single

(坂本45/長野44/井ノ原40/森田38/三宅37/岡田36)

「Can’t Get Enough」


「ハナヒラケ」

(「とんがりコーン」CM曲)

 

○2017年1月〜2月 舞台「戸惑いの惑星」主演(トニセン) 

TWENTIETH TRIANGLE TOUR 戸惑いの惑星(DVD)

TWENTIETH TRIANGLE TOUR 戸惑いの惑星(DVD)

  • 発売日: 2018/02/14
  • メディア: DVD
 

 

2016年────────────────────

○2016年12月31日「紅白歌合戦」に3度目の出場

○2016年11月 結婚発表(長野)

○2016年10月 フェス「テレビ朝日ドリームフェスティバル2016」に出演

○2016年9月 「みんなで応援!リオパラリンピック」メインパーソナリティ(三宅)

2016年6月8日リリース 46th Single

(坂本44/長野43/井ノ原40/森田37/三宅36/岡田35)

「Beautiful World」

(ドラマ「警視庁捜査一課9係」主題歌)


「by your side」

(12th Single「Believe Your Smile」のアンサーソング)

○2016年5月 単独初主演映画「ヒメアノ〜ル」公開(森田) 

○2016年4月〜5月 舞台「滝沢歌舞伎2016」に初出演(三宅)

(公演3日目で右足を骨折するも公演続行)

○2016年2月 初のソロコンサート開催(坂本)

 

2015年〜2011

2015年────────────────────

○2015年12月31日「紅白歌合戦」に2度目の出場

白組司会をつとめる(井ノ原)

○2015年12月 「ラジオ・チャリティー・ミュージックソン」メインパーソナリティ

○2015年11月 「FNS歌謡祭」にて全員揃ってバック転披露

○2015年11月 「学校へ行こう!2015」(デビュー20周年を記念して一夜限りの復活)

 

────2015年11月1日 デビュー20周年────

 

○2015年10月 映画「図書館戦争 THE LAST MISSION」公開(岡田)

 

【2015年9月〜11月 V6コンサートツアー】20周年記念

 

○2015年8月 「24時間テレビ」にてHey!Say!JUMPとともにメインパーソナリティをつとめる

 

2015年7月29日リリース

Best Album「SUPER Very best」

(坂本44/長野42/井ノ原39/森田36/三宅36/岡田34)

「Wait For You」

 

2015年5月8日リリース 45th Single

(坂本43/長野42/井ノ原38/森田36/三宅35/岡田34)

「Timeless」

(ドラマ「警視庁捜査一課9係」主題歌)

 

「SPOT LIGHT」

 

○2015年4月〜現在 テレビ「アド街ック天国」2代目司会に(井ノ原)

○2015年2月 日本アカデミー賞最優秀主演&助演男優賞史上初のW受賞(岡田)

 

 

2014年────────────────────

○2014年12月31日「紅白歌合戦」に初出場

2014年10月22日リリース 44th Single

(坂本43/長野42/井ノ原38/森田35/三宅35/岡田33)

「Sky's The Limit」

(三宅出演 ドラマ「ほっとけない魔女たち」主題歌)

 

2014年8月27日リリース 43rd Single

(坂本43/長野41/井ノ原38/森田35/三宅35/岡田33)

「涙のアトが消える頃」」

(ドラマ「警視庁捜査一課9係」主題歌)

○2014年6月〜現在 雑誌Hanakoにて「みやけのものごころ。」連載開始(三宅)

○2014年4月〜現在 テレビ「アメージパング!」出演

○2014年4月〜現在 テレビ「みんなの手話」出演(三宅)

○2014年1月15日 ananにて連載していたエッセイが書籍化(岡田)

オカダのはなし

オカダのはなし

  • 作者:岡田 准一
  • 発売日: 2014/01/15
  • メディア:単行本(ソフトカバー)
 

○2014年1月〜12月 大河ドラマ「軍師官兵衛」主演(岡田)

 

 

2013年────────────────────

○2013年12月31日 「紅白歌合戦」審査員として出演(岡田)

○2013年12月 映画「永遠の0」公開(岡田

○2013年10月(〜2016年10月)

実写恋愛シミュレーションゲーム「ラブセン〜V6とヒミツの恋〜」(GREE)配信

 ○2013年9月〜11月 ミュージカル「Forever Plaid」出演(長野)

(今年「Final」と称して2度目の再演が決まっていたが新型コロナウイルスの影響により公演中止に)

 

2013年8月21日リリース 42nd Single

(坂本42/長野40/井ノ原37/森田34/三宅34/岡田32)

「君が思い出す僕は 君を愛しているだろうか」


(ドラマ「警視庁捜査一課9係」主題歌)

 

○2013年4月 映画「図書館戦争」公開(岡田)

○2013年4月(〜現在) テレビ「晴れときどきファーム!」出演(長野)

○2013年4月(〜現在) ひらかたパーク・イメージキャラクターに就任(岡田)

 

【2013年3月〜5月 V6コンサートツアー】

V6 live tour 2013 Oh! My! Goodness! [Blu-ray]

V6 live tour 2013 Oh! My! Goodness! [Blu-ray]

  • 発売日: 2016/02/17
  • メディア: Blu-ray
 

 

2013年2月20日リリース

12th ALBUM「Oh! My! Goodness!」

(坂本41/長野40/井ノ原36/森田34/三宅33/岡田32)

「Supernova」


(岡田監修)

 

「大人Guyz」

 

 

2012年──────────────────── 

2012年12月26日リリース 41th Single

(坂本41/長野40/井ノ原36/森田33/三宅33/岡田32)

「ROCK YOUR SOUL」


(ゲーム「真・北斗無双」テーマソング)

○2012年10月(〜現在) テレビ「魔法のレストラン」出演開始(長野)

 

2012年8月8日リリース 40th Single

(坂本41/長野39/井ノ原36/森田33/三宅33/岡田31)

「kEEP oN.」


(ドラマ「警視庁捜査一課9係」主題歌)

  

○2012年7月〜 テレビ「ザ・プロファイラー」出演(岡田)

○2012年4月〜 テレビ「ノンストップ!」内コーナー「One Dish」出演開始(坂本)

 

2012年2月15日リリース 39th Single

(坂本40/長野39/井ノ原35/森田32/三宅32/岡田31)

「バリバリBUDDY!」

 

 

 

2011年────────────────────

「live tour 2011 Sexy.Honey.Bunny!」

8月〜10月開催(収録日 2011年10月10日)

【期間限定公開】

(坂本40/長野39/井ノ原35/森田32/三宅32/岡田30) 

 

2011年8月24日リリース 38th Single

(坂本40/長野38/井ノ原35/森田32/三宅32/岡田30)

「Sexy.Honey.Bunny!」


(ドラマ「警視庁捜査一課9係」主題歌)

 

 

2010年〜2006

2010年────────────────────

 

 ────2010年11月1日 デビュー15周年────

 

○2010年10月(〜2011年9月)テレビ「ミッションV6」出演

○2010年10月〜5月 カリ・ジークンドーのインストラクター認定を受ける(岡田)

 

2010年9月1日リリース 37th Single

(坂本39/長野37/井ノ原34/森田31/三宅31/岡田29)

「only dreaming」

(ドラマ「警視庁捜査一課9係」主題歌)

 

【2010年4月〜6月 V6コンサートツアー】

V6 ASIA TOUR 2010 in JAPAN READY? [Blu-ray]

V6 ASIA TOUR 2010 in JAPAN READY? [Blu-ray]

  • 発売日: 2016/02/17
  • メディア: Blu-ray
 

○2010年3月31日 ジャニーズWeb「イノなき」休止

○2010年3月(〜2018年3月) テレビ「あさイチ」出演開始(井ノ原)

○2010年1月 TX「2010 バンクーバー冬季オリンピック」メインキャスター(井ノ原)

 

 

2009年────────────────────

【2009年11月 V6コンサートアジアツアー、韓国・台湾公演】

 

2009年9月2日リリース 36th Single

(坂本38/長野36/井ノ原33/森田30/三宅30/岡田28)

「GUILTY」

(ドラマ「警視庁捜査一課9係」主題歌)

 

 

 

【2009年7月〜9月 カミセンコンサートツアー】

 

2009年6月17日リリース 35th Single

(坂本37/長野36/井ノ原33/森田30/三宅29/岡田28)

「スピリット」

(「早稲田アカデミー」CM曲)

  

【2009年2月〜5月 トニセンコンサートツアー】

「20th Century LIVE TOUR 2009 HONEY HONEY HONEY 」

 

 

2008年────────────────────

○2008年10月〜11月 ソロコンサート開催(森田)

2008年9月17日リリース 34th Single

(坂本37/長野35/井ノ原32/森田29/三宅29/岡田27)

「LIGHT IN YOUR HEART」

(映画「大決戦!超ウルトラ8兄弟」」主題歌)


「Swing!」

 

【2008年8月 V6コンサートツアー】

  

○2008年6月1日 ジャニーズwebにて連載の「クルマでグルメ」書籍化(長野)

クル日もグルメ

クル日もグルメ

  • 作者:長野 博
  • 発売日: 2008/06/01
  • メディア:単行本
 

  

2008年5月28日リリース 33th Single

(坂本36/長野35/井ノ原32/森田29/三宅28/岡田27)

「蝶」

(ドラマ「警視庁捜査一課9係」主題歌)

【2008年3月〜5月 トニセンコンサートツアー】

 

 

2007年────────────────────

2007年12月12日リリース 32nd Single

(坂本36/長野35/井ノ原31/森田28/三宅28/岡田27)

「way of life」

(ドラマ「SP」主題歌) 

○2007年11月〜1月 ドラマ「SP」主演(岡田)

 

【2007年9月〜11月 V6コンサートツアー】

(初日公演にて井ノ原さんが結婚発表)

○2007年6月 FIA世界ラリー選手権ラリージャパン2007・アンバサダー就任(長野)

○2007年5月 シングル「愛しのナポリタン」をトリオ・ザ・シャキーン名義で発売(森田)

(ドラマ共演者と期間限定ユニット結成)

 

2007年5月23日リリース 31st Single

(坂本35/長野34/井ノ原31/森田28/三宅27/岡田26)

「ジャスミン」


(ドラマ「警視庁捜査一課9係」主題歌)

  

2007年1月31日リリース 30th Single

(坂本35/長野34/井ノ原30/森田27/三宅27/岡田26)

「HONEY BEAT」

(「早稲田アカデミー」CM曲)

 

「僕と僕らのあした」

 

 

2006年────────────────────

○2006年12月 第19回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎新人賞受賞(岡田)

【2006年8月〜9月 V6コンサートツアー】  

2006年6月14日リリース 29th Single

(坂本34/長野33/井ノ原30/森田27/三宅26/岡田25)

「グッデイ!!」

(ドラマ「警視庁捜査一課9係」主題歌)

 

○2006年8月 映画「親指さがし」公開(三宅) 

○2006年5月18日 ジャニーズwebにて連載の「イノなき」書籍化(井ノ原)

イノなき

イノなき

 

 

○2006年4月〜 ドラマ「警視庁捜査一課9係」出演開始(井ノ原)

 

2005年〜2001

2005年────────────────────

【2005年11月〜12月 V6コンサートツアー】

10周年アニバーサリーツアー、全国6大都市握手会を開催

(アルバムに封入された握手券持参でメンバー全員と握手できた)

 

────2005年11月1日 デビュー10周年────

(当日代々木にて記念イベント開催)

 

○2005年10月 映画「ホールドアップダウン」主演

ホールドアップダウン [Blu-ray]

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2005年10月12日リリース 28th Single

(坂本34/長野33/井ノ原29/森田26/三宅26/岡田24)

「Orange」


(映画「ホールドアップダウン」主題歌)

10周年記念シングル、振付は現EXILE NAOTOが担当

 

2005年6月22日リリース 27th Single

(坂本33/長野32/井ノ原29/森田26/三宅25/岡田24)

「UTAO-UTAO」

(ドラマ「タイガー&ドラゴン」ED曲)

 

○2005年6月 ミュージカル「THE BOY FROM OZ」主演(坂本)

(今年3度目の再演が決まっていたが新型コロナウイルスの影響により公演中止に) 

○2005年4月〜

ラジオ「三宅健のラヂオ」開始(三宅)

ラジオ「Growing Reed」開始(岡田)

○2005年4月 連載していたエッセイが書籍化(井ノ原)

(出版記念イベントでフライデーで報道された熱愛についてコメント、瀬戸朝香さんとの交際宣言)

アイドル武者修行

アイドル武者修行

 

  

 

○2005年3月〜4月 劇団☆新感線舞台「荒神〜AraJinn〜」で舞台初主演(森田)

○2005年1月公開 映画「東京タワー」主演(岡田)

○2005年1月 ドラマ「大化の改新」・ドラマ「冬の運動会」・スペシャルドラマ「タイガー&ドラゴン」(後に連ドラ化)1ヶ月で3本の単発ドラマ放送(岡田)

 

 

2004年────────────────────

○2004年8月公開 映画「サンダーバード」日本語吹き替え版を全員で担当

2004年8月4日リリース 26th Single

(坂本33/長野31/井ノ原28/森田25/三宅25/岡田23)

「サンダーバード-your voice-」

(映画「サンダーバード」日本語吹き替え版 主題歌)

  【2004年7月〜8月 V6コンサートツアー】 

2004年3月24日リリース 25th Single

(坂本32/長野31/井ノ原27/森田25/三宅24/岡田23)

「ありがとうのうた」

 

 

 

2003年────────────────────

○2003年11月 映画「木更津キャッツアイ 日本シリーズ」公開(岡田)

(個人としては初めての映画主演)

【2003年10月〜12月 カミセンコンサートツアー】 

○2003年9月 映画「ハードラックヒーロー」公開

ハードラックヒーロー [Blu-ray]

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  • 発売日: 2016/02/24
  • メディア: Blu-ray
 

 

【2003年8月 V6コンサート開催(代々木第一体育館にて・13日間17公演)】 

LOVE&LIFE~V6 SUMMER SPECIAL DREAM LIVE 2003~(通常版) [DVD]

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  • アーティスト:V6
  • 発売日: 2004/05/26
  • メディア: DVD
 

 

○2003年7月 映画「COSMIC RESCUE」公開 (カミセン)

COSMIC RESCUE [Blu-ray]

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  • 発売日: 2016/02/24
  • メディア: Blu-ray
 

  

2003年7月2日リリース 24th Single

(坂本31/長野30/井ノ原27/森田24/三宅24/岡田22)

「COSMIC RESCUE」

(映画「COSMIC RESCUE」主題歌)


「強くなれ」


(PS2ソフト「魔界転生」イメージソング、映画「ハードラックヒーロー」挿入歌)

 

2003年5月28日リリース 23th Single

(坂本31/長野30/井ノ原27/森田24/三宅24/岡田22)

「Darling」


(ドラマ「きみはペット」主題歌)

○2003年6月  ジャニーズWeb「イノなき」開始(井ノ原)、「クルマでグルメ」開始(長野)

○2003年3月 舞台「フォーティンブラス」にて単独初主演(長野)

 

【2003年4月〜6月 トニセンコンサートツアー】 

2003年3月19日リリース 22nd Single

(坂本31/長野30/井ノ原26/森田24/三宅24/岡田22)

「メジルシの記憶」

 

 

 

2002年────────────────────

○2002年11月 香港・日本親善大使に任命される

【2002年11月 V6コンサートアジアツアー】 

【2002年9月〜12月 カミセンコンサートツアー】 

【2002年7月〜9月 V6コンサートツアー】 

 

2002年6月12日リリース 21st Single

(坂本30/長野29/井ノ原26/森田23/三宅22/岡田21)

「Feel your breeze」


(ドラマ「ごくせん」主題歌) 

 

○2002年5月(〜08年10月) 連載「アイドル武者修行」開始(井ノ原)

○2002年1月〜3月 ドラマ「木更津キャッツアイ」主演(岡田)

 

 

 

2001年────────────────────

○2001年12月5日 シングル「恋の400mカレー」をGOタリモ&ミニカレー名義で発売(森田)

(学校へ行こう!内コーナーから派生)

【2001年12月〜02年1月 トニセンディナーショー】 

○2001年12月公開 ディズニー映画「アトランティス 失われた帝国」吹替主演(長野) 

【2001年10月〜12月 カミセンコンサートツアー】 

国内・海外公演を含むアジアツアー

Coming Century tour around Asia 2001

写真集「Coming Century tour around Asia 2001」

 

2001年8月29日リリース 20th Single

(坂本30/長野28/井ノ原25/森田22/三宅22/岡田20)

「出せない手紙」


(ドラマ「ネバーランド」主題歌)

  【2001年7月〜8月 V6コンサートツアー】 

2001年6月20日リリース 19th Single

(坂本29/長野28/井ノ原25/森田22/三宅21/岡田20)

「キセキのはじまり」

 

 

○2001年4月(〜10年3月) TV「Viva Viva V6」出演

(初期はメイン企画として6人がマグロを解体し客席に振舞っていた。その後マグロを使った料理コーナーに。その他ぶっ飛んだコーナーを連発しながら様々な企画を経て、グルメ番組に。ツッコミたさが募るがここでは割愛。)

 

○2001年4月(〜01年9月) TV「ミミセン!」出演(カミセン)

(TBS系でのカミセン出演バラエティ、MiMyCEN名義にてCDもリリース。思えば今日に渡る「V6出演深夜バラエティ・地域により放送されない問題」はここから始まった…

○2001年4月(〜06年3月) TV「ポンキッキーズ」出演(井ノ原)

 

2001年2月28日リリース 18th Single

(坂本29/長野28/井ノ原24/森田22/三宅21/岡田20)

「愛のMelody」

 

【2001年2月 V6コンサート・初の海外公演を台湾にて開催】 

【2001年1月 V6コンサートツアー】 

○2001年1月1日 初のベストアルバム「Very best」発売

 

 

2000年〜1995

2000年────────────────────

【2000年11月〜01年2月 トニセンコンサートツアー】 

 

 ────2000年11月1日 デビュー5周年────

 

2000年10月25日リリース 17th Single

(坂本29/長野28/井ノ原24/森田21/三宅21/岡田19)

「CHANGE THE WORLD」

(アニメ「犬夜叉」OP曲) 

 

○2000年10月(〜01年3月) TV「お笑いV6病棟!」出演

(主に病院を舞台としたコント番組、院長に伊東四朗さん。) 

○2000年9月〜10月 舞台「シェルブールの雨傘」で単独初主演(坂本)

○2000年9月 さいたまスーパーアリーナのこけら落とし公演開催

○2000年8月 24時間テレビメインパーソナリティをつとめる

【2000年8月〜9月 V6コンサートツアー】 

【2000年7月〜8月 カミセンコンサートツアー】 

○2000年6月 TV「マッハブイロク」特別ドラマにて主演

 

2000年5月10日リリース 16th Single

(坂本28/長野27/井ノ原23/森田21/三宅20/岡田19)

「IN THE WIND」


(振付は現EXILE HIROが担当)

 

○2000年4月(〜00年9月) TV「マッハブイロク」出演

○2000年3月〜4月 舞台「TOKYO SUNDANCE〜俺たちの20世紀〜」出演(トニセン)

(トニセン3人での主演舞台1作品目)

 

2000年2月2日リリース 15th Single

(坂本28/長野27/井ノ原23/森田20/三宅20/岡田19)

「野性の花」


(ドラマ「月下の棋士」主題歌) 

 

【2000年1月 V6コンサートツアー】 

 ◯2000年1月 

コンサート中にステージから落下(森田)

コンサート中に長野さんと接触、脳震盪を起こし病院へ(岡田) 

 

1999年────────────────────

○1999年12月31日 「紅白歌合戦」にコーナーゲストとして出演

○1999年12月公開  ディズニー映画「ターザン」主題歌・挿入歌を担当(坂本)

○1999年11月25日 シングル「WISHES〜I'll be there〜(トニセン)/You'll Be In My Heart(Marsa Sakamoto)」発売

【1999年11月〜00年2月トニセンコンサートツアー】 

○1999年10月(〜00年3月) TV「V6の素」出演

(フジテレビ系での冠番組。その後番組名・内容を変え2010年3月まで23時台での出演が続く。)

○1999年10月(〜03年3月) ラジオ「オレたちXXXやってま〜す」出演

(週替わりでメンバー数人が出演、仕事話から下ネタまで盛りだくさんな面白ラジオだった。個人的に、ファンになるのに大いに影響した神ラジオ。)

○1999年10月(〜04年9月) TV「BOON!」「MOBI」出演(長野)

(モータースポーツ情報番組、ここからその関連のお仕事の幅が広がった印象が強い)

 【1999年8月 V6コンサートツアー】 

 【1999年7月〜8月 カミセンコンサートツアー】 

○1999年7月〜9月 ドラマ「新・俺たちの旅 Ver.1999」主演(カミセン)

 

1999年7月14日リリース 14th Single

(坂本27/長野26/井ノ原23/森田20/三宅20/岡田18)

「太陽のあたる場所」

(ドラマ「新・俺たちの旅 Ver.1999」主題歌)

○1999年7月〜現在 TV Station「V6の主張」連載開始

 

1999年5月12日リリース 13th Single

(坂本27/長野26/井ノ原22/森田20/三宅19/岡田18)

「自由であるために」

 

1999年3月31日リリース 12th Single

(坂本27/長野26/井ノ原22/森田20/三宅19/岡田18)

「Believe Your Smile」

(ドラマ「あぶない放課後」主題歌)

 

○1999年春 堀越高校を卒業(岡田)

 

1998年────────────────────

 【1998年12月〜99年1月 V6コンサートツアー】 

1998年11月11日リリース 11th Single

(坂本27/長野26/井ノ原22/森田19/三宅19/岡田17)

「over」


(ドラマ「PU-PU-PU-」主題歌、トニセン作詞)

 

 

○1998年10月〜12月 ドラマ「PU-PU-PU-」主演(カミセン)

【1998年9月〜10月 トニセンコンサートツアー】 

○1998年8月 24時間テレビにてチャリティーマラソンに挑戦・100kmを完走(森田)

【1998年7月〜8月 V6コンサートツアー】 

【1998年7月〜8月 カミセンコンサートツアー】 

 

1998年7月15日リリース 10th Single

(坂本26/長野25/井ノ原22/森田19/三宅19/岡田17)

「翼になれ」

 

○1998年5月27日 シングル「夏のかけら」発売(カミセン)

(カルピスウォータータイアップ・CM出演)

 

【1998年5月 V6コンサート(冬コンの追加公演)】 

 

1998年3月11日リリース 9th Single

(坂本26/長野25/井ノ原22/森田19/三宅18/岡田17)

「Be Yourself!」

(「進研ゼミ 中学講座・高校講座」CM曲)

 

○1998年2月 プレステ・V6育成シミュレーションゲームソフト「Project V6」発売

 (オープニング曲「Can do!Can go!」)

○1998年2月 ミニアルバム「SUPER HEROS」発売(「Can do!Can go!」収録)

○1998年2月 長野オリンピック中継番組にJ-FRIENDSとして出演 現地リポーターをつとめる(井ノ原・森田・三宅・岡田)

 

【1998年1月 V6コンサートツアー】 

 

1997年────────────────────

○1997年12月1日 TOKIO・KinKi KidsとJ-FRIENDS結成

 

1997年11月6日リリース 8th Single

(坂本26/長野25/井ノ原22/森田18/三宅18/岡田16)

「GENERATION GAP」

 

○1997年10月(〜08年9月) 「学校へ行こう!」開始(グループとして初のゴールデンタイムレギュラー出演)

○1997年10月(〜07年3月) 「伊東家の食卓」出演(三宅)

【1997年9月〜11月 トニセンコンサートツアー】 

【1997年7月〜8月 V6コンサートツアー】 

【1997年7月〜8月 カミセンコンサートツアー】 

 

○1997年7月 

舞台リハ中に右足小指を骨折(坂本)

コンサート2部開始直後に首を痛め病院へ(井ノ原)

 

1997年7月9日 リリース 7th Single

(坂本25/長野24/井ノ原22/森田18/三宅18/岡田16)

「WAになっておどろう」

 

 

 

○1997年5月15日 1st写真集「Viva!V6」発売

ファースト写真集 V6 1997 「ビバ!ヴイシックス」

ファースト写真集 V6 1997 「ビバ!ヴイシックス」

 

  

1997年4月3日リリース 6th Single

(坂本25/長野24/井ノ原20/森田18/三宅17/岡田16)

「本気がいっぱい」

(「ケンタッキーフライドチキン ドラムキッズ」CM曲)

 【1997年3月〜5月 V6コンサートツアー】 

 

1997年1月20日リリース 5th Single

(坂本25/長野24/井ノ原20/森田17/三宅17/岡田16)

「愛なんだ」

(V6シングルの中で初動・累計ともに歴代1位)

 

○1997年1月3日 コンサート中ステージ下で頭をぶつけて流血(岡田)

 

1996年──────────────────── 

○1996年12月31日・97年1月1日

神戸ワールド記念ホールにて震災復興チャリティーイベントとしてカウントダウンコンサート開催・初の握手会開催

(現在も続くジャニーズカウントダウンコンサートはこのコンサートを皮切りとしてJ-FRIENDSとしての開催し、98年から東京ドームでの公演に。03年度から現在の形へ。)

 

【1996年12月〜97年1月 カミセンコンサートツアー】 

【1996年12月〜97年1月 トニセンコンサートツアー】 

 

○1996年9月(〜97年8月)「ウルトラマンティガ」主演(長野)

1996年9月16日リリース 4th Single

(坂本25/長野23/井ノ原20/森田17/三宅17/岡田15)

「TAKE ME HIGHER」

(ドラマ「ウルトラマンティガ」OP曲)

 

【1996年7月〜8月 V6コンサートツアー】 

【1996年8月 カミセンコンサートツアー】 

 

1996年5月29日リリース 3rd Single

(坂本24/長野23/井ノ原20/森田17/三宅16/岡田15)

「BEAT YOUR HEART」

(フジテレビ系「アトランタオリンピック女子バレー最終予選」イメージソング)

 

○1996年5月(〜99年9月) 「マジカル頭脳パワー!!」出演

○1996年4月〜現在 ラジオ「V6 Next Generation」(トニセン)開始

【1996年3月〜5月 V6コンサートツアー】

 

1996年2月14日リリース 2nd Single

(坂本24/長野23/井ノ原19/森田16/三宅16/岡田15)

「MADE IN JAPAN」

(フジテレビ系「春の高校バレー」イメージソング)

 

 

 

1995年────────────────────

◯1995年11月〜96年1月

デビューイベント「SING FOR THE PEOPLE」

コンサート大阪公演「X'mas For The People」

コンサート東京公演「New Year For The People」

(フォーザピープルの多用っぷり)

LIVE FOR THE PEOPLE [DVD]

LIVE FOR THE PEOPLE [DVD]

  • アーティスト:V6
  • 発売日: 2000/09/27
  • メディア: DVD
 

 (めっちゃフォーザピープルする)

 

1995年11月1日リリース 1st Single

(坂本24/長野23/井ノ原19/森田16/三宅16/岡田14)

「V6 / MUSIC FOR THE PEOPLE」

(フジテレビ系「バレーボールワールドカップ」「春の高校バレー」イメージソング、ドラマ「Vの炎」OP曲)

 

◯1995年11月1日 デビューイベントを代々木第一体育館にて開催

 

○1995年9月4日 デビュー記者発表

ワールドカップバレーボールイメージキャラクター就任

主演ドラマ「Vの炎」出演

 

 

────────────────────

 

ということで、ザッと…というにはあまりに情報量が多いが、私なりにまとめてみた。

 

個人仕事はすべて省くべきではとも思ったのだが、V6のグループ活動は個人活動の幅広さであったり、その方向性を各時代にそれぞれが模索してきた上に成り立っている。そう考えると、やはり全てを削ることはできなかった。

 

振り返ってみれば懐かしいものもあり、改めてそうだったのかと気づく部分も多い。

MVを順番に再生している時には「この時誰が何歳で…」という部分はざっくり考えていた。そして今回いざ可視化してみたわけだが、語彙を失うしかなかった。

いと尊し。あな貴し。いまや平均年齢は40をこえてきているが、いろんなことを乗り越え、休止もせずに25年間…ということのすごさをより重く、深く感じた。それすなわち尊い。

 

今現在のこの状況下では、まだアニバーサリーにまつわるイベントを期待するには早いだろう。

でも、この外出自粛期間にこれだけの情報を投下してくれているのである。

おおいに活用しながら、次の動きがあった時にはすぐお祝いモードに切り替えられるように待機していたい。

 

先日コンサート動画の同時視聴会が終わった直後、その楽しさからなんだか一方的に、「次は会場で!」みたいな気持ちになった。誰にともなく、どこへともなく。勝手に待ち合わせ気分かよとセルフつっこみを入れながら、それくらい楽しいテンションになれた。

本当の意味で集まって、その「集まれること」自体にも喜びを爆発させるために、今はとにかく自分も含めて「みんな元気で!!」だ。

 

待ちに待った25周年はもう目前である。

 

 

 

 

 

 

 

 

勤続25年の男たち、V6の新曲「It's my life / PINEAPPLE」が素晴らしい件。

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2020年9月23日、V6の最新シングルがリリースされた。

実に前作から1年3ヶ月ぶり。「It’s my life」がドラマ主題歌としてお披露目されたのは春のことで、いつも以上に”待ちに待った”感の強いシングル発売である。

 

長い長い発売待ちの間に私もようやく「It's my life」というワードをV6の曲だ、と自然に判断できるようになった。

最初のうちはどうしてもかの有名曲が先行して浮かんでしまい、私の脳裏では勝手に筋肉が凄まじいあの芸人さんが「ヤーーー!!!」と粉チーズをぶちまける様子がフラッシュバックし困ったものだ。

そのネタが好きな私の音楽プレーヤーにはもともとBon Joviの「It's my life」も入っていて、この秋めでたく2曲の「It's my life」が並ぶことになった。

 

今回のシングルにキャッチフレーズとして添えられたのは「勤続25年の男たち、52作目」

25周年を”勤続”と表現するこの公式さんのセンス。

エイベックスに名フレーズ職人おる。

  

 

目次

 

 

「It’s my life」

勤続25年の男たちの、ラフフォーマル

そもそも「ラフフォーマル」などという言葉はない。が、私がこの曲で好きな部分を総合するとこの造語がしっくりきた。

「勤続」という言葉にもピタリとはまる、フォーマルな出で立ちの今回のアートワーク。

It's my life/ PINEAPPLE(CD)(通常盤)

It's my life/ PINEAPPLE(CD)

サビの振りにはアイラブユーの手話が取り入れられていて、いかにも覚えやすそうな動きだ。こちとら伊達にファンをやっていない。みなまで言われずともわかる。覚えてコンサートでやるやつ。心の中でそっと了解、と返事をする。

 

そんな一見覚えやすそうな振りでもあるのだが、真似しやすく少し可愛らしいハンドサインにスマートなステップ、体の動きが加わってめちゃくちゃ上品に仕上がっている。

初回盤の特典映像の中にはかわいくなりすぎないように手の位置を調整しているシーンも見られ、可愛らしさとかっこよさのちょうどいい塩梅のところを上手く攻めているのだと改めて気付かされた。

 

MVではスーツを着てのシーンも多い。そのイメージがあるから、だから私はこんなにもこの曲にフォーマルっぽさを感じているのか?とも思った。が、それは歌番組出演の場でゆるめの服装に変わったとてやはり感じられた。 

衣装が演出する部分は大きい。でもこの曲においてはダンスそのものやフォーメーションチェンジの所作からどことなく"ワンランク上な感じ"を抱く。それがどこからきているのかといえば、ガチガチに固めた雰囲気ではなくそれを自然とやってのける余裕だろう。

つまりはいい具合に力の抜けたラフさ。勤続25年の男たちが立ち振る舞う、「大人の余裕」とでも表現しようか。説得力が半端ない。

 


V6 / It’s my life(YouTube Ver.) 

 

 

複雑な展開もスマートにまとまってしまう"V6らしさ"

CDが発売されたので改めて音源をしっかり聴いてみた。

すると、フルで聴いた時に曲の展開のちょっとしたややこしさに混乱する。単純にメンバーが歌っているメロディを、Aメロ、Bメロ…と振り分けていくと「なんだこれ?」と一筋縄ではいかないのだ。

私も明確な知識を持っているわけではないし、大抵は感覚で処理してしまっているので、改めて調べてなおしてみた。

 

そもそもこのAメロ・Bメロ・サビ…と分ける文化は日本独自のもので、邦楽曲は

1番のAメロ・Bメロ・サビ

2番のAメロ・Bメロ・サビ

展開が変わるCメロ・ラストサビ

というパターンが多い。確かに、すんなりこのパターンで展開する曲ならばど素人の私でも自信をもって判断できる。

 

「It's my life」では、1番のサビが終わるとラップパートに入る。

となるとそこが2番のAメロにあたるのだろうが、1番のAメロとはまったく違った印象だ。

じゃあAメロではないのではないか?ここはCメロなのか?そもそもここから2番であってるのか?

混乱した結果「もしかして…」と思い、改めてインスト、つまりボーカルが入っていないバージョンで聞き直すとあっさりそのカラクリは判明した。

1番Aメロも2番Aメロもバックにあるのは同じメロディなのだ。そこに乗るボーカルラインがあまりにも違うだけ。要するに、2番のサビ以外をラップに全振りしているのである。

 

また今作は、1曲を通してボーカルが乗らないパートがほとんどない。

1番が終わった後、なんなら間奏としても不思議でない部分にまでラップが乗る。しかもそこがファンとしては特別感のある森田剛&三宅健、剛健コンビによるパート。サビとAメロのつなぎに剛健、なんと贅沢な

そしてなおかつ、1番のシンプルな展開に少し雰囲気が変わる剛健パートを挟むことによってより一層Aメロが先ほどとは別物に感じる。

一個人のファン的心理状況として言わせてもらうと、この瞬間に「剛健だ!!」という興奮に一瞬思考を持っていかれざるをえない。そこから怒涛のラップをかまされれば、目を離せない展開の早さに「気付いたら曲が終わっていたんです…」なんて状態も起こりうるのである。

 

V6の長い歴史を振り返ればこの「ラップ」というのもまた1つの武器だ。2番を思いっきりそちらに舵を切って進む、それによって1番とは違う武器を使う。それも、カミセン・トニセンでパート分けして。

最初に聴いた時の印象が「V6のいいとこ全部乗せやん…!」だったのだが、冷静に分析するとやっぱり"V6らしさ"が詰まっている。

1曲中ほとんど途絶えずそれぞれのパートが呼応するように続く歌声は、今回掲げられた「勤続」という言葉にも一致するような気がした。歌い続けて踊り続けて、時には前に出て、後ろに下がり。自分の担うべきところをそれぞれがしっかりと努め、それが重なってグループとしての形になる。25周年の、今のV6らしさそのものではないか。

 

またAメロの違いの件だけではなく、聴きこんでみて感じたのは「えっ、こんなにサビの味付け変えます??」という驚きだ。

あえてソロパートとして振り分けて声の厚みを調整したり、『ありふれた毎日も〜』のパートの位置をサビ終わりにしてみたりサビ前に持ってきたり、「サビがメインだと思ったでしょお、直後のCメロでもうひと盛り上がりあるんですよぉ…」という展開があったり。いや、サビの使い方多彩か。そりゃあ一筋縄でAメロだBメロだと仕分けできないわけだ。

 

深く考え出すとなかなかにややこしいのだが、V6が歌って踊るとすっきりまとまってしまう。 

 

力強く励ますというよりは、肩の力を抜くようにそっと後押ししてくれるような歌詞と歌声。余裕を感じさせるスマートなダンス。

聴けば聴くほど好きになるし、見れば見るほど「過去のV6も良いけど、今のV6って最高だな…」と思える。そんな最新作である。

 

  

 

「PINEAPPLE」

「大人エロかっこいい」界に新星現る

勤続25年の男たちが「大人エロかっこいい」という触れ込みで歌番組でメドレーを披露する2020年を誰が想像していただろうか。歌っている最中、画面の片隅には「大人のエロス漂うメドレー」という文言が添えられている。

 

少なくとも私はその展開に驚き、かなり動揺した。いよいよファンの前だけでなく、言ってみれば"外"向けに大人エロかっこいいを出していく時代が到来したことにおののいていた。

きっとここから愛なんだとWAになることが定番な彼らが、「大人エロかっこいい」を背負ってパフォーマンスするというのである。

『おうおうなんぼのもんじゃい、そんなん言うからには相応のもん見せてくれるんやろなぁ兄ちゃんらよぉ…』と、私の脳裏で大人エロかっこいいイチャモンつけヤンキーが幅をきかせる。

 

とはいえファンからすればV6に大人エロかっこいい要素があることなど百も承知だ。ただ、やはり"外"に向けて披露するというのは、「あわよくばV6のこの一面を知らない人の心にぶっ刺され…!」という欲…いや、願いが渦巻いてしまい妙に緊張してしまう。推しの勇姿が広く遠く届くことに喜びを感じるタイプのファンなもので、今回も緊張感とともに見守った。

前置きが長くなったがそのメドレーにも含まれていた期待の新人が、最新シングルのもう一面である「PINEAPPLE」だ。V6ファン界隈で人気の高い「Supernova」先輩と並びで披露されたこともあり、一瞬にしてこの曲の位置付けが決まったような気がする。 

 


V6 / PINEAPPLE(YouTube Ver.)

 

この曲は、CillTrap(チルトラップ)というジャンルとのこと。

チルトラップとはなんぞや?と調べてみたところ、ダンスミュージックのジャンルのひとつである「ベースミュージック」(簡単に言うとベース〔低音〕が強調された音楽)の中の「トラップ」。そのトラップの中にも種類があり、その中でも静かな部類のものが「チルトラップ」と呼ばれるそう。

日本国内ではまだ馴染みの薄いジャンルであるということからも、この楽曲が最先端・最新のジャンルであることがうかがい知れる。

 

勤続25周年の男たちによる、世界観構築

振り付けはもはやそのお名前を聞くだけで期待してしまう…というより、絶対に最高のものしか提供してくれないYOSHIEさん。 

 

今回は椅子を女性に見立てて使い、カメラアングルも計算した上での”映える”振り付け。

ソロパートごとにそれぞれがどう中心となるか。

それは単に「前に、中央に配置する」という意味でのセンターではなく、動線であったり、他の5人との対比でどう際立たせるかであったり。PINEAPPLEのソロパートのかっこよさは、その絶妙な足し算・引き算から成っているように感じる。

そして6人揃っての振りでまたそのグループ力が爆発する。「これを今V6が踊るからかっこいいのだ」と問答無用で思い込むことができる様は、ザ・プロの所業。

  

PINEAPPLEの振り付けは、拾っている音の数はそこまで多く感じない。が、その一撃一撃がすべて見事にクリーンヒットしている感覚が、見ていて非常に心地いい。

一打の強さと、そこからの余韻としてのしなやかな動き。コンテンポラリーダンスの要素を強く感じる振り付けはリズムの拾い方が絶妙で、曲を目でも楽しめる、という印象だ。

この感覚、どこかで…と思ったら、Perfumeなどの振り付けを手がけるMIKIKOさんの「音が見えるような振り付け」という表現に近い気がした。

 

聴くだけではなく視覚としても映える楽曲。椅子を使い、床を使い、感情を表現するような魅せ方で物語、世界観を構築する。

お茶の間的に浸透しているであろうバラエティ的・アイドル的な「V6」のイメージとは違ったこういう世界観をひっさげて音楽番組に出演する勤続25年の男たち。

これはもしかすると、通りすがりの一見さんにもわかりやすく、単純に「凄いこと」なのではないか。

 

 

アップデートを続ける、ということ

6人が集まることでこういった作品が出来上がり、その中では1人1人が欠けては成り立たないピースになる。個人としてダンス以外の分野にもしっかり基盤を持っている中で、V6として、6人で歌って踊る意義がここに確かにある。

 

正直言って今のV6は年がら年中踊っているわけではなく、むしろ個人活動の時間が多い。リリース枚数も多くはなくコンサートだって数年おき。

 

それでも、いざ新曲となると"こう"なのだ。まだアップデートするつもりだ、彼らは。

 

今回の新曲でいちばん嬉しかったのは、まだまだグループとしてしっかり歌って踊って、なあなあではなく全力で新しいものを見せようとする意欲をバッチバチに感じられたことだった。

四半世紀やってきた実績は確実にベテランと呼べるキャリアになっているのにまだ新しいものを。V6でやることを、V6だからできるものとして届けてくれる。その前向きな姿勢がなにより嬉しく、そうして勤める姿がさらに楽曲に説得力を与えている気がしてならない。

 

そして今回つくづく感じたのは、V6のメンバー本人たちだけでなくいかにその周りに「V6をどう魅せるか」をとことん考えてくれる方が存在してくれているか、ということ。

シングルの初回A盤・ B盤にはそれぞれMVの撮影風景や25年の振り返り企画などの映像が入っていたが、どれだけ多くの人が関わって作品が成り立っているかというのを改めて実感した。

 

私のような一ファンに「V6のこういうものが見たい!」という思いが存在するように、「V6でこういうものを作りたい」という方向性をプロとして考える方がいる。「V6なら」を考え、どうすれば一番よく見えるか?より良く届くか?を、細かく、こだわりをもって緻密に準備してくれる。そこにメンバーが全力を尽くして取り組む姿勢があって、ようやく一つのものができあがる。

その過程を少しだけ覗かせてもらえたような気持ちになれる特典映像だった。

 

現場のプロたちの仕事を見学したら出来上がったMVの見方も広がり、愛しさも増した。近年のMV撮影風景オフショットの中でも「作品づくりに臨む職人たちの裏側」要素が濃いめで、繰り返しになるが「勤続25年」というキャッチフレーズにもぴったりの映像だなと感じた。

 

 

新曲が届くのは、当たり前のことではない。

コロナ禍でたくさんのエンタメが"不要不急のもの"として削られていったのを目の当たりにした今、そして以前のような"普通"が取り戻せる見通しが立たない今だからこそ、より強くそう思うのかもしれない。

 

新曲リリースおめでとう。そして心の底から、新曲リリースありがとう。

 

It's my life/ PINEAPPLE(CD+DVD)(初回盤A)

It's my life/ PINEAPPLE(CD+DVD)(初回盤A)

  • アーティスト:V6
  • 発売日: 2020/09/23
  • メディア: CD
 
It's my life/ PINEAPPLE(CD+DVD)(初回盤B)

It's my life/ PINEAPPLE(CD+DVD)(初回盤B)

  • アーティスト:V6
  • 発売日: 2020/09/23
  • メディア: CD
 

 

 

 

V6の20周年から25周年までの活動をまとめてみた

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まもなく2020年11月1日、V6がデビュー25周年を迎える。

これ以上ないくらいの幸せに満ちた20周年からはや5年。めでたくまた節目の年を迎えることとなり、その瞬間に居合わせられることに感慨を覚える。

 

この5年は体感としてはすごく安定していた、という印象だ。ある程度活動の流れが読めるような穏やかながらも着実なグループ活動。そんな中で、同時に新たな局面を越えてきた期間でもあった。

25周年を迎える前に、改めてV6の20周年以降の活動を振り返ってみる。

 

目次

 

 

 

 

2015年11月〜2020年10月までの活動年表

まずは、この5年間の「6人揃っての活動」について主なものをまとめてみる。

2015年─────────────────

11/3  「学校へ行こう!2015」 

11/24「ベストアーティスト2015」出演

12/16「FNS歌謡祭」出演

12/24~12/25 「ラジオ・チャリティ・ミュージックソン」メインパーソナリティ

12/31「第66回NHK紅白歌合戦」出演

12/31「ジャニーズカウントダウン2015-2016」※VTR出演

 

2016年─────────────────

2/17    DVD&Blu-ray「V6 LIVE TOUR 2015 -SINCE 1995~FOREVER-」発売

6/8     46thシングル「Beautiful World」発売

6/29 「テレ東音楽祭」出演

7/2    「THE MUSIC DAY 夏のはじまり。」出演

9/19  「MUSIC STATION ウルトラFES 2016」出演

10/21 「ラブセン~V6とヒミツの恋~」サービス終了

10/23 「テレビ朝日ドリームフェスティバル」出演(※フェス初出演)

11/29 「ベストアーティスト2016」出演

12/7   「FNS歌謡祭」出演

12/31 「第67回NHK紅白歌合戦」出演

12/31 「ジャニーズカウントダウン2016-2017」

 

2017年─────────────────

3/15    47thシングル「Can’t Get Enough/ハナヒラケ」発売

5/3     48thシングル「COLORS/太陽と月のこどもたち」発売

6/28 「テレ東音楽祭2017」出演

7/15  「音楽の日」出演

8/9     13thアルバム「The ONES」発売

8/11~10/22  

ライブツアー開催「V6 LIVE TOUR 2017 The ONES」

8/30  「V6の愛なんだ2017」

9/18   「MUSIC STATION ウルトラFES 2017」出演

12/6   「2017 FNS歌謡祭」出演

12/31 「ジャニーズカウントダウン2017-2018」

 

2018年─────────────────

☆ジャニーズ事務所 記者会見・囲み取材・舞台挨拶の写真解禁

☆FCバースデーカードサービススタート

☆雑誌・書籍の表紙写真掲載が解禁

☆ジャニーズ Radiko エリアフリー&タイムフリー解禁

☆V6映像作品 Youtubeにて公開

3/14   DVD&Blu-ray「LIVE TOUR 2017 The ONES」発売

5/30  49thシングル「Crazy Rays/KEEP GOING」発売

6/27 「テレ東音楽祭2018」出演

7/7    「THE MUSIC DAY 伝えたい歌」出演

7/14  「音楽の日」出演

9/17  「Mステ ウルトラFES 2018」出演

9/24 「V6の愛なんだ2018」

12/12「FNS歌謡祭」出演

12/24 「CDTV スペシャル!クリスマス音楽祭2018」出演

12/31 「ジャニーズカウントダウン2018-2019」

 

2019年─────────────────

1/16    50thシングル「Super Powers/Right Now」発売

6/5     51thシングル「ある日願いが叶ったんだ/All For You」発売

6/26 「テレ東音楽祭2019」出演

7/13  「音楽の日」出演

9/23 「V6の愛なんだ2019」

12/11 「2019 FNS歌謡祭」出演

12/23 「CDTVスペシャル!クリスマス音楽祭2019」出演

12/27 「ミュージックステーション ウルトラSUPERLIVE 2019」出演

12/31 「ジャニーズカウントダウン2019-2020」

 

2020年─────────────────

4/15  新曲「It’s my life」Lip Sync Video 公開

4/16~5/6  YoutubeにてMV・特典映像・ライブ映像公開

6/16   配信ライブ「Johney’s World Happy LIVE with YOU」出演

6/25 「V6 QUIZ CHALLENGE」スタート(全6週)・V6公式サイト リニューアル

7/18  「音楽の日2020」出演

8/1    「HEY!HEY!NEO! MUSIC CHAMP」出演

8/12    期間限定ユニット・Twenty★Twenty「smile」発売

8/23 「24時間テレビ43」出演

8/26 「2020FNS歌謡祭 夏」出演

9/12  「THE MUSIC DAY 人はなぜ歌うのか?」出演

9/19  「嵐にしやがれ」出演

9/23    51thシングル「It's my life/PINEAPPLE」発売

9/24    LINEスタンプ発売

9/26  「SONGS」出演

9/30  「テレ東音楽祭2020秋」出演

10/6    Smile Up ! Project  PCR検査拡充支援 贈呈式出席

10/22 「VS嵐 3時間SP」出演

10/31   V6配信LIVE「V6 For the 25th Anniversary」前夜祭 

 

11/1     V6配信LIVE「V6 For the 25th Anniversary」

11/3  「V6の愛なんだ2020」

 

ルーティンとしては、

・5月or6月のシングル発売+プロモーション

・「V6の愛なんだ」年1回放送

・夏頃・年末の音楽特番出演(4~6番組)

・ジャニーズカウントダウンコンサート出演

といったものが挙げられる。 

 

これらを可視化するべく表にしてみた。

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2016年から2020年まで。V6としてのレギュラー番組「アメージパング!」は表には含めていないが変わらず継続中である。

 

5月or6月のシングル発売+プロモーション

5~6月のシングルについては、毎年この時期に井ノ原さんが出演するドラマ「特捜9(警視庁捜査一課9係)」の主題歌に起用される、という要素が非常に大きい。4月からの放送に合わせて準備されるため発売のペースも安定し、ファンにとっても非常にありがたい恩恵を受けられるドラマである。

発売時期には一通りの歌番組出演であったり多数の雑誌の表紙になったりとちょっとした祭り状態になる。閑散期からの突然の供給過多にうろたえる、初夏頃の恒例行事だ。

 

また確実に施されるこの時期のシングルに加え、年によってはもう1枚シングルをリリース。この5年は、年1枚リリースと年2枚リリースを交互に繰り返した。

 

学校へ行こう!復活特番を経て「V6の愛なんだ」恒例化

そしてもうひとつのありがたい恒例番組が「V6の愛なんだ」。2015年に一夜限りの復活を果たした「学校へ行こう!」、その後継とも言える形で年1回放送されている。

学生と触れ合う姿は懐かしくもあるが、当時は同年代〜お兄さん世代だったV6がいよいよ学生たちのお父さん世代になっているという衝撃の事実。そしていまだにあの頃と同じようなノリでふざけられる6人がここにいるという愛しい事実。

いまや見られる機会も減った「6人揃ってのバラエティ番組」がドンと供給される、年に一度の祭り。ツイッターで毎年「V6の愛」という変な切り取られ方でトレンド入りするのも楽しい。

 

音楽特番にもしっかり出席

各局で定期的に放送されている大型音楽特番に毎年しっかり顔を出しているのも嬉しいことで、多数のアーティストが勢ぞろいする場にいるのは「現役」を印象付けられる場でもある。

年間を通して考えれば”歌って踊る”時間は決して多いとは言えない。でも「毎年続けて、いつも居る」存在であることはグループ活動をアピールするという意味での戦略的にも重要なことだ。

ファンとしては歌って踊るV6に沸くのは通常業務の一環とも言えよう。姿を現しただけでもおそらく沸きはする。

だが勤続20年以上のベテランがいまだなおビシッと決めきるその姿にグループとして活動を続けていくことへの意欲が感じられることが、とにかく嬉しい。

アイドルとしてのプロの仕事っぷりに毎回幸せな気持ちになりそれが定期的に繰り返されているのだから、そりゃあ毎年特番の時期が楽しみにもなる。

なお「歌番組で歌う曲目偏りがち問題」については最近三宅さんが言及していたため、また別の機会にデータ化して検証したいと思っている。

 

ジャニーズに訪れた変化

いままで不自然なまでに非対応を貫いていた「ジャニーズのインターネットでの情報発信」が解禁されたのもこの5年内での大変革だった。

記者会見などの写真では主演を務めていようが写っていない。そう、ジャニーズだから。

雑誌の表紙になった!調べてみたら謎にシルエット仕様。そう、ジャニーズだから。

そんな不思議な常識が覆ったのである。写真掲載の解禁、radikoにも対応、YouTubeでの作品公開。ツイッターでの公式アカウントができ、ジャニーズショップのオンライン通販もはじまった。

突然のことになかなか順応できず、写真掲載についてはしばらく見てはいけないものを見ている気分になった。

いまとなっては慣れたが、逆に当時の不自然さが際立ち思い出すと面白くなってしまう。全力で「ほんまになんやったんあれ?」と聞きたい。

 

 

今年はコロナの影響もあって配信によるエンターテイメントの供給機会が圧倒的に増えているが、直前ともいえるタイミングでインターネットに前向きな体制になっていたことでスムーズに対応できたように思う。あまりにも遅い参入に感じていたが、結果オーライとはこのことである。

 

コンサートツアーは1回のみ

コンサートは2017年のアルバムツアーのみ。

物足りなさも感じる結果だが、本来ならば今年がツアー開催年になっていたというのはメンバーのインタビューなどからも見て取れる。そういう意味でも心底コロナが憎い。

 

アルバム発売も1枚のみにとどまったが、その力の入れ具合には大興奮だった。

 

2017年のツアーは全国7ヶ所・21公演の開催。

個人的な思い出としては、まず私の名義で申し込んだチケットがすべて落選した。

その後はじめて制作開放席で当選を果たしたり相方氏のチケット運が素晴らしすぎたりでとにかく最高だったという記憶として残ったのだが、思い返せばそもそも全落ちからはじまっていたのだった。

いずれ勃発するであろう次のチケット戦争がおそろしくなってくる。

そして、井ノ原さんのファンサに衝撃を受けた。

各会場でファンが銀テープを分け合う光景が見られ、「V6ファンは民度が高い」という説が唱えられる際の代名詞的なエピソードになっている。

 

 

ケガはあれど概ね健康

コンサートツアーが開催された頃に話題に上がったのが「坂本くんのケガ」。

2019年9月には膝の手術を行っている。

けがは長年の蓄積によるもので、膝関節に穴をあけて内視鏡を挿入し、靱帯と半月板の状態を回復させる手術を行った。「来年は僕たち(V6)にとって25周年という大事な年。支えていただいている皆様に楽しんでいただく為にも、前々から不安を抱えていた膝の手術を行いました」とした。

V6坂本昌行、左膝手術していた…長野、井ノ原と18年ぶりディナーショー決定 : スポーツ報知

 

2016年4月の滝沢歌舞伎公演中には、三宅さんが右足親指を骨折。これも大きな事件だった。

12日の出演舞台「滝沢歌舞伎2016」(東京・新橋演舞場)の昼公演で宙づりになった後の着地に失敗して負傷したV6三宅健(36)が13日、右母趾基節骨(みぎぼしきせつこつ)骨折で全治3カ月と診断された。

V6三宅健は骨折だった 演出変更し千秋楽まで出演 - ジャニーズ : 日刊スポーツ

この5年では怪我はあったもののしっかり治る類のもので、大病もなかった。一見普通のことのように感じてしまうが、勤続25年ということを考えるとなんだかもうそれだけで奇跡のような気がしてくる。

昨今の芸能界の状況…一時的な活動休止であったり、悲しい訃報もセンセーショナルに報道される状況の中では、体だけでなく心も健やかそうに順調に仕事を続けているだけでも尊い。

2020年9月に出演した「SONGS」では、「みんな健康でいようね」と語り合っていた。それはもう本当に何卒よろしくお願いいたしたい。

 推しの健康は私にとっての幸せでもある。

  

既婚者が4人のグループに

そして、この5年で大きく変わったこと。

20周年では「既婚者が1人」のグループであったのが25周年時には「既婚者が4人」のグループに。

20周年を迎えた翌年の2016年11月には長野さんが、そして2017年にはツアーが終わってまもない12月に岡田さん、翌2018年3月には森田さんが結婚。既婚者メンバーがいよいよ過半数をこえたというのは大きな変化だ。

安定している今から考えると小さな出来事だったようにも感じるが、場合によってはグループ活動の存続にも関わる大きな節目だったのかもしれないという見方もできる。そんな変化を3回経てきたからこそ現在のこの穏やかさがあるのではないだろうか。今ならそう思える。

アイドルという職業において「恋愛・結婚」は時に進退にも関わる。

でも、それがV6の中では「アイドルを続けること」「V6というグループを続けること」には影響しない。それがハッキリしたのもまたこの5年だった。

 

 

「歌って踊る」に、グループとしての意欲を感じる

個人活動の充実と、プライベートの充実。今のV6の活動は「グループに属していることで制限されてしまう」の範囲が少ないからこそ解散云々といった不安は感じない。

そして、グループで集まって活動する際のモチベーションも高そうだ。…というのは私の主観による感想になってしまうが、「踊る」グループとしてのクオリティを高く保ち続けていること自体がそもそも努力なしには成し得ないとんでもない偉業だと思う。

それをすました顔でしれっとやってしまう勤続25年の男たち、so cool。

 

V6は、力強く「何がなんでもグループ活動を続けていく!!!」なんてことを掲げるタイプのグループではない。

家庭円満ならぬグループ円満な雰囲気の6人ではあるが、仲良しこよしでべったりというわけでもない。

 

でも、定期的に集まることが当たり前のように続いていてその度に「次はこういうものをやろう」という前向きさを感じる。

それを見ていられる事にとにかく幸せを感じる5年間だったなぁと振り返ってみて改めて思った。

 

25年経っても「6人で揃って活動すること」の意義をメンバー自身が感じられているなら、これほど嬉しいことはない。

そして活動を続けることの理由の中には少なからず「ファンのため」があるのだろうな、なんてことを、本当に疑いなく信じさせていただいちゃってるのである。

 

この絶対的な信頼感はどこからくるのか。

それはきっと、20周年のあの時にファンからしっかりとおめでとうを伝えそれがちゃんとメンバーに届いた、という実感があったことが大きいのではないか。

おめでとうとありがとうを交わした後だからこそ、グループとしての前向きな姿勢であったり円満な関係性にその答えを見たような気持ちになる。

最高の20周年からさらに歴史を重ねた結果、私の中のV6への信頼度はまだまだ上昇中だ。

 

 

 

 

 

さて、最後に。

リリース枚数は少なめな印象のV6だが、果たしてV6の音楽活動を追うと5年でいくらかかるのか。

私たちは、めちゃくちゃ素敵な楽曲を提供し、素晴らしい特典を用意してくださり、積極的にファンと楽しむべく諸々動いてくださるエイベックスさんにどれだけ納めているのか。興味半分・怖さ半分でこの機会に計算してみた。

なおどの作品も複数形態でリリースされていてそれぞれ異なる特典が付き、さらに全形態をセットで購入することで特典がもらえる場合もあるので、「全シングル・全アルバム・全映像作品をすべて購入した場合」で計算する。

 

シングル7作品 38,940円

アルバム1作品 12,430円

映像2作品   49,500円

──────────────

合計 100,870円

 

5年間でざっと10万円。V6としてリリースしているディスク絡みだけでこのお値段。これを果たして高いとみるか安いとみるか。

 

 

 

今回はV6の「グループとしての活動」についてまとめてみた。

表にして見てみると余白も多いように感じられ、わりとのんびりゆったりしたスケジュールのようにも感じる。

 

だが忘れてはいけない、彼らは個人でもそれぞれに活躍しているのだということを…。

ということで、次記事からは各メンバーの個人での仕事っぷりについてまとめてみようと思う。

 

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